「共創」を成功に導く3条件

特集 | Feature
「共創」
を成功に導く3条件
カルビーの学校、キリンの会議、無印の研究所が盛り上がるワケ
共創マーケティングがブームとなっているが、一抹の懸念も残る。一過性で終わらないか。
過去の消費者参加型の開発と、どう違うのか…。4社の事例から成功への道を探る。(小林 直樹)
2 0 0 7年春に開校したカルビー
「じゃがりこ」のファンサイト「そ
れいけ!じゃがり校」
。今春、第
9期生が入学した
■「それいけ!じゃがり校」新商品開発
2015年3月 モッツァレラチーズトマト味
2014年3月 アスパラベーコン
2013年3月 ホタテ醤油バター
2012年3月 えだ豆チーズ
2011年3月
チーズカレー味
2010年2月 フライドチキン味
2009年2月 カルボナーラ味
「じ
ゃがりこのモッツァレラ
ム係長の商品開発室」を紹介したば
か。その判断をする前に、まずは頓
チーズが激うま」─。
かりだ。マーケティング界ではちょ
挫する企画が多い中で長らく継続し
3月中旬からカルビー
っとした共創ブームが起きている。
ているプロジェクトはどこが違うの
が期間限定で発売しているスナック
こうしたオンラインを介した消費
かを把握しておきたい。
菓子「じゃがりこ」の新メニュー
「モ
者参加型の企画は5ページの年表の
ッツァレラチーズトマト味」を巡って
ように1990年代から多くの取り組み
こんなツイートが飛び交っている。
実績があるが、単発、一過性の企画
この新商品パッケージに印字されて
で終わっているものも多い。消費者
いるのが、
「じゃがりこファン人気
参加型に取り組む動機が「流通ウケ
No.1」というフレーズ。いわゆる消
がいい」だったり、また参加型開発と
費者参加型の商品開発で、じゃがり
いっても投票に参加させるだけだっ
こファンの意見を集約して完成した
たりする なんちゃって開発 だった
商品なのだ。
ことが原因として考えられる。
昨今、この手の消費者参加型の取
では今回の共創トレンドは果たし
り組みがよく聞かれるようになった。
て本格的に飛躍するのか、それとも
本誌2015年2月号でも伊藤ハムの「ハ
一時的な現象で終息してしまうの
4
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