による海底地形マッピング技術 - 東京大学 生産技術研究所 海洋探査

文部科学省 海洋資源利用促進技術開発プログラム
海底鉱物資源広域探査システム開発
~NMB(Narrow Multi-Beam)による海底地形マッピング技術~
生産技術研究所 海洋探査システム連携研究センター
Underwater Technology Collaborative Research Center
広域地形マッピング、海底の底質を探査するBackscatterデータの解析、海底下の地層探査などを経て、海底熱水鉱床域を絞り込み、
AUV/ROVを活用した海底観察や精密地形探査・底質採取等を行い、海底鉱物資源を探査する技術を実用化することが目的である。
NMBより取得・解析したデータをベースとして、海底の特異な地形変化(断層やマウンド地形の有無)、反射強度の特性を考察し、詳
細調査の位置の検討を行う。
【NMB(Narrow Multi-Beam)による広域地形マッピング】
船舶に搭載したNMB測深システムを利用して、海底地
形や海底の反射強度(Backscatter)データを取得し、海
底資源探査の基盤データとする。
NMB(Narrow Multi-Beam)による
広域地形マッピング
Depth(m)
AUV (Autonomous
Underwater Vehicle)
による海底観察
【3D Map】
海底地形データを
立体的に三次元表
現し、水深ごとに着
色することで地形条
件を把握する。
SBP(Sub-Bottom
Profiler)
による地層探査
Intensity(dB)
合成開口ソナー搭載AUV
による精密地形調査
【Intensity Map】
海底からの反射
強度データを濃淡
で表現し、海底の
底質(砂質か礫質
かなど)を判別し
て、底質採取の位
置決定に寄与する。
ROV等を用いた
海底調査等
柱状採泥器や岩石サンプ
ラー等を用いた底質採取
海底鉱物資源の分布および
資源量の広域な把握
Depth(m)
【3D Intensity Map】
上記2つのデータ
を統合したマッピン
グ手法で、地形条件
と海底の底質情報
を視覚的に把握でき
る。
NMB(Narrow Multi-Beam)システムとは海底に向けて、船底
に装備されたソナーから多数の指向性の鋭いビームを左右扇
状に発信して海底地形を面的に探査するシステムである。
海底鉱物資源探査の対象は水深200~2,000m程度であるた
め、10~50kHz程度のソナーを使用するのが主流である。
水深が深くなればなるほど取得するデータの解像度が落ち
てしまうため、データの品質管理が資源探査では重要となる。