アクティブラーニング授業の事例報告(矢島邦昭・専門) 【計画】 ①概要 科目名: 画像処理 (第3回) ク ラ ス: 専攻科1年(広瀬)&専攻科2年(名取) 実施日: 2015 時 間: 火 教員名: 矢島 曜日 3~4 前期 後期 通年(3/15 回) 限 年 4 月 21 日 邦昭(本郷 哲)(2単位) 授業のねらい: ・画像処理について理解する。特に、明るさ、コントラストの変換について理解させる。 ・広瀬および名取キャンパスでの遠隔協働授業をはかる。 対象クラスについて感じている学生の雰囲気、特徴(授業中の反応や当該科目に対する関心度合いなど): ・広瀬の専攻科1年生と名取の専攻科2年生の合同授業になる。専攻科ということもあり意識が高く、積極的に学ぶ姿勢 がある。回数を重ねるごとに、キャンパスを超えた双方向授業が実現している。 アクティブラーニングに関して改善・工夫をしたこと(今回試みたこと)、今後改善したいと思っていること: ・グループワークによる情報の共有化をはかる。 ・学生の授業理解度を確認するために、ICT(イマキク)などを用いる。 科目の特徴・特性(反転授業の導入のしやすさ(しにくさ)、双方向の授業、アクティビティの活用など): ・パワーポイントを用いながら、画像処理の様子を写し、簡単な演習問題をおこなうことができる。 ・3択の簡単な演習問題を活用すれば、授業の理解状況が把握でき、双方向型の授業が実現する。 ②本時の授業 時 間 3校時 導 入 分 15 10:50~ 11:05 11:05~ 20 11:25 11:25~ 15 11:40 展 開 4校時 20 11:40~ 12:00 12:00~ 30 12:30 ま と め 12:30~ 12:40 10 授業内容 備 考 授業 (■:説明 ○:学習活動☆:ALのポイント ※:チェックポイント) 形態 ○授業目標の説明 ■要点を押さえた説明をする。 (グループ分け) ■iPad を各グループに配布し、調 ○画像処理についてグループワークを行う。 べ学習の準備をさせる。 ○イマキク・スグキクを用いて、各グループの ☆ブレインストーミングのように出さ 意見を全体で供給する。 れた意見から、項目を紹介する。 ○画像に何らかの処理をする ■明るさ・コントラストの変換を説 ○トーンカーブに関する説明 明する ○ICT 活用による確認 ☆イマキクによる 3 択問題をだす 協働 ○ヒストグラムを用いて、しきい値を決めて ■しきい値の変化によるが画像の 一斉 画像の明暗を決めることを教える。 変化を見せる・ ○ガンマ変換の画像補正を説明する。 ■ガンマ補正の式を説明する ○ICT 活用による確認 ☆イマキクによる 3 択問題をだす 協働 ○ポスタリゼーションを説明する。 ■画素値を何段階にしたら、どの 一斉 ○ソラリゼーションを説明する。 ようになるのか見せる。 ○RGB による色補正を説明する。 ■色補正の原理を理解させる。 ○エンボスについて説明する。 ■演算処理をして画像処理する ○マスク処理について説明する。 ■説明演習問題の説明 ・e-learning の取り組み説明をする ☆イマキクによる 3 択問題をだす 協働 画像処理の分類を説明する ☆イマキクによる授業アンケートを 一斉 とる 一斉 協働 一斉 一斉 【報告】 ➂授業の様子(写真:イメージ) ○遠隔授業 ○グループワーク ○一斉学習 ④担当者コメント記入欄: ○教員のねらいどおりに授業が展開されたか? ・授業内容はパワーポイントを用いて、理解しやすい構成にしてあると、自負している。そのため、様々な技法による画像の 変化がわかりやすいと思われる。このような教材からねらいとした「明るさとコントラストの変化による画像処理」の理解できたも のと考える。 ○改善や工夫に対する学生の反応や気づいたこと ・遠隔協働学習としての授業のあり方を学生が理解していた。 ・ICT 活用(イマキク・スグキク)より、学生の理解度がわかり、授業のフィードバックに役立った。 ・ペア・グループワークの導入により、分からない時に互いに話し合える環境が構築されたと考える。 ・昨年度の授業に比べて、学生の反応が良い。これは、様々なあきの来ない手法影響と考える。 ○その他気づいた点(例:○、※に対するコメント) ・寝ている子はほとんどいなくなった。 ・アプリケーションの切り替えに時間がかかってしまう点があったので、今後、改善していきたい。 ⑤担当教員によるファシリテーションスキルのチェックリスト(指導力のふり返り) スキル項目 評価基準 十分に満足 ① 学びの場づくり おおむね満足 改善の余地あり ○ ② 対人関係 ○ ③ 構造化 ○ ④ 合意形成 ○ ⑤ 情報共有化 ○ ⑥全体的な感想(授業者からの意見収集) 今回この授業を行うにあたり、3つの点を強調してとらえ、授業設計をおこなってみた。 ①広瀬と名取の両キャンパス間の相互乗り入れ遠隔協働授業をおこなう。 ②ペア・グループワークを取り入れ、学生間のコミュニケーション力を高める。 ③ICT 活用(イマキク・スグキク:iPad の活用)による学生と教師のコミュニケーションを高める。 この授業は比較的、遠隔協働学習には向いていると感じ、手ごたえを感じられる授業であった。グループワークを中心に話 し合い、それを全体で共有し、クラス全員が理解する授業は、これからの高専教育には必要なことと考える。 今後の課題として、ますますの教材の準備、およびキャンパス間のコミュニケーションを促し、距離の違和感のない授業にし ていきたい。このような授業をこれからも続けていきたいと思っている。
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