第3回 第3回塙保己一賞記念コンサート かけはし たけ し Takeshi KAKEHASHI 国際的評価を高めている彼の演奏は、 音の繊細さと響きの美しさに定評があり、 無料要) 場 入 が必 申込 (事前 人間の感情と共に自然の音に耳を傾け、 その表情を音で表そうとする 彼独自の音楽が、聴く人の心をとらえている。 リスト ラ・カンパネラ(パガニーニによる大練習曲S. 141:第3曲) シューベルト 即興曲 第3番 変ト長調 作品90-3 ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 変ホ長調作品22 ショパン スケルツォ第1番 ロ短調 作品20 ベートーヴェン バガテル「エリーゼのために」イ短調 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第19番 ト短調 作品49-1 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」作品27-2 会 場 1977年東京都八王子市に生まれる。小児癌により生後 1ヶ月で失明。 1998年、フランスのロン=ティボー国際コ ンクールで第2位入賞、 2000年ショパン国際ピアノコン クールでワルシャワ市長賞を受賞など。その後活動の場は 日本はもとより、 ヨーロッパ、アメリカ、南米などにも広がっ ている。 12/19 梯剛之公式ホームページ http://www.kakehashi-takeshi.com/ 平成 21 年 本庄市児玉文化会館(セルデイ) 住所:埼玉県本庄市児玉町金屋728-2 JR 高崎 国 本庄駅 塙保己一旧宅 金屋小学校 国道462号 本庄市児玉文化会館 (セルデイ) 道 25 4号 号 2 46 道 国 道 車 動 自 越 美里町役場 関 神川町役場 国 児玉駅 JR八 児玉白楊高校 <車にて>関越自動車道 本庄児玉ICから15分 道 17 本庄早稲田駅 本庄児玉IC 丹荘駅 電話:0495-72-8851 本庄市役所 線 号 <電車にて>各駅から無料バス運行 ・JR高崎線「本庄駅」南口発 11:40 12:10 12:30 上 越 新 高線 松久駅 幹 線 土 表 彰 式/午後1時∼午後2時 記念コンサート/午後2時∼午後4時 (タクシー利用の場合、20分) ・JR上越新幹線「本庄早稲田駅」北口発 12:00 (タクシー利用の場合、15分) 本庄市児玉文化会館 (セルディ) ホール ・JR八高線「児玉駅」西口発 11:25 12:20 12:45 ●定員600名 ●手話通訳・要約筆記あり (タクシー利用の場合、5分) 埼玉県本庄市児玉町金屋728-2 ☎0495-72-8851 お申し込み先・お問い合わせ先 観覧希望者は電話でお名前・電話番号を申込むこと(12月17日まで) 埼玉県福祉部 障害者福祉推進課 塙保己一賞担当 tel.048 - 830 - 3309(直通) 〒330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂 3-15-1 fax.048 - 830-4789 E-mail : [email protected] 彩 の 国 Sai-no-kuni 埼玉県 埼玉県のマスコット 「コバトン」 主催/埼玉県 共催/本庄市、埼玉県教育委員会 後援/厚生労働省、文部科学省、社団法人温故学会、社会福祉法人全国社会福祉協議会、 社会福祉法人日本身体障害者団体連合会、社会福祉法人日本盲人会連合、 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会、社会福祉法人埼玉県社会福祉協議会、 特定非営利活動法人埼玉県障害者協議会 はなわ ほ き いち 第 3 回 塙保己一賞の概要 塙 保 己 一とは? 幼くして失明したにもかかわらず、学問の世界に 塙保己一奨励賞 果敢に挑戦し、 「群書類従」という大文献集を編集・ む さし の くに 「塙保己一」。その精神を受け継ぎ、障害がありな がらも不屈の努力を続け顕著な活躍をしている方 やその支援者等を讃えることにより、障害のある人 が様々な活動にチャレンジできるチャンスにあふれ こ だま ごおり ほ き の むら ほん じょう し ●武蔵国児玉郡保木野村 (現・埼玉県本庄市)生まれ 埼玉県内に在住(在勤・在学)する者又は過 去に埼玉県に在住したことがある者で、障害 がありながらも努力を重ねており、今後さらに 社会的な活躍が期待される40歳未満の障害 のある個人(平成21年4月1日現在)です。 出版した埼玉県本庄市出身の江戸時代後期の学者 はなわ ほ き いち 塙保己一は江戸時代後期に活躍した全盲の学者です。7歳の ときに病気のため失明しましたが、15歳で江戸に出て、学問の ぐん しょ るいじゅう 道に進みます。多くの困難の中、大文献集「群書類従」666冊を はじめ、散逸する恐れのある貴重な文献を校正し、次々と出版し ていったのです。 また、48歳の時に、国学の 研究の場として現在の大学 わ がくこうだんしょ ともいえる「和学講談所」を る共生社会づくりを推進する。 創設し、多くの弟子を育てま 塙保己一貢献賞 塙保己 一 大 賞 した。 次のいずれかに該当する日本国内に在 住し活動する個人又は団体とします。 ア 社会的に顕著な活躍をしている障害 者の活動や日常生活等に献身的な支 援を行ってきた イ 障害者の自立・社会参加の拡大につ ながる顕著な発明や機器開発等を行った 日本国内に在住し活動する者 で、障害がありながらも塙保己一 のように不屈の精神力により、社 会的に顕著な活躍をしてきた障 害のある個人です。 主催者のことば 保己一は盲目の身で、国 家的大事業を成し遂げただ けではありません。学者とし て有名になり、どんなに多忙 な日々を送るようになって も、目の不自由な仲間のこ とを忘れず、生涯、自分と同 じように障害のある人たちの 社会的地位向上のために全 力を注いだのです。 今年度の塙保己一賞には、51件という多 くの応募がありました。 選考を終えて 今年は、全盲のピアニスト辻井伸行さんの 第3回「塙保己一賞」受賞者の皆様、誠に おめでとうございます。 また、候補者を御推薦いただいた関係 者の皆様の御理解と御協力に心から感謝 申し上げます。 この「塙保己一賞」には、我が埼玉県が 生んだ郷土の偉人である塙保己一にちな を実現できる社会を作っていきたいと み、障害のある人に夢と希望を持って人生 考えております。 に果敢に挑戦してもらいたいという願い 受賞された皆様は、障害のある子供 を込めております。 たちにとっても自分の人生を切り開く 同じく奨励賞の相田大希さんです。先 天的な絵画制作の才能をお持ちで二科展 に7年連続で入選・準入選されるなど、 活躍が日本中に大きな反響を呼び起こしまし 確実に第二の山下清となりうる逸材であ た。障害者であっても芸術家として大成でき ります。 る良い例を我々に示してくれました。 貢献賞の河村宏さんですが、視覚障害 今年度の応募者の皆さんは、全員が素晴 者 の ため の デジタル 録 音 図 書 で ある らしい社会的活躍をされており、選考に当 「DAISYデイジー」の開発普及に向けて たっては大変苦労いたしました。 国際的な指導者として御活躍されておら 先ず、大賞の青木陽子さんは、中国の視 れます。最近では、DAISYは、高齢者や 覚障害者のための日本語学校を開設し、多く 識字障害を持つ方々の学習にとっても非 の生徒を日本へ留学させ、より高度の教育 常に有効であると言われており、今後も を受ける機会を提供されておられます。真に 第3回となりました今年は、全国から51 ための目標となる方々ばかりです。 日本と中国を股にかけた国際的な活躍をさ 件という多くの応募をいただきました。 埼玉県は、 これからも塙保己一のよ れておられることが大賞受賞の理由となりま 日本社会事業大学学長 大橋 謙策 その活躍が大いに期待されます。 同じく、貢献賞の財団法人たんぽぽの 家ですが、我が国の障害者芸術活動の草 うに障害がありながらも一生懸命に頑張る方々を応 した。 眼を見張るような活躍をされている方々ばかりで、改 援してまいります。 奨励賞の梯剛之さんですが、幼少期の病気で失明され 祭」や障害者アートや舞台公演をリードされるなど長年にわた めて深く感動した次第です。 どうか皆様には、この塙保己一賞の持つ意義を御 たにもかかわらず、その後、ウイーンに留学され数々の国 る積極的な取り組みが高く評価されました。 私は、常日頃からどのような障害があっても、生き 理解いただき、真の共生社会の実現に向けて、今後と 際的コンクールで入賞されるなど、今や世界的なピアニス 今後ともこの塙保己一賞が障害を越えて全ての人に勇 生きとした人生を送るために努力する人々がその夢 も御協力いただきますようお願いいたします。 障害があるにもかかわらず、様々な分野において ほ き いち ▲源氏物語を講義している保己一 選考委員会委員長講評 第3回塙保己一賞表彰にあたって 2 ●延享3年(1746年) ∼文政4年(1821年) トとして世界を舞台に抜群の御活躍をされておられます。 分け的運動団体として「わたぼうし音楽 気と希望を与える賞として確固たる地位を持ち続けられる よう期待しております。 3 第 3 回 塙保己一賞の受賞者概要 ※年齢は平成21年4月1日現在 敬称略 奨励賞 梯 剛之 かけはし たけし (31歳 神奈川県横浜市) 受賞者紹介 大 賞 青木 陽子 あおき ようこ (47歳 埼玉県さいたま市) 受賞者紹介 青木陽子さんは、先天性の弱視から6歳の 時に予防接種の後遺症で失明しました。 16 歳の時に教育関係の学者になりたいと決意 し、昭和62年南山大学文学部教育学科卒業 後、ニューヨーク州立大学バッファロー校修 士課程に留学しました。更にペンシルバニア 大学博士課程に進みました。平成5年には、 中国の天津市外語学院で中国語を学び、平 成6年に同院を卒業すると同時に、中国の視 覚障害者に日本語を教えるため天津外国語学院視覚障 害者日本語通信教育センター(現天津視覚障害者日本 語訓練学校)を設立しました。併せてその運営母体とし て埼玉県さいたま市内に「アジア視覚障害者教育協会」 を立ち上げました。 中国の視覚障害者に日本語を教え、日本に留学させ、 鍼・灸・按摩マッサージや福祉を学ぶことで、中国国内の 視覚障害者の能力開発・職域拡大を行える視覚障害リー ダーを育成しています。平成20年春までの卒業生と在 校生は400名を超えています。 平成20年秋には、ベトナムのハノイで「ベトナムにおけ 奨励賞 相田 大希 受賞者のことば 異質の社会体制を持つ中国で、視覚障害者教育支援活 動を始めて、早15年。そんな節目の時に大変名誉ある賞 をいただくことができ、光栄の極みでございます。わたく しをご支援くださった方々に、心より御礼申し上げます。 長期にわたる活動とはとかく、竜頭蛇尾に陥りやすいも の。 しかし、 どんなに苦しくとも、あきらめずに続けてさえ いれば、奇跡は必ず起こるはずです。 「言霊に託せし願い短冊の竜頭奇跡これぞ我が道」。 今回の受賞を励みとし、後世にまで語り継がれるような 人材育成活動を、続けて参りたいと存じます。 あいだ ひろき (24歳 受賞者紹介 埼玉県立騎西養護学校(現在の校名:埼玉 県立騎西特別支援学校)在学当時から絵画 制作に特筆した才能を示し、 NPO法人世界 芸術文化振興協会主催の全国高校生美術 祭(第3回)では、秀作賞を受賞し、その作品 はオーストラリアで展示されました。水性サ インペンを使った独特の画法により二科展 (デザイン部門)に平成14年から7年連続で 入選、準入選を果たしています。 また、 2009アジアパラアートTOKYOでは、 「パラ アート賞」を受賞しました。画集を出版するとともに、毎 年各所で、 ひろきの世界「こころの色」相田大希展を開催 しています。相田氏の作品は、社会福祉法人東京コロ ニーが設立した日本最大の障害者芸術ライブラリーで ある 「アートビリティー」にも登録されており、企業のカレ ンダーのデザインなどにも採用されています。 平成20年度には、障害者の隠れた才能を発掘するた めに創設された埼玉県障害者人材育成資金の対象者に も選ばれ、その資金を利用して平成21年3月東京の銀 4 る視覚障害者の自立支援プロジェクト」セミ ナーを開催するなど、中国に軸足を置きつつ も近隣諸国を視野に入れて積極的な活動を 行っています。 平成13年には、社会の発展、人材の育成 及び日中間の交流に貢献した外国人に贈ら れる賞である中国友誼賞を受賞するなど、 数々の賞を受賞しており、視覚障害を克服し たパワフルな活動を続けています。 埼玉県鴻巣市) 座の画廊「アートスペース」で個展を開催し ました。 素直なみずみずしい感性に満ちた絵画を 描くことにより周囲の人々に感動を与えるこ とが期待されています。 受賞者のことば 奨励賞 ありがとうございます。 絵を描くこと好きです。 これからも描きます。 大希 母より 大希は15歳から描き始めてもうすぐ10年になります。 花から魚・鳥・動物・風景と題材も広がりました。 絵は習っているわけではなく、形や色等、心で感じた まま、自由に描いています。気分が乗っている時は集中 力があり食事も忘れて描いていました。 絵を通してたくさんの出会いがあり、大勢の方の暖か い励ましによって、このような賞をいただくことになりま した。ありがとうございました。 梯剛之さんは、昭和52年東京都八王子市 に生まれました。生後1ヶ月で小児ガンのた め失明するという不運に見舞われますが、両 親が音楽家という家庭環境にも恵まれ、 4歳 半からピアノを始めました。平成2年には、 ウィーン国立音楽大学準備科に入学を果た しました。その後は、 ピアノの演奏家として頭 角を現し、平成10年には、 フランスのロン= ティボー国際コンクール2位入賞を果たすな ど、国際的コンクールでも次第に評価が高まっていきま した。平成12年には、 ショパン国際ピアノコンクールでワ ルシャワ市長賞を受賞するなど、一流の演奏家として視 覚障害者として意識されることなく、数々の国際的コン クールで入賞を果たしていきました。 プラハ交響楽団、フランス国立管弦楽団など多くの ヨーロッパの著名な楽団と共演を重ねるとともに、小澤 征爾など多数の著名な指揮者とも共演をしています。現 在は、オーストリアのウィーンを拠点に活躍しており、 ピ アニストとして確固たる地位を築いておられます。 クラシッ 日本やヨーロッパでの多忙な演奏活動の傍ら、 ク音楽の持つ素晴らしさを通じて子供たちに本物の感動 の和を広げようと、ボランティア活動を開始しました。平 成18年からは、 「子供に伝えるクラシック制作委員会」を 貢献賞 河村 宏 通じて 、ウィーンゆかりの モ ーツァルトや シューベルト、ベートーヴェンなどの作品を本 人が弾き語るDVDを、 日本全国の約2万3千 校の小学校・特別支援学校に無償配布してい ます。フランスのロン=ティボー国際コンクー ルで2位を獲得するまでの努力ぶりは、道徳 の副読本にもなり、全国の小学生に感動を与 えた話は良く知られています。 平成11年の都民文化栄誉賞や出光音楽賞 の受賞をはじめ、日本国内でも数多くの賞を 受賞されています。 受賞者のことば 美しい紅葉の頃の埼玉はみていない僕ですが何とも言 えず好きです。そして食いしん坊の僕にとって焼芋はもう たまらない大好物です。 つい最近まで埼玉県民でしたので、埼玉で演奏が出来 るとなつかしさと相まって、とてもうれしい気持ちになり ます。そして今回はそれにも増して、こうして栄えある塙 保己一賞を受賞させて頂ける事となり、二重に喜んでおり ます。埼玉県がこの賞を作られたことに、心からの敬意を 表させて頂くと共に、これからも末永く発展的に続く事 で、塙保己一賞が障害とつき合いながら生きておられる 皆様の励ましとなります事を願って止みません。 かわむら ひろし (62歳 東京都調布市) 受賞者紹介 河村宏さんが中心となって開発したのが DAISY(Digital Accessible Information SYstem 日本語訳「アクセシブルな情報シス テム」、 日本語表記「デイジー」)です。 DAISYとは、 カセットに代わるデジタル録 音図書の国際標準規格のことであり、視覚 障害者や普通の印刷物を読むことが困難な 人々のために開発されました。 従来の録音図書との相違点は、目次から 読みたい章や節、任意のページに飛ぶ機能があること、 また、 CD1枚に50時間以上もの長時間録音が可能で あることです。DAISYは、 印刷物を読めない障害がある 人に他の人々と平等な情報サービスを提供できるよう にした支援技術で、 世界に広く普及しています。 DAISYは、開発当初は、主として視覚障害者のため のものと考えられていました。近年では、 高齢者、 識字障 害者や学習障害者、腕など上肢に障害があるために本 が読めない人などに活用範囲が広がっています。 デイジー電子図書規格(国際標準規格)の 河村さんは、 開発・普及の第一人者であり、現在、DAISY コンソーシアム (本部:スイス チューリッヒ)の 会長として、またNPO法人支援技術開発機 構副理事長、国立障害者リハビリテーション センター研究所特別研究員として、指導的専 門的な活動をされています。平成20年には、 カナダ全国盲人協会から「デイトン・M・フォー マン博士記念賞」を受賞するなど国際的にも 高く評価されています。 受賞者のことば 大変名誉な賞をありがとうございます。DAISYは日本 とスウェーデンが中心になって視覚障害者のニーズをか たちにした国際標準です。今では50カ国で視覚障害者と 学習障害者に欠かせない情報アクセスツールになってお り、一般の読者にもわかりやすい電子出版の標準技術とし て注目されています。視覚障害者のニーズに基づいた電 子出版のユニバーサルデザインとして、 これからもより多 くの国々への普及のために微力を尽くしたいと存じます。 5 貢献賞 財団法人 たんぽぽの家 (理事長 播磨 靖夫) (奈良県奈良市) 過去の受賞者紹介 第1回(平成19年度)受賞者一覧 受賞者紹介 大 賞 財団法人たんぽぽの家は、今年で34回目と な る 障 害 の あ る 人 た ち が 作 った 詩 に メ ロ ※敬称略、年齢・内容は受賞時 本間 昭雄 ほんま あきお (昭和4年生まれ(78歳) 東京都青梅市) 失明者の福祉のために聖明福祉協会を設立。視覚障害のある高齢者の専門施設として盲養護老人 ホームを設立。日本で最初の盲大学生奨学金制度を創設し、弁護士、大学教授、音楽家など第一線で 活躍する奨学生を多数輩出している。藍綬褒章、勲五等瑞宝章受章ほか ディーをつけてみんなで歌う「わたぼうし音楽 祭」を開催しています。また、シンガポール、バ ンコック、上海などで「アジア太平洋わたぼうし 音楽祭」を定期的に開催するなど日本の障害 奨励賞 者芸術・文化活動の草分け的リーダー団体とし て有名です。国際的な障害者芸術・文化活動の 先駆的な動きを我が国に紹介していることで もよく知られています。 受賞者のことば このたびの名誉ある賞、ありがとうございます。私たち であるエイブル・アート・ムーブメントも積極的 は、個人の尊厳を重んじ、普遍的にして個性豊かな文化創 に全国で展開しています。 造をめざす活動をしています。障害のある人たちの詩を たんぽぽの家は、この財団の他に社会福祉 歌う 「わたぼうしコンサート」は、 「音楽祭」となり、今年34 法人わたぼうしの会や奈良たんぽぽの会も有 回目を迎えました。今ではアジア太平洋へと歌声は広がっ し、障害者の就労支援や生活支援センターの ています。 1995年から始めた「ABLE ART MOVEMENT」は、 運 営などにも幅 広 い 展 開を図っています。ま 障害のある人たちの芸術活動の領域を広げ、花開きつつ た、ケアする人のケア、ケアとアートの新しい あります。 「障害者問題」が社会史よりも文化史の中で語 関係づくりなどにも取り組んでいます。 られる日のくることを願っています。 財団法人たんぽぽの家 理事長 播磨 靖夫 第3回塙保己一賞選考委員会 ※順不同・敬称略 平成21年 選考委員会委員長 大橋 謙策 6月 1日募集開始 選 考 委 員 小川 榮一 8月31日応募締切(51件の応募) 選 考 委 員 勝亦 功臣 10月27日選考委員会開催 選 考 委 員 斎藤 幸一 11月24日受賞者の発表 選 考 委 員 堺 正一 立正大学准教授 12月19日表彰式 選 考 委 員 髙野 宗吉 埼玉県障害者協議会理事、 日本社会事業大学学長 (社福)日本身体障害者団体連合会会長 (財)鉄道弘済会理事 (社)温故学会理事長代理 (社)埼玉県視力障害者福祉協会会長 選 考 委 員 髙橋 福八 本庄商工会議所会頭 選 考 委 員 松井 亮輔 法政大学教授 選 考 委 員 吉田 信解 本庄市長 選 考 委 員 藤井 春彦 埼玉県教育局県立学校部長 選 考 委 員 武島 裕 埼玉県福祉部長 貢献賞 川野 楠己 かわの くすみ (昭和5年生まれ(77歳) 神奈川県横浜市) 昭和25年NHK入局。 「盲人の時間」 「ラジオドキュメンタリー」等を担当。 瞽女(ごぜ)の世界を描いたラジオドキュメンタリー制作。 「瞽女(ごぜ)文化を顕彰する会」、 「琵琶法師 永田法順を記録する会」を創設。 文化庁芸術祭ラジオドキュメンタリー部門芸術賞(3度)受賞 特別賞 斎藤 政雄 さいとう まさお (大正11年生まれ(85歳) 東京都渋谷区) 社団法人温故学会理事長。塙保己一の顕彰と 『群書類従』版木の保管、摺り立て頒布の事業に尽力。 文部大臣賞受賞ほか ※長年にわたり塙保己一の顕彰に御尽力されたことが評価され、斎藤氏に対し塙保己一賞創設を記念して特別賞が 授与されました。 第2回(平成20年度)受賞者一覧 大 賞 ※敬称略、年齢・内容は受賞時 長尾 榮一 ながお えいいち (昭和6年生まれ(77歳) 東京都文京区) 我が国初の全盲の医学博士。元筑波大学教授。幼少時に敗血症のため両目を失明。さらには強度難 聴という二重のハンデを抱えながらも、長年教育指導者として視覚障害者の職業的自立のために尽 力。医学史、漢方概論などの著書も多数あり、東洋医学の発展に大きく寄与。昭和62年内閣総理大臣 賞受賞。 奨励賞 川上 理恵 かわかみ りえ (昭和46年生まれ(37歳) 埼玉県川口市) 車いすバスケットボール選手として、パラリンピックに3回連続出場。シドニーパラリンピックでは銅メ ダルを獲得。埼玉県職員として勤務するかたわら、車いすバスケットボールチームの一員として活動。地 元の小・中学校で特別講師として課外授業を行うなど、生涯スポーツの振興や後継者の育成にも積極的 に取り組む。 貢献賞 榑松 武男 くれまつ たけお (昭和22年生まれ(61歳) 埼玉県草加市) 昭和48年株式会社広業社通信機器製作所(現・ケージーエス株式会社)入社。パソコンで点字を扱うこと を可能とした点字セルの開発・普及を主導。今やパソコンの点字ディスプレイは視覚障害者にとって「なく てはならぬもの」になる。平成7年より同社代表取締役社長。視覚障害者向け総合イベント「サイトワール ド」の発起人兼実行委員長。平成17年第1回埼玉ちゃれんじ企業経営者表彰会長賞受賞。ケージーエス株 式会社が中小企業庁の平成18年元気なモノ作り中小企業300社に選ばれる。 貢献賞 6 つなかわ やすのり (昭和51年生まれ(31歳) 埼玉県川越市) 武蔵野音楽大学音楽学部器楽科卒業。日本初のプロの全盲フルート奏者として国内外で幅広く活動。 演奏活動の他に、 CDの録音、 TV出演、後進の指導、専門学校の点字講師としても活躍。 平成19年ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業で渡欧。 「障害者アート」を新しい視点で見直す運動 賞の経緯 綱川 泰典 丸木 希代 まるき きよ (大正11年生まれ(86歳) 埼玉県毛呂山町) 昭和19年東京女子医学専門学校(現・東京女子医科大学)を卒業。戦後間もない昭和23年より、埼玉 県の毛呂山病院にて小児科医師として心身障害児(者)の福祉・医療の向上に尽力。昭和42年重症心身 障害児施設「毛呂病院光の家」施設長就任。平成14年同施設名誉施設長。昭和45年埼玉県知事表彰。昭 和56年厚生大臣表彰。平成2年吉岡弥生賞受賞。 7
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