26 電極接触の最適化によって均一通電加熱された 超高張力鋼容器の温・熱間スプライン成形 極限成形システム研究室 中本 昌平 高張力鋼板 トランスミッション 冷間加工 加工荷重大,延性低 熱間加工 加工荷重小,延性高 自動車用歯形部品 炉加熱 加熱時間遅 スケール発生 通電加熱 加熱時間速 スケール抑制 板鍛造の適用 研究目的 温度低下 電極 円筒容器 通電加熱 温度低下 容器の加熱温度を均一化し,スプライン成形を行う ・スプライン成形実験方法 ・銅箔を用いた容器加熱温度の均一化 ・底部接触電極を用いた容器加熱温度の均一化 ・ダイクエンチを用いた高強度部品の成形 円筒容器の形状 1.4 肉厚/mm 1.2 φ38.9 φ38.3 ブランク(φ65) 980MPa級超高張力鋼板 絞りダイス しごきダイス しわ押え パンチ φ36 1.0 ブランク 円筒容器 0.6 0.2 16.5 z 0 5 10 15 容器角部からの距離 z /mm 絞り・しごき加工 φ38.5 0 断面積一定 通電加熱に用いた電極形状 端部分割→放熱:減少 銅箔分割数n 8分割 16分割 円筒容器 銅箔(0.08mm×2枚重ね) 10 上電極 5 下電極 φ35 接触部分 接触面積率c 30% 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス 銅電極 円筒容器 パンチ 加圧 加圧 加熱直前 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス 通電加熱 加圧 加圧 通電加熱 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス 電極退避 電極退避 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス 電極退避 電極退避 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス 電極退避 電極退避 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス下降 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス下降 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス下降 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス下降 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス上昇 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス ダイス上昇 通電加熱を用いたスプライン成形プロセス 成形完了 ・スプライン成形実験方法 ・銅箔を用いた容器加熱温度の均一化 ・底部接触電極を用いた容器加熱温度の均一化 ・ダイクエンチを用いた高強度部品の成形 温度分布に及ぼす銅箔分割数の影響 (Q =20kJ,I =6kA,c =30% ) 1000℃ 4.5 銅箔 2.25 800℃ 600℃ 400℃ 200℃ (a)8分割 (b)16分割 0℃ φ33.0 (a)パンチ φ28 φ35 φ42 φ93 5 48 141 スプライン成形に用いた工具形状 (b)ダイス 成形結果に及ぼす加熱温度の影響 角部 中心部 割れ (a)角部:310℃ 中心部:630℃ (b)角部:440℃ 中心部:750℃ (c)角部:640℃ 中心部:960℃ ・スプライン成形実験方法 ・銅箔を用いた容器加熱温度の均一化 ・底部接触電極を用いた容器加熱温度の均一化 ・ダイクエンチを用いた高強度部品の成形 底部接触電極形状 25mm 電極 円筒容器 通電加熱 (a)角部接触電極 角部温度低下の抑制 電極 円筒容器 (b)底部接触電極 上電極 通電加熱 下電極 底部接触電極を用いたスプライン成形結果 角部:640℃ 中心部:960℃ (a)角部接触電極 角部:630℃ 中心部:640℃ (b)底部接触電極 1000℃ 800℃ 600℃ 400℃ 200℃ 0℃ スプライン成形品の軸方向肉厚分布 1.4 容器側壁 1.2 肉厚 /mm 1 底部接触 0.8 0.6 角部接触 0 0.4 0.2 0 肉厚測定部 5 10 15 z 20 成形品角部からの距離 z /mm ・スプライン成形実験方法 ・銅箔を用いた容器加熱温度の均一化 ・底部接触電極を用いた容器加熱温度の均一化 ・ダイクエンチを用いた高強度部品の成形 ダイクエンチを用いた高強度歯形部品の 成形プロセス 900℃に加熱 成形+焼入れ ダイクエンチ用鋼の組成 (mass%) C Si Mn P B 0.21 0.25 1.2 0.015 0.0014 スプライン成形品の軸方向硬さ分布 500 硬さ /HV20 400 300 200 ダイクエンチ用鋼(熱間成形) 980MPa級鋼(温間成形) ダイクエンチ用鋼素板 0 100 硬さ測定部 0 z 5 10 15 20 成形品角部からの距離 z /mm まとめ 1) 銅箔分割数を最適化することによって円周方向温度 分布を均一に近づけた. 2) 底部接触電極を用いることで,容器角部から側壁部 にかけての温度分布を均一化し,スプライン成形品 の肉厚が改善した. 3) ダイクエンチによって980MPa級超高張力鋼板よりも 容器角部,側壁部を高強度化したスプライン成形品 が得られた.
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