木造 S造 現場溶接・超音波探傷試験 高力ボルト締め 仮ボルト締め 建方 ─ 柱・梁 ベースモルタル施工 建方 埋め戻し(ピットなしの場合) 基礎型枠・打設 基礎・地中梁配筋 アンカーボルト設置 基礎工事 根切り 地盤補強 遣り方 地業 地鎮祭 工程から分かる、 木造・ 造・ 造の違い 地鎮祭 地業 遣り方 地盤補強 根切り 基礎工事 基礎配筋・外周型枠 耐圧盤打設 アンカーボルト設置 立上り型枠・打設 建方 土台・大引敷き 柱梁・仕口金物 床(根太床・根太レス床) 小屋組・野地板・屋根防水 柱頭・柱脚金物 さび止め塗装 デッキプレート敷き 耐火被覆 内部工事 外部仕上げ(樋など) 設備配線・配管 サッシ取付け バルコニー設置・防水 外壁取付け 陸屋根防水 外壁・屋根工事 階段取付け スラブコンクリート打設 スラブ配筋( 階土間・立上り含む) 着工時期に鉄骨製作の打 外壁・外接床断熱・熱橋部の断熱補強 雑壁・間柱 床・天井下地 設備配線・配管 建具枠・内部壁 内装仕上げ 造作家具・設備機器 外構工事 最終確認 ダメ直し 施工者・設計・施主検査 竣工 左図は 階建ての小規模な戸建住宅を想定した木造・S造・RC造の主な工 とで、 構造の大まかな違いをつかんでほしい。 実際の工程は、 施工計画書を 程。 建物規模や仕様により異なる部分はあるが、 それぞれの工程を知るこ 2 3 RC 造 もとに、 何をいつまでにやるべきかを施工者としっかり打ち合わせておく。 地鎮祭 地業 遣り方 地盤補強 根切り 基礎工事 基礎・地中梁配筋 基礎型枠・打設 階スラブ配筋・打設 埋め戻し(ピットなしの場合) 階躯体工事 階柱配筋・型枠 階壁配筋・設備配管型 階梁配筋・設備配管 階床配筋・設備配管 階段配筋 コンクリート打設 階躯体工事 階柱配筋・型枠 階壁配筋・設備配管・型枠 R 階梁配筋・設備配管 R 階床・パラペット配筋・設備配管 コンクリート打設 外壁・屋根工事 バルコニー防水 陸屋根防水 サッシ取付け 外部仕上げ(外壁など) 内部工事 雑壁・間柱 外壁・外接床断熱・熱橋部の補強 床・天井下地 設備配線・配管 建具枠・内部壁 内装仕上げ 造作家具・設備機器 内部建具 外構工事 最終確認 ダメ直し 施工者・設計・施主検査 竣工 ※ 1 法 7条の 3第 1項 2号にもとづく。中間検査の有無・時期の判断は特定行政庁に委ねられている ※ 2 中間検査の実態は各行政庁によって異なる。たとえば神奈川県横浜市では配筋検査時および軸組接合完了時に行うが、東京都では 2階建て戸建住宅程度の規模の場合は 原則行っていない。なお、中間検査時にはさび止め塗装前の本締め状況など、隠ぺい部の写真や各種報告書を準備しておく ※ 3 地下 1階・地上 2階の建物の場合、1階床が検査対象となる ※ 4 鉄筋ミルシート・圧接引張り試験結果・コンクリート圧縮強度試験結果や検査時に目視できない部分の施工記録写真を準備しておく。 現場では配筋検査だけでなく、 隣地や道 路と建物の最小離隔距離などの検査も行う 1カ月 2カ月 3カ月 筋かい・筋かい金物 外壁・屋根工事 屋根仕上げ 外壁下地張り・面材耐力壁取付け バルコニー防水・仕上げ サッシ取付け 外壁取付け 外部仕上げ(樋・軒天井など) 設備配線・配管 内部工事 雑壁・間柱 外壁断熱・外接床断熱 設備配線・配管 床・天井下地 天井断熱 建具枠・内部壁 階段造作 内装仕上げ 造作家具・設備機器 外構工事 最終確認 竣工 ダメ直し 施工者・設計・施主検査 共通|工程 の監理が重要 とんど同じに 模な建物の場合、地盤 022 June 2015 木造・S造・RC造 比べて分かる現場納まりマニュアル June 2015 023 り返しだが、 この工程 パラペットが高い場 合などは、打設回数 は 2回に分ける 上階の躯体工事中に下 階の内装工事が同時に 行われることもある 3構造の工程はほ 4カ月 リーブ検査、 打設の繰 内装工事になると RC造は配筋検査、ス 根切りまでにすべて の躯体図を確認して おきたい[38頁参照] 中間検査は最下階から2 つめ の床配筋時に行う [※ 1・3・4] 1 1 1 1 2 2 2 2 2 着工 中間検査 完了検査 [46頁参照] [※ 1・2] めた工程を確保[72頁参照] 1カ月 2カ月 3カ月 4カ月 5カ月 6カ月 以降の工程がスムーズに! [38頁参照] 工事。 養生などの準備を含 1 部材は出荷前の製品 検査後に納品される 中間検査は軸組 接合完了時に行う るので工程に注意 耐火被覆はS造ならではの ち合わせをしておくと建方 や気温に左右され 現場溶接は天候 1カ月 2カ月 3カ月 4カ月 5カ月 6カ月 7カ月 時にボルトを取り付ける 部の造作工事扱いになる 着工 中間検査 完了検査 R C 補強は 2、3日で完了 物などを先行して取り付け る必要がある場合は建方 い2、 3日くらい! なることが多いが、木造か つ、木造階段の場合は内 た状態で行う [※ 1] 体工事完了時。全て の軸組が緊結され で転圧中の様子。小規 土台から上棟 S 中間検査は上部躯 これは根切り後、 ランマー 納まり上、ホールダウン金 まではだいた S 造・RC 造 は 躯体工事と 着工 中間検査 完了検査 コン車が入れる道路幅員か、②生コン車が待機 する場所があるか、③敷地周辺に慢性的に渋滞 が発生する道路や要因(イベントやスクールゾーン など)はないかなどの確認が必要 小学校はないか コンクリート打設時にはポンプ車(常時) と生コン 車(入れ替わり)の 2車両が現場に張り付く 高低差 搬入経路や運搬車種などを把握するため、敷地 周辺の状況を事前に確認する 計画敷地 斜線制限以外にも 注意が必要 2 高低差は資材運搬のコストを上げる要因にもな 文 隣地 前面道路 るため、施工会社との事前の打ち合わせが重要。 敷地調査 十分な敷地調査で 施工の精度・効率が上がる 敷地形状 安息角を考慮して 建物をセットバッ クするなどを検討 離隔距離 □ 敷地の形状に合った建築計画を 行っているか □ 隣地境界から外壁までの距離を50㎝以上 確保しているか[※ 1] 3 □ 必要に応じた離隔距離を確保しているか 隣地との間の擁壁に問題がある場合、補強など が必要となり、工事費の増大や確認申請の手間 が発生する。 高低差が 2mを超える擁壁を新たに 設ける場合、工作物の確認申請などが必要にな る[※ 6] 前面道路と高低差がある場合、現場で状況を確 認し、資材や機材の搬入方法を検討する 既存の擁壁に安全上の問題があれば、やり替え や安息角[※7]を考慮した配置の検討をする 境界 旗竿敷地の袋路長さや幅を確認 3 袋路長さ 越境物の所有者、安全性をチェック4 高さや亀裂の 有無を確認 幅2m以上あるか た、境界ブロック塀に亀裂 がある場合、工事中に倒壊 するおそれもあるため、事 路の長さにより、条例で建築物の規模や用途が制限される場合がある 鉄骨造|コラム COLUMN 適切な鉄骨加工工場を選ぶ 表 1│鉄骨加工工場のグレード区分 グレード 製作可能な建物規模 M H S 鉄骨加工工場は全国鐵構工業協会により定められた5つのグレードに分類されている。 S造の場合は、 建物の規模に適したグレード の工場を選ぶ必要がある [表1] 。実際に工場を見学し、管理体制や品質を確かめたうえで、工場を選ぶことが望ましい[表2] 鋼材種別 ・鉄骨溶接構造の 3階以下の建築物 400N級鋼 ・延べ面積 500㎡以下 板厚 16㎜以下 ・建物最高高さ13m以下かつ軒高 10m以下 ・鉄骨溶接構造の 5階以下の建築物 ・延べ面積 3 ,000㎡以下 ・建物最高高さ20m以下 ・鉄骨溶接構造の建築物 ・延べ面積制限なし ・建物最高高さ制限なし ・鉄骨溶接構造の建築物 ・延べ面積制限なし ・建物最高高さ制限なし ・すべての鉄骨溶接構造の建築物 ・延べ面積制限なし ・建物最高高さ制限なし 前に協議しておく 400Nおよび 490N級鋼 板厚 25㎜以下 400Nおよび 490N級鋼 板厚 40㎜以下 400N、 490N級鋼および 520N級鋼 制限なし 表 2│鉄骨加工工場のチェックポイント 項目 チェックポイント 1 . 規模・周辺環境 ・工場の幅、奥行き、間口、高さ (3階建て以上が好ましい) ・工場の前面道路幅、トラック出入口の幅 ・工場周辺の高速道路、高架、学校施設などの有無 2 . 設備・作業環境 ・クレーンの許容荷重 ・切断機、孔あけ加工機、作業台の大きさ ・作業場 (屋内で行っているか) ・工場内の明るさ (手元が暗いと製品の品質に影響する) ・床面(土埃の舞うような環境は溶接欠損を招きやすい) ・道具類が整理・整頓されているか June 2015 高低差 道路 境界 □ 道路・隣地との高低差が □ 計画敷地周辺に資材搬入時の障害となる要素(電 □ 道路・隣地それぞれの境界杭の位置 □ 前面道路の幅員が4m以上あるか[※ 2] □ 隣地境界にあるブロック塀・フェンス あるか 4 . 有資格者の 確認 5 . 工事物件との 関係 木造・S造・RC造 比べて分かる現場納まりマニュアル 柱・電線や交通渋滞など)がないか 1 を確認できているか[※4] の所有者と協議しているか 4 ているか ・溶接は WES(日本溶接協会規格)の免許取得者 ・超音波探傷検査は(社)全国鐵構工業協会建築鉄骨 超音波検査技術者 ・工事現場からの距離 ・建築現場までの搬送ルート 2 □ 幅員4 m 以上の前面道路に敷地が2m 以上接し 3 . 工場の証明書・ ・グレード(S ~J[全国鉄骨評価機構]、T1 ~T3[東京都] ) 実績 ・過去の実績写真 ※ 5 特にRC造の場合、同じ敷地形状・規模でも作業性が異なると躯体工事費に大きな差がでる ※ 6 法 88条・令 138条 1項 5号 ※ 7 土や石、砂などを積み上げたときに、自然に崩れることなく安定を保つ角度のこと。30° とするのが一般的 025 ないかなどの安全確認も行 は是正措置を検討する。ま 旗竿敷地は、長物の搬出入に手間がかかるため注意が必要。また、袋 R いる場合、亀裂が生じてい 壁が必要となり、ない場合 道路幅≧4m J ブロック塀などが越境して う。高さ1.2mを超えると控 袋路長さ ≧2m (作業用の足場は最低でも350㎜を確保する) 計画敷地 敷地形状 敷地 共通|敷地調査 チェックリスト 近隣に幼稚園や 確に把握する。 現状だけでなく、 が予定どおり到着できるように、①ポンプ車・生 敷 地調 査 で は 敷 地の 状 況 を 的 行道路の有無 生コン車 に影響する重要なポイントとなる[※ 5]。 現場で今後起こりうることも予 車両搬入経路や待機場所の確保は、仮設工事費 測しておきたい。前面道路・隣 道路幅や一方通 制など多角的な視点からチェッ 渋滞の可能性 はないか 地との関係や、周辺環境、法規 生コン車 ポンプ車 クすることで、 設計時だけでな 計画地 搬入経路によっては 工事費に影響が!1 く後に続く工程の監理を安全か 道路 つ円滑に進めることができる。 共通|敷地調査 敷地状況を把握して弱点を洗いだせ □ 狭い道路の角部分に隅切りがあるか[※ 3] 共通 ※ 1 民法 234条。 また、民法 235条より隣地境界線から1m未満の距離に開口部(窓) または縁側(ベランダ)がある場合は、 目隠しを設ける必要がある│※ 2 法 42条 2項。幅員4 m未満の 2項道路の場合、道路を拡張し、建物をセットバックする必要がある│※ 3 令 144条の 4第 1項 2号。隅切り部分には建築物や塀を建築することはできない。条例によっ て異なる場合があり、確認が必要│※ 4 境界杭が見当たらない場合、地積測量図や道路台帳などで確認 June 2015 024 水道局または建設局水道課 □ 本管と引込み管の有無と位置、径を水道本管埋設管 図で確認する (既存管の再利用か、新規引込みが必 要かを決定する) □ 設計水圧を確認し、給水方式を決定する □ 負担金の有無を確認する B 排水 上下水道局または建設局水道課 □ 本管・公設枡の有無と位置を下水道台帳で確認する (既存枡の再利用か改修が必要かを決定する) □ 告示現況図を確認し、分流方式か合流方式かを確認 する □ 負担金(水道加入金・給水分担金など)の有無を確認 する C ガス に引込む必要がある □ 送電線方式(架線・埋設線)を確認し、引込み方法を 決定する □ 電柱の移設などが必要な場合は電力会社と協議を行 う E 電話 浸透枡の仕組み 敷地内最終枡 フタ 目詰まり防止装置 透水シート 公設枡 電力幹線 4 ガス 3 □ 電信柱の位置は確認したか[※ 1] □ 都市ガス供給地域の場合、 引込み経路を把握しているか(LPガスボンベが設 透水枡 置されているような地域では都市ガスが供給されていない可能性がある) 目詰まり 防止装置 敷砂 充填材 下水道台帳をもとに現地の下水道埋設状況を 前面道路に雨水排水管または雨水側溝 枡の底の高さをチェックする 管の負担軽減や河川の氾濫を防ぐため、 確認する。排水本管の管底の高さと敷地内最終 がある地域でも、降雨時の雨水排水本 浸透枡の設置を義務付ける地域もある 電話会社 □ 送電線方式(架線・埋設線)を確認し、引込み方法を 決定する □ 電柱の移設などが必要な場合は電力会社と協議を行 う □ 光ケーブルの引込みを検討する場合は、サービスエ リア内かどうかを確認する F テレビ共聴 ケーブルテレビ会社 ガス 都市ガス配管の埋設深度は外構計画に応じる3 敷地内配管の埋設深さの目安 ガス会社杭 埋設場所 車両が通るおそれのある場所 車両などの重量物(重車両を 除く)の荷重がかかる場所 上記以外の場所 地盤の凍結による影響を受け るおそれがある場所 □ ケーブルテレビ会社のサービスエリアを確認し、 テレ ビの共聴方式を決定する G 消防 小さな見落としが 致命傷に! 汚水・雨水の処理は検討したか2 ガス供給会社 電力会社 インフラ調査 排水 □ 都市ガスの場合、本管(低圧) と引込み管の位置をガ ス埋設管図で確認する (本管の延長などが必要な場 合は、工事費の算出をガス供給会社に依頼) □ 都市ガスのない地域ではプロパンガスで計画を行う D 電力幹線 共通|インフラ調査 チェックリスト 管轄 A 給水 合は自治体費用で交換可能な場合があ る。引込みがない場合は、新たに敷地内 インフラ調査は、 役所や電気・ガ 確認項目 討する必要がある。給水管が鉛管の場 ス・水道各社から埋設状況など 役所、電気・ガス・水道各会社との 打ち合わせチェックシート 場合、大口径化(20㎜もしくは 25㎜)を検 量水器の口径 サイズを確認 が分かる資料を入手する。 ただ ち合わせは必須である 1 し、 資料の情報を鵜呑みにして 戸建住宅で既存配管の口径が13㎜の 管図などは土地の所有者の委任状などが必要な場合 はならない。 現地に足を運び状 配管状況を確認 もある[※4]。地域により指導内容が異なるため、打 況を確認することが重要。 地域 給水 ネットで入手可能な場合がある一方、水道本管埋設 によっては条例などにより申請・ 確認を併せて行う。 下水道台帳などの資料はインター だ。 役所・各インフラ会社からの資料の入手と、現地での 協議が必要な場合もあるから 共通|インフラ調査 役所、電気・ガス・水道各社と打ち合わせ、現地で状況を把握 消防署予防課(打ち合わせは規模による) □ 自動火災報知設備の設置義務を確認する □ 自動火災報知設備の受信機、総合盤の位置などを消 防署と打ち合わせる □ 規模によってはそのほかの消防設備も必要となる * 地域により指導内容が異なるため、打ち合わせは必 須である 配管埋没深さ 止水栓 0 .6 m以上 0 .3 m以上 公設枡 ガスピット 都市ガスは、道路に埋設された低圧導管(本支管)から分岐して各家庭内に引き込まれる。敷 下水本管マンホール 地埋設深さは外構計画と併せて検討する[※5] 電力幹線 旗竿敷地の場合、建 物から道路まで の 距離が長いため、低 圧線も長くなる 電柱移設や 送電線の延長工事が必要か 4 制水弁フタ の場合、架空引込み線による低圧引込み[※6]が主流 隣地 である。旗竿敷地の場合、道路から建物までの距離が 時期を協議する 消防 給水 1 排水 2 □ 消防協議の有無を確認して □ 量水器の有無、位置、口径が上 □ 下水道本管の有無を現地で確認したか[※2] いるか(規模や用途によって打 長いケースが多いうえ、接道長さが短いため、配管・ 配線の経路計画には注意が必要である。建物計画上、 引込み柱を立て、地中ケーブルで電力を建物内 に導くことで、道路から建物まで距離がある場 合でも建物廻りをすっきり納めることができる 道路用集水枡 計画地 隣地 計画建物の需要電力を事前に確認しておく。戸建住宅 ガス会社杭 0 .15m以上 0 .3 m以上の無 凍土の深さ 消火栓フタ 電柱の移設が必要な場合は電力会社などと移設位置・ ガス遮蔽弁 量水器 道路 道路に接する面が 短いとインフラの供 給ルートが限られる ち合わせの有無が異なる) 水道台帳と整合しているか □ 敷地内最終枡の有無や公設桝の位置・深さを調査したか □ 雨水本管の有無を現地で確認したか 3 □ 合流方式か、分流方式かを下水道台帳で確認したか[※3] 共通 ※ 4 地域によって必要書類が異なるため、かならず事前に確認する│※ 5 プロパンガスの場合、設置本数と設置場所、固定方法の検討、容器交換が容易な場所かなどの考慮が 必要となる。2本の場合(1列配置、50㎏容器)幅 1.1×奥行 1.25×高さ2mのスペース確保が目安│※ 6 電柱の上にある変圧器(トランス) で電圧を下げて敷地内に引き込み、電 力量計(メーター)を通って住戸内に導く方法 027 June 2015 木造・S造・RC造 比べて分かる現場納まりマニュアル ※ 1 建物への引込み経路にあたりをつける。また、敷地が私道(位置指定道路)に接する場合は、電気を引き込む際に各所有者の承認が必要 ※ 2下水道本管がない場合は浄化層方式で排水計画を行う ※ 3合流方式は雨水と汚水をまとめて放流する方式、分流方式は雨水と汚水を分けて放流する方式のこと June 2015 026 天候 ○○○○ 晴 試験方法 機械 記事 換算 N値 N 換算 qa kN/㎡ 2.0 30.0 3.9 34.8 3.9 46.8 7.9 83.8 3.1 39.6 2.5 34.8 回転急速 3.0 30.0 〃 3.0 30.0 2.3 16.9 〃 2.3 16.9 〃 〃 2.3 16.9 0 〃 〃 2.3 16.9 0 〃 〃 2.3 16.9 25 0 〃 〃 2.3 16.9 3.75 25 0 〃 回転緩速 2.3 16.9 0.0 4.00 25 0 〃 〃 2.3 16.9 0.0 4.25 25 0 〃 〃 2.3 16.9 0.0 4.50 25 0 〃 無回転緩速 2.3 16.9 1.00 0.0 4.75 25 0 〃 回転緩速 3.0 30.0 1.00 0.0 5.00 25 0 〃 〃 3.0 30.0 1.00 0.0 5.25 25 0 〃 〃 3.0 30.0 1.00 44.0 5.50 25 176 13.8 135.6 貫入深さ 貫入量 1m当たり D L 半回転数 m cm Nsw 推定 荷重 Wsw kN 半回 転数 Na 1.00 0.0 0.25 25 0 ジャリジャリ 1.00 2.0 0.50 25 8 〃 1.00 7.0 0.75 25 28 〃 1.00 22.0 1.00 25 88 ガリギリ 1.00 4.0 1.25 25 16 ジャリジャリ 1.00 2.0 1.50 25 8 〃 1.00 0.0 1.75 25 0 無音 1.00 0.0 2.00 25 0 〃 1.00 0.0 2.25 25 0 〃 〃 1.00 0.0 2.50 25 0 〃 1.00 0.0 2.75 25 0 1.00 0.0 3.00 25 1.00 0.0 3.25 25 1.00 0.0 3.50 1.00 0.0 1.00 1.00 1.00 凡例: 粘性土 音・感触 貫入状況 貫入量1m当り 荷重 Wsw kN 柱状図 0.25 0.5 0.75 半回転数 Nsw 無回転急速 3 ▽ ー0.60m 1 4 ガリギリ 砂質土 2 自沈層の有無と 地盤のバランスに注目1 SWS 試験の結果は 1~5の項目を主に確認する 1 地盤面から5 m以内に自沈層がないか、特に、連 続する0.75 kN自沈層がないかを確認する。地 表から1m程度の自沈層であれば、砕石地業で 転圧を入念に行うことで対処できる 1 地盤調査 計画建物の規模によって 調査方法が変わる 2 水位を確認する。1mよりも浅い位置に水位があ る地盤は、危険な軟弱地盤と考える。特に砂質 土の場合は液状化のおそれがあるため標準貫入 試験などのより詳しい調査を行う 調査前 3 推定柱伏図から得られる土質の情報は参考程度 にとどめる □ 盛土・新規擁壁の計画がある場 める[※ 6] 合は、調査会社へ伝えたか 5 すべての調査ポイントの数値と最終貫入深度の 差を比べることで、支持力のバランスがよい地盤 試験機 (機械式) ロッド □ 機材の搬入経路を確保できる か悪い地盤かを判断する シルト 6 □ 調査会社に配置図を渡したか 4 10 mよりも深い地層のデータは参考程度にとど 試験データ 1 スクリュー ポイント か[※3] □ 地盤面から5m以内に自沈層[※4]がないか □ 既存建築物がある敷地で、解体前に調査をした場合、解体後に再調査を行ったか □ 既存または新規の擁壁がある場合、擁壁部分でも調査を行ったか ここもCHECK 4 □ 液状化が生じるおそれのある地盤ではないか 調査ポイント □ 調査ポイントごとにデータのばらつきはないか □ 計画建物の4隅と中心部の計5カ所を調査したか 標準貫入試験結果の例(一部略) (m)(m) (m) 0 0 1.40 1.40 土質記号 層厚 深さ 標尺 共通|地盤調査 標準貫入試験 スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験) 有機質土は軟弱地盤の可能性大 茶褐色 暗褐色 2.92 土質 表土 腐植土 4.32 5 4.18 灰褐色 2 0 1.40 5 2.80 0 3.90 2 5.60 3 7.40 2 20 N値 40 60 80 100 灰色 11.20 35 11.60 16.50 □ 新たに 2 m以上の擁壁を築造する場合は擁 壁底版部分でも試験を行ったか □ 調査ポイントの上方に高さ6m程度のや 量が多く圧縮性が高い、軟弱地盤の典型。注意 を要する。セメント系固化材を使う地盤補強は固 化不良を起こしやすく、有機質土を含む地盤には 3 深さ約 5mまでの土質が砂質土で、地下水位が 高く、N 値が 10以下である地盤は、液状化の可 能性が高い 16.90 46 ここもCHECK 断できる 向いていない 粘土 15.10 15 15 □ 4×4m以上のスペースが確保できるか □ 地下室を計画する場合は、根切り底の土で 室内土質試験[※ 7] を行ったか □ 雨期は地下水位が上昇することがあるので、 地下室を計画する場合は特に注意 ※ 6 SWS 試験では、10mよりも深い地層の試験結果は、地中の摩擦やロッドの重みなどの影響を受けているため正確なデータとは言いがたい。10m以深の地盤状況を知りたい 場合は標準貫入試験などほかの試験を行う ※ 7 標準貫入試験などによって得られた土質試料をせん断試験や一軸および三軸圧縮試験などにより調べること 029 June 2015 木造・S造・RC造 比べて分かる現場納まりマニュアル やぐら 4m 調査スペース が 5m以上続けば、 その部分は構造・工法を問わ 頼性が高い。有機質土(腐植土)は含有する水分 1 13.20 15 灰色 ハンマー ず、ほぼどのような杭でも支えられる支持層と判 12.20 15 4.90 □ 有機質土が含まれていないか るか[※ 5] 程度続くことが求められる。N値 50以上の地盤 粘土質砂 □ N値は計画建物に対して十分な値か □ 機材の搬入経路を確保でき m程度、柱状地盤改良であれば N 値4~5が 2m 2 標準貫入試験によって得られた土質データは信 2 試験データ 6m 1 木造住宅の小口径鋼管杭であれば N 値15が 2 9.20 15 3.10 □ 調査会社に配置図を渡したか N 値がいくつか 土質と合わせて確認する 2 標準貫入試験の結果は1 ~3の項目を主に確認する 砂質粘土 8.50 10 深さ (m) 滑車 調査前 試験データ 標準貫入試験 色調 共通|地盤調査 チェックリスト GLー0.60m 試験者 主に採用されるスウェーデン式 水位 10.00m 中 小 規 模 建 築 物 の 地 盤調 査 で 最終貫入深さ 2015年4月1日 サウンディング(SWS) 試験と標 KBM+0.120m 3 年月日 準貫入試験[表・※ ] 。どの方法 標高 測点番号 2 を選ぶかは、 現場の状況や建物 調査地点 ○○○○ の規模などの諸条件により判断 ○○○○ するが、 号建築物などの小規 調査名 試験データ 5 スウェーデン式サウンディング試験 的[※ ] 。 SWS試験結果の例(一部略) 模な建物ではSWS試験が一般 共通|地盤調査 スウェーデン式サウンディング試験 SWS試験は各調査ポイントの差に注意する 4m 4m ぐらを組むスペースを確保できるか 標準貫入試験 表│SWS試験と標準貫入試験の比較 費用の目安 作業スペース SWS試験 標準貫入試験 1× 1m程度 4× 4m程度、高さ6m程度 3 ~4万円 (5地点) 調査に要する時間 2~3時間程度(5地点) 15 ~20万円 (1地点) 約 1日~ 測定できる値 静的貫入抵抗(Wsw・Nswの総称) N値 特徴 作業が容易で一度に数ポイントを調 査できるため、宅地全体の地盤状況 を確認できる。ただし支持層の確認 はできず、土質の判別は難しい 調査深度 15m程度 制限はない 土質の判別に加え、N 値が直接測定 できるため、支持層の位置が確認で きる。ただし広い作業スペースが必 要で、時間もかかる。費用も高い SWS試験は手軽かつ安価に地盤の状況を確認できるが、 あくまで簡易的な試験であることを覚えておきたい。SWS 試験は、5地点を調査することにより地盤全体の状況を予 測する。標準貫入試験は地中より深くまで測定可能で、支 持層と土質を確認できるが、作業が煩雑で比較的高価な 調査。1日で終われば費用は15~20万円程度だが、支持 層が確認できるまで 2日以上かかることもあり、その分コ ストはかさむことになる。 事前に近隣のボーリングデータを 確認し、支持層の深さをある程度想定しておきたい ※ 1 このほかにも、構造物の根切り底に載荷板を水平に設置し、段階的に荷重をかけ、荷重段階ごとの沈下力を測定し支持力を求める 「平板載荷試験」も一般的に使われる ※ 2 4号建築物よりも規模の大きい 1 ~3号建築物では、構造計算時の N 値に、標準貫入試験から得られた実測値の使用を求められるので、標準貫入試験を行うケースが多い ※ 3 搬入経路が 1m 程度しか確保できない場合や、道路から宅地までの経路が階段しかない場合は事前に調査会社と協議しておく│※ 4 SWS 試験において、重りの自重だけで ロッドが地中に貫入するような地盤│※ 5 前面道路が狭い場合や道路から宅地まで経路が階段しかない場合は、調査ができないこともある。事前に調査会社と協議しておく June 2015 028
© Copyright 2024 ExpyDoc