1 2009年前期 エネルギーネットワーク工学 担当教員 長坂 研 所属: 東京農工大学 大学院 環境エネルギー工学講座 小金井キャンパス 5号館 506A室 Tel & FAX: 042-388-7481 E-mail: [email protected] 電力システム(発電~需要) 2 電力システム 発電側 送電側 配電側 需要側 電力システム(生産部門) 生産部門 (電源サイド) • • • • 火力発電所 水力発電所 原子力発電所 自然エネルギー 発電所 発電所で燃焼している燃料 の大部分は化石燃料 (石油・石炭・天然ガス・ウラン etc) 大規模発電 •火力発電(石油・石炭・LNG) •水力発電(一般水力・揚水) 一箇所で発電して、需要先に 送電 3 発電所 火力発電所 4 水力発電所 原子力発電所 太陽光発電所 風力発電所 水力発電所(一般および揚水) 水力発電所 沖縄海水揚水発電所 5 輸送部門(送電サイド) Step-Up変電所 高圧送電線 一次変電所 Step-Up 変電所 電気エネルギーを超距離に送電するために、ま ずStep-Up 変電所を使って電圧を上昇して(例え ば、 500kV )送電する。 6 高圧送電線 分配部門(配電サイド) 配電用変電所 配電線 柱上変圧器 送られた電気エネルギーを需要家に消費させる ため、まずStep-down 変圧器を使って電圧を減 少しなければならない(例えば、 66kV→100V )。 7 柱上変圧器 様々な変電所 8 132 KV 変電所 9 66 KV 変電所および配電線 10 送電線 カナダのマニトバ電力送電線 11 雷アレスタ ケーブル 絶縁体 送電タワー ベース 送電線 米国500kV送電線 12 カナダのバンクーバー島送電線 送電線 13 ヨーロッパの送電線 日本の送電系統 (超高圧(187kV)以上主要送電システム) 14 消費部門(需要家サイド) 15 輸送部門 (送電サイド) 住宅入口引込 み 線 柱上変圧器から 引込み線 • 送電線 • 一次変電所 • 送電線 電気 パネル kWh メータ • 工場(大口需要家) • 住宅(一般需要家) Ground 住宅内 の 系統 へ 日本の電力システム設備 16 発電個所数 発電設備 最大出力 1,357 196,998,711 [個所] [kW] 送電設備 送電線延長 259,895 [km] 変電所個所数 変電設備 変電所容量 配電線延長 6,451 758,291,450 3,911,812 209,344,250 [個所] [kVA] [km] [kVA] 配電設備 柱上変圧器容量 [kW], [kVA] 単位に注意!!! 発電所の特性(長所) ・水力発電所 一般水力:初期発電コストは割高だが、長期的な経済性に優れている 揚水発電:瞬時負荷追従性能力に優れている ・火力発電所 石炭火力:安定した燃料供給、燃料価格が低位のため経済性にも優れている 石油火力:発電設備の起動・停止、出力の調整が比較的容易であり需要の変動 に対応しやすい LNG火力:クリーンエネルギーで優れた環境特性や出力調整機能を有する ・原子力発電所 優れた環境特性、少量の燃料で大きなエネルギーを得られる 17 発電所の特性(問題点) 18 ・水力発電所 季節や気候による水量変動の影響を受ける ・火力発電所 石炭火力: 温室効果ガスの排出 → 排気をクリーンにする装置の設置が必要 石油火力: 温室効果ガスの排出 →排気をクリーンにする装置の設置が必要 燃料価格が、中東の生産量や政治情勢に影響されやすい LNG火力: 低温のため、燃料貯蔵に専用設備が必要 ・原子力発電所 放射性物質を取り扱うため、安全性に対する不安がある 日本における電源構成の現状 一般水力 石炭火力 28% 揚水 LN G 火力 石油火力 原子力 9% 1% 29% 22% 11% 電源構成(出力比) 19 需要変化に伴う電源構成 (ベストミックス) ピーク供給 ミドル供給 ベース供給 注意!!! 自然エネルギー発電はピーク供給として利用されている 20 日本の9電力会社 21 結言 現在の電力システムについて 20世紀の発電システムは「大規模集中型」である 21世紀に向けた電力供給 地球環境を考えた自然エネルギーの利用 分散型電源の導入とエネルギーのカスケード利用 新時代の電力供給制度 技術開発に加えて、供給制度などの政策としての取り組み 22
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