特記仕様書(PDF形式

【別紙1】
上郡町公共施設等総合管理計画策定支援・資産評価及び
固定資産台帳整備委託業務 特記仕様書
1.目 的
上郡町における公共施設等の全体状況を把握し、長期的な視点をもって、更新・統廃
合・長寿命化を計画的に行うことにより財政負担の軽減・平準化を図るとともに公共施
設等の最適な配置を実現するため、「公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針
の策定について」(平成26年4月22日付総務省自治財政局財務調査課長通知)により、
契約初年度に本町の公共施設等総合管理計画書の作成を行う。
また、公共施設の現況把握、継続管理を行うにあたり、「今後の地方公会計の整備推
進について」(平成26年5月23日付総務省大臣通知) 等を受け、新しく総務省から示され
た統一的な基準での財務書類作成及び財務書類との連動が必要な固定資産台帳の整備
を行い、円滑な公会計導入を図ることを目的とするものである。
2.委託期間
契約締結日から平成30年3月23日(金)までの債務負担行為とする。 ただし、履行期間
内に提出を求める成果品等の納期限は協議により定める。
3.法令等の遵守
本業務の実施にあたっては、本仕様書によるほか総務省からの統一的な基準による地方
公会計マニュアルなど、関係法令等を遵守のうえ行うものとする。
(1)地方自治法及び同法施行令
(2)個人情報保護法及び同法施行令
(3)統一的な基準による地方公会計マニュアル
(4)固定資産評価基準
(5)公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針(平成26年度総財務第75号)
(6)インフラ長寿命化基本計画
(7)その他関係法令等
4.対象資産等
本業務の対象となる資産は、地方公会計の対象となる公共インフラ(水道事業会計分除
く)を含む全ての固定資産とする。以下のものはその例であり、本業務によってその内容
を確定するものとする。
(1)有形固定資産
①土地:約25,000筆
②建物:約254棟
③立木竹:件数不明
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④一般工作物及びインフラ資産の工作物:件数不明
⑤物品等:備品件数不明・車両保有台数約79台
⑥建設仮勘定
(2)リース資産
(3)無形固定資産、その他統一的な基準による財務書類の作成に必要な資産すべて
5.現状把握及び庁内体制構築支援
受託者は、専門的立場から本町の固定資産情報、財産台帳に関わる現状を把握し、固定
資産台帳の整備及び公会計制度に基づく運用を行うため庁内体制の構築を支援する。
(1)固定資産台帳整備の意義と公会計の必要性、国の資産台帳整備、統一的な基準による地
方公会計マニュアル等について対象職員に研修会を開催する。研修会の実施回数は、協
議により定める。
(2)本町が保有する各種台帳・資料等の整備状況を確認するとともに、担当部署へのヒアリ
ングを通じて固定資産の洗い出しに必要な書類等の調査を行う。
(3)固定資産を保有する担当部署から円滑に情報収集を行い開始固定資産台帳、完成後にお
いては継続的に固定資産の異動状況を集約するため、庁内における固定資産台帳整備・
運用に関する役割分担を明確にするとともに、毎年度の地方公会計制度による財務書類
作成を円滑かつ、効率的に行うための庁内業務支援を行う。
6.公共施設等総合管理計画の策定(平成27年度策定業務)
本町が所有する公共施設等について、全体の総量適正化、ライフサイクルコストの低減
等を含む戦略的な施設経営を推進するための基本的な考え方(基本方針)と具体的な方向
性(マネジメント計画)等を策定するものとする。なお、業務は「公共施設等総合管理計
画の策定にあたっての指針(総務省)」(以下、「指針」という)の記載内容を満たすも
のとする。
(1)公共施設等の現況、将来の見通し及び課題について
公共施設等及び本町を取り巻く現状や将来にわたる見通し・課題を客観的に把握・分析
するものとする。
①公共施設等の状況については、他自治体の事例等を踏まえて調査基本事項(施設の設
置目的、配置状況、管理形態、劣化状況、耐震化状況、利用状況、収支状況など)を
定め、庁内ヒアリング調査及び現地補足調査等により行うものとする。なお、調査基
本事項の設定に際しては、公共施設等マネジメントの観点から、必要性及び維持・更
新の容易性を勘案し適正に行うものとする。
②調査結果は公共施設台帳としてデータベース化するものとし、データベースの仕様、
運用方法については、受託者の提案を踏まえて協議により定める。
③上記で整備したデータベースを基に、老朽化の状況や資産評価、利用状況をはじめと
した公共施設等の状況の考察を行う。
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④総人口や年代別人口についての今後の見通しを明らかにする。
⑤公共施設等の維持管理・修繕・更新等に係る中長期的な経費の見込みやこれらの経費
に充当可能な財源の見込み等を明らかにする。
(2)公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針について
上記(1)の調査及び分析結果に基づき課題を整理し、中長期的な視点から公共施設等の適
正な配置と効率的な管理運営を進めるための視点や方針、方法について検討し、提案する。
①計画期間は、10年以上で受託者の提案を踏まえて、内容は協議により定める。
②全庁的な取組体制の構築及び情報管理・共有方策は、無理なく始め、確実に成長させ
ていくことを勘案して定める。
③現状や課題に関する基本認識は、充当可能な財源の見込み、公共施設等の維持管理・
更新等の現実的な可能性、総人口や年代別人口についての今後の見通しを踏まえた利
用需要等を勘案して取りまとめる。
④公共施設等の管理に関する基本的な考え方では、街づくり(集約型都市構造、災害リ
スクの軽減など)の観点を考慮するとともに、実施の手段としては、本町において実
現可能なPPP/PFIのあり方を提案する。
⑤フォローアップの実施方針では、計画の進捗状況等についての評価、必要に応じ計画
を改訂し、評価結果等の議会への報告や公表方法についても検討し、提案する。
(3)施設類型ごとの管理に関する基本的な方針について
上記(2)の各項目のうち必要な事項について、施設類型の体系を検討し提案するとともに、
それらの類型の特性を踏まえた管理に関する基本的な方針を定めるものとする。
(4)公共施設マネジメントサイクルの形成について
公共施設マネジメントサイクル形成については、本町における他の関連施策(総合計画、
行政改革大綱など)と整合・連携して定めるものとする。
7.固定資産台帳整備支援、地方公会計業務支援
(1)マニュアルの作成について
地方公会計マニュアル等で示されている最新の情報に基づき、資産評価基準の策定及び
資産調査マニュアルの作成を行う。
①固定資産の継続管理及び将来的な活用可能性等を勘案し、固定資産の棚卸調査を行う
際の資産管理単位の設定等を踏まえた整備方針を定め、固定資産の簿価を定めるため
の固定資産評価基準を策定する。
②内容が明らかなデータのみならず、不明なデータの調査・取りまとめ部署への提出方
法等など、固定資産台帳に関わるデータの収集、管理が効率的かつ継続的に行えるよ
う十分配慮した資産調査マニュアルを作成する。
③総務省から提供が予定されている「標準的なシステム」の適用範囲を把握し、今後作
成予定である財務書類との連動が可能な固定資産台帳を整備するための要件等を整理
する。
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④地方公会計マニュアル等に示される最新の情報に準拠したものとする。
(2)固定資産洗出し調査
上記で整備した資産評価基準及び資産調査マニュアルを踏まえ、管轄法務局において土
地情報、図面での洗い出し調査を行い、固定資産の一覧表及び固定資産データ不一致リス
トを作成する。
①資産調査マニュアルに基づき各部署にて調査を実施するための調査様式(ワークシー
ト)及び成果物として納品する固定資産台帳データベースの書式を作成する。なお、
資産調査の項目は、公有財産台帳が必要とする範囲及び本町に規定された台帳項目を
網羅したものとする。
②過年度決算データ等各種データ調査、担当部署へのヒアリング調査、現地確認調査等
により、固定資産洗出し調査を行い、固定資産一覧の作成を行う。
③固定資産一覧表の作成において下記のデータが検出された場合は、「固定資産データ
不一致リスト」を作成し、委託者に提出しその指示に従って一覧表への追記、または
修正を行うものとする。
・重複データ:資産名称等が重複または明らかに二重登録と思われるデータ。
・欠落データ:資産名称・数量・取得時期が記載されていないデータ。
・閉鎖すべきデータ:資産名称から除却済と考えられるデータ。
・追加すべきデータ:土地や建物との整合性から資産を追加すべきデータ。
(3)固定資産評価
上記で調査した固定資産一覧をもとに、資産区分毎に1つの台帳データに統合し、統合し
た台帳データをもとに開始時簿価を算定するものとする。実施に際しては、資産評価基準
及び地方公会計マニュアル等により、その算定根拠を明確にするものとする。
(4)固定資産台帳データベース作成
以上の調査結果を踏まえ、開始固定資産台帳データベースを構築する。このデータベー
スは、標準的なシステムも含め、今後、本町が整備する地方公会計システム(後述)にデ
ータ登録するものとする。
(5)本業務期間中の固定資産台帳の異動更新
本業務委託期間中においては、伝票データから資産の増減に係る伝票を抽出し、資本的
支出と修繕費の判断を行うことで、固定資産台帳に期中の異動更新状況を反映させる。ま
た、伝票に計上してこない資産の増減に関して、担当部署へのヒアリング調査を行い、必
要に応じて資産評価を行うことで固定資産台帳に期中の異動更新状況を反映させるものと
する。
(6)地方公会計システムの構築支援
総務省から提供が予定されている標準的なシステムの要求仕様を確認し、本業務で作成
した固定資産台帳データベースの登録支援を行い、固定資産データベース取扱いマニュア
ルを作成するものとする。
(7)公有財産台帳・固定資産台帳管理GISの構築提案
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本業務で作成した台帳のデータベース、それに付随する各種情報を位置情報と関連付け
て管理するGIS(地理情報システム)の提案をできるものとする。ただし、構築するシステ
ム、開発提案システムに対して受託が優位になるものではありません。
8.運営支援
本業務に関わる運営支援として、庁内会議や上郡町マネジメント検討委員会、議会、住
民説明会等の運営サポート(資料及び議事録の作成、会へ出席意見整理・集約等)を行う
ものとする。
9.その他の留意事項
(1)受託者は、本業務の全部を一括して第三者に委託してはならない。
(2)受託者が、本業務の一部を第三者に委託する場合は、委託先の行為について全責任を負
うこととし、あらかじめ再委託する業者名、再委託内容等について、事前に書面により
本町の承認を得ること。
(3)受託者は、固定資産台帳整備等に関わる業務(公有財産台帳整備、固定資産台帳整備等)
の受託実績、公共施設等のマネジメントに関わる業務(公共施設等調査、公共施設等再
配置計画、公共施設等白書、公共施設等総合管理計画等)の受託業務実績を有している
こと。
(4)受託者は、業務の遂行にあたり円滑な推進体制が図られるとともに、地方公会計マニュ
アル等の内容及び地方公共団体の財務会計事務に精通し、公会計に関わる発生主義会計、
複式簿記に関する専門知識や能力を有する公認会計士、または税理士等及び固定資産の
評価に精通した不動産鑑定士等の有資格者を擁していること。ただし、有資格者は適正
な契約関係に基づくものであれば、常勤者であることは求めない。
(5)受託者は、本業務の契約により生じる一切の権利・義務を第三者に譲渡又は貸与、業務
上知り得た内容を第三者に漏洩してはならず、業務完了後も同様とする。
(6)本業務の実施にあたり発生した費用は、本仕様書に特に記載がない限り受託者が負担す
るものとする。
(7)本業務の実施にあたり、受託者の行為に起因して第三者に損害を与えた場合及び紛糾が
生じた場合は、受託者の責任において解決すること。
(8)受託者は、本業務終了後、3年以内において成果品に瑕疵、過失又は疎漏等に起因する
箇所及び誤りが発見された場合は、受託者の責任と負担において直ちに訂正補充等の処
理をすること。
(9)本町が所有する資料等は、所定の手続きにより受託者に無償で貸与する。業務完了後、
速やかに返却すること。なお、万一資料等に損傷を与えた場合は、受託者が責任を持っ
て修復すること。
(10)協議及び報告等、本業務の実施期間中において受託者は、本町と緊密な連絡を保ち作
業を遂行しなければならない。また、打合せ事項について受託者は、その都度「打合せ
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記録簿」を提出しなければならない。
(11)本業務における成果品及び業務作成上の資料等については、すべて本町に帰属する。
また、本町の承認を受けずに複製、他に公表、貸与してはならない。
(12)本仕様書に明示されていない事項について疑義が生じた場合は、本町と協議の上、指
示に従い業務を遂行すること。
10.成果品及び納入物件
本業務の成果品は次のとおりとする。なお、提出にあたっては、紙媒体と電子媒体を各1
部提出すること。なお、成果品の納品年度は後日協議とするが、公共施設等総合管理計画
策定関連の成果品は、平成27年度納品とする。
(1)調査報告書
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※公共施設等総合管理計画策定における分析資料(P2参照)(平成27年度納品)
※固定資産洗出し調査の結果による固定資産一覧表(P4参照)
(2)庁内研修資料
一式
※(例)統一的な基準による財務書類の作成方法など
(3)資産評価及び基準書
一式
(4)資産調査マニュアル(調査様式を含む)
一式
(5)固定資産データベース取扱いマニュアル
一式
(6)固定資産台帳データベース及び不一致リスト
一式
(7)固定資産台帳
一式
※統一的な基準による地方公会計マニュアルに基づいた内容であること
(8)公共施設等総合管理計画書(※平成27年度納品)
一式
(9)公共施設等総合管理計画書 概要版(※平成27年度納品)
一式
(10)打合せ記録簿
一式
(11)その他本業務に関連する資料で本町が求めるもの
一式
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