QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 通巻5290号 2015年4月5日 OKINAWA DARC MESSAGE Q S K 沖縄ダルクからのメッセージ 北谷町更生保護女性会講演会「母の愛にふれて」講話とエイサー演舞 発行(日刊) 106 No. 2015年3月 ☆カズマサデビュー 3月に入り、一気に春の沖縄です。春の訪れと共に‥‥財団からの助成車両が届きました! そして、仲間のクリーンバースデイが続きます!スタッフ達は資質向上の研修参加が続きます! 新しい仲間が繋がってきます! 仲間達の笑顔も増えています デイケアの移転の話は未だ確定はしてはいないのですが、 多くの方々の力を借りながら一歩 ずつ進んでいます。長年の間、受け入れ支えて頂いたこの地域での活動をどうしても継続した く慎重に交渉を続けております。きっと、ハイヤーパワーは、必要な時に必要なものが必要な だけ与えて下さることでしょう。 春爛漫。 すべてに感謝。 平成27年3月1日 ◆もくじ◆ P1 P2 P3 P4 代表 森の挨拶 仲間の体験談 刑務所からの手紙 活動報告 P5 P6 活動予定、報告 献金、献品報告 沖縄ダルク 代表 森 廣樹 発行元: 九州障害者定期刊行物協会 福岡県福岡市東区馬出2-2-18 編集:沖縄ダルク 1 QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 2度目の入寮 通巻5290号 2015年4月5日 発行(日刊) ルー 苦しくて、苦しくてどうにもならなくなっていました。私は今から4年6か月前に沖縄ダルクにつながって、2年間のプ ログラムを終えて社会復帰しました。介護の仕事を頑張ってやっていました。今度こそ失敗や挫折を乗り越えてやって いくつもりでした。その覚悟もしていました。しかし現実はそんなに甘くはありませんでした。私は薬を使っていた2 0年間を取り戻すかのような気持ちでがむしゃらに働きました。私は薬物依存症ですけれども、見た目も外見も一般人 とは変わらないし一所懸命やれば人並み以上に働けるぞと思っていました。確かに一所懸命やって同僚や上司に認めら れるようになりました。しかし、それは長続きはしませんでした。息切れを起こしたのです。薬物依存症の回復は一生 続けるマラソンのようなもので、ペース配分ができなかったのです。何年も社会に出ていなかった焦りがあったり、薬 物依存症という病気のことを深く考えていませんでした。自分の弱みも見せられなかった為に仲間やスポンサーに苦し さや、方向性などの悩みを相談できませんでした。そんな中で私が再び薬物に手を出すまでに時間はかかりませんでし た。入寮中も飲み続けてきた睡眠薬も処方通り飲まなくなっていきました。雪だるま式に大量服用するようになってい ました。仕事場でもボーっとして頭が回らずたびたび注意されるようになりました。利用者を送迎中に車をぶつけるこ とも増えてきました。信用してくれた上司にも嘘をつくようになりました。私生活での行動もおかしくなりもう末期的 な状態でしたが、私はもう後戻りできなかったのです。結局仕事場はたくさんの人たちに迷惑をかけ辞めました。私は まだやれるはずだと思い求職活動を続け、就職先が見つかりました。そこで職場の責任者を任されました。そこから地 獄の日々が始まりました。過労で不眠傾向になり睡眠薬に手を出してしましました。仕事場でミスが増え、重要な会議 中に居眠りしてしまい仕事を辞めることになりました。そのショックで病院をまわり薬を大量に処方してもらいました。 悔しくて、苦しくて、どうにもならなくなっていました。ダルクにも相談できませんでした。そんな中窃盗癖がある私 は薬を使った状態で万引きを繰り返しました。そして平成25年6月18日私は逮捕されました。助かったという感覚 はなく、再び刑務所の悪夢に襲われました。生きる屍のように絶望的な状態でした。死んでもいい、とにかく楽になれ ればそれでいいと思っていました。薬物事犯の講習を受けた時沖縄ダルクのことを思いだしました。私は身元引受人を 沖縄ダルクに頼むために手紙を書きました。こころよく引き受けてくれる内容の返事をいただきました。出所後、沖縄 ダルクに再入寮しました。最初は上手くはいきませんでした。仲間の中に無理に溶け込もうとしていました。仲間と大 ケンカし施設を一時利用停止にもなりました。すべてにおいて空回りしていました。しかし仲間の中で過ごしていくう ちに少しずつ変化していきました。心が楽になっていきました。ありのままの無力な自分を意識するようになりました。 大敵だった睡眠薬もきりました。そして最後の難関である抗うつ薬を切るために認知行動療法を始めました。祈りや瞑 想も新たに始め今でも続けています。毎日コツコツやることで少しずつ結果が出てきました。いつの間にかやる気が出 てきました。少しずつ正直になり、仲間に心を開くようになりました。エイサー、ヨガ、ボランティア、スポーツジム、 サーフィンすべてが楽しいです。食事当番では栄養のバランスを考えたり、安くて美味しいものを考え仲間たちに作る ことも私の中では重要な回復と感じています。そしてエイサーも私にとっては回復にものすごく役立っています。週2 回の練習も楽しみだし、何と言っても本番が一番楽しいです。去年の沖縄ダルクフォーラムではびわこダルクとの和太 鼓の共演、立派なホテルでのステージ(その後のバイキングがおいしかった。)、お世話になっている教会でのステー ジ、NAや正月のサンコーストホテルでの餅つきイベント、これからも家族セミナー等でエイサーができることを考える と嬉しくて嬉しくてたまりません。しかし心の根底には薬物依存症特有の生きづらさや心の苦しみがありますが、今は それを受け入れ少しずつ消化できるように努力しています。「病気になったのは自分のせいではないが、回復には責任 が伴う」という言葉がありますが、今はその責任を背負いながらゆっくりと歩んでいます。 最後にスポンサーの影虎さん、スタッフ、ピアメンターのみなさん、家族同様に生活している仲間たちに感謝します。 そして東京で私の回復を願っている母さん、兄夫婦や親せき、昔からの友人、私はやっと回復の道筋が見えてきました。 ありがとうございます。私はあと何年沖縄にいるかわかりませんが、「回復という希望の島、沖縄」でやっていきます。 2 QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 通巻5290号 2015年4月5日 発行(日刊) 刑務所からの手紙 ~回復を望むアディクトたちから抜粋~ 「回復を支援する施設を知った事で僕の中でも何か心の中に孤独から開放されたような強い自信も安心もできました。」 N拘置所 「皆さま今日一日で過ごしていると思います。私も今日一日で過ごしています。」 T 拘置所 J A さん さん 「私はもう何度も刑務所を出たり入ったりを繰り返しているばかりです。そのすべてが薬物がらみの事件ばかりで自分 でいい加減薬物を止めなくては自分の将来はないもの、刑務所を出たり入ったりの人生を繰り返して終わってしまうか もしれない!そんなことをしみじみ思ったりもします。薬物を止める努力をするものの、そんな思いはすぐに忘れてし まい、努力も無駄になります。やはり自分ひとりだけの力ではなかなか薬物を止めることは難しいと思いは始めていま す。今回の受刑生活でもダルクのプログラムを3か月受けたのですが今の私にはそれが回復にはつながるかはわかりま せん。しかし現に回復している人たちがたくさんいると聞いているので、こんな私でもダルクのプログラムにチャレン ジする価値はあるのではないかと思います。」 N刑務所 Sさん 「沖縄タイムスの紙面にある中学生の手記にえ森代表の講話を受けての感想文が掲載されていました。何でも、薬物使 用のご自身の体験を乗り越え、仲間の為に尽力される森代表の人柄が書かれてありました。」H 刑務所 M さん」 「正直またここに戻ってきてしまったなという思いと、強制的とはいえ薬が止まっている事の安堵感、同じことを幾度 となく繰り返す自分の情けなさ、いろいろな気持ちが混ざり合っていますが、自分が選んで行動した事の結果が今の現 実なので、それを素直に受け止めて、前向きに一日を過ごすことが一番だと思っています。先日沖縄ダルクフォーラム 参加の直後にひょんなことから薬を目の前にし、再使用を選んでしまいました。使い始めたらとことんまで…というの がいつものことで、結局捕まるまで身も心も生活もすべてがコントロール不能で狂気の中にいました。」 留置所 「今とにかく覚せい剤を止めたいです。」 S 拘置所 Y S さん さん 「覚せい剤に手を出し警察の世話になり今は刑務所にて生活している身の上ですが、どうにかしてシャブと縁を切り二 度と刑務所の世話にならずに普通に一般社会で生活していくにはどうしたらいいのだろうと悩んでいるという思いです。」 H 刑務所 kさん 「覚せい剤の使用が始まったのは30才のころだと思います。私は今回で刑務所に来るのも、覚せい剤を使用するのも最 後にしてふるさと沖縄で社会復帰しようと思うのですが、一人では心細くダルクを頼りたいと考えました。」 A 刑務所 S さん 「昨年の沖縄ダルクのフォーラムにいきました。みんなとっても活気に溢れていて堂々としていて気持ちがよかった。 エイサーも迫力があってめっちゃ心に入ってきて本当に感動しました。仲間たちに会えて一人じゃないだって、なんと なくつっかえていたものが抜けた感じがしました。今日一日戦いながら生きているんだと知って、自分ももっと変われ る!って思いました。なんか自身が付きました。フォーラムに行ってから自分の心が変わった気がします。」 保護観察中の方 3 QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 通巻5290号 2015年4月5日 発行(日刊) DV防止についてさまざまな立場で考えるフォーラム DEMONSTRATORS~人は変われるという事を自ら示して見せる人たち~ 2月22日(日)沖縄商工会議所ホールにて行われました。沖縄DV加害者更生相談室主催で行われたこのフォーラムは 沖縄ダルクも毎年実行委員会に参加し、会場設営等のお手伝い、エイサー演舞、司会等の役割を頂いてます エイサー演舞 体験談を話した未来 駐車場係りは仲間皆で交代で行いました。 演劇で迫真の演技を見せたクジマル 今年も大活躍のクイズおぎくぼおじさん 新車が届きました! 日本財団より助成を頂き、ホンダのステップワゴンが届きました。奇跡的に応募が当選しました。これも社会に認め られた証拠なのでしょうか?沖縄ダルク創設以来初めての新車です!回復への道の送迎車両として大切に使わせて頂き ます。 4 QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 通巻5290号 2015年4月5日 発行(日刊) 2 月 活 動 報 告 4日(水) 依存の問題を持つ方を支援するセミナー 参加 沖縄コンベンションセンター会議棟A‐2 主催:就労継続支援事業所(B型)ワーカーズホーム 6日(金) 花見レクレーション 今帰仁城跡 7日(土) 沖縄ダルク家族の会 沖縄ダルクデイケア 10日(火)忍者祭り実行委員会 佐藤、星 参加 那覇市栄町商店街 17日(火)沖縄ダルク家族教室 北谷保健相談センター 18日(水)北谷町更生保護女性会 講演会「薬物依存からの回復への道」講演 エイサー演舞 北谷町商工業研修等施設・商工会ホール 19日(木)沖縄少年院カウンセリング 森 出席 沖縄少年院 20日(金)沖縄女子学園 森 講演 沖縄女子学園 22日(日)DV防止について考えるフォーラム 実行委員 エイサー演舞 DEMONSTRATORSⅢ~人は変われるということを自ら示して見せる人達~ 沖縄市民会館中ホール 24日(水) 沖縄県立美術館支援会happによる美術館見学 沖縄県立美術館 那覇保護観察所引受人会 森 講師 個別相談 那覇保護観察所 27日(金)ボランティア活動実践報告会 池谷 大江 出席 宜野湾市社会福祉センター2Fホール 28日(土)~1日(日) AAラウンドアップ参加 全員参加 オクマ米軍保養所 3月 活 動 予 定 2日(月)3日(火) 4日(水) 7日(土) 8日(日) 11日(水) 16日(月) 17日(火) 20日(金) 21日(土) 22日(日) 平成26年度依存症治療拠点病院事業 薬物依存症に対する認知行動療法研修プログラム 松本 佐藤 参加 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター ノートルダム女学院修学旅行 エイサー演舞 ホテル日航那覇グランドキャッスル 第15回忍者まつりIN栄町市場 那覇市栄町市場及び大道幼稚園園庭 沖縄ダルク家族の会 沖縄ダルク・デイケア 沖縄県立宜野湾高等学校通信学部 卒業式 エイサー演舞 宜野湾高校 スポーツ交流 野球 対琉球ガイア 与根球場 薬物乱用防止講習会検討会議 池谷 佐藤 参加 沖縄県庁 沖縄ダルク家族教室 北谷保健相談センター 平成26年度薬物関連相談窓口担当者意見交換会 池谷 佐藤 参加 てだこホール 平成26年度第2回DV防止対策事業報告会 沖縄県総合福祉センター 医療法人輔仁会 田崎病院 病院祭 エイサー演舞 田崎病院 開南教会バザー準備 開南教会 沖縄フォーラム「平成27年度報酬改定の全貌について」 比嘉 佐藤 花城 参加 県総合福祉センター 開南教会バザー エイサー演舞 開南教会 毎週火曜日 毎週金曜日 ヨーガプログラム ボランティアの日 デイケアサービス竹園(エアコン掃除) 安慶田ミミズク工場(弁当調理) 金武バプテスト教会(庭の手入れ)那覇バプテスト教会(掃除等) 毎週土曜日 薬物再乱用防止教室:浦添市てだこホール 家族セミナ-のお知らせ 日時 4月11日(土) 場所 カルチャーリゾートフェストーネ(宜野湾市真志喜3-28-11) 参加費 1500円 プログラム 13:00 開場 13:30 沖縄ダルクエイサー 14:00 開演~岩井 喜代仁講話~当事者体験談 17:00 夕食 18:00 沖縄ダルク家族の会勉強会 20:30 閉会 ※10日に行われる食事会につきましては沖縄ダルクまでお問い合わせください。 お問い合わせ TEL098-893-8406 沖縄ダルク 佐藤 宿泊に関して TEL098-898-1212 カルチャリゾートフェストーネ ※当会場が満室になる可能性がありますので、お早目のご予約をおすすめします。尚、当会場が満室の場合は近隣に 数カ所宿泊施設がございますので沖縄ダルク佐藤までお問い合わせください。 編集後記 3月になり南国沖縄は日中の気温も20度を上回り、うちわで扇ぐシーンもみられます。今月はエイサー講演が6カ所で予 定されています。とても嬉しいことです。エイサーの練習も熱が入ってきました。先行く仲間が、新しく来た仲間にエ イサーを教え、そして、また新しい仲間へと伝えいく。創設以来20年間に渡りこの伝統は引き継がれています。 かつては逸脱者のレッテルを貼られてきた私たちですが、今では感動を与えることができるようになりました。人は変 われるという事を見てほしいです。皆さまどうか薬物依存症の私たちを見守っていてください。 スタッフ・ジャンボ 5 QSK(沖縄ダルクからのメッセージ)1997年9月18日第三種郵便物承認 通巻5290号 2015年4月5日 発行(日刊) 支援者の皆様方へ 沖縄ダルクへの献金、献品を頂いた方々ありがとうございます。 心より感謝申し上げます 2月1日~2月28日到着分の献金 後藤 晃司 荻野 恵美子 石川 清司 宮城 中村 輝彦 引地 喜恵子 小池 和弘 加藤郁夫 中村 輝彦 阿部 聖クララ修道院 美喜雄 沖縄ダルク家族の会 吉村正夫法律事務所 涼子 小田桐 我那覇 美穂子 清乃 北谷更生保護女性会 稲村 幸子 有江 ラモッテオサム teru 文子 ひろメンタルクリニック・奥田 宏 日本キリスト財団・首里教会 聖マリアの汚れなき御心のフランシスコ姉妹会 その他多数の匿名の方々(順不動 敬称略) 2月1日~2月28日到着分の献品 井辺 岸本 郁美 福岡 和子 花城 彩也音 大城 登美子 teru 正男 石垣家族会・洲鎌 満 まさ 田村 妙子 有働 聡美 鈴木 文一 その他多数の匿名の方々(順不動 下地さん 敬称略) 2月の献金合計\192,000発送作簡素化の為、郵便振替用紙は皆様全員に同封させて頂いております。ご理解 の程お願い致します。また、お手数ですが匿名希望の方は、その旨を通信欄にその 都度お書きくださるようお願い致します。 メールアドレス、FAX番号、ホームページアドレスが変更になりました。 編集 沖縄ダルク 〒 901-2221 沖 縄 県 宜 野 湾 市 伊 佐 1-7-19 T E L ( 0 9 8 ) 8 9 3 - 8 40 6 F A X ( 0 9 8 ) 9 1 7 - 2 5 6 0 Eメール d a y c a r e@ ok i d a r c . o r . j p ア ド レ ス h t t p : / / o ki da r c . o r . j p 郵便振替口座 01770-1-142380 発行:九州障害者定期刊行物協会 沖縄ダルクを支援する会 福岡県福岡市東区馬出2-2-18 6
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