NO.170号まちかど通信

まちかど
通 信
ゴールは
“名古屋を元気にする”
─地域のつながりから実現するまちづくり─
特定非営利活動法人プロジェクト名古屋 理事長 桑原英人
誕生の経緯と背景
名古屋が持つ潜在力への共通理解を持ち、
“名
私たちが活動する名古屋市を中心都市とする名
古屋を元気にしたい”という想いを共有するメン
古屋圏は、東京圏と大阪圏の中間という好位置に
バーの専門知識を活かした“まちづくり”にチャ
国内外に誇れる産業・経済・文化・歴史を持つ、
レンジすることになりました。3年ほど任意団体
潜在力の高い地域です。鉄道・高速道路・港湾・
として活動を重ねてきましたが、自分たちの描く
空港などあらゆるインフラが整備され、交通の要
理想を実現するために組織が必要となり、特定非
衝となる非常に機能的な都市であり、わが国有数
営利活動法人設立に至りました。
のものづくり企業の集積と高い農業産出額(愛知
建築・不動産(開発・鑑定)などのまちづくり
県全国第6位)を誇り生活環境も整っています。
分野を始め、IT、広告・デザイン、放送・メディ
その反面、人口動態や観光客数、都市としての魅
ア、コピーライティングなどの専門家が揃い、そ
力度は低位に止まり、市民は観光や街の発展への
れぞれの持つ暗黙知と形式知の連携により生みだ
関心が低いという弱点があります。
されるコラボレーションの力が強みとなっていま
(特非)プロジェクト名古屋は市民の意識・関心
す。
を高め、名古屋の経済や人的交流の活性化を実現
するために誕生しました。その活動は平成20年頃
名古屋を元気にしよう! から始まり、名古屋駅の表玄関に位置する「柳橋
行政・市民・企業をつなぐ活動
中央市場の現在と将来」を中心に見据え、関連す
私たちは地域の魅力の発見・創出により名古屋
る分野・項目を独自に検討してきた有志の集まり
圏の“ブランド力”を高め、国内外からの人口流
を基礎としています。
入・人的交流の活発化を促し、経済的発展に貢献
プロジェクト名古屋の主な活動エリア
1
2014 No.170
まちかど通信
することを活動の主目的としています。主に以下
の(1)〜(3)の繰り返しを継続することが、
名古屋圏へ「観光してもらう」
、
「住んでもらう」
という人的交流・人口流入・定住化につながると
考えています。
(1)地域の魅力を内外に広く伝えること
国内外の人がこの地域のことを目にする・
聞く・触れる(認知・興味喚起)機会や場
の提供を進める。
(2)地域の魅力を理解し、感じる(評価)こと
ができるような情報を正しく届けること
人同士のコミュニケーションにICTの技
術をプラスして、この地域の魅力を伝える。
ウェブサイトやアプリを複合的に組み合わ
せ、情報を集積したポータルな仕掛けを構
築し、運営を進める。
(3)来てもらった人(行動)の満足度を高め、
再訪や(1)の魅力発信につなげること
ハード・ソフト両面で改善・改良を継続
活動、④行政との直接対話・市への提言など、地
域の魅力発見・創出につながる活動を行ってきま
した。
して進め、一歩この地域に足を踏み入れて
から出るまで、あらゆる経験を満足度の高
私たちが目指すゴール
いレベルで実現する。
「市民に“まちの良さ”を再認識、再発見しても
この地域の人々が、自然に力を合わせてこの繰
り返しを実現し続けられる仕組みが理想です。
らう」
、
「市民に“良さ”を内外に広めてもらう」
、
「観光客や訪問者には、
“良さ”や“魅力”を語っ
平成24年の法人設立から、①柳橋中央市場を始
てもらう」
、
「外国人には自国語で語る・書いて伝
めとする名古屋駅周辺エリア、②テレビ塔・ラン
えてもらう」などICT技術を活用し、市民から外
の館などの久屋大通エリア、③外堀から名城公園
国人まで広く一般の協力を得て、まちの魅力をア
を含む名城エリア、④納屋橋(地下鉄新駅関連を
ピールする仕組みを“なごや探し”というポータ
含む)などの堀川エリア、⑤御園座を含む栄エリ
ルとして実現していきます。
ア、⑥演芸場を含む大須エリアといった都心部の
私たちの活動のキャッチフレーズは“名古屋を
具体的な提案を進めています。
元気にしよう!”
。まちづくりは魅力の発見・創
また、市民にまちづくりを知ってもらう機会・
出が基礎となるため、市民と行政をつなぎ、さら
知識の向上を図るため、①講師を招いてまちづく
にはNPOや市民団体を相互につなぐ役目を担い、
りの勉強会・講演会の開催、②名古屋のブランド
私たちにしかできないコラボレーション力を活か
価値発見につなげるネットアンケート、③観光ス
し、
「名古屋を元気にし続ける仕組み」を構築し、
ポットの魅力向上を担う指定管理者募集への応募
他にはない「まちづくり」を実現していきます。
【私たちの活動をご支援ください】
プロジェクト名古屋は、活動にご協力いただける仲間を求めています。ご協力の方法は、①賛助会員として寄
附していただく、②ボランティアスタッフとして活動に参加いただくなどがあります。ご興味・関心をお持ち
の方は、事務局([email protected] または☎ 052-251-3450 )までご連絡いただけると幸いです。
2014 No.170
2