製造技術者ワーキンググループ 平成26年度とりまとめ参考資料 1.製造技術者の育成の現状と課題 設計・開発技術者 製品の設計・開発から、販売後のプロダクトサポート等までを見通し、製品の思想・ 仕様を構築するグローバルリーダー人材 【全般】 ・航空機開発のサイクルが長く、開発プロジェクトの頻度が少ないことから、継続的な育成が課題。 ・航空機の電動化や燃費向上のための新材料の開発等のため、航空工学(空力・構造設計等)と、機械 工学、電気工学、材料工学等の広範かつ高度な知見が必要。 →基本的には各社内で長期間をかけて育成。 →入社前の着実な基礎教育と、高度な先端技術習得の場として、大学等への期待が存在。 生産技術者 生産技術管理や、サプライチェーンも含む生産管理・品質保証等を行うプロジェ クトリーダー人材 【全般】 ・生産工程の構築、技術管理、生産管理、品質保証等、基本的には各企業での業務内容に基づき育成。 ・幅広い知見を持つことが要求されるため、人材育成に長期間を要する。 ・海外規格に則った認証等に対応するため、語学力も含めて専門性を要求され、人材育成の難易度が高い。 ・サプライチェーン全体での生産管理・品質保証等に向けて、人材の確保・育成が課題。 技能者 生産能力増強に対応し、各種製造現場での作業に従事する人材 【全般】 ・自動化が困難、複数工程を受け持つ(多能工化)必要性、高精度の要求等から、他産業と比して育成に長期 間を要する。 ・実技教育が有効だが、増産傾向の中で講師人材を確保することも困難。 ・企業によっては、様々な雇用形態の人員が同じ作業にあたる中で、一定の技能レベルを保つことが必要。 ・一定数の離職があり、各社での負担が過重となっている。特に資金的・人的リソースに限界のある中小企業 の場合には、より大きな負担。 ※各階層において、人材育成機関が講座を実施している技能も存在している。 1 2.1 技能レベル標準化の検討 技能レベルの標準化によるメリット(例) ●これまで A社 基礎教育 A社特有の技能、ノウハウ B社 基礎教育 B社特有の技能、ノウハウ C社 基礎教育 C社特有の技能、ノウハウ ●効率化の例 共通の技能についての技能レベルの設定 カリキュラム共通化 講師の融通 など A社特有の技能、ノウハウ 基礎教育 B社特有の技能、ノウハウ C社特有の技能、ノウハウ 2 2.1技能レベル標準化、2.2技能認定制度について ← 業界全体で必要な技能 ← メリット (概念図) 業界全体で必要な技能 上 位 者 上 位 者 これまで、基本的には 各社で人材育成 基 本 レ ベ ル 技 能 策 レ 定 ベ ル 技 能 実 教 施 育 の 技 能 評 価 技能レベルの 標準化 自社対応 基 技 本 能 策 レ レ 定 ベ ベ ル ル 技 能 実 教 施 育 の 技 能 評 価 仮説:技能レベルの標準化や認定制度 により、育成すべき人材の技能や実施 すべき教育の明確化を行うことで、業界 全体の教育コストを削減できないか 外部対応 ●コスト削減の観点 現在各社で人材育成を実施している技能分野 自社コスト ↓ 技能レベル標準化や技能認定制度 自社コスト A教育コストの全体効率化によるコスト減 外部(教育機関・業界団体 等)コスト B.制度創設に要するコスト ※AがBよりも長い場合、技能レベル標準化や認定制度創設は有用。 ※仮にBがAよりも長い場合、行政支援によって、業界全体のコスト減に寄与できないか。 制度創設の メリット 3
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