ベルト電極式骨格筋電気刺激法による透析中の筋肉強化の検討

〈一般演題口演 9:運動療法 / 透析療法中②〉
ベルト電極式骨格筋電気刺激法による透析中の筋肉強化の検討
白石 武 1)、河西 由香里 1)、吉崎 節子 1)、森戸 奈美佳 1)、柴原 絵理 1)、菊地 孝則 1)、上野 幸司 1)、
吉村 章 1)、齋藤 孝子 1)、山本 尚史 2)、井上 真 2)、齋藤 修 2)、長田 太助 2)
1) 医療法人宗心会 かわしま内科クリニック
2) 自治医科大学付属病院 腎臓内科
【背景と目的】
血液透析患者は高齢化とともに、透析中はベッドに安静にしているため、筋力の低下が懸念され
る。ベルト電極式骨格筋電気刺激法(B-SES)により、骨格筋が収縮し、レジスタンス運動や有
酸素運動に相当する効果が与えられるとされる。当院の患者でリハビリユニット(ホーマーイオ
ン社)を用いて B-SES による効果を検討した。
【対象と方法】
了承を得た維持血液透析患者 15 名を対象に週 3 回の透析中、下肢に 20 分間、筋力増強モードで
B-SES を 8 週間実施し、期間前後で、BIA 法による体成成分の測定、10 秒間の座位両足開閉ステッ
ピング法で開閉回数による運動テストで評価した。
【結 果】
2 名が実施初回後に血圧低下を起こしたため対象から除外した。合併症の治療や希望による離脱
等で 8 週間継続できたのは 5 名であった。骨格筋量に有意差を認めなかったが開閉回数は増加し
た。継続できた 5 名では骨格筋量の増加がみられた。
【考 察】
透析中に筋力増強モードで B-SES を継続実施することで骨格筋量を増やすことができると推察
できる。途中離脱が多いが、開閉回数は増加していることから、早い時期で俊敏性は向上する可
能性がある。
【結 論】
透析中の B-SES は筋力強化に有用である。
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