南区だより

日本共産党市議会議員
2015年5月17日
中原ひろみの
第396号
南区だより
中原ひろみ事務所
TEL
890‐2266
FAX
890‐2267
広島市南区東雲1丁目20-23
コーポ福島1階
働きながらの子育て環境整備に予算の確保を
今年の4月から施行された「子ども・子育て支援法」
現在、一年生の待機者は児童館へのランドセル来館で
により、学童保育は「市町村子ども・子育て支援事業」
何とか対応していますが、夏休みは例年800人近い児
の一つとして条例化されました。条例化により、名称も
童の利用希望があり、夏休みをどうするのか差し迫った
広島市放課後児童クラブに変わり、利用できる対象者も
大きな課題です。 これまでの小学3年生から6年生までと広がりました。
広島市は昨年の10月から、学校内や市の施設等での
施設の広さは一人当たり1.65㎡、一クラスは定員4
増設が困難なマンモス施設については、民間事業者に補
0人、指導員を複数配置とする施設基準を定めました。
助金を出して事業を委託していますが、学校から遠くの
(但し、広島市は5年間の緩和措置を設け、放課後児童
民間放課後児童クラブには事故の不安もあり「行きたく
クラブを一人当たり1㎡・60人を定員とする)
ない」との声も多数あります。
働く保護者と子どもには欠かせない留守家庭子ども会
が、放課後児童健全育成事業として法制化され、児童福
祉法の規定に基づく児童福祉施設となりました。が、4
月1日現在では、市の利用者予測を1000人以上も越
え、280人近い子どもたちが利用できない事態になっ
ています。特に、小学一年生が16人も利用できないと
いう状況は深刻です。(下表参照) 放課後児童クラブは、夏休みなどの長期休業中を含め
ると、年間を通じて、学校よりも長い時間を過ごす場で
す。行きたい時だけ行くところではなく、子どもが毎
日、生活をする場です。「外遊びしたい」との子どもの
声にも応えたいものです。入りたくても入れない子がな
いようにする手立てが、行政に求められます。
広島市放課後児童クラブの待機児がいる学区(4/1付)
区
1年生から
2年生から
3年生から
中
―
―
東
戸坂城山
―
福木
南
宇品
宇品東
大州
放課後児童クラブの申し込みと利用状況(4/1付)
放課後児童クラブ
広瀬
区分
本川
広島市
民 間
合計
クラブ数
135
10
145
井口
大芝
安佐南
大町
伴
安北
伴南
安佐北
落合東
―
口田
佐伯
安芸
五月が丘
坪井
五日市
五日市東
―
―
3,012
128
3,140
2,375
59
2,434
1,512
45
1,557
450
11
461
33
9
42
7
4
11
1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生
7,369
3,123
2,425
1,422
354
37
8
古田
利用できない児童数
276
17
9
135
107
5
3
庚午
民間放課後児童クラブの利用状況(4/1付)
区 小学校
中
―
東
深川
落合
7,389
256
7,645
利用できた児童数
井口明神
上安
1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生
南観音
井口台
中筋
計
計
三篠
西
申し込み者数
学校から700
mと遠く、友達
口田
と別れ別れにな
りプー
五日市中央
ルもな
―
いのは
矢野
南
西
安佐
南
民間放課後児童クラブ名
吉島東 ほうかご教室ちえのわ吉島東
定員数 利用者数
40
21
本川
ほうかご教室ちえのわ本川
40
7
牛田
広島光明学園
40
40
皆実
ほうかご教室ちえのわ皆実
40
25
宇品
アイキッズクラブ宇品
40
27
大芝
ほうかご教室ちえのわ大芝
36
28
天満
広島キリスト教社会館学童クラブ
40
36
草津
アイキッズクラブ草津
40
32
緑井
アイキッズクラブ緑井
40
20
山本
アイキッズクラブ山本
38
17
広島市は、収支不足を解消するためとして「事務・事業の見直し」
を進めています。これまでに高齢者の公共施設利用料の一部負担や、
重度障害児への療育予算の廃止などで約20億円もの事業費を削減し
てきました。
次に計画されているのが、放課後児童クラブ(留守家庭子ども会)
の有料化です。「有料化になると子どもを行かせられない」との声が
出ています。家庭で一人ぼっちの子どもをつくってはなりません。
広島市の留守家庭子ども会は50年の歴史があります。働きながら
子育てする親が集まり、「広島市に学童保育を求める」署名運動を始
め、今日のような全国に誇れる「公設・公営・無料」の留守家庭子ど
も会へと充実・発展してきました。
今でも「公設・公営・無料」を守ってほしいと、毎年20万筆近い署名が広島
市に提出されてます。
日本共産党市会議員団も多くの働く保護者や指導員の皆さんと力を合わせ、全
国に誇れる広島の留守家庭子ども会を守り、豊かな子どもの放課後のより一層の
充実を求めて議会でも奮闘する決意です。
子ども達に最善の居場所を!
日本共産党市会議員団のこれまでの議会での要望項目
●有料化は、経済的な理由から留守家庭子ども会に入れない子どもを作ることになりかねない。入りた
い子が入 れるように現在の公設、公営、無料を維持すること。
●有料化の理由として「在宅の家庭」と「働く家庭」を比較して、公平性を論じることはナンセンスであ
る。市長の財政運営方針であるワークライフバランスにも反する。市民を分断させるやり方は止めるこ
と。
●留守家庭子ども会のマンモス化解消を理由に、安易に民間放課後児童クラブに丸投げせず、増設・
運営に市が責任を持つこと。
●指導員は全員、専任の有資格者にするとともに、身分を、一年雇用の非常勤嘱託でなく正規雇用に
し、指導員不足を解消すること。
●プレハブ留守家庭子ども会の耐震診断・補強を早期に行う計画をたてること。
●留守家庭子ども会にもパソコンやプリンターを整備すること。
●放課後児童クラブは、児童福祉法34条に規定された「児童の身体的、精神的、社会的な発達のため
に必要な水準を確保する」ものでなければならない。子ども達の命、生活、安心感を守るため最善の居
場所といえる環境を整えること。
●児童福祉法で学童保育における国の責任が法的に明確になったことを受け、国に財源の保障を求め
ること。