II - アドコート

10分でわかるアドパック
Microsoft PowerPoint 2013で作成
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項 目
1. 錆 (腐食)って何?
2. 一般的な防錆方法
3. 気化性防錆紙の使用上の注意点
4. アドパック®の性能
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錆 (腐食)の原因
鉄
錆
(金属)
(腐食)
酸素 [O2]
水 [H2O]
腐食性物質 [NOx、SOx、Cl-など]
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錆 (腐食)の原因
Fe
(鉄)
鉄
錆
(金属)
(腐食)
→ Fe2+ + 2e(鉄イオン) (電子)
O2 +
(酸素)
Fe2+
2H2O
(水)
+
2OH-
+
2e-
→ 4OH(水酸化物イオン)
→ Fe(OH)2
(水酸化鉄(II), 白色)
4Fe(OH)2 + O2 + 2H2O → FeO(OH)・nH2O
(水酸化鉄(III), 赤褐色 [赤錆])
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防錆・防食の方法
鉄
(金属)
防
錆
皮
膜
酸素 [O2]
水 [H2O]
鉄
錆
(金属)
(腐食)
腐食性物質 [NOx、SOx、Cl-など]
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主な防錆方法
アドパック®
別名 『VCI紙』、『VCIペーパー』
VCI: Volatile Corrosion Inhibitor
(気化性防錆剤)
形状
防錆方法
気化性防錆紙
紙
防錆剤
防錆フィルム
フィルム
防湿に依存
防錆剤
粉末、分包
防錆剤
防錆油
液体
防錆剤、油膜
乾燥剤
粉末、ビーズ
湿気の除去
塗装
液体 → 固体
素地の保護
めっき
固体
素地の保護
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気化性防錆紙の使用上の主な注意点
1. 可能な限り密閉して使用して下
さい。
2. 金属表面を清浄してから使用し
て下さい。
3. 繰り返し使用 (リユース)しないで
下さい。
4. 気化性防錆紙と金属の組み合
せを間違わないで下さい。
5. 残った気化性防錆紙の保管方
法。
防錆剤のガスをケース内に充満さ
→ せる必要があります。
指紋や埃が錆 (腐食)の原因になり
→ ます。
防錆剤が減少した状態からの使用
→ 開始となります。
防錆効果が期待できない。金属表
→ 面の変色の原因になります。
購入時の梱包状態など、密閉保管
→ してください。
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気化性防錆紙の使用方法 I
ケース
包
装
or
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気化性防錆紙の使用方法 II
正しい使用方法 [密封]
防
錆
剤
の
ガ
ス
防
錆
皮
防錆成功
間違った使用方法 [開放]
気
化
性
防
錆
紙
錆
防錆失敗
膜
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気化性防錆紙 << アドパック® >> I
アドパックホワイト
アドパック-G
長期鉄鋼用塗工タイプ
鉄鋼用含浸タイプ
アドパック-S
アドパック-C
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ
銅・銅合金用含浸タイプ
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気化性防錆紙 << アドパック® >> II
アドパック®
銅・銅合金
鉄鋼
銅
黄銅
りん青銅
長期鉄鋼用塗工タイプ
(アドパックホワイト)
TK-610 (M)
など
◎ (長期)
×
×
×
鉄鋼用含浸タイプ
(アドパック-G)
GK-7 (M)
など
◎
×
×
×
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ
(アドパック-S)
SK-7 (M)
など
○
◎
○
○
銅・銅合金用含浸タイプ
(アドパック-C)
CK-6 (M)
など
-
◎
◎
◎
◎: 非常に効果がある
○: 効果がある
-: 効果がない
×: 悪影響がある (使用不可)
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気化性防錆紙 << アドパック® >> III
めっき
アドパック®
亜鉛
ブリキ
クロム
ニッケル
長期鉄鋼用塗工タイプ
(アドパックホワイト)
TK-610 (M)
など
×
○
○
×
鉄鋼用含浸タイプ
(アドパック-G)
GK-7 (M)
など
-
○
○
○
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ
(アドパック-S)
SK-7 (M)
など
○
○
○
○
銅・銅合金用含浸タイプ
(アドパック-C)
CK-6 (M)
など
-
○
○
○
◎: 非常に効果がある
○: 効果がある
-: 効果がない
×: 悪影響がある (使用不可)
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悪影響 < 例: りん青銅とアドパック-G >
試験方法
JIS Z 0321:1997 銅及び銅合金用気化性腐食抑制紙
5.3 接触腐食抑制性
ブランク
著しく変色
95%RH 50℃ 3日間
アドパック-G
僅かに変色
アドパック-S
変色なし
ブランク: 紙に含まれる腐食性物質 (硫黄系化合物など)が原因
アドパック-G: 鉄に効果がある防錆剤だが、銅には変色を起こす防錆剤が原因
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プラスチック、ゴムに対する影響
アクリル
樹脂
ABS
長期鉄鋼用塗工タイプ
(アドパックホワイト)
◎~○
△
×
×
××
○
鉄鋼用含浸タイプ
(アドパック-G)
◎~○
○
○~△
○
××
◎
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ
(アドパック-S)
◎~○
○
○~△
◎
◎
◎
銅・銅合金用含浸タイプ
(アドパック-C)
◎~○
○
○~△
◎
◎
○
試験評価:◎ 異常なし ○ ごく僅かな変色
・ 接触試験
・ 変色のみ確認
ゴム
エポキシ シリコーン ウレタン
ニトリル
△ 僅かな変色 × 明かな変色 ××著しい変色
・ ポリエチレンをラミネート (Pタイプ)した防錆紙で実施
・ 高温多湿、30日間
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VIA試験 [JIS Z 1535:1994 5.4 気化性さび止め性]
VIAの意味
冷水
外気20℃一定環境
中空のアルミニウム管
一定時間後に冷水 (2℃)を注ぐ
冷水により試験片の温度が急低下
することで、表面に結露が生じる
冷水注入時間
試験片 (鉄鋼)の拡大図
冷水注入用のうがった穴
Vapor Inhibitor Ability
気化性さび止め性
H型 (速効性): 開始1時間後
L型 (遅効性): 開始20時間後
うがった穴
広口びん (1L)
SGD3 (JIS G 3108規定)
Φ16 mm×H 13 mm
気化性防錆紙 (25 mm×150 mm)
防錆剤塗工面を試験片に向ける
テスト面
グリセリン水溶液 (35%)
びん内を90%RHに調湿
H型
L型
[GK-6 (M)]
[TK-610 (M)]
ブランク
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アドパック®の性能 << 面積 >> I
弊社推奨の使用面積
30 cm×30 cm以上
[1辺30 cmの立方体の内容積に対して]
気化性
防錆紙
24時間、100%RH、内寸1辺30 cm
9.5時間、25℃
純 水
S45C (炭素鋼)
4時間、25℃
それぞれ
0.5時間
9.5時間、5℃
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アドパック®の性能 << 面積 >> II
250 mm
225 mm
100 mm
75 mm
50 mm
×250 mm ×225 mm ×100 mm ×75 mm ×50 mm
長期鉄鋼用塗工タイプ
(アドパックホワイト: TK-810 (M))
-
-
合格
不合格
-
鉄鋼用含浸タイプ
(アドパック-G: GK-7 (M))
-
-
-
合格
不合格
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ
(アドパック-S: SK-6 (M))
合格
不合格
-
-
-
GK-7 (M)
合格 [錆なし]
ブランク
不合格 [錆あり]
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アドパック®の性能 << 到達距離 >> I
弊社推奨の使用距離
30 cm以内
[気化性防錆紙と金属との直線距離]
試験条件
温度: 20℃ (室温) 湿度: 90%RH 結露までの時間: 20時間
気化性防錆紙
35 mass%
グリセリン水溶液
冷水注入口
鋼材
(SDG-3)
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アドパック®の性能 << 到達距離 >> II
気化性防錆紙の位置
10 cm
20 cm
30 cm
50 cm
上に配置
なし
なし
なし
なし
下に配置
なし
なし
横に配置
なし
[筒を寝かせる]
上に配置
50 cm
錆
50 cm
錆
錆
(極僅か)
(うすい)
錆
錆
錆
錆
(極僅か)
(点錆)
(点錆)
-
-
錆
(全面)
下に配置
80 cm
110 cm
(極僅か)
錆
(僅か)
80 cm
横に配置
110 cm
20 cm
ブランク
50 cm
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アドパック®の性能 << 到達距離 >> III
気化性防錆紙の位置
10 cm
横に配置 [小容量]
なし
横に配置 [大容量]
なし
小 容 量
20 cm
30 cm
錆
錆
(僅か)
なし
なし
50 cm
75 cm
錆
-
(全面)
なし
大 容 量
20 cm
50 cm
なし
ブランク
75 cm
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アドパック®の性能 << 到達距離 >> III
気化性防錆紙の位置
10 cm
横に配置 [小容量]
なし
横に配置 [大容量]
なし
20 cm
30 cm
錆
錆
(僅か)
なし
なし
50 cm
75 cm
錆
-
(全面)
なし
なし
結果の違い [考察]
容器内の体積 [空間の広さ]の違い。
空気の対流の差で、防錆剤のガスが十分に行き渡らない。
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謝 辞
ご清聴ありがとうございました。
今後とも、アドコート (株)をよろしくお願い致します。
社員一同
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