基礎物理学1 レポート No.10 May/26(Fri.)解答例 1. 講義で例を挙げた以外で,不可逆な現象を 2 つ以上記述しなさい. 例えば, 1)真空中での気体の自由膨張(均一に気体が分布する状態から,有る場所に気体分子 が集合するような現象は起こらない) 2)机上の整頓状態(自然と机上のものが整理されることはない) 3)化学反応(例えば、接着剤の硬化現象.硬化した接着剤が元の状態に戻ることはな い.) 講義中に挙げた例 1)温度差のある物体の熱平衡現象 2)水中でのインクの拡散 3)摩擦による減速と温度上昇 2.効率が 20%の太陽電池に関して,以下の問いに答えなさい. ただし,地表における太 陽光のエネルギー密度を 1000 W/m2 とする. 1) 表面積 10 m2 の太陽電池の発電量を求めよ. エネルギー密度×効率×面積 = 1000×0.20×10 = 2000 2000 W 2) この電池が発生する電気エネルギー使って 5 kg のおもりを一定の速さでつり上げる. 電気エネルギーが効率 100 %で利用されるとすると,このおもりは1秒間に何 m 持ち 上がるかを求めよ. 1 秒間に x m 持ち上がるとするとき,1秒あたりの仕事(仕事率)は位置エネルギー の増加率 5×9.8×x となる.この仕事は,1)で求めた発電量で達成されるので, 49 x = 2000, x = 2000/49 ~ 41 41 m 3.太陽に関して,以下の問いに答えよ. 1) 太陽の半径について調査しなさい. NASA の HP(http://nssdc.gsfc.nasa.gov/planetary/factsheet/sunfact.html)より, r = 6.96×105 m = 6.96×108 m ~ 7×108 m 2) 太陽の密度を求め、水の密度と比較しなさい. 太陽の体積 V = 4πr 3/3 = 4π(7×108)3/3 ~ 1.4×103×1024 ~ 1.4×1027 m3 密度 r = M /V ~ 2×1030/(1.4×1027) ~ 1.4×103 (kg/m3) 水の密度が 1×103 (kg/m3)なので,太陽と水の密度はほぼ同じ.
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