熱中症 ~良好事例の収集と自社での改善計画~

健康管理・職務適性
~良好事例の収集と改善計画のグループワーク~
平成26年7月24日第7回衛生担当者会議@Jヴィレッジ
産業医科大学
本研修の目的
• 知識の共有
– 久保先生の講義、健康管理対策のための確認チェックリ
スト
• 取り組みの共有
– これまで実施されてきたことの振り返り、良好事例の収集
• 研修会終了後のアクションの検討
– 他社の意見を聴いたうえで、自社でもやってみたいと思う
事のアクションの検討
• アクションチェックリストの改正
– 研修で得られた情報をもとにアクションチェックリストの改
正(次回Ver 3.0)を実施
みなさまが実施してきたこと
• 今まで3年間やってきたことに確実に「いい取
り組み」があります!
• 「いい取り組み」はみんなで共有しましょう!
• 「いい取り組み」は健康管理対策アクション
チェックリストVer3.0を作成する際の参考に
いたします!
健康診断について
(おさらい)
1F内での健康診断の目的・意義
事業者側の意義
病気があることを発見
病気がコントロールされている
ことを確認(要精密検査など)
仕事により病気が悪化する
ことを防止(就業判定)
病気が影響した
災害を防止する(就業判定)
長期的な健康状態の支援
(保健指導)
入構時
定期
特定業務従事
○
△
○
○
◎
◎
◎
◎
△
○
精度の高い健康診断の
職務適性チェックを行うために
健康診断結果
仕事の情報
両方必要だけど…
• 仕事に関して特に以下の同定が必要!
『きついなぁ』
– 体への負担の大きい仕事=「高負荷業務」
– 注意力が散漫になったら危ない仕事=「高危険業務」
『危ないなぁ』
職務情報提供書
●作業者本人に担当させる業務
・作業従事期間(始期から最終予定を明示)
年
・福島第一原子力発電所入構日数
月
日 ~
年
月
日
日間 (入構予定がないときは0日と表記)
・作業経験年数
年
ヶ月
・現雇用会社での雇用年数
年
ヶ月
・作業内容
作業場所、作業の具体的内容、装備する防護装備を記入
危険作業等の有無
・運転業務
有 ・ 無
・高所作業
有 ・ 無
・夜間一人作業
有 ・ 無
・重量物取扱い作業
有 ・ 無
体への負担の大きい仕事
=「高負担業務」の例
• 極端に暑いところ・極端に寒いところでの作業
• 急に力まないといけない作業、例えば重量物
(概ね20㎏程度)を持ち運ぶ作業
• 深夜勤務(22時~5時)、交代制勤務
• 休憩がほとんど取れない作業
主に血圧や糖尿病が
悪くなる
事故を引き起こす仕事
=「高危険業務」の例
• 高所作業、ひとり作業
• 自動車運転
• 重機運転(クレーンなど)
• チェーンソーなどの利用
気を失うことによって
事故を引き起こす
健康管理体制アクションチェックリスト
健康管理対策のための確認チェ ッ ク リ スト
会社名
職場名
実施者
実施日
年
月
日
Ⅰ. 健康管理体制の確保
1. 第一原発関連の作業を行う労働者の健康管理に関し
このような対策を □提案しない
て、担当者(部署)を明確にし、関係者に周知します。
□提案する――□優先
メモ
2. 第一原発関連の作業を行う事業場において、労働者の このような対策を □提案しない
「健康管理に関与する医師」を確保します。
□提案する――□優先
メモ
3. 第一原発関連の作業を行う労働者の健康管理を支援 このような対策を □提案しない
する健康管理スタッフ(保健師・看護師・心理カウンセラ
ー)などを確保します。
□提案する――□優先
メモ
4. 「健康管理に関与する医師」や健康管理スタッフが、職 このような対策を □提案しない
場環境や作業の状況を理解するための機会を設けた
り、情報提供を行います。
□提案する――□優先
メモ
健康管理体制AC Ver. 1.0 で
採り上げられている項目(12/17)
対策(items)
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑭
⑰
労働者の健康管理に関して、担当者(部署)を明確にし、関係者に周知します
労働者の「健康管理に関与する医師」を確保します
労働者の健康管理を支援する健康管理スタッフを確保します
「健康管理に関与する医師」が、職場環境や作業の状況を理解するための機会を
設けたり、情報提供を行います
労働者に対する健康管理の内容を文書化(マニュアル化)します
「健康管理に関与する医師」を交え、健康管理や安全衛生上の課題について、労働
者の意見を聞き検討する場(安全衛生委員会など)を定期的に開催します
新規労働者について、直近の健康診断の結果確認や面接などの方法で、健康管理
に関与する医師」に健康状態を確認させます
労働者に6ヶ月以内ごとに1回、特定業務従事者健康診断および電離放射線健診
を確実に受診させます
すべての健康診断の結果は、「健康管理に関与する医師」に確認させ、作業を継続
する上で必要な意見を聞いたり、労働者に指導を行わせます
「健康管理に関与する医師」の健康診断の結果判定に基づき、医師または保健師
等による保健指導を実施します
協力会社の健康管理体制や実施状況を定期的に確認して、実施が困難な場合に
は支援をします
定期的に対策の実施状況を確認して改善を図ることをルール化します
健康診断アンケート
健康管理の受診対応(回収13)
雇入れ時
定期
継続治療
自己管理
0
0
1
受診指導
3
3
7
受診管理
9
8
4
その他
1※1
1※1
1※2
※1再検査は管理、精密検査・治療については指導
※2該当なし
健康診断の就業上の判定医師
健康診断医
産業医
特定の医師(除産業医)
その他
11社
7社
0社
0社
就業判定医の情報提供
回答数
とくに情報提供を行っていない
所属部署に関すること
(例;建築課、タンク増設課など)
業務内容に関すること
(例;汚染水タンクの溶接作業など)
身体的負荷が大きい作業
(例;重量物作業や暑熱作業など)
事故発生リスクの存在する作業
6社
5社
5社
4社
(例;高所作業やクレーン車運転など)
3社
その他
2社
・被曝線量の累積
・住居。通勤状況等
※重複あり
健康管理の対応範囲
下請
まで
自社
のみ
その他
実施
なし
回答
なし
雇入
定期
継続
治療
就業
判定
医師へ
の情報
12
8
8
7
5
1
4
4
6
2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
6
-
-
1
-
-
健康管理上注目している疾患
•
•
•
•
•
•
•
•
高血圧
糖尿病
肝障害
高脂血症
循環器疾患
脳血管疾患
貧血
不整脈
12
11
5
5
4
4
4
3
•
•
•
•
•
•
•
•
めまい
精神疾患
眼疾患
肥満
腰痛
がん
てんかん
腎機能障害
3
2
2
2
2
1
1
1
その他 3件
• 意識障害をきたす可能性のある疾患
• 特に重篤な症状となる危険性の有無
• 高年齢(65歳以上)は病状にかかわらず注意しています)
就業上の意見が医師からあった場合
• 医師の助言・指示に従う(同様、計4件)
• 協力会社責任者に就業配慮等の指導
• 入域区分の変更、入構手続きや構内作業従事の停止
• 医師の指示に基づき、電離健診の血液検査で白血球増につき就業不可
→従事者解除→回復後再検査問題なしで復帰
• 所長・工事責任者、また業者の責任者と話し合いを行い、制限の内容に
より作業の軽減(手元や監視)や配置転換や加工(構外加工場)作業へ
変更する。または、1Fから解除する
• 本人に対し治療を指示し、医師より就業可との判断が得られてから現場
への入場を許可する
• 新規採用時:採用見合わせ、定期健診時:制限内容により配置転換等
• 当作業所において、就業制限がある場合は就業不可として入場させない。
制限については各医師の判断に基づき内容を実施するように事業主を
通じて指導する
• 勤務時間の短縮・特定業務(作業)の禁止<高所作業、車の運転等>
健康管理に関連した改善活動
•
•
•
•
健診の結果によって産業医との面談。書面での指導を行う
月2回の産業医・保健師による個別保健指導
KY時の体調確認の徹底を書面にて確認し易くするように改善
鹿島病院に依頼し、健診車を手配することで作業員の一斉健診を
行った。
• 入所時自己申告で「健康調査票」を作成し、自社健康管理室で本
人が看護師と面談を行っているが、既往歴、持病など記載されて
いないことがないか、看護師が詳細の確認を行っている。
• 高血圧者については入場時に事業主にFAXにて注意している。
• 海外勤務者に対して、一時帰国健診受診は定められていない為、
本人の希望にしていたが受診し、結果を基に産業医と面談してか
ら出国する事とした。
困りごとや要望
• 担当医により再検の基準に違いがある。(同じ数値でも、再検又は異常なし
に分かれる時がある)
• いわき市内で、電離健診の受診可能場所が減少しています。混雑により、
健診終了まで5時間を要した事例もあります。
• 福島地区以外の医療機関では、医師の意見の所に就業可の捺印が無い場
合があり、新規に入所できない場合がある。
• 当社・協力会社の該当者に全員に健診を受けさせることにかなりの労力を
必要とする。健康診断の予約が取りづらい。結果が出るまでに時間がかか
る。
• 同じ検査結果(データ)でも、病院(医師)によって、要治療や経過観察など
判定が相違している。
• 協力会社ごとに受診医療機関が異なるため、統一した指導はできない。ま
た個人情報の観点から本人の持病等についての管理・改善もできない立場
にある。職員・作業員の健康管理は作業推進に大きな問題となるため、事
業主を通じての指導方法について良い案があれば実行していきたい。
• 未受診者が毎年決まっている。
個人ワーク ‐1• 健康診断・職務適性の判断について、工夫し
たことを3つ以上挙げてください。
• 健康管理体制アクションチェックリストを参考
にしてもかまいません。
• あとで、写真にとってみなさまにご紹介いたし
ます。差支えなければ所属とお名前もご記載
ください。
良好事例の紹介
他社の取り組み例
• 現地派遣前
– 一般健康診断結果および産業医からのアドバイス等
– 55歳以上の運動機能テストの実施
– 就業配慮の要否の決定(所属先責任者)
• 現地就業中
– 就業配慮の実施(現地責任者)
– 実施状況の確認(上位会社の現地責任者およびH社現地
労務安全管理者)
– 日々の健康KY活動(現地責任者)
– 就業配慮の見直し(現地責任者)
就業措置の対象者
• 健診でわかる項目
– 高血圧(最高血圧160 以上または最低血圧100 以上)
– 糖尿病(低血糖発作、糖尿病性昏睡の既往、インスリン治療中、
血糖値160mg/dl 以上、HbA1c8.0%以上)
– 貧血(血色素量(Hb)10 以下)
– 視力低下(両眼とも0.1 以下))
– 肥満(BMI35 以上))
• 既往歴でわかる項目
–
–
–
–
–
–
循環器疾患(心筋梗塞、狭心症、不整脈、その他循環器疾患)、
脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、
消化器疾患(慢性肝炎、肝硬変)、腎機能障害(慢性腎炎、慢性腎不全)
呼吸器疾患(肺手術の既往、閉塞性肺疾患など)
眼疾患(視野障害(緑内障)
精神疾患、てんかん
• 自覚症状でわかる項目
– めまい(前庭機能障害、メニエール病など)
– 腰痛(医師からのアドバイス、自己申告)
• 運動機能検査(55歳以上)
就業配慮に該当する作業内容
•
•
•
•
•
•
•
•
•
2m以上の高所作業
開口部付近での作業
タンク等の密閉された場所での作業
重量物取扱い作業
足場の組立、解体等の作業(除、補助作業)
マスクを着用する作業
夜勤作業
高熱下作業・高温多湿下作業
その他、危険、有害な作業
判定ランク
(A)原則就業不可
(B)主治医の許可
(C)就業時要注意(運動機能診断結果で判断)
(D)就業可能
個人ワークの解説
~良好事例の紹介~
グループワーク
• 講義や各社の良好な事例を聞いて、第一原発
内で求められる「健康診断・職務適性の判断の
在り方」を検討してください
• グループワークに際して
–
–
–
–
–
–
司会者の右隣が書記、左隣が発表者です
立場でものを言わないよう気を付けてください
どんなに小さなことでも構いません
発言は前向きに
アクションチェックリストを参考にしてもいいです
発表は模造紙を見ながら発表していただきます
アイスブレーク
• 4~6人でグループを作成します(4グループ)
• 司会者は配布資料の右肩に◎がついている
人です。
• お互いに自己紹介をしてください。
– ひとり1分以内で
– 名前、所属、直近の休みでやったこと
発表
個人ワーク
• グループワークを受けて、自社で実施したいアク
ションを3か月以内に実施したいもの、長期的に
対応したいものに分けて記載して下さい
• 記載後、回収します(発表はありません)。回収
したものは後日、お返しいたします。
• 終わった人はアンケートの記載もお願いします。
質疑・応答