第1回 高等学校通信技術検定試験問題

平成26年度
第1回 高等学校通信技術検定試験問題
試験時間
主催
50分
全国水産高等学校長協会
教科「水産」研究委員会(情報通信部会)
科
受験
コース
番号
氏名
注)解答は、答えとして正しく判断したものを一つだけ選び
答案用紙の解答欄に正しく記入すること。
1
次の記述は、変調方式について述べたものである。このうち誤っているものを下の
記号から選べ。
ア
イ
ウ
エ
2
AM と は 、 搬 送 波 の 振 幅 を 信 号 波 に 比 例 し て 変 化 さ せ る も の で あ る 。
FM と は 、 搬 送 波 の 周 波 数 を 信 号 波 に 比 例 し て 変 化 さ せ る も の で あ る 。
PM と は 、 搬 送 波 の 位 相 を 信 号 波 に 比 例 し て 変 化 さ せ る も の で あ る 。
AM 変 調 波 に は 、 搬 送 波 周 波 数 か ら 信 号 周 波 数 の 2 倍 離 れ た 周 波 数 成 分 に 側 波
を生じる。
次の記述は、移動体通信に用いられる多元接続方式について述べたものである。こ
のうち誤っているものを下の記号から選べ。
FDMA と は 、 周 波 数 帯 域 を 分 割 し て 、 そ の 各 々 に 通 信 回 線 を 割 り 当 て る 方 式 で あ
る。
イ TDMA と は 、 ア ナ ロ グ 信 号 に 対 す る 多 重 化 方 式 と し て 、 時 間 軸 上 の 各 タ イ ム ス ロ
ットに通信回線を割り当てる方式である。
ウ CDMA と は 、 ス ペ ク ト ラ ム 拡 散 に よ っ て 、 信 号 を 時 間 ・ 周 波 数 の 両 方 向 に エ ネ
ルギー分散し、複数の通話回線を同一の時間・周波数帯域上に混在させる方式で
ある。
エ 他の方式と比べて、秘話性が高いのはCDMAである。
ア
3
次 の 図 の う ち 、 SSB( J3E) 波 を 表 す も の は ど れ か 、 正 し い も の を 下 の 記 号 か ら 選 べ 。
4
次 の 記 述 は 、 AM受 信 機 に 用 い ら れ る ス ー パ ー ヘ テ ロ ダ イ ン 受 信 機 に つ い て 述 べ た も
のである。XXX内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
スーパーヘテロダイン方式は、微弱な電波を高効率で分離し、安定した受信を行うこ
とができる。 A と周波数混合器で受信周波数より低い周波数に変換する。 B で
変換された周波数の増幅を行い、感度や近接周波数選択度を向上させ、 C で音声信
号などを取り出している。スーパーヘテロダイン受信機の性能に最も深く関わるの
は B である。
ア
イ
ウ
エ
5
A
低周波発振器
低周波発振器
局部発振器
局部発振器
B
励振増幅器
中間周波増幅器
励振増幅器
中間周波増幅器
C
検波器
低域フィルタ
低域フィルタ
検波器
静止衛星軌道上では、地球や月により、衛星に太陽光が当たらなくなる食が発生す
る。このうち、地球によって生じる食の発生期間を下の記号から選べ。
ア
イ
ウ
エ
夏至を中心とした一定の期間
春分及び秋分を中心とした一定の期間
冬至を中心とした一定の期間
年間を通じて一定していない
- 1 -
6
次 の 記 述 は 、 GMDSS通 信 網 を 介 す る 通 信 の う ち 、 遭 難 救 助 通 信 に つ い て 述 べ た も の で
ある。このうち誤っているものを下の記号から選べ。
ア
船 舶 か ら 陸 上 へ の 遭 難 警 報 は 、 衛 星 EPIRBま た は イ ン マ ル サ ッ ト C船 舶 地 球 局 か ら
通報される。
イ 船舶相互間の遭難警報は、デジタル選択呼出または無線電話によって、遭難現場
付近を航行中の船舶に対して通報される。
ウ 捜索救助活動の指揮責任を有する機関は、海上交通センターである。
エ 陸上から船舶へ向けての遭難警報は、救難調整本部から通報される。
7
次 の う ち 、 電 圧 定 在 波 比 ( VSWR) S を 表 す 式 及 び 反 射 波 が な い 場 合 の 電 圧 定 在 波 比
( VSWR) S の 値 と し て 正 し い 組 み 合 わ せ を 下 の 番 号 か ら 選 べ 。 た だ し 、 Γ は 反 射 係 数 で
ある。
8
ア
1
イ
0
ウ
1
エ
0
次 の 記 述 は 、 マ ジ ッ ク Tの 動 作 に つ い て 述 べ た も の で あ る 。 こ の う ち 誤 っ て い る も の
を下の記号から選べ。
ア
イ
ウ
エ
9
④からの入力波は①及び②へ均等に分岐する。
④からの入力波は③へは伝わらない。
③からの入力波は④へ効率よく分岐する。
③からの入力波は①及び②へ均等に分岐する。
次の記述は、折り返しダイポールアンテナについて述べたものである。
入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
内に
半波長ダイポールアンテナの素子を折り返した構造のアンテナを折り返しダイポール
ア ン テ ナ と い い 、 主 に VHFテ レ ビ ジ ョ ン 受 信 用 八 木 ア ン テ ナ の A な ど に 使 用 さ れ て
いる。折り返しの効果として放射抵抗が B になるため、給電線の特性インピーダン
スと整合しやすくなる。半波長ダイポールアンテナと比べ広帯域となり、指向性は同じ
で実効長は C となる。
ア
イ
ウ
エ
10
A
放射器
反射器
導波器
放射器
B
小さく
大きく
小さく
大きく
C
4倍
4倍
2倍
2倍
次の記述は、パラボラアンテナについて述べたものである。
字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
内に入れるべき
電磁ホーンと A により構成され、 A は電磁ホーンから放射された B 変換
する働きがあり、鋭い指向性と高い利得が得られる。開口面が C ほど指向性は鋭
くなる。
ア
イ
ウ
エ
A
回転放物面反射鏡
回転双曲面反射鏡
回転放物面反射鏡
回転双曲面反射鏡
B
平面波を球面波に
平面波を球面波に
球面波を平面波に
球面波を平面波に
- 2 -
C
小さい
大きい
大きい
小さい
11
電波が20[μs]の時間に伝搬する距離は約幾らになるか、正しいものを下の記
号から選べ。
ア
イ
ウ
エ
12
2[km]
6[km]
30[km]
500[km]
次 の 記 述 は 、 超 短 波 (VHF)以 上 の 電 波 の 特 徴 に つ い て 述 べ た も の で あ る 。 こ の う ち
誤っているものを下の記号から選べ。
ア
送信アンテナから受信アンテナへ直接伝わる直接波と、大地からの反射波とが主
になる。
イ 地表波は、波長が短くなるに従って大地面による損失が減少し、その伝搬距離は
長くなる。
ウ 可視距離(見通し距離)より遠くなると、波長が短くなるほど電界強度の減衰が
大きくなる。
エ 空 間 波 は 、 波 長 が 短 く な る と 、 E層 、 F層 な ど の 電 離 層 を 突 き 抜 け て 、 反 射 波 が 生
じなくなる。
13
次の記述は、地球の等価半径及び電波の屈折率について述べたものである。このう
ち誤っているものを下の記号から選べ。
ア
電波は標準大気中では下方に曲げられて進むため、電波通路を直線として取り扱
う場合に用いられる。
イ 等 価 地 球 半 径 係 数 は 3/4で あ り 、 真 の 地 球 半 径 に こ れ を 乗 ず る こ と で 電 波 通 路 を
直線として取り扱うことができる。
ウ 大気の屈折を考慮した電波の見通し距離は、実際の見通し距離よりも長くなる。
エ 大気の屈折率を地球の半径に関係させて取り扱いやすくしたものを修正屈折率と
いい、高度との関係を表したものをM曲線という。
14
次の記述は、レーダの性能について述べたものである。
の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
内に入れるべき字句
(1)最小探知距離を小さくするためには次の方法がある。
送信パルス幅を狭くする。アンテナの高さを低くする。垂直ビーム幅を A する。
( 2 ) 距離分解能とは、レーダから B 物標を画面上で識別して表示できる距離をいうい
う。
( 3 ) 方位分解能とは、レーダから C 物標を画面上で識別して表示できる角度をいう。
ア
イ
ウ
エ
15
A
広く
広く
狭く
狭く
B
同じ方位で距離が近接した
等距離にあり方位が近接した
同じ方位で距離が近接した
等距離にあり方位が近接した
C
等距離にあり方位が近接した
同じ方位で距離が近接した
等距離にあり方位が近接した
同じ方位で距離が近接した
次の記述は、パ ル ス レ ー ダ の 受 信 機 に 備 わ る 回 路 に つ い て 述 べ た も の で あ る 。 こ の
記述に該当する回路の名称を下の記号から選べ。
「目標物からの信号が、雨や雪からの反射波にマスクされて検出困難になるのを防
ぐため、検波後の出力を微分して目標物を際立たせる回路。」
ア
16
IAGC回路
イ
STC回路
ウ
AFC回路
エ
FTC回路
次の記述は、オシロスコープ及びスペクトラムアナライザについて述べたものであ
る。 XX内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
(1)オシロスコープは、水平軸に時間、垂直軸に A を表示している。
(2)スペクトラムアナライザは、水平軸に B 、垂直軸に振幅を表示している。
ア
イ
ウ
エ
A
周波数
振幅
周波数
振幅
B
周波数
周波数
時間
時間
- 3 -
17
次の記 述 は 、 光ファイバ伝送でのパルス波形劣化を評価する方法について述べたものである。
内に入れるべき字句の正しい組合せを下の記号から選べ。
光ファイバ伝送でのパルス波形劣化を評価するのに、図のようなアイパターンが用いられる。
アイパターンの開き具合(アイ開口)が A ほど雑音に対する余裕があり、符号識別時の誤りが B
なる。伝送による波形劣化が大きいと、アイ開口が狭くなり符号誤りが C なる。
ア
イ
ウ
エ
18
A
大きい
大きい
大きい
小さい
B
小さく
大きく
大きく
小さく
C
大きく
大きく
小さく
小さく
次の記述は、有線通信における伝送方式について述べたものである。
れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
内に入
主 に 電 話 や フ ァ ク シ ミ リ に 用 い ら れ る の は A 、 主 に ISDNや デ ー タ 通 信 に 用 い ら
れるの は B で あ る。 一 般 に 、 ア ナロ グ 伝 送 方 式 に は C 、 デ ジ タル 伝 送 方 式に
は D が用いられている。
A
B
C
D
ア アナログ伝送方式
デジタル伝送方式
TDM
FDM
イ アナログ伝送方式
デジタル伝送方式
FDM
TDM
ウ デジタル伝送方式
アナログ伝送方式
TDM
FDM
エ デジタル伝送方式
アナログ伝送方式
FDM
TDM
19
次の記述は、交流信号から直流信号を取り出す方法について述べたものである。
内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
交流信号を A に通すと、その出力は正又は負どちらか一方のみになり、脈流と
なる。その脈流をコンデンサや抵抗などで形成される B に通すことで振幅の変動
を抑える。その出力を C に通し、交流成分を除去することで直流出力を得ること
が出来る。
ア
イ
ウ
エ
20
A
整流回路
整流回路
平滑回路
安定化電源回路
B
平滑回路
安定化電源回路
安定化電源回路
整流回路
C
安定化電源回路
平滑回路
整流回路
平滑回路
次の記述は、図に示す二次電池の浮動充電方式について述べたものである。
字句の正しい組合せを下の記号から選べ。
内に入れるべき
浮動充電方式(フローティング方式)は、 A と直流電源を B に接続することで、電池の自己放電
を補う程度の小充電を常時行いながら負荷に電力を供給する方式である。
ア
イ
ウ
エ
21
A
マンガン電池
マンガン電池
蓄電池
蓄電池
B
直列
並列
直列
並列
次の記述は、用語の定義について述べたものである。電波法第2条の規定に照らし
内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
(1)電波を利用して、符号を送り、又は受けるための通信設備を A という。
(2)電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備を B と
いう。
(3)無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備を C とい
う。
A
B
C
ア 無線電信
無線電話
無線設備
イ 無線電信
無線設備
無線電話
ウ 無線電話
無線電信
無線設備
エ 無線設備
無線電話
無線電信
- 4 -
22
次の記述は、空中線電力について述べたものである。電波法施行規則第2条及び第
4条の4の規定に照らし、
内に入れるべき字句として正しいものを下の記号か
ら選べ。
通常の動作状態において変調包絡線の最高尖頭における無線周波数1サイクルの間
に送信機から空中線系の給電線に給電される平均の電力を
という。
ア
23
搬送波電力
イ
平均電力
ウ
尖頭電力
エ
規格電力
次の記述は、非常通信について述べたものである。電波法第74条の規定に照ら
し、
内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選べ。
総務大臣は、地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が A
においては、人命の救助、災害の救援, B の確保又は秩序の維持のために必要な通
信を C に行わせることができる。
ア
イ
ウ
エ
24
A
発生した場合
発生し、又は発生するおそれがある場合
発生した場合
発生し、又は発生するおそれがある場合
B
交通通信
電力の供給
電力の供給
交通通信
C
電気通信事業者
無線局
電気通信事業者
無線局
次の記述は、呼出しの反復及び再開について述べたものである。無線局運用規則第
21条 の 規 定 に 照 ら し
内に入れるべき字句の正しい組み合わせを下の記号から選
べ。
海 上 移 動 業 務 に お け る 呼 出 し は 、 1分 間 以 上 の 間 隔 を お い て A 反 復 す る こ と が で
きる。呼出しを反復しても応答がないときは、少なくとも B の間隔をおかなけれ
ば呼出しを再開してはならない。
ア
イ
ウ
エ
25
A
2回
3回
2回
3回
B
3分 間
3分 間
2分 間
2分 間
次の記述は、電気通信事業法の目的について述べたものである。電気通信事業法第1条の規定に照ら
し、
内に入れるべき字句の正しい組合せを下の記号から選べ。
この法律は、電気通信事業の公共性にかんがみ、その運営を適正かつ合理的なものとするとともに、
その公正な競争を促進することにより、電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその A し、もつ
て電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、 B することを目的とする。
ア
イ
ウ
エ
A
電気通信業者間の格差を是正
利用者の利益を保護
電気通信に関する技術基準を制定
利用者の利益を保護
B
公平な利用を確保
公共の福祉を増進
公共の福祉を増進
国民経済の発展を増進
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