シラバス 科目名: ワークショップ:日本の伝統的文化実習 配当年次: 1年次 コースナンバー: ARTS/JPNA184 科目区分: 芸能 授業形態: 演習 単位数: 1単位 開講時期: 前期・後期 履修条件: なし 担当教員: 鶴田 宗慶、鶴田 一杳 授業科目の概要・目標 本科目は、日本の伝統文化の中でも最も深層といわれている茶道と、仏教に基づく供花と平安時代の花々を愛 でる慣習が室町時代に融合し確立したといわれる華道を、交互に並行して学ぶことにより、日本の伝統的な文化 を学術的に把握しながら実践し、身につけることを目的とする。本科目は初学者をも想定した個別指導を行うため、 履修者数の上限を 20 人とする。授業は毎週2時限、10 週にわたり実施するが、履修者を 10 人ずつのグループに 分けて茶道・華道を並行して行い、1時限ごとの教員入替制により実施する。 茶道は、千利休により大成された。茶道は、歴史をひもときつつ学んでいく。茶道は、「道」、「学」、「実」、の三つ の柱から構成される。「道」とは人としての道を、「学」とは茶道の歴史を、「実」とは茶道の実技を指し、それぞれを 実習を通じて包括的に学んでいく。具体的な内容は、茶席の入り方、立ち方、座り方、床の間の拝見の仕方、茶 碗の持ち方、お菓子のいただき方、お茶のいただき方、お茶の点て方、お茶の運び方など、もてなしの仕方の基 本になるものである。この基本を学んだ後、茶道の儀式を体験していく。このようにして、授業を終える頃には、以 前と違った見違える様な自分自身に遭遇することになる。即ち、茶道を学ぶ事は、心を養うことであり、それはなり たい自分になるための第一歩につながる。 華道では、華道の歴史、技とその心得(華道語録)、華道理論を、実習を通じて包括的に学んでいくことにより、伝 統文化への理解と日本の歴史観を培う。 成績評価の基準と方法 成績評価は、点数と致します。 41~98 点と致します。 使用する教材 全員、帛紗セットを購入していただきます。各自足袋を用意して下さい。(個人で持参するもの) 学校で購入する道具類は、別表をご参照下さい。 その他、稽古着を 10 着お願い致します。 授業の内容(授業計画) 第一週 (1回目) 茶道クラス:茶道への心の持ち方を紙芝居により紹介し理解していただく。 正座の仕方、お辞儀の仕方、床の間の拝見の仕方、立ち方、座り方、お菓子の取り方、いただき方、 お茶碗の持ち方、お茶のいただき方 (2回目) 華道クラス:華道語録・華道歌・華道史 第二週 (1回目) 茶道クラス:先週の復習 帛紗のたたみ方、腰につけ方、さばき方、お茶の点て方、客のなり方、お茶の運び方 (2回目) 華道クラス:花形の定義 花形譜 第1群、第1群の応用その1・2 1 第三週 (1回目) 茶道クラス:掛軸の読み方、茶花の拝見の仕方、お茶の点て方、運び方、客のなり方、茶巾のたたみ方、茶碗の 拭き方、茶筅とうじの仕方 (2回目) 華道クラス:花形の定義 第2、3、4、5、7、8、9群 第四週 (1回目) 茶道クラス:床の間の拝見の仕方、お花、花入を鑑賞する 略盆点の点前をする(前半まで) 客をする(菓子を頂く、盆略点で点てられたお茶を頂く) (2回目) 華道クラス:株分と寄せ活 花形の組合せとその応用 第五週 (1回目) 茶道クラス:略盆点を終わりまでする 亭主のあり方、客のあり方の勉強をする (2回目) 華道クラス:花材の設計と葉組 第六週 (1回目) 茶道クラス:先回に引き続き更に茶道に対する深い知識を身につけていく 茶会風景はますます充実していく (2回目) 華道クラス:はらんの四季と72形 第七週 (1回目) 茶道クラス:先回と同じ事をくり返して行います (2回目) 華道クラス:節句といけばな、節分花 第八週 (1回目) 茶道クラス:次の点前に入る。柄杓の扱い、平点前(前半迄行う) (2回目) 華道クラス:器と水、花器の種類 花台の約束 第九週 (1回目) 茶道クラス:平点前を終わり迄行う (2回目) 華道クラス:実技実習 2 第十週 (1回目) 茶道クラス:全員で楽しく茶会を展開する (2回目) 華道クラス:実技実習 第十一週 実技テストを行います 3
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