計算 ケイサン 流体 リュウタイ 力学 リキガク

平成26年度 沼津工業高等専門学校シラバス
学年を問わない
計算流体力学
講義
後期
科目
専攻科
大庭 勝久
担当
Computational Fluid Dynamics
選択
2単位
OHBA Katsuhisa
授業の概要
数値流体力学 (Computational Fluid Dynamics; CFD) は、電子計算機 (Electronic Computer; EC) が科学技術に利用される
ようになった1960年代以来、Network を利用して発展してきた。それに伴い、CFD の学習材料の提供、研究 tool (数値解析
program) の公開提供、研究成果の公開並びに情報交換も幅広く行われている。
本講義では、数値シミュレーションツールとしてMathematicaを活用し、流体力学ならびにその特徴でもある非線形性に着目
した力学現象なども題材として数値シミュレーション法について学習する。各種の流れ場の数値シミュレーションを通し、流
体力学的特性についての理解を深める。
C.工学的な解析・分析力、及びそれらを創造的に統合する能力を身につける。
(工学専門知識の創造的活用能力)
プログラム学習・教育目標
(プログラム対象科目のみ)
1.工学技術の基礎的な知識・技術を統合し、創造性を発揮して課題を探求し、組み立て、解
決することができる。
2.自己の取り組む研究課題に関する問題点を挙げ、いくつかの工学の基礎的な知識・技術
を駆使して実験/計算/フィールドワークを計画・遂行し、データを正確に解析し、工学的に
考察し、その重要性を説明・説得することができる。
3.自己の取り組む研究課題に関して、工学技術上の機能的評価のみならず、安全性、経済
性、環境負荷を考慮した社会的評価ができる。
4.社会のニーズを工学技術に反映させる過程で、必要とされるデザイン能力について理解
し、説明できる。 ここで、デザイン能力とは、単なる設計図面制作の能力ではなく,構想力,
種々の学問・技術を統合して必ずしも正解のない問題に取り組み,実現可能な解を見つけ
出していく能力をいう。
授業目標
1.代表的な流体現象を、情報処理(Mathematica)の知識を用いて数値解析することができる。
2.Mathematicaによる解析結果を考察し、流体力学的な法則性を検討することができる。
3.基本的な流体現象に加え、ソリトンやカオス等に関する数値解析を行うことができる。
授業計画
第1回
ガイダンス
第2回
流体力学の基礎(1) 連続体とは、1自由度、2自由度、多自由度の運動について、流体の分類
第3回
流体力学の基礎(2) 連続の式、運動方程式、圧力方程式(ベルヌーイの定理)
第4回
第5回
第6回
授業計画の説明
二次元渦なし流れ
ラプラスの方程式、流れ関数、複素速度ポテンシャル
(1)
二次元渦なし流れ
等角写像、一様流、角を曲がる流れ、渦糸
(2)
二次元渦なし流れ
湧き出し、吸い込み、二重湧き出し、一様流中の円柱、循環を伴う静止円柱
(3)
第7回
粘性流体の力学(1) N-S方程式、レイノルズ数、平行流
第8回
粘性流体の力学(2) 二次元Couette流、円管内の流れ(Hagen-Poiseuille流)
第9回
粘性流体の力学(3) レイリー問題、振動平板による流れ
第10回
ソリトン(1)
K-dV方程式とソリトン解、LC梯子回路のシミュレーション
第11回
ソリトン(2)
離散系の記述と連続系の記述、N個のバネ・質点系と波動方程式
第12回
カオス(1)
ロジスティック方程式の連続的記述と離散的記述、ロジスティックカオス
第13回
カオス(2)
ローレンツ方程式
第14回
カオス(3)
カオスのシミュレーション
第15回
数値計算の演習
各回のレポート課題の報告書60%、最終課題の報告書30%、自己評価10%として評価する。
評価方法
と基準
全体の60%以上の達成をもって合格とする。
達成度80%以上を評価A、79~70%を評価B、69~60%を評価Cとする。
教科書等
備考
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。