在日大使館の外装材 - WEB PARK 2014 | 東京大学

在日大使館の外装材
4班
選択理由
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各国の代表機関である大使館の外装材
を調べることでその国独自の建築を学
び、ひいては各国の建築に対する考え
方を知る。
各国の聞いたこともないような建築家
について学ぶ。
調査した国
カナダ大使館
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設計:清水建設・モ
リヤマアンドテシマ
プランナーズ
施工:清水建設
所在:東京都港区
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施主の要望
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カナダのマルチカルチャーとわが国のモノカ
ルチャーを融合
緑の多い周辺の環境との調和を図る
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“開かれた大使館”の建設を目指す
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立地条件および
法規的な要請
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北東部は高橋是清翁
記念公園、青山通り
を隔てた北側は赤坂
御用地
→公園と御用地に
は厳しい日影規制
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周辺の青山通りには
御用地の緑とは対照
的にビルが林立
外装材
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8階建ての建物を4階部分で
水平分割し、それぞれ材料
や形も異なる
– 低層部→長方形。花崗岩バー
ナー仕上げ打込みPC版。
– 高層部→三角形(寄棟型)。
ガラスカーテンウォール。
– 屋根 →アスファルト断熱防
水、押えコンクリート。
外装材のテーマ
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カナダと日本の文化の融合
「2つの文化の融合=2つのメタファー」
→材料・形の水平分割
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大使館⇔賃貸部分
低層部:賃貸部分
高層部:大使館大使館と賃貸部分の
両者を青山通りに面することおよびセキュリティの問題
を解決
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日影規制
公園と御用地にかけられている厳しい日影規制を守るとともに
御 用 地 に 対 し ては実際に落ちる日影を最小限にとどめている
→寄棟型・ガラスの高層部。
マレーシア大使館
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マレーシア大使館
所在地:渋谷区南平
台町20-16
設計:清水建設(大
山尚男)
施工:清水建設
構造:鉄骨造
施主の要望
設計者から
のアプローチ
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イスラム国家として
のマレーシアの象徴
性と表現
先進性と歴史文化の
尊重を呼びかけ
安全性の確保
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建物と道路の間の
“ KEKKAI(結界)”スク
リーン
イスラミックパター
ンの使用
現地の素材の利用
“KEKKAI”スクリーン
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建物と道路とを隔て、
大使館の安全性を確保
内と外を視覚的につな
ぐことで、国家を超え
た精神的な結びつきを
象徴
イスラミックパターン
の格子により、イスラ
ム国家としてのマレー
シアを強く象徴
外装材
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GRC (ガラス繊維強化コンク
リート Glass fiber Reinforced
Concrete):
モルタルあるいはコンクリートに耐アル
カリ性ガラス繊維を混入し補強した材料
特徴)
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曲げ強度、耐衝撃性に優れてい
薄物の製造が可能でデザインの
由度が高い
法定不燃材である
エジプト・アラブ共和国大使館
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所在地:目黒区青葉台
設計:竹山実建築総合
研究所
構造:鉄筋コンクリート
竣工:1986年
施主の要望
– 代官山駅 、 旧山手通り沿いに建 ち 、 土地柄とエジプト の 相
容れない関係性をお互い損なうことなくつくりあげる
– 周囲の状況に中東の香りを残しつつとけ込ましている。
– 周辺に洒落た建物が多く、ファザードを重要視
設計者のアプローチ
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都市や地域のコンテクストを重視
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場所における多様性を重視
外装材
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正面の外装は石で、そ
れを立体的にピラミッ
ド状に配置することで
エジプトという国を演
出
側面から裏の方にかけ
てみると外装は煉瓦で
あり、これもまた同様
なことが言える
石、レンガ
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重量感、安定感、そし
て朽ちることのない永
遠性がある
耐火性、遮音性、そし
てメンテナンスの低コ
スト
煉瓦や石は年月が経つ
ほどに風合いを増して
いる
ブラジル大使館
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所在地:港区北青山
竣工:1983
設計:ルイ オオタケ
施工:竹中工務店
構造:鉄筋コンクリート
施主の要望
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こじんまりした1,142㎡の敷地に一国の代表部
となる表情を持つ建物をつくりたい
日系ブラジル二世のルイオオタケを起用して大使館
としてブラジル的なふさわしさを出す
オープンスペースを周囲に広くとりたい
設計者の方法論
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楽観的モダニズムの建築が多い
鉄、ガラス、コンクリートという平凡な材料
を使用
「わかりやすさ」をテーマ
外観は単純な形態とプロポーション
ディティールは「線」を少なくするデザイン
外装材
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一階の打ちっぱなしコ
ンクリートの壁的部分
には左右両方に青と黄
色のペンキでペイント
2、3階総ガラス張 り 部
分 の アルミカーテンウ
ォールは赤 色 に ペ イ ン
ト
単 純 な 素 材 だ が ブラジ
ル的なわかりやすさや
大胆さ
オーストラリア大使館
歴史的背景
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蜂須賀家17代目候爵が20世紀初
頭の英国建築を模倣して建てた
屋敷(石造を1952年にオースト
ラリア政府が購入
庭園には小橋・石灯篭・踏み
石・小滝・井戸などがあり静か
で趣深い
英国建築の屋敷はそのまま旧大
使公邸として用いられていた。
1990年に、庭園はそのままに現
在の新しい建物になる
設計者の意志
庭付き大邸宅が並ぶ三
田の環境に調和させる
 既存の庭園に調和させ
、規則正しくひろがる
空間を作る
(←ヨーロッパの伝統の
設計思想)
 日本において自信に満
ち断固として強力なイ
メージを表現したい
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具体的な建物
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事務棟を全体の中心的
存在として強く印象付
ける。特に入口正面!
館員官舎棟は、事務棟
と並列に並べて大使館
全体を大規模に見せる
外装材
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事務棟
アルミ真四角パネル+アルミ
1文字葺き+アルミ大型パ
ネル+ステンレスパネルの
メタルカーテンウォール
館員官舎棟はアルミ真四角
パネル+ガラスのメタルカ
ーテンウォ ー ル 、 ボルト止
めがデザインのポイントで
、真四角パネルは4点ボル
ト止め、ステンレスパネル
はリベット止め
大使公 邸 、特異な黒い石張
りで荘重な雰囲気
まとめ
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個性的な材料を使用していない
→セキリュティーの問題
抽象的、間接的な各国の文化表現
→都市への調和、実用性
外装材の役割
→表面的にしかあらわせない
平凡な外装材で工夫した表現