創傷ケアセンター発足 チームで専門治療 八尾徳洲会 総合病院 まりは米国に端を発し、 工透析センターがそろっ 者さんは、閉塞性動脈硬 架け橋として、患者さん ーが各科の専門的治療の けんさん ーン治療やバイパス治療 いと言われた方にもバル このほか、必要に応じて 足の血管の血流を評価。 て再調整を行っている。 作成後も、必要に応じ の作成を行っています」 急認定薬剤師の認定制度 し、2011年からは救 専門薬剤師など多数存在 法認定薬剤師や感染制御 を思い立ったのは、以前 大森薬剤師が資格取得 います」 (大森薬剤師) 。 供できるよう取り組んで 薬物治療を患者さんに提 にプロポフォールという で、よく使われる鎮静剤 また、手術室やICU ることを突き止めた。 機溶媒のメタノールであ 農薬を誤飲した急性薬 行によって鬱血をきたし 各種の処置を行う。 創傷ケアセンターは完 もスタート。これまでに 医薬品があるが、適切に か たい やすい。また、血行が他 を行っています。すべて 全予約制。受診希望の方 勤めていた病院での出来 どの重篤な副作用(プロ 使用しないと循環不全な 救 急WSは 初 期 診 療の早期開始による 救命率の向上や、救 急隊の知識・技術の 向上が狙い。同消防 本部が救急救命士を 含む救急隊員をロー 関係者が集まり開始式 テーションで福岡病 院に派遣、院内に駐在し、救急車は同院敷地内に待機す る。月、火、水曜の日勤帯に実施している。 救急WSからの救急車の出動基準は①心肺停止、②突 然の激しい胸痛、③重症ぜん息発作で呼吸困難または呼 吸ができない、④重症外傷が疑われる場合、⑤多数の傷 病者が発生した場合―など。救急隊からの要請に基づ き医師が救急車に同乗する。 同院1階のER(救急外来)に隣接する一室が救急隊の控 室となっているが、出動要請がかかるまで救急隊員は、 さまざまなプログラムからなる病院実習に取り組み、知識・ 技能の向上を図っている。 救急隊が普段から病院に滞在することで、病院スタッフ とのコミュニケーションが密になり、円滑な連携がさらに 促進。また、救急現場で医師から直接的に指示や助言を 受けることで、救急隊がより効果的な救命処置を習得で きるなどスキルアップにもつながる。 運用を開始した4月20日午前、福岡病院で開始式を行 った。救急隊や同院のERスタッフなど救急WSの運用に携 わる関係者が列席するなか、中熊秀喜前院長や吉光康則・ 同消防本部消防長が挨拶。 医師同乗の1例目は、アナフィラキシー (生命に危機を 与える可能性があるアレルギー症状)で救急搬送となった 小児患者さん。ER所属の小児科専門医が同乗し、現場で アナフィラキシーを適切に評価することで、迅速な搬送と 診療につなげることができた。 同院救急総合診療部の永田寿礼部長(兼ERセンター 長)は「医師が救急車に同乗し現場に出動することで、患 者さんが早期に医師の管理下に入るため、救命率の向上 や後遺症の低減に寄与できます。また事案によっては研 修医や看護師が同乗します。救急隊活動に対するスタッ フの理解を深め、救急隊と 積極的にコミュニケーショ ンを取りながら、地域の救 急医療のさらなる充実に貢 献していきたい」と意気込 みを語っている。 挨拶を行う吉光消防長 い の ち 日本でも創傷治療を目的 とするセンターが増えて いる。これらの施設の多 くが近隣施設と協力体制 を取り、検査や手術など 日、 創傷ケアセンターを開設した。 難治性の 八尾 徳洲 会 総 合 病 院 (大 阪 府) は5月 それぞれの得意分野を生 そ 静脈疾患による潰 慢性創傷 (閉塞性動脈疾患にともなう潰瘍、 糖尿病性潰瘍、 壊疽、 かした連携を図っている。 え 瘍など) をチームで専門的に治療するのが目的で、 綾部忍・形成外科部長がセンター 八尾病院は形成外科、 循環器内科、心臓血管外 滋賀県の病院から紹介 ており、創傷ケアセンタ 化症による難治性潰瘍の を受けた 歳代の男性患 ター長)とアピールする。 科、糖尿病代謝内科、人 長を務め、 医師3人、 看護師7人体制で治療にあたっている。 性潰瘍をはじめ、糖尿 病 うっ 性壊疽、静脈鬱 滞性潰 瘍 、 リンパ浮腫、タコ、ウ オ ノメ、巻き爪、褥瘡や熱 に最適な診療チームをつ じょく そ う 症、放射線治療後の下 肢 治療中で、現在は組織除 物中毒の症例では、中毒 難治性潰瘍など。 変しやすいICUの患者 るよう自己研鑽に励んで 専門医制度や認定・専 救急認定薬剤師の資格 じることが多いからです。 の原因物質は農薬そのも せん。足に合っていない 当センターには毎週月曜 さんに対しても同様に、 のではなく、農薬を溶か 診断の順序は、①足全体 か血色はどうかなど全体 日に義肢装具士が参加し、 門看護師制度と同様、薬 副作用をはじめ状態の変 くり、専門治療を円滑に 的評価を行う、②糖尿病 剤師も認定・専門薬剤師 去のために抗生物質によ 性末梢神経障害など、足 患者さん一人ひとりの足 すために含まれていた有 きました」と振り返る。 瘍が長引いていたり、 適 「 難 治 性 潰 瘍 の 好 発 部 位 先の感覚の有無を評価、 化に眼を光らせ、適切な この症例を示しながら は下 腿やその先の部分が 「当センターは、他の病 制度がある。がん薬物療 の部位に比べて不良であ の足を救えるわけではあ 物の選定も重要だ。 4回の認定試験があり、 とで、不適正な治療で 潰 ているもののすべてを指 切な治療に抵抗したり す 多いのですが、これは組 に適合するフットウエア から治癒が難しいものが 「 外 来 受 診 に よ る 治 療 を なかにはさまざまな原因 基本とし、短期間での 治 るため、いったん潰瘍を りませんが、困っておら は月~金曜日の午前9時 創傷とは、傷と呼ばれ す。綾部センター長は「傷 るものもあります」と 綾 ③触診と超音波を用いて あり、創傷ケアセンター 癒を目指しています。 ま 生じると、難治性になり 「フットウエアは、創傷 創傷ケアセンターは では、そうした難治性の た、自宅での創傷処置 も れる方はぜひご相談くだ 事がきっかけだった。「一 する必要がある。 般病棟の病棟薬剤師とし の再発防止にも欠かせま 全国に 人の同薬剤師が 創傷ケアセンターでの から午後5時までに予約 創傷ケアセンターの始 なる理由のひとつです」。 さい」(綾部センター長) の治療だけでなく治療後 足の治療と同時に、履 傷の専門的治療を目的と やすいことも好発部位と の傷が、 週間程度で 治 福岡徳洲会病院は春日・大野城・那珂川消防本 部と合同で救急ワークステーション (WS) の運用 をスタート、 院内で開始式を行った。 救急WSは、 消防署が派遣する救急隊と救急車が病院を活 動拠点とし、 救急車の出動要請があった際に、 必要に応じて医師が同乗、 現場でいち早く初期 診療を開始するというものだ。 得。昨年取得したのが湘 急認定薬剤師の資格を取 徳洲会では、2人が救 せんでした。それが悔し 見ていることしかできま 患者さんが急変、自分は て業務を行っていた時、 看護師とともに適切な鎮 る。大森薬剤師は医師や 重な投与が求められてい き起こすことがあり、慎 ポフォール症候群)を引 師は話している。 になります」と大森薬剤 いく過程でひとつの目安 はスキルアップを続けて 「救急認定薬剤師の資格 な治療のために尽力。 提案するなど、より安全 きる場合、別の選択肢を 鎮静剤でも良いと判断で 静管理に注力、また他の 南鎌倉総合病院(神奈川 な業務ですが、状態が急 タリングは薬剤師の重要 の病棟でも副作用のモニ 評 価 や 治 療 に 貢 献。 「ど 学的観点から患者さんの にも同行するなどし、薬 極的に関与、毎朝の回診 に所属し、薬物療法に積 院ICU(集中治療室) 大森薬剤師は現在、同 県)の大森俊和薬剤師だ。 くて救急医療にかかわれ 誕生している。 99 80 癒 可 能 で す 」( 綾 部 セ ン 救命率向上や後遺症低減に貢献 主な対象疾患は、閉塞 性動脈硬化症による難治 福岡徳洲会病院が開始 14 しています」と説明する。 サポートします。約 % 専門義肢装具士による フットウエアの作成も の治療は外科や整形外科 院で足を切断するしかな 大森薬剤師が取得 記念写真を撮影 織に余裕がなく起立、歩 「難治性潰瘍は治療に 抵 6月1日に新規オープンする武蔵野徳洲会病院 (東 京都) と生駒市立病院 (奈良県) は、 それぞれ新病 院で入職式とオリエンテーションを行った。 両院長 はスターティングメンバーとなる職員に熱いエー ルを送った。 靴では、新たな問題が生 鈴木院長を中心に一致団結し、開院に向け準備を進める武蔵野病院職員 の視診を行い、傷がない 6月1日開院に向け入職式 進めることが可能だ。 院長が職員に熱いエール る治療を受けている。 武蔵野徳洲会病院・生駒市立病院 抗性のある慢性潰瘍の こ 50 部センター長。 ICUの回診に参加する大森薬剤師(右から4人目) 武蔵野病院の入職式には徳洲会グループ内外の職員計 155人が列席した。当日は一般社団法人徳洲会の鈴木隆夫 理事長が駆け付け、徳洲会の成り立ちや海外医療支援活動 などを紹介。 「医療は患者さんのためにあります。宗教、肌 の色、文化などが違っても生命だけは平等であってほしいと いうグループの理念を実現するため、一緒に頑張りましょう」 と呼びかけた。 これを受け鈴木洋通院長は「理念の共有は質の高い医療 の提供に不可欠」とし、 「医療は最後まで諦めてはならないも のです。その提供には並々ならぬ努力が必要。覚悟をもって 職務に就いてください」と心構えを説いた。 生駒病院の入職式には徳洲会外の職員計113人が参加。 今村正敏院長は10年前に閉院した生駒総合病院に代わる市 の中核病院として、市民からの期待が大きいことを挙げ、 「当 院は民間医療機関が運営を担いますが、市民のための病院 です」と強調。救急患者さんのタライ回し回避やプライマリ ケアの実践など抱負を語った。 小紫雅史・生駒市長の祝辞を代読したのは、生駒市役所 の上野和久こども健康部長。 「平時は身近な病院として、災害 時には市民を守る砦として機能していただくことを期待して います」と笑顔を見せた。指定管理者制度を採用したことに も触れ、行政と市民、 病院が手を取り合って 理想の病院をつくり上 げていくことを誓った。 両 院とも参 加 職員 の意気は軒高で、新 病院での勤務を待ち 生駒病院に入職した職員113人は中庭に集合し、 望んでいる様子だった。 とりで 11 などで行いますが、傷の 閉塞性動脈硬化症の患者さんを治療する 綾部センター長と上田真帆医師 湘南鎌倉 総合病院 救急ワークステーション 生 命だけは平等だ 聞 新 洲 徳 ❸ 平成 27 年 5 月 25 日 月曜日│No.981
© Copyright 2024 ExpyDoc