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中大型実験動物を用いた非臨床試験推進センターの形成
国内外
ニーズ
東北大学・
国内外
アカデミア
シーズ
医療機器迅速実用化で
世界をリード
健康長寿実現、ライフイノベーション推進
加齢医学研究所
革新的電子医療機器、ヘルスケアシステムの
研究開発と迅速な実用化
〔医工学研究科〕
Invention
〔大学病院・CRIETO〕
Prototyping
Animal trial
Clinical App.
Preclinical trial
非臨床試験
(例)高機能人工心臓:
ピボタルスタディ: 15例 x 6ヶ月
〔安全性・有効性検証〕
〔性能評価〕
理論構築、試作、耐久性、機能評価、生体機能評価を国際基準で実施(AAALAC, GLP)
(試作医療機器)
材料安全性試験
数値・数理解析
教育
医工学人材育成・再教育
(医工学研究科)
試作・性能試験
機能評価
耐久性・信頼性試験 形態適合性
・手技評価
非臨床試験
大型動物実験
研究人材育成
(医師、医工学エキスパート)
臨床試験
(CRIETO)
臨床エキスパート人材支援
(若手医師・技師・看護師)
(先端医療技術トレセンター)
慢性動物試験
事業化
事後評価
(CRIETO)
マーケティ
ング・マネ
ジメント
スマート・エイジング
日本発、世界へ
医療機器の要素、素材
試験・プロトタイピング
(医工学研究科)
新診断技術
医療機器・
人工臓器
実用化
実機シミュレーション
必要性・緊急性
我が国発の革新的な医療機器開発と迅速実用化の社会的要求
(第4期科学技術基本計画(平成23年8月)、日本再興戦略(平成25年6月))
基礎研究(開発)
(工学・医工学)
我が国の現状
非臨床試験環境が未整備なため
医療機器の迅速開発ができない
機器評価
中大動物試験
安全性
大学病院
補助人工心臓
センター
市販化
臨床研究・治験
(医学)
AAALAC認定
(国際実験動物管理
公認協会)
GLP基準
耐久性
有効性
“死の谷”の存在
(Good Laboratory
Practice)
ここでいう非臨床試験とは、薬剤開
発における用語と異なり、実機シ
ミュレーション等を用いた機器性能
評価や中大型動物を用いた慢性動
物実験を指す
加齢医学研究所の強み
加齢医学研究所の強み
加齢研をハブとした中大型動物試験評価の国内外のネットワーク 2014年4月現在
小型回転型血液ポンプ
東海大*
脈波診断・長期循環補助病理
チェコ Masarik Uni Hosp
小型人工心臓開発
秋田県立大*
心房心筋装置
スイス Lausanne Central Hosp
心房細動診断法・人工弁
新潟大
人工心臓制御
手術シミュレータ開発
福島大
(株)EBM
小児用肺動脈弁・補助循環
遠心型血液ポンプ・循環補助
磁気浮上人工心臓
京都府立医大
産総研つくば*
茨城大*
ヤギウシ動物試験系(協力)
人工血管材料
人工心筋デリバリー・補助循環
国立循環器病研究センター
東京電機大*
杏林大*
人工食道
徳島大
乳がん焼灼手術支援ロボット
遠心型補助人工心臓
早稲田大*
東京女子医大
補助人工心臓
補助人工心臓
脈波診断装置開発
(株)サンメディカル技術研究所
東京大*
フクダ電子(株)
次世代循環補助装置
小児用右心人工心筋
治療機器評価技術
テルモ(株)湘南センター
慈恵医大
国立衛生研
血流解析
豪Macquarie Uni
*「加齢医学研究拠点」全国共同利用・共同研究実施
独創性・新規性
東北大学の強みを最大限に生かした医工連携と加齢医学の有機的融合
医療機器開発実用化ノウハウを結集
アウトカムを重視した研究組織連携創生
プロトタイピング
(エンジニアリング協働)
各国
機関
医工学・
工学研究科
医療機器シーズ
(レギュラトリーサイエンス共有)
+
医工学人材育成
再教育
加齢研
非臨床試験
推進センター
非臨床試験
電子医療機器開発
評価研究
+
大学病院・
医学部/
CRIETO
基礎評価試験
高度先進医療技術
トレーニング
診断治療ニーズ・臨床研究
+
先進医療人材育成
臨床評価
クリニカルエビデンス
研究者育成
大型動物長期性能予測
安全性・有効性評価
モデル評価
社会ニーズ・基礎研究シーズから実
用化までシームレスな迅速研究開発
(臨床・研究スタッフ)
新医療機器、
ヘルスケアに
基づく健康長
寿社会創生の
処方箋
自治
体
事業内容
本事業の目指すところ
非臨床試験を推進し、医療機器開発の死の谷を克服する
現状
国内の現状
国内開発した医療機器の
非臨床試験は、海外で実施
=> 時間と費用のロス
非臨床試験をマネジメントする組織が必要
組織改革により非臨床試験推進センターの設置
国際標準であるGood Laboratory 国際実験動物管理公認協会
AAALAC認証を満たす中大型動 Practice (GLP) 基準に対応する
非臨床試験環境整備
物実験環境整備
常勤の獣医師を配置
自己評価機関の設置
実機シミュレーション試験環境整備
研究者を各分野より集結
研究推進体制の強化と迅速化
共同によるブレイクスルーを図る
国内大学等研究機関には
国際標準の非臨床試験を
行い得る組織が存在しない
加齢研の現状
医療機器開発や中大型動物実
験を行っている研究者が、異
なった分野に散在
国際基準を満たす非臨床試験
を行うためのスタッフの配置、
実機シミュレーション環境等が
整備されていない
事業ロードマップ(年次計画)
~
事項
27年度
平成
28
29
加齢疾患モデル
総合実験施設(新営)
加齢研組織改革
(平成26)
30
31
32
外部資金獲得により継続、全国共同研究・共同利用施設
医療機器開発研究と高齢化社会のヘルスケア研究推進
非臨床試験センター設置
AAALAC
国内唯一、世界でも有数の慢性実験動物飼育畜舎、
プレクリニカルスタディの実施体制(加齢研既設)
(国際実験動物管理公認協会)
プレクリニカル試験(GLP)
医工学を応用した加齢医学研究の国際的研究・教育拠点
研究成果情報発信、目利き・マネジメント人材輩出
(国際・日本人工臓器学会協働)
1.センター機能
(1-1)世界認証動物試験施設
(AAALAC)
施設承認申請
(1-2)世界標準実機シミュレー
ション試験環境(GLP基準)
施設環境確立・
標準化
(1-3)人材育成
運用・非臨床試験実施
非臨床試験システム検討
人材選抜
動物試験での
安全性有効性検討
大学発GLP機能
基礎研究運用・共同利用
人材交流・
海外展開
非臨床試験人材育成プログラム
2.活用展開
(2-1)新しい電子医療機器・
ヘルスケアシステム研究基盤
デバイス基礎研究基盤構築
(2-2)実機シミュレーション試験
・動物実験の非臨床試験
実機シミュレーション試験環境と
世界標準の科学的動物試験手法構築
疾患モデルシミュレーション手法・
疾患モデル動物試験の有効性評価
(2-3)加齢医学・医工連携の
相互連携
学内センター活用(移植・脳・人工臓器)
国内外施設提携・連携
長期動物試験での
安全性有効性検討
システム評価科学検討
FDA/GLP基準の
システム評価
動物試験安全性有効性評価
国際実験動物管理公認協会AAALAC認証を満たす中大型動物実験環境整備
AAALAC international (Association for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care
International) 認証を満たすには米国の実験動物研究協会(ILAR) が発行する実験動物の管理と使用
に関する指針 に見合う組織運営が求められる。
臨床獣医学に基づく実験動物の管理
動物福祉の徹底
○動物実験に求められる3Rの原則の順守
Refinement 苦痛の軽減
Reduction
使用動物数の削減
Replacement 代替法の利用
○動物種に適した飼養環境の整備
飼育環境エンリッチメントの徹底
法令やガイドラインの順守と実践
○周術期におけるストレスや疼痛の制御・緩和
○実験のエンドポイントの見極め
人道的な安楽死法の提示、並びに実施
Scientists Center for Animal Welfare (SCAW)の動
物実験の苦痛分類 (Laboratory Animal Science.
Special Issue )に準拠
自己評価機関(部局)の設置
管理獣医師や外部有識者による組織の自己評価と
適正運営の維持
○動物の愛護および管理に関する法律
○実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関
する基準
○動物実験の適正な実施に向けたガイドライン
AAALAC認証までの道のり
組織改編(新分野創生)による
研究者・技術者の労働安全衛生の確保
部分の補完で環境が整う
○米国の実験動物研究協会(ILAR)発行の「実験動物の管理と使用に関する指針」に見合う組織運営
↓
○AAALAC視察の受け入れ → ○改善事項を指摘された場合、改善し、最審査 → 完全認証
実機シミュレーション試験環境整備
医療機器の実用化のための臨床研究・治験実施要件を満たすには、 国際標準であるGood
Laboratory Practice (GLP) 基準に対応する非臨床試験を実施し、学術的価値判断に基づいて取得し
たデータを管理運用できる組織運営が求められる。
臨床研究・治験実施までに要求される試験
○安全性 =(治験)パイロットスタディ実施で重要
生体毒性
故障率と成因
リスク代替法と根拠提示
○安全性と有効性=(治験)ピボタルスタディ実施で
重要
リスク・ベネフィット評価:
‐ 整合性(実機シミュレーションと動物試験)
‐ 情報の透明性
‐ 試験・データの客観性・共有性
レギュラトリー・サイエンス(評価科学)の実践
○診療科、学問領域の枠を超えた組織必要
○臨床、基礎医学、医工学連携強化による経験知
をマネジメント
○ガイドライン、ISOとの試験環境整合性
各種医療機器に対応する人材
実機シミュレーション環境
○体内埋込型人工臓器
○移植医療・周術期管理機器
○脳機能・生体機能検査
○非侵襲・低侵襲診断計測機器
システム全体の性能評価のため実機を用いた生体
内・治療環境と同等なシミュレーション試験を実施
試験の“質”を学術的にサポートする分野設置
研究者・外部専門家による性能評価系の適切性と
データ適正運用の自己評価・管理
非臨床試験の実地型専門教育と人材育成
安全性有効性試験を専門とする若手研究者育成
臨床研究・治験実施(CRIETO)につなげる非臨床実機シミュレーション試験運用
組織改編(新分野創生)による
部分の補完で機能が整う
○内外研究機関・専門家との情報共有による試験環境を組織的に運営
○研究者の持つアイディアを基礎・臨床医学、医工学の分野を超えた連携により非臨床で性能評価
組織改革による研究機能強化
現行
●研究部門
加齢制御研究部門
腫瘍制御研究部門
脳科学研究部門
遺伝子発現制御分野
免疫遺伝子制御研究分野
遺伝子導入研究分野
生体防御学分野
基礎加齢研究分野
代謝制御分野
心臓病電子医学分野
プロジェクト研究推進分野
イン・シリコ解析研究分野
病態臓器構築研究分野
腫瘍循環研究分野
分子腫瘍学研究分野
臨床腫瘍学分野
呼吸器外科学分野
神経機能情報研究分野
脳機能開発研究分野
機能画像医学研究分野
老年医学分野
●附属研究施設
医用細胞資源センター
スマート・エイジング国際共同研究センター 応用脳科学研究分野
生体計測研究分野
神経電磁気生理学分野
非臨床試験推進センター(新設)
非臨床試験推進分野(新設)
教授1、准教授1、助教(獣医師)1
心臓病電子医学分野
教授1、准教授1、助教2(内1新規採用)
呼吸不全電子医学分野
教授1(兼)、准教授1(兼)、助教1(兼)
ウエアラブルセンサー研究分野
教授1(兼)、助教2(兼)
生体計測研究分野
教授1(兼)、助教1(新規採用)
海外5研究機関
マッコーリ大学(オーストラリア)、テマセック・ポリテクニック(シンガポー
ル)、トリノ大学(イタリア)、マサリク大学(チェコ)、
スモレンスクステートメディカルアカデミー(ロシア)
国内16研究機関
東京大学、東京女子医科大学、徳島大学、京都府立医科大学、国立衛生
研究所、国立循環器病研究センター 他
学内5部局
医工学研究科、医学系研究科、大学病院、工学研究科、流体科学研究所
国内企業5社
日立製作所、フクダ電子、EBM、サンメディカル技術研究所、テルモ
組織改革による研究機能強化のポイント
組織改革による機能強化のポイント
本研究所の強み・特色を最大限活かし、世界標準の非臨床試験環境を創生するための組織改革を行いたい。
本研究所では、1978年に電子医学部門を設置し、世界で初めて超音波を使った心臓の断層像に成功するなど、
電子医療機器開発で世界をリードし続けてきている。1980年代より人工臓器開発に着手し、2011年には人工心
臓の製品化と保険収載にも成功した。2000年頃より、治療支援システム開発や脳活動を含む生体情報の定量
化による診断技術開発も、世界を先導する形で進めており、医療機器の実用化を目前にしたシーズが多く蓄積
されている。
しかし、現状では、国際基準を満たす非臨床試験を国内で行うことが困難であるため、せっかくの実用化可能な
シーズ群が日の目をみないばかりか、実用化に至る研究開発では外国の研究施設の後塵を拝しそうになってき
ている。
こうした医療機器開発における死の谷を越えるために、
①国際基準を満たす非臨床試験を推進する知識と技術を持ったスタッフを集約した新分野(非臨床試験推進分
野)を創生する。新分野が非臨床試験実施の指導・管理を先導することで、各分野が持つ実用可能、かつ革新
的な医療機器シーズを順次、非臨床試験により、耐久性、有効性、安全性の評価を行った上で、大学病院臨床
試験推進センターにおける臨床試験や治験に迅速につなげる。
②医療機器に関する研究を行っている分野を集積し、研究推進体制の強化と迅速化、分野間の共同によるブレ
イクスルーを図り、新たな革新的医療機器のシーズを開拓する。
各分野から教員を振り替える理由
「心臓病電子医学分野」と「生体計測研究分野」は、それぞれ医療機器、生体機能計測機器開発に特化した研究活動を行っており、
新センターの中核をなす分野である。医工学、医学、工学、流体科学などの学内外の研究分野と多くの接点をもっている。
「脳機能開発研究分野」は、近年、脳活動、眼球運動などのウエアラブルセンサー開発に成功しており、新しいヘルスケアシステム
開発にそれらのシーズを繋ぐことが期待されている。「呼吸器外科学分野」では、臨床上必要な肺移植待機患者のために高性能小
型経皮心肺補助装置の開発を目指す。
医療機器・ヘルスケアの具体的な研究例
◯ 健康長寿の実現を理念として、革新的電子医療機器、ヘルスケアシステムの研究開発・迅速実用化
◯ 電子医療機器開発の理論的背景、ベンチテスト、モデル循環による耐久試験、GLPに準じた性能試
験から、主治験(ピボタルスタディ)を形成する動物実験、製品化へ向けた非臨床試験を実施
◯ 大学病院CRIETOから関連病院における市販後調査まで繋ぐ、一気通貫の開発評価システムにより、
実用化の迅速化を目指し、シーズから病院の現場までの橋渡し研究を大きく加速する。
革新的電子医療機器の研究開発
1.遠心型補助人工心臓開発
システム小型化、性能向上、
植込型人工心筋システム
2.小型経皮心肺補助装置
小型で可搬性のある高性能ECMOの開発を目指す
3.脳神経系の人工臓器開発研究
てんかん発作停止装置、不整脈発作停止装置、
高血圧治療装置の評価試験用プロトタイプ
海外研究機関と共同、国際標準の評価システム
革新的ヘルスケアシステムの研究開発
1.血圧反射機能制御装置
家庭でもスポーツジムでの汎用できる、
簡易型ヘルスケアシステム開発
2.モデル循環・動物実験非臨床試験
臨床要求精度のヘルスケアシステム評価を、GLP/FDA基準で
蓋然性検討、内外研究機関と連携評価
3.ストレス判断・予防医学的介入システム研究開発
脳活動、瞳孔、心拍、血圧など生体時系列信号を、カオス理論、
フラクタル次元解析等により非侵襲的定量診断法開発
GLP/FDA基準、世界市場へ向けたネットワーク