という反省は無意味です。自分に

2014 年度 陸上競技の反省 13S4030U 中島由介
2014 年度 記録
第 48 回千葉県記録会 800m 2 分 03 秒 07
第 63 回関東理工系大学体育大会 800m 2 分 04 秒 50
第 20 回東大記録会 1500m 4 分 29 秒 26
ダイ 9 カイチバダイガクエキデンタイカイ(ボソッ
800m について、2014 年度のベスト記録は 2 分 03 秒 07 でした。自己ベストは 2013 年度の 2 分
01 秒 45。高校の頃から 2 分を切ることが目標でしたが、その兆しはまったく見えません。思い返せ
ば 2 分 2 分と唱えるだけで、目標達成のためにはどうすればいいかを考えないようになっていまし
た。絶対的な練習量が不足しています。解決するためには、毎回の練習に参加することはもちろん
のこと、月・木の自主練習を欠かさず、練習のバランスをとって、練習の量とともに質の向上に努め
ていきたいと思います――
という反省は無意味です。
自分に
とっては。
反省とは、自分がしたことについて振り返ることですが、そもそも自分は他の人に比べて 2014 年
度の陸上競技部での活動が少ないのです。「した」ことの反省はそれは幅広く書けるものですが、
「しなかった」ことの反省は「これからはする」に限定されるので、他に何も書くことがありません。
ところで根本的に、なぜ自分は試合に参加しないのでしょうか。考えた結果、自分は 試合に興味
がないというところに行きつきました。
もう隠すことも、自分をだますこともやめておきましょう。現在、自分には誰かに勝ちたいとか、前よ
りも速く走りたいという欲求はほとんどありません。もちろんそれらは達成されればうれしいものです
が、そのために努力したり、それらが達成されないから悔しい、という気持ちは無いようです。
2014 年度 陸上競技の反省 13S4030U 中島由介
だったらどうして部活をやっているんだ、練習は本番のためにあるのにと、多くの人は思うでしょう 。
しかし自分の場合、それがそもそも違うようです。
自分は中学一年のときに陸上競技を始めました。それまではたまにサッカーなどで遊んだりはし
ましたが、運動は別に好きではありませんでした。しかし、父がその頃体型で悩むようになり、自分
もいつかこうなるのではないかと思い、運動部に入ろうと思いました。太りたくなかったのです。
中学校での陸上競技部が大変だった(個人の実感としては)ので、高校ではできればやりたくあり
ませんでした。しかし、周りの人間がみんな部に所属するようだったので、やはり陸上競技部に入り
ました。このとき再び陸上競技を選んだのは、他にできることがなかったからです。高校は勉強を重
視するところだったので、部活はゆるいだろうと思っていましたが、あてが外れました。結局3年間が
んばるはめになりました。ただ中学のころと違い、高校では勉強が苦しかったので、部活に精を出
せばそれを言い訳にできると思ってがんばることができました。あと恋愛とか。宮﨑状態でした。
高校では部活動を夏で引退し、半年ほど運動しない期間が続きました。
異変が起こったのは受験期の冬でした。
毎年のように、吹雪の中を自転車で登校していました。家から学校までは距離があったので、登
校するだけでもなかなかの運動量になります。体温も上昇します。
すると突然、体に違和感が起きました。皮膚に虫がついたようにむずむずしたのです。それは、
なんとなくの違和感から、はっきりとした実感になって襲ってきました。
かゆい!!
体中に無数の蟻が這うように、猛烈にかゆみが走るのです。それはおそらく皆さんが想像するか
ゆみをはるかに超えます。なんとか学校につき、すぐにトイレに駆け込み、服を脱いで肌を確認しま
した。しかし、見た目には何も起こっていません。やがて体は冷え、気づけばかゆみもおさまってい
ました。
授業が始まりました。新潟県の高校なので、冬場は暖房をガンガンにつけます。教室の気温は
急上昇します。
そのときでした。また、あのかゆみが襲ってきたのです。よりにもよって授業中でしたが、発狂しそ
うなほどにつらかったので、顔は冷静を装いトイレに立ちました。また肌を確認しましたが、やはり何
も起きていませんでした。
これは病気かと思い、インターネットで調べてみました。すると――
2014 年度 陸上競技の反省 13S4030U 中島由介
どうやら、血行が良くなり縮んでいた血管が拡張すると、かゆみが生じるようです。 特に、今まで運
動していた人が急に運動をやめると、代謝関係に大きなギャップが生じ、それにより症状が強く現
れるようです。
もしやと思い、一週間ほどジョグを続けてみました。はじめは走り始めが猛烈にかゆく、つらかった
のですが、次第に症状は消えました。自転車に乗っても暖房をつけてもかゆくなることはありません
でした。
どうやら自分は、陸上競技に呪われてしまったようです。
6 年陸上競技を続けた結果、自分の体は「陸上競技をしている」ことがデフォルトになってしまった
ようで、今もしばらく運動しないと体に不調が出ます。つまり、陸上競技をやめたら、自分は自分で
いられなくなってしまうのです。
これは体調面の話だけでなく、精神面でもそうです。ナカジマユウスケの構成要素がいろいろあり 、
それはアニメだったりマンガだったりゲームだったりするわけですが、その中の一つには確かに「陸
上競技」「中距離走」が存在します。それを失ったときに、自己喪失が訪れます。具体的には
「趣味は何ですか?」
「アッハイ、陸上競技をちょっと」
「えっ、すごいですね」
「ドヤア」
ができなくなります。これは辛いです。陸上競技を失ったら、そこに残るのはただのキモオタなので
す。
長々と書き連ねましたが、要するに自分は現在、試合に出て記録を伸ばすことより、陸上競技の
練習をすること自体に意味を見出している、ということです。だから試合に出るモチベーションもあり
ませんし、記録を伸ばすための練習にも興味がなく、ただ練習のために練習をしています。
これはみなさんからするとどうなのでしょうか。少なくともいい感じはしないはずです。陸上競技へ
の冒涜ともとれるかもしれません。しかし、何と思われようと結構です。自分に正直な気持ちでいな
いと、過酷な練習には向き合えません。やりたいことをやるからこそ、効果があるのだと信じていま
す。
というわけで 2015 年度の目標は
自分の好きなように陸上競技をやる
です。
2014 年度 陸上競技の反省 13S4030U 中島由介
最後に一言。ふざけていません。