小児慢性特定疾病医療費(公費 52)も公費番号の変更

医療事務の豆知識(52)
2015/3/31
ファーマライズホールディングス(株) 医事リーダー会
『 難病医療(54)について 』
難病医療とは
平成 27 年 1 月 1 日からから「特定疾患治療費(公費 51)」は新たな医療制度として「難病特定疾患医療費
(公費 54)」に変更になりました。小児慢性特定疾病医療費(公費 52)も公費番号の変更はありませんが
同様に下記と同じ医療制度に変更になりました。
おもな変更点
①対象疾患:対象疾患が拡大し、医療費助成を受けられる対象患者が増えた。
②患者一部負担金:「特定疾患治療費(公費 51)」の「負担なし」から「2 割」に引き上げられ、受診した複数
の医療機関等の自己負担をすべて合算した上で自己負担上限額まで支払う。(健康保険優先のため1割
負担の方は1割、3割負担の人は2割。介護保険も1割負担)
③算定方法: 対象疾病のみ公費医療の対象(風邪薬や湿布など対象外のものが入っていないか確認)
※福祉等の助成制度がある地域は、難病と併用して利用できるのか事前に行政等へ確認しておくとよい。
④医療機関指定:薬局、医療機関が指定制(6 年更新)になり、指定を受けなければ公費として算定するこ
とはできない。※患者の受給者証の指定医療機関名が自店舗になっているか確認する。(自店舗名が記載さ
れていなくても「難病法に基づき指定された指定医療機関」という記載の場合は公費として取り扱い可能)
★上限管理表記載例★
患者から毎回受付時に「医療受給者証」と「自己上限額管理票」を確認し、管理表に記載する
月額自己負担上限額 2500円
日付
指定医療機関名称
2 月 1 日
確認印
●●薬局
㊞
←自己負担上限に達した
医療機関が記載する。
確認印は下の自己負担額
指定医療
医療費総額
機関名称
(10割分)
2/1
A病院
10000 円
2000 円
2000 円
㊞
2/1
●●薬局
8000 円
500 円
2500 円
㊞
2/8
A病院
10000 円
2/8
●●薬局
8000 円
日付
自己負担額
自己負担額の
自己負担
累積額(月額)
額徴収印
徴収印と同じ押印です。
・日付・・処方箋をうけた日
・指定医療機関名・・医療機関の名前を記載する。
・医療費総額・・10 割負担の金額を記載(例⇒1000 点であれば×10 をして 10000 円と書きます)
※月額上限を超えた場合の上限管理票の記載については受給者から依頼があった場合には医療費総額
のみ記載し、残りの欄は斜線を引きます。
・自己負担額・・2割ないし、1割の一部負担額を記載する。
(例⇒上記の場合、自己負担の上限が2500円です。2/1に●●薬局は一部負担金(2割相当額)では1
600円ですが、500円で月額上限2500円に達するので、患者からは500円徴収し500円と記載します。
・自己負担額累積額(月額)・・複数の医療機関等の自己負担を合算した額を記載する。
・自己負担額徴収印・・『会計をした担当者名を押印する』または『医療機関名の押印をする』など県や市に
よって異なる為、請求する自治体に確認すると正しい見解を得られる。
※参考文献: 厚生労働省 HP,保険調剤のてびき(東京都薬剤師会)