桂 歌 之 助

︱
落語を始めたきっかけや志そうと思った出来事は?
︱
舞台で緊張することはないんですか?
ありますねー。本当に最初はもうお客さんが今の三分
いえいえ、もう滅茶苦茶緊張しますよ。毎回、ウケへ
るうちにだんだんお客さんも増えてきて。こう﹁あがって﹂
はって、生の三味線、太鼓が入るようになって。そうして
ラのおばちゃん、よう笑うおばちゃんとかが一人いると、
いくのを1回目から見てます。告知チラシのポスティング
畳を積んで・・それが、ちゃんとしたのをこしらえてくれ
学生時代の落語研究会がきっかけです。関西のテレビ
分一番やと思います。プレッシャーですねぇ。だから、ゲ
んかったらどうしようってありますねぇ。その緊張が多
の一ぐらいでしたかね。高座もテーブルを重ねてその上に
が多かったんですよ。落研って面白い人がいるところや
に出演している面白い人って言うのは、たいがい落研出身
なってイメージがあって、大学に入って落研をのぞいたん
も1軒ずつして、自分と共に大きくなって、ちゃんとした
は雰囲気も6割くらいになってます。寄席の空気が伝わ
生で聞くほうが断然いいと思いますね。テレビとかで
初めての方に落語を楽しむコツはありますか?
カタカナで書いてもらったりして全部丸覚えしたんです
︱
何ら恥ずかしくないです。自信満々で来てもらってます。
ますけど、舞 台もちゃんとしてて、お客さんも満員で、
師匠はじめ、年1回の記念会にゲストで来ていただいて
も、もう・・・。ずっと右肩上がりやと思います。ざこば
落語会として継続させてもらっているというのが、何より
すごい助かるんですよ。
イタリア ミラノでも公演をされていますが、イタ
園﹂をイタリア語に翻訳したんですけど、最初はイタリ
イタリア語全くできないんですよ。古典落語の﹁動物
リア語で落語の抑揚は出にくいと思うのですが?
︱
ですね。そしたら、やっぱり今まで会ったことのないよう
な人がおって、おもろいなと思って。そして迎えた初舞台、
これがものすごいウケたんです。ええ、今以上に⋮︵笑︶
いや、あれほどウケたことないですよ・・・
︵笑︶
・・・あの壁
が乗り越えられないという、今は大変な・・・うはぁっはっ
はは!︵笑︶そのウケた快感が凄かったんですね。
ア語を文法や発音から勉強しようと思たんです。でも、
よ︵笑︶
。お手本の音源もなかったですから、抑揚はつい
落語の魅力とはどんなところにあるのでしょうか?
一人で全部出来るっていうところですね。古典落語は、
らないですから。あとは、どんな場面なのか、本を読むの
︱
師匠とか先輩から習うわけなんですけど、教えてもらっ
てなかったです︵爆笑︶
。でも、イタリア語の落ちはウケ
一から勉強してたら時間が足りないわけですよ。だから、
たら大体好きなようにしていいんですよ。じゃあ新作落
と一緒です。ゆったりと、自然に想像しながら楽しんで
かにやるんで、あ、この人の本来はこれなんだなというの
近くで地域寄席はたいがいやってますから、気取らず、
まず、聞いてくださいって感じです。住んでる家の
最後に読者の方にメッセージを
が分かったみたいですね。瞬時に表情も変わるし、声色
ぜひぜひ。
サンダル履きで聞きに来てもらうのがいいと思います。
︱
聞いてもらうのが一番良いと思います。
ました。
その後、日本語でも落語をされたと聞きましたが、
日本語の方がウケたとか。
︱
語しましょうっていうと、作り手も自分ですから、作者、
落語の演目を記憶するのは大変ではないですか?
自分としては魅力ですね。
演出家、演者を全部自分が出来るっていう、そういうのが
︱
も変わるじゃないですか。それがすごい向こうには新鮮
ウケたんですよ。今度はこう表情豊かに、動きも滑ら
僕なんかは稽古を録音させてもらって、家に帰って、台
だったみたいで。
どうやって覚えるのですか?
本に起こして、活字として覚えてます。それはもう、仕事
れないんで噺家辞めます﹂
っていう人間は、まあ聞かないで
※告知内容は第 48 回開催前当時のものです。
の第一歩ですから。覚えな話にならんので。﹁落語が覚えら
チケットは
さらら仁川公益施設
管理事務所
0798-52-7686まで
さらら寄席も今回で 回目です。長年続けてきた
歌之助さんをはじめ、
笑福亭智之介さん、
露の眞さんが出演。
お楽しみ抽選あり!
47
この寄席に特別な思いがありますか?
次回の「さらら寄席」は
1/11(土)開催!
︱
大阪府高槻市出身。平成 9 年 3 月に二代
目 桂 歌之助に入門。平成 19 年 1月より
三代目 桂 歌之助を襲名。
「なにわ芸術
最優秀新人賞」
「第 1 回繁昌亭輝き賞」な
ど受賞多数。現在は、天満天神繁昌亭に
て「長寿の会」を開催。
奴いますけど、それでも落語が覚えられないっていう人間
桂 歌之助 かつら うたのすけ
すね︵笑︶
。落語家でもお前よう今まで生きて来たなって
さん
はいないんで、その気になったら覚えられるんですよ。
特別 インタビュー
桂 歌之助
阪急「仁川」駅前の公益施設「さらら仁川」で、10 年間、
地元の皆さんに親しまれているイベント「さらら寄席」
。
その立上げ時からずっとレギュラーとして出演されている噺家
桂 歌之助さんに出演前の楽屋でぶっちゃけトークインタビュー!!
﹁さらら寄席はずっと右肩上がりです﹂
11月 2日に開催された、
「第 47 回さらら寄席」での熱演。