平成27年度 広島県立西条特別支援学校 平和教育全体計画

平成27年度 広島県立西条特別支援学校 平和教育全体計画
関係法令
日本国憲法
教育基本法
学校教育法
学習指導要領
学校教育目標
学校の実態・児童生徒・地域等の実態
基礎的な知識や技能を習得・活用し,様々な問題を主体的に解決する力
を身につけさせるとともに,豊かな人間性とたくましく生きようとする力を
育む。
○設立当初は肢体不自由児施設隣接の養護学校として
設置された。平成21年度より地元通学生及び訪問生の入
学が可能になり,施設入所の児童生徒だけでなく,通学生
も在籍しており,児童生徒のおかれている実態も様々であ
る。
○上記の事項から,他校には見られない多様な教育課程
が複数展開されている。
○短期入所児童生徒においては手術や訓練のために継
続的な学習ができにくい環境にある。
○病院や施設が隣接しており,日常的に児童生徒に対し
て関係者と協働して支援にあたることができる。
○8月6日の平和記念の日にむけて,世界中に平和のメッ
セージをおくる「ピースキャンドル」という取組を平成20年度
より毎年実施している。
小学部
自分の健康に関心を持ち,自分
を豊かに表現できる児童。自分
も人も大事にする児童。様々なこ
とに興味・関心を持ち,進んで学
ぶ児童。
児童生徒の実態把握に向け
て
保護者や隣接施設との連携を密
にすることにより,児童生徒の現
在や未来の希望をしっかり把握
する。
全校行事や他の学校,関係
機関との連携
ピースキャンドル制作や平和学
習の発表を行うことにより,お互
いを理解し,尊重しあう取組を進
める。
育てたい児童生徒像
中学部
高等部
自分の心身の健康や安全につ
いて考え,自分を豊かに表現で
きる生徒。お互いを大切にして,
仲間づくりができる生徒。社会や
周りのことに関心を持ち,自分と
社会とのかかわりについて考え
る生徒。
自分の心身の状態を把握し,健
康の保持ができる生徒。自分を
豊かに表現できお互いを認め合
い,仲間づくりができる生徒。自
分の生き方について考え,主体
的に進路を切り開いていこうとす
る生徒。
平和教育重点目標
小学部低学年
小学部高学年
中学部
・命の大切さを知り,友達 ・お互いを認め合い,協力 ・違いを認め合い,共に生
と仲良くできる。
し合う態度を身に付ける。 きていく意欲をもつ。
・過去に戦争があったこと ・過去に戦争があったこと ・世界平和についての学
や,原爆について知る。 や原爆について学び,世 習を通して,命の大切さ,
界平和の大切さを知る。 平和の尊さを学び,自分と
平和との関わりについて
考える。
高等部
・自他を尊重し合い,我が
国の社会の中で共に生き
る意欲をもつ。
・国際理解や国際協調の
視点に立ち,世界平和を
願い国際社会に貢献する
ことを考える意欲をもつ。
学校教育における平和教育推進のための方針
(1)児童生徒の発達段階に即し,教育活動全体を通じて,自他を尊重し合い,わが国の社会や文化に対する理解と愛情を深めると共に,国際理解や国際協調の視点に立ち,教育の中
立性を確保しつつ,恒久平和を願い国際社会に貢献する人間づくりを進めることを目指す。
(2)平和尊重の理念を単に知識として教えるだけでなく,豊かな感性を育み,日常生活で,平和や命の大切さを考えて活動するような実践意欲,態度を育成する。
(3)授業にあたっては,知識伝達型の学習だけでなく,参加体験型学習など児童生徒が自ら主体的に,また,他の児童生徒達と協力的に活動できるような学習の形態や手法を工夫す
る。
テーマ等
○ 平和に関 【原爆や戦争
する知的理解 をテーマとして
を深める。
平和を考える】
【人と人の望
ましい人間関
係のあり方を
理解する】
○ 平和に関
する資質を育 【自己実現しよ
うとする意欲を
てる。
育てる】
【平和を愛す
る心を育てる】
【学びあいを
大切にする】
小学部低学年
主な指導内容
小学部高学年
・国語や道徳の学習を通して,原爆や戦争・平
・国語や道徳の学習を通して,原爆や戦争・平
和をテーマにした文章や物語を読んだり,映
和をテーマにしたお話や映像作品等に親し
像作品等を鑑賞し,会話を行い,自分の気持
み,登場人物それぞれの気持ちを感じ,受け
ちを表現し伝える力や,相手の表現や気持ち
止める感性を養う。
を受け止める力を養う。
・学級,学年,学部,学校など様々な集団での
・生活単元学習・せいかつの学習を通して,身 行事等の活動を通して,いろいろな人との関
近な人や友達と関わり,自己と他者の違いに わりや場面を経験し,自己と他者の違いに気
気付き,お互いを認めようとする気持ちや態度 付くことで,お互いを認めようとする気持ちや
を育む。
態度を育むことによって,力で問題の解決を
図ることのない平和的な態度を養う。
中学部
高等部
・国語,社会,理科,美術,特別活動,総合的
な学習の時間等において,原爆や被爆,戦争
について教科書やテキスト等を活用して自分
の考えをまとめるなどの学習をする。また,そ
れについて基本的な知識・理解を深める。
・国語科,地理歴史科,公民科,保健体育科,
家庭科,生活単元学習,総合的な学習の時間
等の学習において原爆や被爆,戦争の実相
の知識理解を深める。
・保健体育科,音楽科,作業学習,特別活動,
クラブ・委員会活動,行事等の活動において,
・特別活動の学習を通して,集団活動の中で
役割分担をすることで自他の相違を認識し,
役割を分担し,責任を果たしていく力を養う。
自他を尊重する態度を養う。
・保健体育の学習を通して,集団で競技をする
・授業や,クラブ・委員会活動,その他学校生
ことで協力しあう態度を養う。また,個々の目
活において,生徒が係わり合い,学び合う場
標を持つことで自分に自信をつける。
面を設定し,他者を尊重しつつも自己を表現
する能力を身につける。
・総合的な学習を通して,出来ることをみつ
け,課題解決に向けて取り組む力を養う。
・授業において課題解決することや行事にお
・生活単元,生活活動の学習を通して,興味 いて役割を果たすことを通して,達成感を味わ
関心,生活上の課題に基づいた活動をし,生 う。
活経験を豊かにする。
・特別活動等の活動を通して,集団の中で人
・体験的な学習を通して,身近な社会,自然や
との関わりや自分の役割を意識し,主体的に
生命に対する興味・関心を養うとともに,身体
活動しようとする意欲や態度を育てることに
や心にかかわる学習を通して,健康や命,平
よって,平和や命の大切さを考えて行動する ・外国語や総合的な学習の時間の学習を通し ・各教科の学習を通して,人間としての生き方
和を大切にしようとする気持ちの基礎を養う。
て,異文化に触れ,日本との違いに気付く。ま
力を身につける。
について考えを深める。また,理論的・科学的
た,自分の考えや気持ちを表現する力を育て
な見方を養う。
る。
・芸術活動を通して豊かな感性を育てる。
・音楽,美術表現の学習を通して,豊かな感性
・生命を愛する心を育む。
を育てる。
・体育の学習や行事等の集団での活動を通し
て,相手の良さを認める態度を育てる。
・体育の学習や行事等の集団での活動を通し ・音楽・がっき・図工・つくるふれるの学習を通
て,友だちと仲良く活動する態度を育てる。
して,豊かな感性を育むことによって,自己と
他者の感性の違いに気付き,お互いの感性を
尊重しようとする気持ちや態度を育む。
・授業や,クラブ・委員会活動,その他学校生
活において,生徒が係わり合い,学び合う場
面を設定し,他者を尊重する態度を身につけ
る。
・道徳の学習を通して,人権の意義や重要
性,他人との共生・共感の大切さを学ぶ。
・授業や,クラブ・委員会活動,その他学校生
活において,生徒が係わり合い,学び合う場
面を設定し,他者を尊重しつつも自己を表現
する能力を身につける。
○ 違いを認
め合い,共に
生きていく技
・国語,英語,生活単元学習,自立活動等の
能を育てる。 【コミュニケー
・国語,英語,生活単元学習,自立活動等の
活動を通して語彙を増やす。
ション能力や
・自立活動等を通して,相手を意識してあいさ
・自立活動等を通して,相手を意識してあいさ
活動を通して語彙を増やす。
・自分の考えや気持ちを表現する活動を授業
つをしたり,コミュニケーションを図ったりする
平和的に問題 つをすることに関心を持つ。
・自分の考えや気持ちを表現する活動を授業 に取り入れ,コミュニケーション能力を高める。
ことに関心を持つ。
を解決する力
に取り入れ,コミュニケーション能力を高める。 ・授業において課題を設定し解決する内容を
を高める】
取り扱い,問題解決能力を高める。
≪平和教育の指導のポイント(全学部共通)≫
○ 学習指導要領に則って実施する。
○ 校長を中心として,全教職員が指導内容や方法について研修し,共通理解を図る。
○ 児童生徒に一面的な見方や考え方を押し付けることのないよう,客観的で公正な視点で資料を選択し取り扱う。
○ 平和を希求し活動する姿に学んだり,自分たちが平和の大切さを考えて活動したりするような実践意欲,態度につながる内容を重視する。
○ 教科学習や総合的な学習の時間に,被爆や戦争の実相に関する資料をもとにした具体的な学習を行うなど,児童生徒や地域の実情に応じた
創意工夫ある取組を行う。