マクロ・ビジョン Monday, November 23, 2009 ウィークリー・マクロ・レポート 2020 年のブラジル:これからの道 経済危機の後、ブラジルではどのようなシナリオが展開するであろうか。 確かに、不確実性はいたるところに存在しており、ブラジルにもまた存在 する。しかし、いくつかのトレンドが形成されてきている。それが形を取 ってくれば、今後数年間のシナリオが描き出されることとなる。実際、長 期見通し(10 年超)の考察の方が、今後数年間の見通しを考えるよりも はるかにやさしい。このレポートでは、将来の道筋の青写真を描いていき たい。 当社の基本的なシナリオにおいては、世界経済は 2010 年には成長軌道に 戻り、次の 10 年は約 4%の成長を続けていくと想定している。その支えと なるのは、エマージング諸国の強い経済成長であり、それが世界の GDP に 占める割合は大幅に高まると予想される。中核諸国では次の 10 年間には 低調な動きが予想されるが、それは人口動態(労働力人口の減少)、経済 危機の後の生産性の低下及び民間投資の減少、そして大幅に膨れ上がった 公的債務の資金調達に伴う金利上昇を反映したものである。 ブラジルについてまず特記したいのは、今後数年間、投資の伸びが非常に 高いものとなるということである。投資の伸びは 2009 年には一時的に中 断したものの、今後はここ数年間の道筋に戻っていこう(図 1)。それに は以下のようないくつかの理由がある。(i) 世界的な流れからみると、国 内消費を拡大する余地が高いエマージング諸国の投資が選好される(米国 に代わる「最後の頼みの綱の消費者を求めて」)。(ii) 消費性向の高い 中間所得層の伸びがブラジル国内市場を押し上げる。(iii) 実質金利の 低下が続き、特に不動産業の投資に有利となる。(iv)2016 年のオリン ピックに向けた投資が必要となる(弊社のシミュレーションでは、オリン ピック前の 4 年間には GDP が毎年 0.7%ポイント押し上げられる)。(v) 塩鉱床下油田への投資(弊社推計では今後 10 年間に 550 億ドル程度)、 (vi) 2014 年のワールド・カップに向けた投資。 マクロ経済調査 Ilan Goldfajn – Chief Economist Agustina De Marotte Adriano Lopes Aurélio Bicalho Darwin Dib Fernando Avalos Giovanna Siniscalchi Guilherme da Nóbrega João Pedro Bumachar Resende Laura Haralyi Luiz G. Cherman Murilo Cavalcanti Mauricio Oreng Roberto Prado Tomás Málaga 要約すれば、経済は投資に深く関わっている。投資はさらに増加する (GDP の 25%に?)可能性さえもあるが、基礎産業における世界的な設備 能力の余剰や、次の政権の政策の方向性についての疑問が、おそらく投資 への情熱をある程度落ち着かせることとなろう。 投資の増加に伴い、この期間の潜在成長率は 5%程度まで高まる見込みで ある。これは、ほとんどのアナリストが今後数年間の事業計画に組み入れ ている 4.0-4.5%を上回っている。実際の成長率は、2009 年に潜在成長率 を下回った後、2010 年には確実に潜在成長率を上回るものとなりうる。 弊社は来年の成長率を 5.5%と推計している。それ以降については、成長 率は潜在成長率に収斂していくと思われる。 [email protected] 重要な開示事項、アナリストによる証明、追加情報については、本調査レポートの最終頁をご参照下さい。Itaú U nibanco ま たはその子会社は本調査レポートにおいて対象となっている企業と取引を行いまたは取引を行おうとしている可能性がありま す。そのため、当社には利益相反関係が生じる可能性があり、本調査レポートの客観性に影響を及ぼす場合があり得ることを投 資家の皆様はご承知置き下さい。本調査レポートは、投資家の皆様が投資の決定を行う際のひとつの参考資料としてお考え下さ い。 Macro Vision– Monday, November 23, 2009 潜在成長率を押し上げるのは、投資の増加だけではない。生産年齢人口の割合の上昇 (労働力の増加をもたらす)も潜在成長率の押し上げに寄与する。そして、全要素生 産性(成長率のうち資本と労働で説明し得ない部分)の上昇もまた助けとなる。図 2 には、潜在成長率を各要素に分解して示した。 投資は潜在成長率に影響を与えるだけでなく、資金調達(貯蓄)の必要性をも急増させ る。2 つの部門からの資金調達が考えられる。1 つは海外からの資金調達である(経 常収支の赤字となる)。もう一つは、国内貯蓄の増加である(例えば GDP の約 1.0%ポ イント程度)。2011 年以降の公的貯蓄の増加によって海外からの資金調達は一部が置 き換えられる。今後数年間の政府の財政努力の進展はプライマリー・バランス(基礎 的収支)黒字で GDP 比 2.5%と緩やかなものにとどまり、公共投資(と貯蓄)が増加する 見込みである。 弊社は、ほとんどの新規投資は海外の貯蓄によってまかなわれると考える。経常収支 の赤字は現在の対 GDP 比 1.2%から 2016 年の同 4.7%程度へと上昇傾向を辿った後、こ れからの 10 年間の終わりまでには、3.5%程度に低下するであろう。これは、オリン ピックやワールド・カップといったスポーツの祭典が終了し、そして Pre-Salt(海塩 層下)油田からの収入が貿易収支に影響を与え始めるためである。 こういった経常収支赤字の水準を考えると、為替レートは、実質で、現在の 1.7 ドル /レアル付近にとどまると思われる(実際、控え目な財政調整を反映してやや下落する こととなろう)。2020 年までには、約 2.15 ドル/レアルが予想される。 新規投資の一部は家計の貯蓄によってファイナンスされる。ブラジルの若年層が労働 力人口に入ってくるため今後数年間ブラジルの従属人口比率は低下していき、現在の 50%に対し、2020 年代半ばには 40%程度となると予想される。貯蓄は生産年齢で行わ れ老齢期に取り崩されることから、これは、「貯蓄世代」の人口の割合が高まること を意味する。したがって、労働力が増加するにつれ総貯蓄は増加し、潜在成長率が押 し上げられる。しかし、この従属人口比率の低下に伴う民間貯蓄の潜在的な増加は、 ブラジルの中間所得層の消費性向の上昇によって均衡することとなる。 弊社の基本的なシナリオでは、ブラジルの 2 つの指標は、国際水準への収束へ向けて 進んでいくと見ている。1 つ目の指標は、中立的な実質金利水準である。これは、現 在の 7%から、2020 年頃までには約 3.5%へと動いていく見込みである。2 つ目の指標 は、物価上昇率であり、2020 年には 3.5%程度に落ち着くと予想される。ブラジル中 央銀行のインフレ目標は徐々に引き下げられ、ブラジルと類似のエマージング諸国の 水準に近いものとなるであろう。 今後 10 年間は、GDP 比 2.5%程度という財政努力に、年率 5%程度という強い GDP 成長 率と実質金利の低下とが加わる結果、債務の対 GDP 比は下降(少なくとも安定)傾向 をたどると思われる。 まとめると、弊社の基本シナリオでは、海外の資金と強い為替に支えられ、ブラジル は年率 5%近い成長を続けると見ている。そして同時に、今後の数年間に、物価上昇率 と実質金利は国際水準へと収斂していくであろう。そうはいっても、水平線には不確 実性の雲が浮かんでいる。経済の基本的な柱が変動すれば、このシナリオも揺らぐ。 その場合、投資は阻害され、経済成長は低下するであろう。しかし、もう一つのシナ リオとして、さらに積極的な財政調整が進む可能性もある。この場合、投資はさらに 促進され、経済成長率もさらに高まることとなろう。 Ilan Goldfajn チーフ・エコノミスト Giovanna Siniscalchi エコノミスト Itaú Unibanco -2- Macro Vision– Monday, November 23, 2009 図 1:投資の伸び(対 GDP 比、%) 24% 22% 20% 18% 16% 14% 12% 10% 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 出所:イタウ・ウニバンコ 図 2:潜在成長率の要因分解 6% 5% 4% 3% 2% 1% 0% -1% 労働 Labour 資本 Capital -2% 全要素生産性 Total Factor Productivity Potential 潜在成長率 GDP -3% 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2004-08 2000-03 1996-99 出所:イタウ・ウニバンコ 表 1:投資のファイナンス 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 民間非金融部門 民間金融部門 公共部門 家計部門 非営利団体 国内貯蓄 海外貯蓄 投資 11.5 11.5 11.5 10.7 10.3 10.7 11.0 11.3 11.3 11.2 11.0 11.0 11.0 11.0 4.0 4.0 4.0 3.4 3.4 3.5 4.0 4.4 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 11.0 4.0 -2.8 - 2.8 - 2.8 - 3.5 - 3.5 - 3.6 - 3.9 - 3.2 - 3.0 - 2.9 - 2.9 - 2.7 - 2.3 - 2.1 - 1.7 4.7 4.7 4.7 4.3 4.3 4.5 4.7 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 17.6 18.1 16.9 15.0 14.6 15.2 15.9 17.6 17.4 17.4 17.3 17.5 17.9 18.1 18.5 -0.8 -0.4 2.0 1.2 3.1 4.0 4.9 4.7 4.6 4.6 4.7 4.5 4.1 3.9 3.5 16.8 17.7 18.9 16.2 17.7 19.2 20.8 22.3 22.0 22.0 22.0 22.0 22.0 22.0 22.0 出所:イタウ・ウニバンコ Itaú Unibanco -3- 世界経済 世界のGDP成長率 米国 ユーロ圏 日本 中国 海外部門及び為替レート レアル/ドル ‐年末 レアル/ドル ‐年平均 輸出 ‐ 10億ドル 輸入 ‐ 10億ドル 貿易収支 ‐ 10億ドル 総貿易額(輸出+輸入)‐対GDP比 経常収支 ‐ 10億ドル 経常収支 ‐ 対GDP比 対外直接投資 ‐ 10億ドル 対外直接投資‐対GDP比 外貨準備 ‐ 10億ドル 外貨準備 ‐ 対GDP比 経済活動 名目GDP ‐ 10億レアル 名目GDP ‐ 10億ドル 実質GDP成長率 物価上昇率 IPCA IGP–M 金利 Selic ‐ 年末 Selic - 年平均 実質金利 (Selic/IPCA) - 年末 財政 基礎的収支(プライマリーバラン ス)黒字– 対GDP比 名目財政黒字 – 対GDP比 純債務 – 対GDP比 出所:イタウ・ウニバンコ Itaú Unibanco -43.7% -2.0% 2,565.1 1,313.9 5.7% 4.5% 7.8% 11.25% 12.0% 6.5% 3.5% -2.7% 43.9% 2,369.8 1,088.9 4.0% 3.1% 3.8% 13.25% 15.1% 9.8% 3.4% -3.4% 46.1% 194 38.8% 7.4% 12.5% 13.75% 9.8% 5.9% 5.1% 1,575.2 2,889.7 12.3% 180 13.7% 86 2.9% 45 -1.8% -28 23.6% 25 173 198 1.83 2.39 9.0% -0.7% 0.7% 0.4% 3.0% 2008 7.9% 35 2.6% 19 1.7% 2 21.4% 21.0% 0.1% 40 46 14 121 91 1.3% 161 138 11.9% 11.6% 1.95 2.4% 2.0% 1.79 2.7% 2.9% 2.18 2.0% 2.15 5.2% 2.8% 2007 5.1% 2006 274 14.0% 3,310.0 1,948.9 5.5% 4.07% 4.29% 10.75% 9.94% 6.42% 2.4% -4.5% 43.3% 247 16.3% 3,015.1 1,516.4 0.0% 4.27% -1.07% 8.75% 9.92% 4.30% 1.6% -4.3% 44.1% 43 2.2% 27 1.8% -61 14.9% 17.4% -3.1% -2 25 -18 146 119 -1.2% 144 144 9.0% 8.4% 1.70 1.5% -5.5% 1.72 1.4% -3.8% 1.99 2.6% 1.70 3.9% -2.4% 2010予 -1.2% 2009予 42.6% -4.5% 2.5% 5.87% 10.75% 10.75% 5.02% 4.61% 4.9% 2,083.0 3,620.7 14.7% 305 3.3% 68 -4.0% -84 15.8% -12 170 158 1.74 1.75 8.5% 1.0% 2.0% 2.2% 3.9% 2011予 41.5% -3.9% 2.5% 5.85% 10.75% 10.50% 4.50% 4.40% 4.7% 2,236.2 3,963.2 14.0% 313 3.3% 73 -4.9% -109 16.8% -17 196 179 1.77 1.80 8.5% 1.0% 2.0% 2.2% 3.9% 2012予 40.2% -3.4% 2.5% 5.47% 10.25% 10.00% 4.30% 4.30% 4.9% 2,395.7 4,336.2 13.4% 321 3.3% 78 -4.7% -112 17.5% -23 221 199 1.81 1.82 8.6% 1.2% 2.0% 2.2% 4.0% 2013予 38.4% -3.0% 2.5% 5.14% 9.75% 9.50% 4.15% 4.15% 5.0% 2,549.4 4,741.9 12.9% 330 3.3% 83 -4.6% -117 17.4% -10 227 217 1.86 1.90 8.4% 1.2% 2.0% 2.2% 4.1% 2014予 36.7% -2.6% 2.5% 4.80% 9.25% 9.00% 4.00% 4.00% 4.9% 2,687.5 5,173.5 12.6% 338 3.3% 88 -4.6% -125 17.6% -2 237 235 1.93 1.95 8.1% 1.1% 1.6% 2.2% 3.9% 2015予 34.9% -2.2% 2.5% 4.91% 9.00% 9.00% 3.90% 3.90% 4.9% 2,882.8 5,638.6 12.0% 347 3.3% 94 -4.7% -134 17.5% 8 248 256 1.96 1.96 7.8% 1.1% 1.6% 2.2% 3.9% 2016予 32.9% -1.8% 2.5% 4.29% 8.63% 8.25% 3.80% 3.80% 4.9% 3,122.5 6,139.7 11.4% 356 3.2% 101 -4.5% -140 17.3% 22 259 281 1.97 1.97 7.7% 1.0% 1.6% 2.1% 3.9% 2017予 30.8% -1.4% 2.5% 3.91% 8.00% 7.75% 3.70% 3.70% 4.8% 3,360.9 6,672.5 10.9% 365 3.2% 108 -4.1% -139 17.1% 35 270 305 1.99 2.00 7.5% 1.0% 1.6% 2.1% 3.9% 2018予 28.5% -1.1% 2.5% 3.86% 7.63% 7.50% 3.50% 3.50% 4.8% 3,574.1 7,237.5 10.5% 375 3.2% 114 -3.9% -139 17.1% 50 282 331 2.03 2.05 7.3% 1.0% 1.6% 2.1% 3.9% 2019予 26.0% -0.7% 2.5% 3.62% 7.38% 7.25% 3.50% 3.50% 4.7% 3,734.7 7,842.9 10.3% 385 3.3% 122 -3.5% -130 17.6% 66 295 362 2.10 2.15 7.1% 1.0% 1.6% 2.1% 3.9% 2020予 Macro Vision– Monday, November 23, 2009 表 2:イタウ・ウニバンコの長期シナリオ Macro Vision– Monday, November 23, 2009 Relevant information 1. This report has been produced by Banco Itaú BBA S.A (“Itaú BBA”), a subsidiary of Itaú Unibanco Holding S.A. (“Itaú Unibanco Holding”), and distributed by the companies, directly or indirectly, controlled by Itaú Unibanco Holding (altogether, “Itaú Unibanco Group”). 2. This report is provided for informational purposes only and does not constitute or should not be construed as an offer to buy or sell or solicitation of an offer to buy or sell any financial instrument or to participate in any particular trading strategy in any jurisdiction. The information herein is believed to be reliable as of the date in which this report was issued and has been obtained from public sources believed to be reliable. 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