「ふるさと名物」を応援します 「中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の 促進に関する法律」の一部改正 平成27年6月23日 北海道経済産業局中小企業課 【本件に関するお問い合わせ先】 経済産業省北海道経済産業局 産業部 中小企業課 電話:011-709-2311(内2578) FAX :011-709-4138 E-mail: [email protected] 目次 1-1 中小企業による地域産業資源を活用した事業 活動の促進に関する法律の一部改正の概要 1-2 地域産業資源法の改正に伴う市町村への期待 1-3 「ふるさと名物応援宣言」の目指す方向性 2. 「ふるさと名物」に関する取組事例 3. 「よくわかるふるさと名物セミナー」の開催 1 1-1中小企業による地域産業資源を活用した事業活 動の促進に関する法律の一部改正の概要① 【現行法(平成19年制定)】 「地域産業資源」(地域の特産物として認識されてい る「農林水産物、鉱工業品、観光資源」)を都道府 県が指定(約14,000件)し、これらを活用した中小 企業の事業計画を国が認定して支援(認定件数は 1,279件)。 ※北海道では、指定1,143件、認定91件 個社の取組 で地域経済 への波及も 限定的 指定されただ けの「地域資 源」が大部分 売上も少額 地域全体での取組と することが必要 販路開拓を支援する ことが必要 【一部改正(平成27年改正予定】 地域産業資源を活かした 「ふるさと名物」をテコに地域活性化を図るため、 ① 市区町村が「ふるさと名物応援宣言」するなど積極的な関与により 地域ぐるみの取組を促進 ② 小売・ネット業者等との連携 ③ 体験型観光への支援追加により消費者嗜好に合った商品開発・ 販路開拓等を促進 2 1-2地域産業資源法の改正に伴う市町村への期待 国 地域資源の指定 【都道府県】 ※北海道の地域資源: 1,143件 補助金(試作品開発、展示 会出展、販路開拓等) 政府系金融機関による低利 融資 信用保証協会による保証枠 の拡大 フォローアップ 専門家による相談・アドバイスの実施 ビジネスプラン作成や認定申請書作成 へのサポート 認定後もアドバイス、コンサルティングを 継続(フォローアップ) 【中小企業基盤整備機構】 計画期間:3~5年 「ふるさと名物応援宣言」の情報発信 事業者 地域資源を活か した新しい事業を 始めたい 国の認定 新しい商品の試 作開発、販路開 拓等の実施 事業化の達成 「ふるさと名物 応援宣言」 市町村 我が街の「ふるさと名物」を選定し、それ らを活用した取組を地域ぐるみで応援 地域の事業者、住民、商工会・商工 会議所、農協、観光協会、金融機関 等、地域の様々な関係者と連携・協 働し、地域ブランドを育てる 市町村の独自 の施策により、 「ふるさと名物」 の活用促進を 支援 各省庁の関連施策 との連携 例)地域おこし協力隊、 実践型地域雇用創 造事業、地方創生 関連施策等 「計画期間」に拘らず、 地域経済の担い手とし て継続的に支援 3 1-3「ふるさと名物応援宣言」の目指す方向性 • 地域における面的な取組(関連事 業者による「横」の連携や、生産、加 工、販売等の「縦」の連携)を促進 • 支援対象とする「ふるさと名物」(地 域資源を活用した商品・サービス)の 特定と効果的な情報発信 地域の実情に通 じ、様々な関係者 との連携の軸とな りうる市区町村が 積極的に関与 ふるさと名物 応援宣言 【応援宣言の類型】 ① 農林水産品活用型 • 地域ブランドの中核となる一次産品 を活用した商品・サービス等に係る 事業の推進により、地域を挙げてブ ランディングに取り組む。 (高知県馬路村) →ゆず加工品で年商30億円、雇用100人 ゆず ゆずドリンク 「ごっくん馬路村」 「亀田の柿の種」 ② 工業品・加工品ブランド強 化・育成型 ブランドの中核となる工業品・加工 品の高品質化等、ブランド強化に係 る事業の他、ブランドに連なる関連 事業の推進により、地域を挙げてブ ランディングに取り組む。 (愛媛県今治市) →有名デザイナーと組んで産地ブランド化 • 佐藤可士和の デザインしたロ ゴマーク ③ 観光資源連携活用型 • 地域の関連事業者が連携してブラン ディングを図る地域ブランド(観光資 源に係る統一的なテーマ)を市区 町村が特定し、関連事業を推進。 (山梨県甲州市) →市がワイン普及を支援、観光にも利用 ブドウ踏み体験 ゴール後にワインが提供される 「甲州フルーツマラソン大会」 4 2.「ふるさと名物」に関する取組事例① ○ 「そらちワイン」の場合 (岩見沢市、三笠市、歌志内市、長沼町、浦臼町) 醸造用ぶどう産地と多様な作り手 北海道有数の穀倉地帯である空知地域には、醸造用ぶどうの一大産地でもあります。また、 空知地域には、5つのワイナリーと4つのヴィンヤード(ブドウ農園)があり、当地の気候風土 を活かし、土地の香りを感じさせる個性ある「そらちワイン」を生み出しています。 土地の風土や文化を感じる「ワインツーリズム」 平成21年度から「北海道ワインツーリズム」推進協議会主催で、空知管内のワイナリー、 「ワインに 合うおいしい食事」を提供する飲食店や新鮮な土地の農産品の直売所などを巡るワインツーリズムが取 り組まれています。 現在では、同協議会の活動を引き継ぐNPO法人が設立され、農漁業者、小売店、飲食宿泊業の 方々、行政機関や経済団体等と もネットワークを構築し、ワインをきっかけとした北海道の経済活性化 を目指し、活動が続いています。 「ワイン」による地域活性化に向けた取組 「そらちワイン」を紹介するリーフレットを北海道庁空知総合振興局が作成したり、ワインツーリズムの企 画に協力するなど、行政と連携して「そらちワイン」の魅力を発信する取組が進んでいます。 道内では、空知地域の他、余市・仁木地域においても、新しいワイナリーが葡萄栽培・醸造を開始し ています。これら事業者の取組に対し、余市町では、道内で初めて「北のフルーツ王国よいちワイン特 区」として内閣総理大臣から認定(H23.11.28)を受け、小規模醸造を可能とするなど、支援を行っ ています。 5 2.「ふるさと名物」に関する取組事例② ○ 大沼国定公園を中心とする体験観光の場合(七飯町) 「通過型観光地」から「滞在型観光地」へ 道南観光の拠点の一つである「大沼国定公園」は、四季折々の表情豊かな大沼と駒ヶ岳 により、古くからの景勝地として親しまれてきました。しかし、遊覧船やサイクリングなど、自然資 源を見学する観光手法しかなく、また、外国人向けのインフラも弱いことが課題となっています。 北海道の開拓の歴史を活かした体験観光プログラム 七飯町は、北海道農業の近代化に大きな役割を果たした「七重官園(明治3年~明治27年)」が存在した 場所です。北海道農業近代化の父といわれるエドウィン・ダンが、 来道後最初に滞在したのも、この官園ですが、 観光資源としては大きな関心を集めていません。 また、北海道開拓・農業近代化の中心的な役割を果たした在来和種馬である「どさんこ」との暮らしや、使役技 術についても、観光資源として活用されていません。 「体験観光プログラム」のブランド化と地域経済活性化に向けた取組 平成27年1月に設立された「どさんこミュゼ(株)」では、平成27年度ふるさと名物応援事業補助金を 活用し、大沼地区にてホースセラピーやどさんこに乗る自然散策などを取り入れた「北海道の始まりの場 所」を「コト」として体験出来る観光プログラムの開発と展開などを行います。また、海外の著名な映像作 家やブランディングの専門家の協力を得て、上記プログラムのPR用映像制作など、プロモーションを行い、 大沼地区への誘客のための取組を行います。 大沼地域の観光客入り込み数は、ピーク時に比べ約100万人減少しており、地域経済にも大きな影 響が生じています。七飯町では、民間事業者の取組を支援するとともに、地域の魅力を総合的に発信 することにより、北海道新幹線開業という大きな経済波及効果(136億円:日本政策投資銀行北海 道支店による試算)を当地に取り込むことを目指しています。 6 3.「よくわかるふるさと名物セミナー」の開催 (株)電通北海道では、北海道経済産業局との協力のもと、「よくわかるふるさと名物セミナー」を開催いたします。 本セミナーでは、「ふるさと名物応援宣言」に関する説明を行うほか、「ふるさと名物」を軸として、地方創生のプランニングに役立て頂 くため、先進的なブランディング事例を紹介するほか、サイトの活用、商品デザイン、広報戦略など、より具体的な情報を提供します。 日時:平成27年7月3日(金)14:00~17:00 場所:電通恒産ビル9Fホール(札幌市中央区大通西5丁目) ○プログラム 《あいさつ》 北海道経済産業局 《説明》 「ふるさと名物応援宣言について」 中小企業庁 創業・新事業促進課 担当者 《基調講演》 荒海を乗り越えたホタテと漁師たちの村おこしとは? 「岩手県野田村『荒海ホタテ』のブランディング」 (株)電通MCプランニング局 森尾俊昭 氏 《ワークショップ①》 「ECサイトの運用やデジタルコ ミュニケーションの企画立案」 ・47クラブEC事業本部 松崎繁雄 氏 ・うまいもんプロデューサー 佐藤 巡 氏 《ワークショップ②》 「売れる商品を生み出すには 機能するデザインが必要」 ・アードディレクター 小林仁志 氏 《ワークショップ③》 「マスコミ向けに情報発信『読者に 届く公報のコツ』とPR手法」 ・北海道新聞社編集局 浜田 稔 氏 7
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