1 8 0形 サ イ リ ス タ イ ン バ ー タ 駆 動 に よ る 突 極 形 0 Iア * 三相同期電動機の特性解析 C 猪上憲治*榊 茂忠* (昭和5 3年 1 0月 4日受理) C h a r a c t e r i s t i cA n a l y s i so fThreeP h a s eS a l i e n t P o l eS y n c h r o n o u sMotor D r i v e nby1 8 0 Type T h y r i s t o rI n v e r t e rO I J 0 KenjiINOUE and Shigetada SAKAKI 9 7 8 ) I R e c e i v e dO c t .4,1 When t h巴 synchronous motor i s driven by t h et h y r i s t o ri n v e r t e r,higher harmonic c u r r e n t s,caused by t h e harmonic c o n t e n t so ft h巴 i n v e r t e routputv o l t a g e,a r einducedi n . The c h a r a c t e r i s t i c so ft h e t h ef i e l d winding and t h e damper winding o ft h e motor motor a r ea d v e r s e l y a百ectedby t h e s e harmonic c u r r e n t s,a s has been q u a l i t a t i v e l yr e c ognized i n may p a p e r s . I nt h i spapercomparisonsa r ed i s c u s s e do ft h eexperimentalandt h e o r e t i c a l l yc a l c u l a t e d using a s i m p l i f i e d graphicalapproach v a l u e so fharmonicc o n t e n t sdeterminedbya n a l y s i s, h earmaturea c t i v epowerandt h epowerf a c t o r t oFouriera n a l y s i so ft h earmaturec u r r e n t,t o fa synchronous motor driven by a 180Jt y p巴 t h y r i s t o ri n v e r t e r, and t h ei n f i u e n c eo f harmonic c o n t e n t s on t h ec h a r a c t e r i s t i c so ft h e motor i sq u a n t i t a t i v e l ya n a l y z e d . 1. 緒 - 電流を定量的に分析することによって高調波成分の電 E 動機特性への影響を明確化しインバータで、駆動され 1 8 00形サイリスタインパータで突極形三相同期電動 機を駆動した場合,インパータ出力電圧が含む高調波 る同期電動機の設計,製作において,その回路定数の 選定に一つの指針を与えようとするものである c 成分は,電動機の界磁巻線および制動巻線に高調波電 流を誘導して電動機特性に悪影響を及ぼすC そして. また,筆者らは,諸特性を比較検討するために同期 電動機に次の四つの条件をもうけた c 筆者らは,この影響が力率 1付近の軽負荷時に著しく ( 1 ) 界磁回路は,直流定電流電源、に接続されている。 あらわれることをすでに確認口してし、る。 ( 2 ) 界磁回路は,直流定電圧電源に接続されて L、 る 。 本研究は,界磁巻線および制動巻線を流れる高調波 ( 3 ) 電動機は,制動巻線を持たない。 *電気工学教室 林 昭 和5 3年 9月 1 9日広島工業大学研究発表会にて発表 -133- ( 1 ) 電動機は, i t U動巻線を持つ。 l t r c i t d ' ( t ):界磁電流 ( I td 1 1直流分 , i t / ( t )1 土交流分 1 ),( 2 ),( 3 )の条件下で電機子電流,電機 本稿では、 ( である), Xd・直軸リアクタンス〔単相定数), Xq: 横軸リアクタンス(単相定数), Xatd 電機子巻線お 子有効電力および力率の理論計算値と実験値とを比較 検討して‘高調波成分の電動機特性への影響を解明 よび界磁巻線開の相互リアクタンスの最大値 , Xfd し,その影響の軽減をはかるための回路定数の選定に 界磁巻線の自己リアクタンスである。 定性的な指針を与えたものである c 2 なお, d, l 工 t=Oにおいて a相電機子巻線軸と回転 子巻線、軸とのなす電気角度を表わし,ここでは負荷角 電圧方程式および電流解 占と, δニ π-d,の関係にある。 制動巻線を持たない突極形三相同期電動機を 1 8 0。形 ( 2 ) 電流解 サイリスタインバータで駆動したときの理論的特性解 0 1 8 0形サイリスタインハータの出力線間電圧は.第 'については,すでに,その詳細を述べ 析の近似解法3 1図のようである ている1)ので,ここでは電圧方程式および電流解のみ と仮定する。 C なお,インパータは理想的なもの 。 示す。 60 1 2 0 1 8 0 240 300 360 ( 1 ) 電圧方程式 → 電機子巻線および界磁巻線の抵抗,磁路の飽和現象, 台戸 ωt i t U動巻線を 空間高調波の影響を無視した仮定の下で, 持たない突極形三相同期電動機の回路の線開電圧方程 eαb 式は,界磁回路が直流定電流電源に接続されている場 合は ( 1 ) 式で,また,直流定電F F .電源に接続されている ・ 1111d zz ﹁111111L ) 111Ill﹂寸 ( ) ︺ ︺ ︺ ︺ ︺ t t︹ t︹ t( t︹ t (a( bcabc tttt) ecα 11li-﹂ ﹁! l I l li il -l! │ l ﹂ 第 f ︺ t ︹ l 主‘それぞれ次式で表わされる。 i ) O~tζπ/3ω 去 三 星 川 u)π/3ω三 二 t三 二2 r r / 3 ω の期間 d= eab=E,ebc=O,eca=-E 函) 2 π / 3 ω三 二 t三主 / ω の期間 a b=0,e b c= E,ec aニ ( l H 上式を ( 1 ) .( 2 )式に代入してそれぞれの電流解を求める つ ( , ) ノ μ 71111J ・ ηJ 、ノ、ノ ¥ j t tt fA¥/1¥fk 。 e z -b- 4 岨I ﹁!llli--L I ﹁ l l 1 1 1 J 、 、 , , , , , r ペ nk d A υ ,,,, aE1 3 、 0、 r t z ' ' ' 、、、、白 1 つんつ AU ハaL s o /11¥ ﹁ 1 1 1 1 l j﹂ s o σ A c ただし, の期間 eab=E,ebcニ - E,eca=O . . . ( 2 ) り 1図 インバータ出力線開電圧波形 第 1図よりインバータ出力線開電圧 eab,eo c,ec a ﹂ Z 111Ill-J 4三 3 正 、 、戸 r ーノ J C Qノ 、 、{ ミJ f t -1s 0s 0 CC ︺︺ O一 、ノ、ノ¥ノ、ノ寸 o f k、 f ¥ O f k f 寸ill--﹂寸 ベ C4 ,,,,,, )︺ Ot L i ft fj¥/{¥/¥ft¥¥ ZLuvo'O?D -11111Illi--J-μ 一 Yノ 、 ノ 一 :'一:'一司 つd q d ヘ//'// 一)) fkfkAυ J2-ccp ω 一 一 到111 ¥ h y J r J h J 、九円円九﹁ ¥h戸 r 勺一一 ad--GdJ 、“山口比﹁ t t z/ π tt /人 ¥・ 4 っ“ ん, ι l、 一 ﹂げ一 寸1 1 1 1 一 白 一一一一 800-024 srπ ﹁ 1 1 1 1 1 1 ! L / L / L ﹁111111iLC SSS 一一一一 一 oorb-J J- f z o ・ CCC1doyoo 、 一勾一 / f t f¥ Ill111JHill--SSS 一ωF11一ωooo 't 一 =υ=lJ 11lili--﹂ ーノ¥ノ、ノ ノ 1ノ ¥ J L f tJ ﹁1 1 t t 、t J ff¥f¥ ﹁¥一,一、 /{¥fl 〆 bca/bead abc 予 abc-t ρupUPU-Pνμνpν 一 ﹁ 11111lJILl ﹁﹁ jfill--L11 一 。3 2 7 2 ),( 2 ) '式で表わされる。 場合は ( と.例えば , O~tζπ/3ω の期間においてほ (3) および ( 4 ) 式となる O , 0=ωI+d 2 f("" ",)~( r r l =Q O/~O/ b ( t)+c(t) ωt-; ' f-b(t)E ωi dXq j " V J I-VV)J~lvv , 3 ) a(t)=(Xd+Xq)/2+(Xd-Xq)COS2& ‘川 〔 ω-Xq) c o s2(0-2π/3) b(t)=(Xd+Xq)/2十 f E , I L ! - 3 XqXat 山 l c o s0 J ( l ) = ( え d+Xq)/2+(Xd-Xq) c o s2(0-4rr)3) c 2 (/" ",) lb=両元[一 ¥ c(t)+a (!)jE ω f H〔f〕 EE 以上の式において , e a b ( t ),e b c( t ) , e c a ( t ) :電機子巻 3 山 川 線の線間電圧 ,i a ( t ),i b ( t ), ic ( t ) :電機子電流 ,itd( t ) = d c o s ( o iπ ) J 仏 4τ lc 2 i( /,,- 7/"i Jr-r /,.......(、 =両 孔 J(a(t)+b(t));E+a(t)Eiωt 合J 山ベ。-~ 以 内f い,電機子巻線の直軸リアクタンスに対する横車両リア グタンスの比を決定する O なお,これらの試験は,電 ' ( 3 ) 7 r)] ..... 2 1 (,,,",, _,,.-", 1 D ( " 7r I I . ; b υ )+c'(t)'Ei ω t-3 ~ f ' ( t ) Eωt qLlVVJ""J!~I~' )-b f λ ωe l X 3xQ fxa fd1 fd+ 山 叫 Xfd lb F ら山 a [kW],電圧200[VJ,電機子電流7.5[A;,極数 4司周 波数 60:Hz]である。 B IJ ! ? E 〔〕EMfl いfd1fd+主Xffdd叫 fd'!m{ O 4 4 π ) 1 ¥ 3Xq D ーーっム 十 dF t IJ …仏) ただし, ( 4 )式において ∞ ' ( t ) +川 LM帆(線関電圧 z c = d 訂 作 ー 以上のような各種の試験より求めた測定値によって 回路定数値を決定した。その結果を第 1表に示す。な お.使用した突極形三相同期電動機の定格は,出力 2 . 2 [ ( C ピ川 μ 一 -3x q. f xa ltd+笠互勾 ωψfんos( い 0 与寸 π) l Xfd ¥ =百 三五 動機が制動巻線を持たない状態で行ってし、る C 1 5 0 一 り 札 100h ノ lJ ¥hJ ノ dQU ﹃ 電 流 )j f¥t 2 p t F ' ' , t ' J I ' ' りム /I ifJ 、 c r 一 f nLs ππ 4一 一 、 つ F4 印 内﹂司 、 、s o ss ρL つ m臼 q 凡 qqq XXX2 :r ︺ ︺ dddd f 一一一十 1 f¥fLf¥ll xxxpf + ++ん 222a XZIf-- JdLUCt 一ぇ+++ね一 f一 子 h dLJV///JX {141 ; :d ︺ ︺ d 一 qqqd 一 f人 一 , d p d F d 一 一 xxxr f k f t、 fk ニ z 一 一 一 一 一 一 fd =︺)︺ Fdt ttyl f / に〆、 f ¥ H I [ A ) 1 0 . 0遍 絡 J O り 50 5 . 0 である。 3ω三 五t 三 五2 π / 3 ω および 2π/3ωζ 1 < ; ; '7r/ω の なお , Jr/ 期間における電流解は, 1 A)ー → f d[ 第 2図 無負荷飽和曲線,三相短絡曲線,零力率全負 荷飽和曲線 i)π/3ωζt 三 二2 π / 3 ω の期間 t-7r/ 3ω一 → 1, 第 1表電動機回路定数の測定記録および定数値 ia(t)->-ib( t , ) i b ( t )一→ , ) 電動機の測定値 i , ( t 電機子巻線 1相の抵抗 ( 7 5 C) i ,(t)一→ -iaCt, ) 0 界磁巻線、の抵抗 ( 7 50C) 話) 2 π / 3 ω三 t 三 二π/ 山の期間 t-2] て/ 3 ω 一→ t z 定格相電圧 ia(t)-->i, ( tz ) 定格相電圧のときの短絡電流 b (1 )ー → i a (t z) i 定格相電圧のときの界磁電流 すべり試験電圧 (d軸) 1ρ)ー → i b( tz) なる変換を施せば, ( 3 ), ( 4 ) 式より簡単に求まるので,そ すべり試験電 i 荒川軸) すべり試験電圧 (q軌) の詳細を省略する すべり試験電流 (q軸) 3 . O 電 ( ポ 機 ー 子 シ 漏 ェ れ ー リ の ア 三 ク 角 タ 形 ン の スE 降H 下 ) 同期電動機の回路定数の決定 電動機の回路定数の決定ば,通常の決定法2lによっ て行った。 まず,無負荷試験,三相短絡試験,零力率全負荷飽 和試験によって,第 2図の A, B, C, Dのような無 負荷飽和曲線,エアーギャプ線,三相短絡曲線,遅れ零 力率全負荷飽和曲線を求める。また,すべり試験を行 0.650 : γf[Q] 52.12 :Ea!V]! 115.47 :I s[A] 12.16 :Ifd[A] 0.91 :Vd[V] 6.347 :Id[A] 0.836 . :~qr[~) i q[A] :I 1 .020 :Vt[V]. 14. 43 5.618 電動機の定数値 電機子巻線の直軸リアクタンス:Xd[Q] 電機子巻線の横軸リアクタンス:xq[Q] 6.23 4.52 電機子巻線と界磁巻線との相互:Xafd[Q] 1 7 9 . 8 リアクタンスの最大値 i 界磁巻線の自己リアクタンス : 川 [Q] j 日 83 -135ー 4 . 1 1 1 ; K 電機子巻線供給電圧,電機子電流および 電機子有効電力の各調波成分の分析法 ι o卜 また,電庄,電流の分析値より電機子有効電力の各調 5 . 0ト C 支 x 白書 ~50[%J 負荷 ト ム荷て 3 . 0 1 .0ト a 相電機子巻線に分流器を接続し, [D-Clアンプを O 安 ペロ¥理論値 o…実験値 H亡押入し,それに誘導し x x OY ¥ Q . 4 仏5MoJ708J9101khl:3L41:5 また,同 時に, a相電機子巻線と同様な巻線法によって製作し X ~ 2 .。ト 各調波の実験分析は,次のようにして行われる O 安 ^XXXX. │ 雪 xo 戸 o ごo _ .46x10-¥sec] とする O ングタイムは 0 たサーチコイノレを a相巻線 X E l_ 供、、 4 . 0ト なお,波形分析におけるサンプリ 介して相電流をデータレコーダに記録する x:@nJ v : T W @ @ @ @ o : 減 れぞれフーリェ解析(図式解法〕によって分析する。 x ~ø s . o L l 貴 7 斗曹聖 第 1図のようなインパータ出力線開電圧波形および 回路定数値を電流解に代入して算出した電流波形をそ 波成分を算出する ら /川〕負荷 • は〕…「 各調波の理論分析は,次のようにして行われる。 I f d [ A Jー → 第 4図正弦波電圧電源駆動による電動機の V特性 た起電力を栢電圧として記録する。そして,サンプリ 験値は,鉄損電流,磁路の飽和現象および空間高調波 ングタイムが 0.5x10-4くs e c "の [a-d= 変換器によ による高調波電流を含むので計算値に比べて多少大き ってディジタノレ値に変換し,フーリヱ解析(図式解法〉 な値となっているが,この程度の差異であれば,決定 した回路定数の値は正確であると言える。なお,実験 によって各調波成分を算出する。 I td=0.7[AJ,50[%J負荷の I td = 1 . 15[AJ,100[%J負荷の I td =1 .5[A]でそれぞれ乱 において無負荷の なお,実験装置の概略を第 3図に示す。 調に入っており,電動機が制動巻線を持たないために 制動トノレクが小さく乱調現象が激しくなったことを意 味してし、る c 第 5図および第 6図は,インパータ電源で駆動した サ イ ス タ イ b Iン ノ、 タ 夏 cI (パッチリー〉 第 3図 実 験 装 置 の 概 略 5 . 計算結果および実験結果の比較検討 正弦波電圧電源によって電動機を駆動した場合の無 負荷, 50[%J負荷, 100C%J負荷における電機子電流 の V 特性を第 4図に示す。この計算値と実験値との 比較は,第 3章で求めた電動機の回路定数値の正確さ 第 を判定するために行ったものである。図において,実 -136- 5図 とき,電動機の界磁回路が直流定電庄電源、に接続,あ は,少なくとも理論解析において仮定した条件下では るいは直流定電流電源、に接続されていると仮定した場 界磁電流の変化に対して一定で.負荷角に対して反比 合の電機子電流んの各調波成分,および y 特性の 例的である。したがって.高調波成分による電機子電 計算結果である。第 5図のパラメータは界磁電流で, 流への影響は.その基本波成分が小さい力率 1付近の その値は I td 0.5CA]C遅れ力率), I td 0.9CAJC力 I td二1.3CAJC 進み力率〉であり,第 6図の ニ 二 粍負荷時に著しくあらわれる。なお,界磁回路が定電 率 l付近), 圧噌定電流電源のどちらに接続されていても,電機子 それは負荷で,無負荷, 50[%J負荷, 100C%J負荷で 電流の基本波成分には変化なく,その値は等しし、。 ある。なお,第 5図において, 7調波以上の高調波成 分は非常に小さいので無視している。 インパータで同期電動機を駆動した場合,界磁巻線 および制動巻線の回路は,それらを流れる高調波誘導 電流に対してリアクタンス回路 γ (くのと見倣せうる ので,一般的に「インパータ出力電庄の高調波成分は 同期電動機の電機子有効電力にほとんど影響を及ぼさ . 0 -2E-s。 9 . 0 すように電機子有効電力の各調波成分を定量的に分析 することによって,そのことを一層明確にした。 第 3表は における無負荷, 50C%J負荷, 100C%J負荷時の電機 0 色 円 ﹁ 1 ....界磁定電圧 。...界磁定電.Vf[ 実験値とを比較したものである O また,第 7図 f i, Ifd=0.9[A:一定とした負荷特性における力率およ 1 .0 第 6図 二 子電流および電機子有効電力の各調波成分の計算値と 2 . 0 。~f I td 0.7:AJ(遅れ力率), I td=0.9CA; I tdニ1.1CAJC進み力率〕のそれぞれ (力率 1付近), -0 4 . 0 .。.。/荷 5 . 0 .。塩川 nunu dnδ 弓 ﹁ l • 6 . 0 --o 8 . 0 なし、」とされている。筆者らは,第 2表,第 3表に示 。 8 3。 . 0 。 . ・ 。 . 。 . 。 。 .. 。 ・ . 。 . 。 . 。 .。.。.。 。 . 0 . 。 . 。 。 ・ .0 . 。 :.。・ . 。 .1.20 ・ J ・ i︺ ・。. . .。% . 。 . 。ぽ.。 . . 。 ・ 。 . 。 . 。 . 。 一 。 . 。 . 。 . 。 F EEi/100〔%〕負荷 。 。 び電機子電流の計算値と実験{直とを比較したものであ 0 .4仏 50 . 60 . 70 . 80 . 91 .0 1 . 11 .2 1 .3 1 .4 1 .5 μ(A)ー → る 。 第 3表におい -l. 界磁巻線を流れる高調波電流によ インバータ電源駆動による電動機の V特性 〔理論値〕 っても電機子有効電力が生じ基本波成分と同様に負荷 角によって変化するがちその値は非常に小さく無視で 両図において,インバータ出力電圧が含む高調波成 きうることが解る。従って,インパータ駆動時の電動 分は,界磁巻線の回路定数のいかんによってはかなり 機の電機子有効電力は,正弦波電圧電波;駆動時のそれ 大きな値の高調波電流を誘導し.電機子電流の実効値 に比べて,同じ実効値の正弦波電圧に対するインパー を増大させることがわかる。そして,力率の低下,あ タ出力電圧の基本波成分の割合 9 4 . 5 Cタ引にほぼ一致す るいは界磁巻線および電機子巻線の銅損を増加させて ることが明らかである。 第 3表において,インバータ駆動時に界磁回路が直 効率低下の一因をなす。また.界磁巻線の高調波電流 第 2表 負荷角に対する電機子有効電力(出力十機械損〕の計算値 くてご一一一一一一¥負荷角。 ¥ ¥ ¥ 電 機 子 有 九 ¥ 〔 度7 ¥¥¥ 初1 電力¥ o 5 1 0 1 5 20 2 5 3 0 I td=0.9(AJ 3 5 40 4 5 I 5 0 電源の条件¥で下一一三" 一三時差むよ インノミータ (界磁定電圧) 一 1 8 6 9 2 2 8 9 2678 ~032 削 3620 PaCWJ 0 484 961! 山 PaCWJ 0 4 8 0 9 5 6 1 4 1 8 1856! 2279 i2 6 6 8 3 0 2 2 I3 3 3 5 I3 6 0 9 I3 8 3 7 Pa岬 J 0 4 8 3 i 960 山 4 胤 3 i2287 2677! 3 0 3 1 M 1ユ Pa7[W; 0 ! 制5 ! I 3 側 3 6 1 9 3847 ペ1 1 1 1 8 1 1 竺 三 到 2 3 6 -11 -16 ~ -21 -25: -28 -30 -32 , -32 I -32 -137ー 第 3表 電機子電流,電機子有効電力の計算値および実験値 ¥¥¥ ¥ ¥ ¥ 0 . 7 Pa[W]ム[ A ] ¥ A 機 1a1 子 電 一一一一一 B C 2 . 3 6 . 3 . 1 8 Ia i 電ー←了一一 無 一一 0 . 9 荷 l 一 0 . 7 2 2 . 2 6 3 . 2 3 3 . 3 8 一 0 . 4 5 0 . 4 5 3 . 1 8 3 . 1 8 0 . 5 2 1 . 6 8 0 . 5 2 1 . 6 8 0 . 2 0 1 . 3 6 0 . 2 o 1 . 3 6 l 2 . 2 9 2 . 2 9 竺 4 . 7 6 3 . 3 2 3 . 3 4 3 . 8 7 4 . 3 6 4 . 3 7 0.53. 1 .6 5 2 . 3 7 0 . 5 2 1 .6 6 2 . 5 3 0 . 5 2 1 .6 6 I a7 0.231.32 1 . 8 9 0 . 2 1 1 .3 3 2 . 0 2 0 . 2 1 1 .3 4 Pa 1 0 9 9 1 1 0 0 凶 1 1 0 0 ロ5 3 1 1 0 0 1 1 0 0 Pal 1 0 9 9 山 内 竺 1 1 0 0 1 1 0 3 0 78 l 電 Ia5 ー 負 雷 Z Pa 5 0 1 0 . 6 o 側 0 . 5 1 0 9 9 三 103 0 8 . 9 0 . 4 目 一一一一一一;一一一一 Pa7 電機子電流 100[%J 4 4 . 3 6I 4 . 3 7 流ト 効 電 力 l 竺土ど竺三竺竺旦竺 , Ia 50[%J i 子 荷 一 4 Ia 謂 │庖 機 1 . 1 A---B=-----C---A-------B寸 ---c 一一一一一一一一一 Ia5 0 . 5 2 1 .6 8 ー 流 : ← ー Ia7 0 . 2 0i 1 .3 6 ー 負 負 昨 荷 子 o -14.9; -20.3 1 Ia 8 . 1 2 8 . 3 8 Ia1 8 . 1 0 Ia5 Ia7 事三 _ , a j 0-12.6 ー 1 8 . 2 0 -10.8 8 . 9 6 6 . 8 1 7 . 1 2 8 . 0 6 6 . 8 9 7 . 2 0 8 . 0 8 8 . 1 4 8 . 4 8 6 . 7 8 6 . 8 1 7 . 4 9 6 . 8 7 6 . 8 9 7 . 4 0 0 . 5 4 1 .5 4 2 . 2 5 0 . 5 3 1 .5 8 2 . 3 7 0 . 5 3 1 .6 1 2. 48 0.25 . 1 8 1 . 7 3 0 . 2 4 1 .2 4 1 . 7 9 0 . 2 3 1 .2 7 1 .9 1 , 竺 三 竺 J竺 竺 竺竺竺。竺 2 2 2 2 0 0 2 2 2 0 0 2 2 0 9 2 4 4 5 2 2 0 0 2 2 0 8 2 4 5 9 2 2 0 0 2 2 0 7 2 4 6 2 0 1 9 . 7 21 .7 0 1 7 . 0 2 2 . 4 0 1 4 . 8 1 9 . 3 l Pa1 一一一一 有 効 電 力 ただし, A : 1 Jd [ 界 磁 電 流 一一 P a 5 一一一一一 一一一一一 l 027.6 ~ -47.4 pa7 0 -23.8 -50.6 0 -20.8 -52.6 Aはインバータ(界磁定電流)駆動時の計算値。 流定電圧電源に接続されている場合の計算値と実験値 口 y h u 。流庄 同電電) 企 -g ムロ正辛疋描凪一一 QM . iK 一 ム 輔引引引凶斗山一川 波止ルル A 荷 一 Ed'dO-64fk 性 引 市 中 市 一 ﹁ M D H一 古 レ Il ﹂ n U “ ,負 訂 青山 ﹂札 。 - 叫叫町叫叫劃剣磁磁験ム一川一 界界実一日一 21 X0 ・a &・2 ・a a・2 t 011 7図 X0 ・企企-官十か 11-q a 企・ n ・官﹂ &-s 第 X0 aa ・ a ・ ・企 ・a a - s t X0 X0 X0 X0 決 x //'rLl lj ハU A U A U ふ/-diM Jdli!/ , 。.-一 l x ハu n U A U 日初ぬ初日寸 一一----一--﹄ ll 1 J州山﹁ 川山l A u n u 、 fk +1LAiu&1a1411L 。 M 別刷判 ωmω Bはインバータ(界磁定電圧)駆動時の計算値。 Cはインバータ(界磁定電圧)駆動時の実験値で,電機子有効電力は機械損および鉄損を含む。 との間には,各調波成分とも差異がみられ力率 1付 近 の軽負荷時に特に大きい。これは,実験値が鉄損電流, 空間高調波に起因して生じた高調波電流,鉄損などを 含むためで、ある Q ま た , 第 7図 に お い て も 見 ら れ る が,界磁回路が定電流電源に接続されているとした場 合の計算値と,界磁回路が定電圧電源に接続されてい る場合の実験値とでは,実験値が界磁巻線の高調波電 流を含むためにその差異は非常に大きくなっている O インバータ駆動による同期電動機の特性解析は,解 析を容易にするために「電動機において磁路の飽和お -138ー 2 . 定性的には,高調波成分の影響の軽減法として, よび空間高調波の影響を無視し,制動巻線を持たなく 界磁回路は直流定電流電源に接続されている」との仮 例えば制動巻線をしんちゅう材料で製作して深み る O しかしながら,少 定の下で,一般的に行われて L、 ぞかご形にする方法,あるいは界磁巻線の巻回数 なくとも筆者らが使用した市販の電動機における電機 を少なくする方法などが考えられる O 子電流および力率の計算値と実験値とを比較する限 3 . 特性解析において,正弦波電源駆動による場合 り,インパータ出力電圧の高調波成分に起因した制動 と同一な仮定条件を電動機に下して解析すると, 巻線および界磁巻線の高調波誘導電流の力率,効率へ 少なくとも電機子電流,力率の理論値は実験値と の悪影響ば,実用上無視できない。従って,設計にお の間に大きな差異を生じ実際的でなくなる。従つ いてこのことを十分考慮する必要がある。 て.インパータ駆動による場合.界磁巻線および そして,今後この影響については詳細な検討を要す 制動巻線の回路を考志した電圧方程式を導き.理 るが,定性的観点から考えられうる一つの軽減法とし 論展開をすべきである。 て,電動機の制動巻線の材料,構造および界磁巻線の 今後の研究課題は.制動巻線を流れる高調波電流を 巻回数などの改良,例えば, f 日 l 動巻線をしんちゅう棒 定量的に分析することによって‘インバータ出力電圧 またはアノレミ棒で製作,また,構造を深みぞ形にする, の高調波成分が電動機に及ぼす影響を一層明確にし あるいは界磁巻線の巻回数をすくなくすることなどが 電動機の界磁巻線および制動巻線の改良を試みること 考えられる。 にある O E 最後に.御協力頂いた電子工学科黒杭宏助教授, 結 昌 電気工学科卒研生の石田賢児.魚森 0 180 形サイリスタインバータ臥動による突極形三相 浩,船木文雄, 村上真一.山本義則の五君に謝意を表します。 同期電動機の特性解析において,一般に,解析を容易 参芳文献 にするために設けられた仮定の条件下での理論計算値 と,実際に使用される条件に近い(ここでは制動巻線 を持っていなしう条件下でなされた実験値とを電機子 電流,電機子有効電力および力率において比較検討 L 1)猪上榊:広工大研究紀要. Vo. l12,No. 16,p . 1 3 3 1 4 0 . l83-4,No. 895,p . 2) 矢野:電気学会論文誌. Vo. 5 2 5 5 2 9 . た結果,次の事が明らかとなった。 1 . 電機子電流の各調波成分を定量的に分析した結 果,界磁巻線を流れる高調波電流の値はかなり大 きく,告Ij動巻線の高調波電流と併せて考えると, 力率 1付近の軽負荷 H 5における力率,効率への悪 影響は実用上無視できな L、。従って,インハータ で、駆動される同期電動機の設計における界磁巻線 および制動巻線の回路定数の選定は,定常特性を 3)野中・小山:九大工学集報‘ Vo. l 41,No. 3,p . 432-437 . l85-4,No . 919, 4) 佐藤・関:電気学会論文誌噌 Vo p .1 3 5 1 4 3 . 5)常広:電気学会論文誌. Vo. l91,No.2,p .1 8 1 1 9 0 . l9 2 B,No.6, 6) 野中・小山:電気学会論文誌司 Vo. p .3 5 0 3 5 9 . も考費してなされるべきである。 -139ー
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