第34回 北 村 賞 - 社団法人・日本公園緑地協会

北村賞の趣旨
我が国における公園緑地行政のパイオニアとして、長年、公園緑地に関する
理論の研究と行政実務の指導に尽くされ、また日本公園緑地協会の実質的創設
者として協会の育成と発展に大きく貢献された北村徳太郎先生の業績を称える
ため、日本公園緑地協会の中に「北村賞」が設けられています。
この表彰制度は、北村先生が昭和39年5月8日にご逝去されたあと、その業績
を記念する事業の一環として、昭和43年3月社団法人日本公園緑地協会において
「北村賞及び同基金に関する規程」及び「北村賞実施要領」を定め、公園緑地分野
の調査、研究、計画、設計等に著しい功績のあった方を表彰する制度です。
なお、この表彰は、昭和45年度から隔年ごとに実施してきましたが、昭和63
年度からは毎年表彰を行っております。
第 37 回北村賞受賞者(敬称略・五十音順)
①
あるじ
まこと
有路
信
元
(昭和21年9月8日
68歳)
建設省大臣官房審議官
現 一般財団法人公園財団副理事長
受賞理由
氏は昭和46年に建設省に入省後、平成13年に退職するまでの30年
間に都市緑地対策室長、公園緑地課長、大臣官房審議官などを歴任され、
国の公園緑地行政の中枢にあって、公共部門における施策の立案、実施
などについて推進されるとともに、地方公共団体の公園緑地行政実務の
指導・支援に尽力された。退職後も住宅都市整備公団、(一社)日本公
園緑地協会、(一財)公園財団などの要職を歴任され、日本の公園緑地
行政を牽引してきたその功績は大きい。
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②
おぐち
けんぞう
小口
健藏
(昭和26年3月2日 64歳)
元 東京都建設局公園緑地部長
現 一般財団法人公園財団 常務理事
受賞理由
昭和48年に入都以来、長年にわたり公園緑地の計画をはじめ、整備や管
理を中心として、多方面において活躍された。多摩ニュータウンを中心に
自然や樹木の管理について活躍された後、公園の魅力を高めることに深い
関心を持たれ、「思い出ベンチ」や「日比谷公園100年記念事業」を成功
させ、新しい時代の公園の活性化や経営に取り組むなど、東京の公園緑地
の発展に寄与されたその功績は多大である。
③
元
現
みやまえ
やすこ
宮前
保子
(昭和26年8月30日
63歳)
株式会社スペースビジョン研究所 取締役
公益財団法人国際花と緑の博覧会記念協会
専務理事
受賞理由
造園コンサルタントとして、公園緑地や歴史的風土に関わる調査に基づ
く理論構築、それらをふまえた公園緑地や博覧会会場設計や景観計画の策
定などに長年携わってこられた。
さらに、大学等において、ランドスケープの重要性に関わる教育活動に
も携わるとともに、行政審議会委員、造園学会関西支部長および都市計画
学会関西支部副支部長などの活動を通じて、都市におけるみどりとオープ
ンスペースの意義を社会に発信してきた功績は多大である。
2
④
もりもと
ゆき ひろ
森本
幸裕
(昭和23年2月14日
67歳)
元 京都大学大学院教授
現 京都学園大学教授
受賞理由
「自然再生のデザインとマネジメント」「生物多様性の評価」「環境
政策」などにおいて、先進的な研究に取り組むとともに、その実践に尽
力した。
また、長年に亘り、教育分野でも尽力し、多くの人材育成に尽力した。
さらに、「日本造園学会(元関西支部長)」「日本緑化工学会(元会長)」
などの学会活動で、中核的活動を行うなどその功績は大きい。
⑤
もりやま
まさ ゆき
森山
雅幸
元
現
(昭和24年5月21日
66歳)
有限会社 森山アソシエイツ代表取締役
宮城大学名誉教授
受賞理由
オレゴン大学造園学科大学院を卒業後、日系人の著名なハナモト設計事
務所で7年間実績を残し、帰国後、仙台を拠点にして、森山アソシエイツ
造園設計事務所を開設し、造園修景の設計に十数年間活躍、東北地方に数
多くの作品を残されている。その間も各大学での教鞭をとられ、その実績
が高く評価されて宮城大学の教授として就任された。地元宮城県をはじめ、
東北の造園界に及ぼしたその功績は多大である。
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