平 成 27 年 2 月 岩 船 米 技 術 者 会 議 村上農業普及指導センター 岩 船 米 改 良 協 会 J A に い が た 岩 船 〇岩船米コシヒカリの目標 管内品質・食味格差の是正 1等級比率 95%、玄米タンパク 5.5%~6.0% 「岩船米」は、平成 25 年に品質低迷から脱却し、県内トップの品質を確保しまし たが、平成 26 年は最下位となりました。 「岩船米」が日本一を目指すブランドとして、消費者・実需者の信頼を得ていく ためには、地域全体で品質の高いうまい米を生産していかなければなりません。 平成 27 年産「岩船米」は、全量 1 等米を目指し、時期毎の栽培ポイントをしっ かりとらえて、取り組んでいきましょう!! 岩船産コシヒカリの 1 等級比率は、 県内の4区分の中で最も低い結果と なりました。 *H26.10 月末現在 (県農産物検査協会とりまとめ:小数点以下 四捨五入) 各地区ごとで 目標の 95%を 達成しましょ う!! ・土壌診断に基づいた堆肥や土づくり肥料の積極的施用 →ほとんどの地域で不足してるケイ酸を補って 高温登熟に強い稲作りを進めましょう ・作土層増加のための深耕(目標 15cm) ・健苗育成(乾籾 130~140g/箱、老化苗防止、弁当肥) ・ワキやアオミドロ・表層剥離の対策(夜干し、除草剤の適期使用) →水の更新や夜間落水で、ワキによる生育抑制を防止しましょう ・適正な栽植密度の確保 ・4 月 15 日頃以降の播種(コシヒカリ) →播種が早いと苗の葉齢が進み、出穂も早まるので 4 月 15 日頃以降の播種としましょう ・5 月 10 日頃以降の田植え徹底(コシヒカリ) →コシヒカリでは、早植えによる過剰生育や 8 月初旬の高温時期での出穂を避けるため、 5 月 10 日頃以降の田植えを行いましょう ・生育診断に基づく的確な穂肥対応 →各ほ場について、草丈・茎数・葉色等に基づいた生育 診断を行って穂肥を施用しましょう ・基肥一発栽培 出穂前の葉色が淡い場合の追肥 →基肥一発肥料による栽培の場合も、出穂前の生育診断 を行って葉色が淡い場合や高温気象の場合は 追肥の実施も検討しましょう(皆さんへ迅速な情報提供をします) ・生育診断に基づく適期の中干し実施 →田植え後 1 ヶ月をメドに落水し、中干しを開始しましょう →様々な効果が期待できる溝切りは、全ほ場で実施しましょう →中干しは出穂1ヶ月前までに終了しましょう ・登熟期の飽水管理と出穂後 25 日以降の落水 →出穂前 25 日から出穂後 25 日にかけては、ほ場を乾かさ ない「飽水管理」を行いましょう →湿田では、時々水の更新を行って根腐れを防止しましょう ・カメムシ →「畦畔雑草の草刈りと適切な薬剤防除の徹底」と「水田内のヒエ、ホタルイの 除去」を徹底しましょう ・ごま葉枯病 →常発地では薬剤防除を行いましょう ・いもち病 →多発生地やコシヒカリ BL 以外の品種 は、予防剤の箱施用を行いましょう ・紋枯病 →昨年コシヒカリで多発したほ場では薬剤防除を行いましょう ・出穂期の把握と積算気温によるめやすの活用 →ほ場ごとの出穂期を把握し、出穂後の積算気温 等を参考に、適期収穫に努めましょう →登熟期間が高温の場合は、平年より2日程度早 く収穫しましょう ・ごま葉枯病による穂枯れほ場は刈り遅れしない →刈り遅れによる胴割れの発生を防止しましょう 品質向上に向 け除く青未熟を 減らしましょう!! 除く青未熟粒の特徴とし ては・・・ 整粒に比べて、粒の厚み が薄く、幅が細く、縦溝が深 いんだね 地域一丸となった取り組みで、全量 1 等米を目指しましょう! ~お問い合わせは、お近くのJAや普及センターへ~ 平成 26 年産米の格落ち要因は、 「除く青未熟」によるものが最も多く、格落ち要因全体の 8 割以上を占めています。山間部ではカメムシによる「斑点米」の発生も目立ちました。 また、穂揃いが不良があったことで粒(登熟)の不斉一があり、「青未熟粒」や「胴割粒」 の発生による格落ちにもつながりました。 ◇主な格落ち要因と発生要因・対策 「除く青未熟」については、土づく り不足、籾数過剰、根の活力低下など による後期栄養不足が大きな原因とな っています。 また、山間部では「斑点米」による 格落ちが多く、草刈りの徹底や薬剤の 適期防除により水田へのカメムシ侵入 を防ぐ対策が必要です。 次項以降の重点対策を実施して、異 常気象に対応できる稲作りを進めるこ とが大切です。 格落ち要因 除青未熟粒 (ヤセ米) 【81%】 部分カメ (斑点米) 【5%】 青未熟粒 【5%】 胴割粒 【5%】 主な発生地域 ・山北地区以外は発 生割合が約6割~ 9割と高い。 ・荒川地区で約9割 の発生割合とな っている。 発生要因 ・籾数過剰 ・地力不足等に伴う 後期栄養不足 ・根の活力低下 ・登熟期の水分不足 発生防止対策 ・適正生育量の確保 ・土壌分析結果に基づく土づ くりの実施 ・登熟期の根の活力維持 ・出穂後 25 日まで飽水管理 ・高温時の緊急追肥 ・ごま葉枯病防除 ・関川村、朝日、山 ・農道、畦畔等の雑 ・出穂前の草刈りの徹底 北地区の山間部 草繁茂 ・粉剤・液剤による2回防除 で発生割合が高 ・薬剤防除の不徹底 又は粒剤による1回防除 い。 ・水田内のヒエ、ホ の徹底 タルイにカメムシ ・水田内の左記雑草の取りこ が誘因 ぼしをなくす。 ・関川、村上、神林 ・籾数過剰 地区で発生割合 ・早刈り が高め ・倒伏 ・適正生育量の確保 ・適期刈り取り ・適正な穂肥対応 ・関川、村上、神林 ・出穂 10 日間の高温 ・適正な水管理 地区で発生が高 ・収穫期のフェーン ・適期収穫 め ・乾燥速度や過乾燥 ・収穫した籾の水分状況に応 など人為的な失敗 じた適正乾燥
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