アフリカ大陸は200m未満の低地が 10%に満た 1000mが 70%近くを占める台地状の大陸で ,アフリカ楯状地などの安定陸塊が広く分布している。そのため ,河川の下流は急流やず ,標高 200∼ ■一響一．琴ギ滝が多く交通の障害となつてきた。東部には南北に大地溝帯があり,地溝湖や大山もみられる。アフリカ大地溝帯静ゝ亨一幸青班 :琴翻 Iギ紅海からアフリカ大陸東部のエチオピア高原を経てザンベジ川にいた鐙る高地を,南北に縦断する地溝帯。地球内部のマントルの上昇によつて ,現在でも広がつている大地のさ : サハラ砂漠け目 (リフト)。亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)が広がる北回帰線を中心に分布。面積は約900万 kぽで世界最大の砂漠。礫砂漠や岩石砂漠が広がり,各地にオアシスやワジがみられる。サ八ラはア「砂漠」ラビア語で「荒地」を意味する。キリマンジャロ山タンザニア北東部にあるアフリカ大陸最高峰 (5895m)の成層大山。山頂付近には,赤道付近にもかかわらず氷河が存在する。コンゴ盆地赤道直下にあたり,広大な熱帯雨林が広がるアフリカで最も降水にめぐまれた地域。世界第 2位の流域面積を誇るコンゴ川が流れ,近年電源開発が注目されている。 . 0・叢颯テーブルマウンテン (南アフリカ共禾□国 ,ケープタウン ) 山の上が平らなテーブルのように見えることから,この名前でよばれている。標高 1086mの台地状の山で,すぐふもとにはケープタウンの町なみが広がつている。 00 愧轟轟■￨ケープタワン Cs (南アフリカ共和国 ) ℃ ∞ 年平均気温 168℃ 年隆水量545 8mrn ０２０１ V ０警やおもな都市の気温と降水量 1 4 7 10 月理科年表平成24年 , ほか〕〔 (Dp32) 赤道付近の熱帯気候から南北回帰線にかけて乾燥気候になり,南北端の西岸には地中海性気候が現れる南北対称の気候である。赤道付近でも標高の高い地域では,温帯気候や常春の高山気候となる。警鼈コンゴ盆地を蛇行して流れる川コンゴ川は赤道をはさんで南北に水源地帯と支流があるため ,1年中流量が豊富な河川である。その流域にあたるコンゴ盆地は ,アマゾン川流域につぐ熱帯林地帯となっていて ,自給的な焼畑農業などが行われている。妻軒會瘍アフリカの 1月と 7月の気温と降水量 (Dp22′ 25) 熱帯収束帯(赤道低圧帯)では,上昇気流が発達して雨が降る。熱帯収束帯は,1月は赤道より南半球側に移動し,雨季をもたらすとともに,北半球側に乾季をもたらす。7月は熱帯収束帯が北回帰線側に移動し,雨季をもたらすとともに,南半球側は乾季になる。赤道付近で一年中降水がある地域では熱帯雨林気候となり,それより高緯度側の雨季と乾季が生じる地域ではサバナ気候となる。 11t職 ::轟 :=:I驚南東貿易風が卓越する東部では熱帯雨林気候が分布し,大陸からの季節風の影響を受ける西部は,雨季と乾季のあるサバナ気候や乾燥気候となり,乾燥に強いバオバブがみられる。標高の高い中部は温帯で稲作もさかんである。鯰靡南アフリカ共和国のぶどう畑 (ステレンボッシュ)暢サベルあ砂漠イヒ「サヘル」とはサハラ砂漠南縁に位置する地域のことで,年降水量は 100∼ 600mmと少ない半乾燥地域である。降水量が年により変動する不安定な気候状態に加え,独立後の爆発的な人口増加により,これを養うために過放牧や過耕作が行われた。そのため砂漠化が進行し,干ば ‐ つの被害を受けやすくなった。サヘルの砂漠化は,サハラから吹き寄せる風により大量の砂が供給されるため広がりをみせている。砂漠地帯に点在するオアシスでは,砂丘の移動や押し寄せる砂から農地家屋を守るため,防風警饂マダガスカルのバオバブ防砂用の植林地を造成するなどの対策も行われている。驀りひび割れた川床から食用の球根を探す人々 (ブルキナファソ) p102) アフリカ南端は温暖な地中海性気候であり,ケープタウンや,さらに東に位置するステレンボッシュといつた地域では,ワインの原料になるぶどうの栽培がさかんである。アパルトヘイトからの解放後 ,低迷していたワイン産業の近代化に取り組んでおり,主要生産国の仲間入りを果たしている。讐晰伝続儀式で踊る人々 (ガーナ ) アフリカは 15世紀ころからヨーロッパ諸国が進出し,20世紀前半までにほとんどの国が植民地となつた。しかし各民族の伝統文化は受けつがれており,祭礼や伝統儀式などのときにはコミュニケーシヨン手段として太鼓が用いられている。事年 15世紀 16∼ 19世紀 1847 19世紀末 1910 1948 警躊ウガリ用の粉をつくる家族 (ケニア) アフリカの熱帯地域ではキャッサバが広く栽培されている。ウガリはキャッサバやとうもろこしの粉などを湯で練つてつくる,東部や南部の伝統的な主食の一つである。ボツワナ 346億ドル (2009年 ) 項パ列強の進出ガーナ晨曇昌蛍リベリア独立 (アメリカ合衆国の政策) ヨーロッパ列強によるアフリカ分割南アフリカ連邦成立南アフリカ共和国,アパルトヘイト(人種隔離政策)導入アジア・アフリカ会議(バンドンナイジェリア他 17か国独立「アフリカの年J アフリカ統一機構 (OAU)成立アスワンハイダム完成サヘルに大干ばつ発生食料危機と難民の発生アノウレトヘイト関連法の廃止各地に内戦が多発アフリカ連合 (AU)発足 381億ドル (2008年 ) ギニア 143億ドル (2008年 ) ナミビア 473億ドル (2008年 ) ) 1970∼ 80年代 1991 1993年頃 ∼ 2002 ザンビア 431億ドル (2009年 ) 警鯰おもな国の輸出相手国 (Dp 217) 2010 南アフリカ共和国でFIFAワールドカップ開催警はアフリカの歩み鸞綽 1914年ごろのアフリカ諸国罐は言語分布と内戦アフリカは ,どの国や地域も高度多民族社会であつて ,全の多言語体では 1000以上の言語民族があるといわれている。植民地化されたときに民族分布を無視して国境線が引かれたため ,独立した現在もそれぞれの民族の言語分布と国境線が一 HE NYSTROM DESK ATLA劇會鬱奴隷貿易「致していないことから,民族紛争の火種となっている。驀埒イギリス植民地時極界の国旗「アフリカの年」に独立した国々代のおもかげを残す図 : F∩ 書館 (南アフリカ共和国 ) : 南アフリカ共和国は 15 世紀にオランダ人が入植し,18世紀末に金やダイヤモンドを求めてイギリス人が到来,戦いの末イギリスの植民地となつた。現在でも宗教や言語,建造物などに植民地時代の影響を受けたものが多く残つている。 : 支配されていたが,1960年は 17か国が独立を 19世紀末までにアフリカのほは全域が植民地 ; 果たしたため「アフリカの年Jとよばれている。「アフリカの年J独立のおもな国国炒ガボンコートツボワール Z□ コンゴ共和国セネガル礼 ‐ □ □ チャドナイジェリアニジェールマリ熱帯地域ではキャッサバやバナナ ,とうもろこしなどを栽培する自給的農業が ,ギニア湾沿岸や熱帯高地では力カオやコーヒー豆 ,茶などのプランテーション農業がみられる。警聰カカオの収穫 (ガーナ ) メヽ ´´ 、、｀ヽ ´´ 1´ イ晰幌コートジボワールの輸出品目ガーナなどギニア湾岸諸国では,チョコレートなどの原料になるカカオ豆の生産がさかんで,プランテーションによる生産が植民地時代から行われている。 := 世界一の力力オ生産輸出国。天然カカオアスファルト生産 408万 t (2009年 ) 輸出雑穀(きびなど 273フラ 1 (2008年 ) 師呻 ¨ 鰤制 □一 ) 2670万 t アもろこしX 5610万 t キャッサバ 2億 3380万 t ガ ×属名ツルガム。中国ではこうりゃんとよばれ札ナ 52 -2009年一〔 FAOSTAT〕鬱躊商品作物の生産と輸出は鸞自給的作物の生産警瘍農業分布バラのふるさと∼ ケニアとエチオピアのバラ栽培近にあるバラは国内で生産しているだけでなく,実はアフリカ諸国からも輸入している。ど罐や日本のバラの輸入饉蜀ケニアとエチオピアの輸出品目 ×レ躙蝙絲卿先年０罐ｍ︲０２日本の花屋をのぞいたとき ,バラの花がないということはまずないだろう。このような身幡 p59) のようにして私たちの手元に届くのだろうか。 ¨‐ ‐ …Ⅲ ■ ■● ■ ―…………―――――ど・… ・・・・・´ ,‐ ￨● UN 〔〔財務省貿易統計〕 Comtrade〕響鰊輸出用のバラの収穫 (ケニア ) バラの栽培に適した環境は,気温や日射量から赤道直下の2000m以上の高地であるといわれている。ケニアでは 1980年代からバラの生産がさかんになつた。広大な農園で大規模に生産され,重要な輸出品目の一つとなっている。近年市場の中心であるオランダよりもドバイを経由し,安価で新鮮な状態で日本に届けられるようになった。 , 輸入額輸入量 2004 2005 2006 2007年はり日本がケニアとエチオピアから輸入するバラの量と金額ケニアは日本企業の技術指導で花rt「の輸出を伸ばしてきた。近年はエチオピアが税金免除などの優遇政策や人件費の安さで輸出量を増やしている。 r101) 饒晰金の採掘 (南アフリカ共和国 ) 南アフリカ共和国は世界有数の金の産地である。低賃金の黒人労働者が多く働いている。地下およそ3000mにある坑内は高温で粉塵におおわれている。ギニア湾沿岸で石油がとれるほか,コンゴ民主共和国から南アフリカ共和国にかけてはカッパーベルトとよばれる銅産地帯がある。マンガン,クロムなどのレアメタル (埋蔵量が少なかったり,取り出すのが難しかつたりする金属)も産出され,鉱産資源にめぐまれている。赳鯰おもな鉱産物の生産量警饂鉱工業の分布コンコ民主共和国 110万 1 (2012年 (2011年 ) オーストラリアクロム鉱 2330フラ 1 (2011年 ) 南アフリカ共和国アメリカ合衆国金鉱マンガン鉱 4660万 t (2011年 ) 27001 (2012年 ) ロシア南アフリカ共和国 63 ほか〕存在膚中南アフリカには急激な経済成長をとげている国がある。背景として天然資源開発のための大規模な投資の流入があげられる。とくに中国は南アフリカ共和国やニジェール ,ザ … ■ 石炭ム天然ガス ▲ 鉄鉱石 , ◇ ダイヤモンド Au金 Cu銅 P りん U ウラン Crクロム Mnマンガン Piプラチナ Coコバルトー ) ブラジル 60 M nera cOmmod"y summanes 2013, 〔 6 +原油原油パイプライン ) ンド55 イプラチナ 484t (2011年０６０５０殆７赤道ジンバブエ67 ダイヤモンド 14億カラントコバルト鉱ンビアなどに資源獲得のための積 20 極的な投資を行つており,企業進出を加速させた。アフリカで生活する 10 0 DOrcke WdtaJas 2008,ほか〕〔 19992000 05 10年鬱蜀南アフリカ共和国の自動車生産台数に占める輸出台数中国人労働者らも約80万人にまで増え,都市には中国人街もできている。 (目 p49) 』 ♭卜へ♂ 鑽璽醸哩ァノ電 f卜量鵞ヨハネスバーグの中心街 (南アフリカ共和国 ) 19世紀後半から金の生産地として発展し,現在急成長しているこの国の主要都市であり,アフリカ最大の商業都市でもある。中心街の再開発が進む一方で,アパルトヘイトが廃止されたことで貧しい黒人が流入し,近郊はスラム化も進んでいる。現地のアフリカーンス語で「隔離」を意味する。少数派の白人が黒人や混血 ,インド系などの住民に対して,居住地や職業などあらゆる領域で区別した人種差別政策。黒人の抵抗運動や国連の勧告などにより1991年に法律が廃止された。饉膵旧黒人居住区のスラム街 (ソウェト) 洟鸞南アフリカ共和国の1人あたりGDPの推移 IMF予測ドル 10000 8000 6000 4000 2000 95 ン102 ( 2000 05 10 5裕年臼MF資料〕￨￨￨￨￨￨￨￨￨￨:::::::::::￨::11111111111:￨￨:￨￨1111111111■ :::￨::￨:￨:::::::::::::::::::￨:￨::::::::::::::::::::::::::::::111111:￨￨￨￨￨￨￨￨￨● ■ ￨￨￨￨￨￨￨￨￨￨￨ ■■ 石油資源をめぐる周警鷲一辺地域南北が対立するうえで ,一つの要因となっているのが石油資源である。石油資源の約 70%が南スーダン倶」にある一方 ,パイプラインはスーダンを通らなくては港へ出ることはできないため ,輸出には双方の協定が不可欠である。さらに,国境がまだ画定していないアビエイ地域の領有権と南コルドフアン州と青ナイル , 州で発生している武力紛争も両国間の争点となっている。 , 南スーダンの難民キャンプ(2012年 ) 戦後スーダンの歩み「独立の背景と課題年９︲９︲０２０２０２に結ばれた包括的和平合意 (CPA)によつて終結した。CPAにもとづき2011年に南部住民投票が実施され,その結果 ,同年7月 9日に南部スーダンは南スーダン共和国として独立した。しかし,二つのスーダンが抱えている問題は解決したわけではない。南スーダンは,新政府高官の汚職.インフラ整備の遅れ反乱と民族間の武力紛争といつた問題に直面しており,スータン (かつての北部スーダン)はダールフー９︲教徒あるいは伝統宗教の信者からなる南部の二つの地域から構成されていた。人種民族宗教上の対立と南部がおかれていた低い政治経済的地位のゆえに,独立以来 ,2度にわたる内戦が起こった。22年間続いた第 2次内戦は,スーダン政府と解放勢力であるスータン人民解放軍 (SPLA)との間で2005年９︲ 1956年に独立したスーダンは,アラフ系のムスリムが多数を占める北部と,アフリカ系のキリスト , ０２項 ) ) ル紛争に加えて,アフリカ系住民が多い南スータンとの国境地帯が内戦状態におちいり,多数の難民が (大阪大学栗本英世 ) 発生している。和平合意後の二国間関係は冷却したままである。事スーダン共和国独立第1次内戦 (1955年開始)終結第2次内戦勃発軍事クーデタによリバシール軍事政権成立武力紛争 (ダールフール紛争)勃発南北包括的和平合意 (CPA)に署名国際刑事裁判所よリバシール大統領逮捕状請求南部住民投票実施,独立が決定 (1月 ), 南コルドファン州が内戦状態に (5月南スーダン共和国が独立,国連加盟 0月青ナイル州が内戦状態に (9月 ) 南スーダン,石油生産を停止０２ T“ アフリカの奇跡"∼ ルワンダの復興と発展 ■■ 首都キガリの高級スーパーマーケットルワンダでは ,ツチ人 (少数派 ,ルワンダ愛国戦線 )とフツ人 (多数派 ,政府軍)の主導権争いが内戦へ発展した。 1994年にフツ人によるツチ人の無差別大量虐殺によつて 1962年の独立前後から,迫害を逃れて世界各地に離散した,ツチ人を中心とした「ディアスポラ (離散者)」の人々が,祖国復興のため,ルワンダに巨額の投資をしたり事業を始めたりしている。キガリの町なみも変わりつつあり,スーパーの店内には外国から輸入した家電製品や食品が並んでいる。 100万人近くの犠牲者が出たり,多くのフツ人が難民になつたりするなど,大きな人道問題が発生した。このようなルワンダだが ,現在急速に経済発展をとげており,「アフリカの奇跡」ともよばれている。 ■幸ルワンダの民族構成 MFttΨ (億ドル ) 100 ■■ にぎわう携帯電話店 (キガリ) キガリでは携 TIME 〔希少金属鉱帯電話が急速に普及している。プリペイド式で AImanac 2010〕 86 ステン 31 安価であり,停 Ш劃0 0 1990 普幸ルワンダの輸出品 =幸 95 2000 電でも使えるので人気である。 1516年ルワンダのGDPと投資の占める割合三 :