女性技術士の会ニュースレターvol23

2015/04/30
風薫る季節となりました。5 月は「晴れ」の天気出現率の高い月で、アウトドアの活動が楽しみ
です。森林浴はいかがでしょうか。森の精気、フィトンチッドを思い切り吸い込み、脳も体も心も
浄化され、リフレッシュすることをお勧めいたします。
本ニュースレターは、特定非営利活動法人女性技術士の会会員のみなさまへ、本法人の活動内容
を中心にお知らせいたします。第 23 号では、2015 年 2 月~4 月の活動報告、リレーエッセイ、運
営報告、今後の活動予定などをお届けします。今回も楽しい記事が満載ですので、どうぞお楽しみ
ください。なお、ニュースレターではみなさまからの投稿記事を募集しますので、仕事のこと、趣
味のことなど、お気軽に投稿してください。詳細は巻末のアドレスまでお問い合わせください。
CONTENTS
活動報告
2015/02/06
第 2 回 JSPEW CLUB「オペラと恋 2」
2015/02/14
第 2 回 Q 例会「プレゼンテーションのコツ」
2015/02/14
新年会
2015/03/28
第 25 回技術サロン((公社)日本技術士会の活動への協力)
震災復興支援事業対象者の感想
NS さん
「技術サロンに参加して」
会員からの発信
小杉思主世さん
「地域でチャレンジ」
リレーエッセイ
木村了さん
「ICWES16 に参加して」
運営報告
常設プロジェクト報告
今後の活動予定
2015/05/23
第 8 回通常総会
2015/06/20
第 26 回技術サロン((公社)日本技術士会の活動への協力)
2015/08/07
女子中高生夏の学校 2015
技術士を目指して
水野佐和子さん
「大いなる目標」
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活動報告
第 2 回 JSPEW CLUB「オペラと恋 2」
日
時:2015 年 2 月 6 日(金) 19:00~21:00
場
所:慶応大学三田キャンパス内「社中交歡 萬來舍」
活動形態:会員の自主活動
発起人:関矢英士(本法人監事)
講演者:関矢英士(本法人監事)
参加者:6 名(犬走、木村(了)、酒井、原田、藤井、宮地)
目
的:
「JSPEW CLUB」は、会員誰もが発起人となることができ、不
定期に開催される、会員を対象とした親睦会。会員同士が集い、仕事・
育児・その他さまざまな情報交換や気楽におしゃべりを楽しんで親睦を深めることを目的とし
ている。
概
要:「オペラと恋 2」は 12 月に開催した同名テーマの続編。もともと、オペラは、劇場や
コンサートホールで生演奏されるものだが、
「MET ライブ・ビューイング」(米国メトロポリタ
ン歌劇場で上演されたオペラを映画化したもので、全国の映画館で観ることができる)も、現在
進行中である。今シーズンの MET ライブ・ビューイングで取り上げられるたくさんのオペラを
中心に、関矢氏の多角的な分析とオペラへの熱い思いを語っていただいた。
参加者の感想:
「多角的な分析が技術士らしいと思った」、
「単発のオペラの解説はよくあるが、
切り口を変えて複数のオペラを分析されたものは初めて」、「関矢氏のオペラにかける情熱に感
動した」などの感想が寄せられた。
第 2 回 Q 例会「プレゼンテーションのコツ」
日
時:2015 年 2 月 14 日(土) 15:00~17:00
場
所:四谷地域センター集会室 2
活動形態:会員の自主活動
発起人:原田奈美
講演者:原田奈美
参加費:1,000 円
参加者:19 人(会員外 6 名含む)
目
的:
「Q 例会」は、3 ヶ月(Quarter)に 1 度程度開催し、技術に関
する講演会やお互いの業務内容の紹介など、主に会員の自己研鑽を
目的とした有志による勉強会。会員同士がお互いをよく知り、知見を深め、ビジネスの発展に
つなげることも目的としている。
概
要:技術者が話をするときに陥りがちな箇所を掘り下げ、誰も教えてくれない女性技術者
としてのブレゼンテーション、国際会議の場での態度などにも話しが及んだ。原田氏は、
「今日
の話を聞いて、皆さんの行動や考え方に何も変化がなければ自分のプレゼンは大失敗である」
とみずからに目標を設定し、熱弁をふるった。次回は「写真撮影のコツ」を予定している。
参加者の感想:
「とても勉強になった」、「熱意ある話し方に感動した」、「このような濃い内
容をこの値段で聴けてよかった」、「次の会議でいかしたい」などの感想が寄せられた。
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新年会
日
時:2015 年 2 月 14 日(土) 17:30~20:00
場
所:コモードキッチン新宿御苑店
参加者:正会員 15 名、入会予定者 2 名
概
要:Q 例会から場所を移動して、NPO 女性技術士の会の新年会が開催された。理事長挨拶
に加え各部会の活動紹介の後、各自今年の夢や目標などの話で盛り上がった。
第 25 回技術サロン((公社)日本技術士会の活動への協力)
日
時:2015 年 3 月 28 日(土)13:30~16:30
場
所:(公社)日本技術士会 葺手第 2 ビル
活動形態:協力
主
催:(公社)日本技術士会 男女共同参画推進委員会
参加者:主催者側;石田、岩熊、角田、笹尾、平塚、その他非会員 2 名、一般参加者;11 名
経
緯:(公社)日本技術士会男女共同参画推進委員会の主な活動目的の一つである女性技術者
のキャリア形成支援事業の一環として、JABEE 課程と技術士制度の説明及び先輩女性技術士と
の懇談を企画したもの。
目
的:技術者を目指す女子学生が、技術者としての自分の姿を思い描き、学校での勉学をも
とに、充実したキャリアを積んでいけるよう、女性技術士と意見交換をする場を提供すること。
概
要:今回は 11 名の参加者全員が社会人であった。山形県、福島県、愛知県、福岡県と遠
方からの参加者が多く、上京の機会にあわせて当日申し込んだ人もいた。フリーディスカッシ
ョンでは、資格を有することの意義、女性だからと特別視されることへの対処法、受験科目選
択についての迷い、ライフイベントと仕事の両立等、様々な質問や相談があり、参加者からも
経験によるアドバイスが述べられ、予定時間を大幅に超過しての活発な意見交換が行われた。
震災復興支援事業1 対象者の感想
NS さん (福島工業高等専門学校コミュニケーション情報学科)
先日の「技術サロン」では、大変お世話になりました。とても貴重な時間を過ごすことができま
した。
わたしが通う福島工業高等専門学校は 5 つの学科で構成されます。電気工学科、機械工学科、建
設工学科、物質工学科、コミュニケーション情報学科です。
「技術サロン」でのフリーディスカッ
ションで簡単にお話させていただきましたが、4 つの理系学科、1 つの文系学科として、理系の学
科の学生に囲まれて、学生生活を送っています。その中で、
「あなたたちはとても特別な環境の中
にいる。とても貴重な経験をしている」とおっしゃっていた先生の言葉が心に残っていました。考
えてみれば、一般的な大学は、大学自体もしくはキャンパスが理系と文系に分かれています。同じ
く企業では、企業自体もしくは部門などが理系と文系に分かれています。何気なく過ごすこの日々
がとても特殊なものだとういうことに気が付きます。
では、この学校を卒業して社会に出てしまえば、この 2 つの繋がりはなくなってしまうのか。あ
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震災復興支援事業:東日本大震災被災地域への息の長い支援を目的として、本法人では寄付金を財源として、東北地方
在学の理工系女子学生に対する「技術サロン」出席支援を行っている。
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ったとして、そこにギャップやネックはあるのか。そんな疑問を持ちました。そこで、実際に社会
でご活躍されている技術士の方々に、この 2 つの間でよりよい関係を築くためにはどうすれはいい
のか、アドバイスをいただきたく、今回の「技術サロン」に参加させていただきました。
「技術サロン」に参加させていただく前は、
“技術士=理系”というイメージが強く、文系であ
る自分は畑違いなのではないか…と、不安に思っていましたが、実際に参加させていただくと、と
ても収穫の多いものでした。まず、曖昧だった“技術士”が明確なものとなりました。このサロン
に参加する以前は、そもそも“技術士”というもの自体、よく知らなかったので、知見を広げると
ても良い機会になりました。また、フリーディスカッションでは、以前より抱いていた疑問の解答
を見出すことができ、とても充実した時間を過ごさせていただいたことにとても感謝しています。
このフリーディスカッションで技術士の方々とお話させていただくまで、わたしは経営学を専攻
していながら、技術士の範疇である“経営工学”という分野を知りませんでした。その後、“経営
工学”について自分なりに調べ、関心を持つことができました。
そして、自分がどれだけ与えられた情報の中だけに留まり、自ら積極的にその外のものに関心を
持ち、学ぶことをしていなかったかを自覚する良い機会になりました。
高専の中で生活していると、どうしても他の 4 学科と比較され、わたしたちの所属する学科は文
系だと、先生も生徒もそう思っています。このサロンに参加していなければ、その概念さえあいま
いなものであるということに気がつきもしませんでした。
このように、わたしの中で、変化したことが沢山ありました。この経験を生かし、これからは今
まで以上に積極的に、学校外で行われている講習会に参加させていただきたいと思います。このた
びは、大変お世話になりました。ありがとうございました。また機会がありましたら、そのときは
どうぞよろしくお願いいたします。
会員からの発信
小杉思主世さん (繊維部門) 「地域でチャレンジ」
この布は「遠州縞(えんしゅうじま)と呼ばれ、江戸時代の中期から遠州(静岡県西部)地方で織られ
てきた木綿の平織り小幅織物です。このような庶民のための布は全国津々浦々にありましたが、日
常衣服の変遷とともに消えていくばかりでした。このままでは勿体ない……、機能性としてはさほ
どの評価はありませんが、デザインとして見たとき、これほど面白いものはないと思いました。
私は、静岡県試験研究機関の繊維デザイン部門に 35 年勤め、9 年前に定年退職しました。その後
ボランティアとして、この遠州縞を地域の特産品として広める活動を始め、まず布好き女性 4 人で
「遠州縞プロジェクト」を立ち上げました。女性たちは、服飾デザイナー、主婦、議員と様々でし
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た。歴史を調べて遠州縞を体系化し見学会や販売会を開きました。2007 年には、
「グッドデザイン
しずおか」大賞(知事賞)を受賞して、その頃から「エンシュウジマ」の名前が一般にも知られるよ
うになりました。現在、仲間は約 20 人となり年間 3 回の自主販売会「遠州綿紬ぬくもり市」を開
き、百貨店や地域イベントに積極的に参加し楽しく活動を広め、2014 年には念願の「平成遠州縞帳」
を編集発行し、浜松市内の全中学校に配布することができました。
(最前列の、向かって右から 3 番目が小杉さん)
私は現役時代の仕事同様に今の活動をしていますが、人との巡り合いは新しい関係が全てです。
写真のように笑顔いっぱいで、楽しくクリエイションをしています。
リレーエッセイ
木村了さん (農業部門) 「ICWES16 に参加して」
ICWES16(第 16 回国際女性技術者・科学者会議)が
2014 年 10 月 23 日(木)~25 日(土)、ロサンゼルスコン
ベンションセンタ-で開催されました。3 年に 1 度開
催されるトリエンナーレの国際会議です。今回は、全
米女性技術者協会の総会(SWE14)と ICWES16 の共催で、
8,000 人が参加した大イベントとなりました。
開催に先立ち、22 日に前夜祭“iScream Social”が催され、カロリーたっぷりのおいしいアイス
クリームがふるまわれました。流石、おもてなし上手の彼らに、アイスクリームで緊張感を溶かし
てもらい、我々メンバーは日本から持参した和服に着替えて、コスチューム・コンテストにも参加
しました。アイスクリームを食べながらでも、そこは本法人メンバー……、大事な使命は忘れませ
ん。しっかりと、翌日主催するワークショップのチラシを配りまわっていました。
さて一夜明けて 23 日、ICWES16 本番。まずは、SWE 主催の Space X 社の社長兼最高執行責任者
であるグウィン・ショットウェルさんによる基調講演で始まりました。航空宇宙工学会のトップで
活躍する彼女の話は、全米女性技術者の総会に相応しい素晴らしい内容でした。
くじ運が良かったのか悪かったのか……我々のワークショップは基調講演直後の開催で、いった
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い何人が来てくれるだろう?と心配していましたが、80 人定員の会場に、開始前から 110 人がす
し詰め状態で、さらに廊下には立ち見ができている大盛況ぶりでした。うれしい悲鳴をあげました。
タイトルは“Let's go and listen to the real intention of women engineers to work!”。前回の ICWES15
で問題提起した「ワークライフバランス」のテーマを発展させた続編です。パネリストは米国 2 名、
豪州 1 名、日本 1 名の計 4 名で、各国それぞれの取り組みや問題点、個人的経験を紹介し、後半は
質疑応答を行いました。参加者から熱心な質問が続出し、応えきれないうちに残念ながらタイムア
ウトとなりましたが、終了後も個人的な質問者の列が延々と続きました(詳しい内容は本法人 Web
サイトに掲載)。全員で取り組んだワークショップの成功だけでなく、ポスターセッションで、自
らの業務成果を発表する機会を得たメンバーの充実感もひとしおでした。1 日目で大役を終えた感
に浸りながら、夜は日本から参加している他の団体との交流を企画し親睦を深めました。
24・25 日の日中は、各自、興味のある発表や INWES 運営委員会への参加で、それぞれに活動し
ました。24 日夜はホテルの大イベントホールでパーティーが開催され、米国の女性技術者は目を見
張るカクテルドレス、世界各国からの参加者は民族衣装に身を包み、盛大な晩餐会を楽しみました。
個人的に印象的だったのは、SWE が同時開催した就活イベントです。巨大なホールに国内外の企
業が出展し、就職希望者は各企業のブースを回り、条件があった人は即座に裏の個室に移り更に具
体的なやり取りに・・・流石アメリカやることがストレートですね。その中でも特に興味を引いたの
は就活希望者が揃って日本人と同じ上下黒のスーツを着ていたことです。アメリカならピンクのス
ーツで個性を強調する戦略かしら……などと思いましたが、ここでは日本と同じ風景が展開してい
ました。
兎も角、どのメンバーもワークショップの成功に大満足して帰国しました。さらに、帰国後 SWE
よりワークショップが高い評価を得たと連絡があり、メンバー一同、大喝采で盛り上がりました。
ICWES は我々にとって 3 年に一度のオリンピックのようなものです。普段は業務に専念していま
すが、日常を離れて国際舞台で活動するのは気持ちの良いものです。
次の ICWES17 はインドでの開催が予定されています。どうか皆さん、奮ってご参加くださいね。
運営報告
主体
日時
2 月 14 日(土)11:00~14:30
理事会
4 月 11 日(土)10:00~13:20
-
事務局注)
総務部注)
-
-
企画部
2 月 2 日(月) 19:00~21:00
広報部
4 月 6 日(月)19:00~21:00
国際部
メールによる活動
議題
2015 年度活動方針、総会の工程・準備確認、理事会体制、技術サ
ロン協力体制、各部会活動報告 他
事務局と総務部の統合、2015 年度運営計画、総会資料・準備確認、
各部会活動報告 他
26 年度:Web サイト注視、総会資料作成 他
27 年度:総会資料作成、Web サイト注視 他
会計および入退会、メールアドレス等変更に関する事務
会計および入退会、メールアドレス等変更に関する事務
各種配布物の印刷および発送の手配
見学会のテーマ、新規事業に関する方向性について
理事会協議内容の伝達、ニュースレター(vol.23、vol.24)について、
ニュースレターの Web サイト上での編集について、他
ICWES16 活動報告作成(日本語版・英語版)
INWES-Japan 運営委員会参加
注) 事務局は平成 27 年度 4 月 1 日に総務部を統合し新体制となりました。記載の総務部は平成 26 年度の活動分です。
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常設プロジェクト報告
主体
日時
Web チーム
1 月 25 日(日) 10:00~12:00
議題
情報の読みやすさの向上とセキュリティ強化
リンク団体の検討
今後の活動予定
第 8 回通常総会
日
時:5 月 23 日(土)、総会:14:00~17:50、懇親会:20:00 終了予定
場
所:慶応大学三田キャンパス内「社中交歡 萬來舍」(東京都港区三田 2-15-45)
概
要:総会および報告会・講演会
報告会;これまで行った「おもしろいまちづくりシンポジウム」のまとめ。
講演会;
「ジオエコツアーについて」(今年度開催予定の見学会に向けた事前勉強会として)、講
師は元東京学芸大学教授・理学博士・日本ジオパーク委員会委員 小泉武栄氏。
詳
細:総会や懇親会の出欠届は、4 月 21 日付け全体 ML(メール No.00113)を確認のこと。
第 26 回技術サロン((公社)日本技術士会の活動への協力)
日
時:2015 年 6 月 20 日(土)13:30~16:00
場
所:(公社)日本技術士会
対
象:技術者及び技術士を目指す女子学生・女性
葺手第 2 ビル
※ 技術士の方の参加はご遠慮ください
概
要:「技術士」資格に関する説明、意見交換会
定
員:15 名
参加費:無料
申込先:廣瀨由紀
[email protected]
女子中高生夏の学校 2015
日
時:2015 年 8 月 7 日(金)午後
場
所:(独)国立女性教育会館(埼玉県比企郡嵐山町菅谷 728 番地)
対
象:理系を目指す女子中高生
概
要:本企画は、(独)国立女性教育会館(NWEC)が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
の「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の委託を受けて毎年実施しているもので、本
法人も協賛参加し、ブースを設け、ポスター展示、理系の職域紹介及びキャリア相談等を行っ
ている。今年度は、改訂版である「理系の仕事って?(第 2 版)」を配布予定である。
技術士を目指して
水野佐和子さん (機械部門)
「大いなる目標」
こんにちは。水野佐和子と申します。私は、大学で機械工学を学び、JABEE 課程を修了しました。
私が技術士について初めて知ったのも、JABEE 課程がきっかけでした。技術士についてもっと知識
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を深めたくて、技術サロンに参加させて頂き、社会でご活
躍される女性技術士の皆様のお話しを伺ったり、
技術士を
目指す方々とお話したりして、
より深く技術士について知
ることが出来ました。私は間もなく、大学院の修士課程を
終了し、4 月から社会人としての生活が始まります。
私には、企業で研究をし、社会に役立つことができた経
験というものが、まだありません。したがって、皆様と技
術について語り合える、というほどの経験もございません。
そこで、今回は、どのように技術士を知ったか、どうして
技術士を目指したいと思ったかを述べさせていただきた
いと思います。恐れ多くも、技術士というキャリアを普及
させるために、少しでも役立てば、と思い、筆をとりました。最後までお付き合いいただければ幸
いです。
さて、前述いたしました通り、私が技術士について知ったのは JABEE 課程がきっかけでした。し
かし、技術士になることがいかに大変か、社会に出たときに、どのように役立つか、という点につ
いて、大学ではあまり教えていただいておりませんでした。私の個人的な意見ですが、これは、大
学には「博士」は多くても、「技術士」は少ないからではないかと思います。そのため、博士を志
望する学生は少なからずおりますが、学部時代から技術士を目指して自己研鑚に励む者は、少なく
とも私の周りにはおりませんでした。
しかし、修士課程 2 年目の秋に、転機が訪れました。それは、大学で技術士の方との交流会を開
く、というものでした。せっかく JABEE 課程を修了したのであるから、技術士についてもっと学び
たい、始めはそのような軽い気持ちで参加させていただきました。さて、実際に技術士の方々とお
会いしますと、
「技術士」ということに誇りをもち、その名に恥じない技術者であり続けることを
望む、大変志の高い方々の集まりでした。そのような方々に憧れを抱く一方、男性ばかりの中、女
性であっても上手くやっていけるのか、一抹の不安を覚えました。そのように感じていたところに、
技術サロンのお誘いをいただきました。女性と男性では考え方や生活スタイルなど、異なる点もあ
ると思い、より深く技術士について知りたく、参加させていただきました。
今思い返してみても、技術士の方とお会いする機会がなければ、このように技術士に興味を持つ
ことはなかったと思います。さらに、技術士の方々が、志を高くもち、社会で活躍されている姿を
見る一方、とても親切な方々で、技術士という大変な試練に向かう際にも頼りやすい存在であり、
そのような皆様のお役に立ちたい、と思わなければ、このような原稿も辞退していたと思います。
今後は社会人として、技術士を目指して日々精進してまいりますが、技術士の皆様の姿勢や志を、
大いなる目標とさせていただきます。
最後になりましたが、このような貴重な機会をいただいたことに感謝しつつ、筆を置きたいと思
います。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ニュースレターについてのご意見・ご感想はこちらまで:[email protected]
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