物語文の構成要素 - 国立大学法人 大阪教育大学

物語文の構成要素
小説・物語の三要素
背景・人物・事件
• 背景……どんな時、どんな所で
• 人物……どんな人物が
• 事件……どうした
状況設定部・人物設定部
事件の伏線・事件の山場・事件の終結部
新三要素のために
• 小説・物語文において主題と密接に関る要素
は、主人公の心理。
• 心理に作用し、心理が作用する要素
= 主人公の行動
= 主人公の心理を「内界」とした場合の
「外界」 →「状況」
新三要素で旧三要素をとらえなおす
背景=状況 (ただし、主人公・視点人物以外
の人物の心理・行動を含む)
人物=心理・行動 (ただし、主人公あるいは
視点人物の)
事件=状況×(心理・行動)
小説・物語文の構成
• 小説・物語文は、「状況・心理・行動」の変化
の系列としてとらえることができる。
• 先行文脈によって形成されている「状況・心
理・行動」のうちのある要素(複数の場合もあ
る)が、変化することによって、他の要素が変
化する。
変化の連鎖(状況変化→)
• 状況変化→心理変化
雨がやむ→心が晴れ晴れする
• 状況変化→行動変化
大きな音がする→とっさに耳を塞ぐ
(通常は心理変化を介して行動変化をおこすので、
典型としては心理変化を介さない反射的な行動変
化を挙げた)
変化の連鎖(行動変化→)
• 行動変化→状況変化
ドアを開ける→冷たい風が吹き込む
• 行動変化→心理変化
背伸びをする→心が晴れ晴れする
変化の連鎖(心理変化→)
• 心理変化→行動変化
心が晴れ晴れする→原稿を書き始める
• 心理変化→状況変化
心が晴れ晴れする→この町もいいところ
だと思いなおす
↑↑
「とらえなおし」による状況変化
新三要素で旧三要素をとらえなおす
背景=状況 (ただし、主人公・視点人物以外
の人物の心理・行動を含む)
人物=心理・行動 (ただし、主人公あるいは
視点人物の)
事件=状況×(心理・行動)