10分でわかるアドパック Microsoft PowerPoint 2013で作成 1/20 項 目 1. 錆 (腐食)って何? 2. 一般的な防錆方法 3. 気化性防錆紙の使用上の注意点 4. アドパック®の性能 2/20 錆 (腐食)の原因 鉄 錆 (金属) (腐食) 酸素 [O2] 水 [H2O] 腐食性物質 [NOx、SOx、Cl-など] 3/20 錆 (腐食)の原因 Fe (鉄) 鉄 錆 (金属) (腐食) → Fe2+ + 2e(鉄イオン) (電子) O2 + (酸素) Fe2+ 2H2O (水) + 2OH- + 2e- → 4OH(水酸化物イオン) → Fe(OH)2 (水酸化鉄(II), 白色) 4Fe(OH)2 + O2 + 2H2O → FeO(OH)・nH2O (水酸化鉄(III), 赤褐色 [赤錆]) 3/20 防錆・防食の方法 鉄 (金属) 防 錆 皮 膜 酸素 [O2] 水 [H2O] 鉄 錆 (金属) (腐食) 腐食性物質 [NOx、SOx、Cl-など] 4/20 主な防錆方法 アドパック® 別名 『VCI紙』、『VCIペーパー』 VCI: Volatile Corrosion Inhibitor (気化性防錆剤) 形状 防錆方法 気化性防錆紙 紙 防錆剤 防錆フィルム フィルム 防湿に依存 防錆剤 粉末、分包 防錆剤 防錆油 液体 防錆剤、油膜 乾燥剤 粉末、ビーズ 湿気の除去 塗装 液体 → 固体 素地の保護 めっき 固体 素地の保護 5/20 気化性防錆紙の使用上の主な注意点 1. 可能な限り密閉して使用して下 さい。 2. 金属表面を清浄してから使用し て下さい。 3. 繰り返し使用 (リユース)しないで 下さい。 4. 気化性防錆紙と金属の組み合 せを間違わないで下さい。 5. 残った気化性防錆紙の保管方 法。 防錆剤のガスをケース内に充満さ → せる必要があります。 指紋や埃が錆 (腐食)の原因になり → ます。 防錆剤が減少した状態からの使用 → 開始となります。 防錆効果が期待できない。金属表 → 面の変色の原因になります。 購入時の梱包状態など、密閉保管 → してください。 6/20 気化性防錆紙の使用方法 I ケース 包 装 or 7/20 気化性防錆紙の使用方法 II 正しい使用方法 [密封] 防 錆 剤 の ガ ス 防 錆 皮 防錆成功 間違った使用方法 [開放] 気 化 性 防 錆 紙 錆 防錆失敗 膜 8/20 気化性防錆紙 << アドパック® >> I アドパックホワイト アドパック-G 長期鉄鋼用塗工タイプ 鉄鋼用含浸タイプ アドパック-S アドパック-C 鉄・非鉄金属共用含浸タイプ 銅・銅合金用含浸タイプ 9/20 気化性防錆紙 << アドパック® >> II アドパック® 銅・銅合金 鉄鋼 銅 黄銅 りん青銅 長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト) TK-610 (M) など ◎ (長期) × × × 鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G) GK-7 (M) など ◎ × × × 鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S) SK-7 (M) など ○ ◎ ○ ○ 銅・銅合金用含浸タイプ (アドパック-C) CK-6 (M) など - ◎ ◎ ◎ ◎: 非常に効果がある ○: 効果がある -: 効果がない ×: 悪影響がある (使用不可) 0/20 気化性防錆紙 << アドパック® >> III めっき アドパック® 亜鉛 ブリキ クロム ニッケル 長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト) TK-610 (M) など × ○ ○ × 鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G) GK-7 (M) など - ○ ○ ○ 鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S) SK-7 (M) など ○ ○ ○ ○ 銅・銅合金用含浸タイプ (アドパック-C) CK-6 (M) など - ○ ○ ○ ◎: 非常に効果がある ○: 効果がある -: 効果がない ×: 悪影響がある (使用不可) 11/20 悪影響 < 例: りん青銅とアドパック-G > 試験方法 JIS Z 0321:1997 銅及び銅合金用気化性腐食抑制紙 5.3 接触腐食抑制性 ブランク 著しく変色 95%RH 50℃ 3日間 アドパック-G 僅かに変色 アドパック-S 変色なし ブランク: 紙に含まれる腐食性物質 (硫黄系化合物など)が原因 アドパック-G: 鉄に効果がある防錆剤だが、銅には変色を起こす防錆剤が原因 12/20 プラスチック、ゴムに対する影響 アクリル 樹脂 ABS 長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト) ◎~○ △ × × ×× ○ 鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G) ◎~○ ○ ○~△ ○ ×× ◎ 鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S) ◎~○ ○ ○~△ ◎ ◎ ◎ 銅・銅合金用含浸タイプ (アドパック-C) ◎~○ ○ ○~△ ◎ ◎ ○ 試験評価:◎ 異常なし ○ ごく僅かな変色 ・ 接触試験 ・ 変色のみ確認 ゴム エポキシ シリコーン ウレタン ニトリル △ 僅かな変色 × 明かな変色 ××著しい変色 ・ ポリエチレンをラミネート (Pタイプ)した防錆紙で実施 ・ 高温多湿、30日間 13/20 VIA試験 [JIS Z 1535:1994 5.4 気化性さび止め性] VIAの意味 冷水 外気20℃一定環境 中空のアルミニウム管 一定時間後に冷水 (2℃)を注ぐ 冷水により試験片の温度が急低下 することで、表面に結露が生じる 冷水注入時間 試験片 (鉄鋼)の拡大図 冷水注入用のうがった穴 Vapor Inhibitor Ability 気化性さび止め性 H型 (速効性): 開始1時間後 L型 (遅効性): 開始20時間後 うがった穴 広口びん (1L) SGD3 (JIS G 3108規定) Φ16 mm×H 13 mm 気化性防錆紙 (25 mm×150 mm) 防錆剤塗工面を試験片に向ける テスト面 グリセリン水溶液 (35%) びん内を90%RHに調湿 H型 L型 [GK-6 (M)] [TK-610 (M)] ブランク 14/20 アドパック®の性能 << 面積 >> I 弊社推奨の使用面積 30 cm×30 cm以上 [1辺30 cmの立方体の内容積に対して] 気化性 防錆紙 24時間、100%RH、内寸1辺30 cm 9.5時間、25℃ 純 水 S45C (炭素鋼) 4時間、25℃ それぞれ 0.5時間 9.5時間、5℃ 15/20 アドパック®の性能 << 面積 >> II 250 mm 225 mm 100 mm 75 mm 50 mm ×250 mm ×225 mm ×100 mm ×75 mm ×50 mm 長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト: TK-810 (M)) - - 合格 不合格 - 鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G: GK-7 (M)) - - - 合格 不合格 鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S: SK-6 (M)) 合格 不合格 - - - GK-7 (M) 合格 [錆なし] ブランク 不合格 [錆あり] 16/20 アドパック®の性能 << 到達距離 >> I 弊社推奨の使用距離 30 cm以内 [気化性防錆紙と金属との直線距離] 試験条件 温度: 20℃ (室温) 湿度: 90%RH 結露までの時間: 20時間 気化性防錆紙 35 mass% グリセリン水溶液 冷水注入口 鋼材 (SDG-3) 17/20 アドパック®の性能 << 到達距離 >> II 気化性防錆紙の位置 10 cm 20 cm 30 cm 50 cm 上に配置 なし なし なし なし 下に配置 なし なし 横に配置 なし [筒を寝かせる] 上に配置 50 cm 錆 50 cm 錆 錆 (極僅か) (うすい) 錆 錆 錆 錆 (極僅か) (点錆) (点錆) - - 錆 (全面) 下に配置 80 cm 110 cm (極僅か) 錆 (僅か) 80 cm 横に配置 110 cm 20 cm ブランク 50 cm 18/20 アドパック®の性能 << 到達距離 >> III 気化性防錆紙の位置 10 cm 横に配置 [小容量] なし 横に配置 [大容量] なし 小 容 量 20 cm 30 cm 錆 錆 (僅か) なし なし 50 cm 75 cm 錆 - (全面) なし 大 容 量 20 cm 50 cm なし ブランク 75 cm 19/20 アドパック®の性能 << 到達距離 >> III 気化性防錆紙の位置 10 cm 横に配置 [小容量] なし 横に配置 [大容量] なし 20 cm 30 cm 錆 錆 (僅か) なし なし 50 cm 75 cm 錆 - (全面) なし なし 結果の違い [考察] 容器内の体積 [空間の広さ]の違い。 空気の対流の差で、防錆剤のガスが十分に行き渡らない。 19/20 謝 辞 ご清聴ありがとうございました。 今後とも、アドコート (株)をよろしくお願い致します。 社員一同 20/20
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