中堅職員研修の御案内 - 東北自治総合研修センター

平成27年5月7日
平成27年度 第196・197回
中堅職員研修の御案内
急激な少子・高齢化の進展,地方分権一括法による自治体の裁量権の増大,東日本大震災からの
復興等,東北の地方自治体職員が担う業務の範囲及び量は増大しています。一方で,自治体職員に
は,現状を的確に分析し将来の動向を予測して,自治体の特性を踏まえた独自のビジョンに基づく
有効な政策を実行する高度な能力が求められています。
この研修では,中堅職員に必要とされる総合的な資質向上を目指すとともに,広い視野と柔軟
な発想,的確な判断能力等を身に付け,将来リーダーになる人材の育成を図ります。
東北地方の職員と共に切磋琢磨し,職員間のネットワークも築くことができるこの研修は,自治
体の将来を担っていく職員にとって,必ず役に立つものになるでしょう。
東北各自治体の皆様の受講をお待ちしています。
1 目
的
中堅職員の法的思考力,政策形成能力,職務遂行能力,マネジメント能力等の総合的な資質
向上を目指し,将来リーダーになる職員の育成を図る。
2 対象者・予定人数
受講時年齢:原則30歳以上41歳未満の職員
各回
50人予定
※毎年,2回目の研修に受講者が集中します。可能な方は,1回目に受講するようお願いしま
す。
3 実施期間・申込期限
〔第196回〕:実施期間:平成27年8月17日(月)~10月16日(金)
申込期限:平成27年7月3日(金)
〔第197回〕:実施期間:平成27年10月19日(月)~12月18日(金)
申込期限:平成27年8月28日(金)
4 研修科目,時間,内容,講師 ⇒ 別紙のとおり
5 研修会場
公益財団法人東北自治研修所(東北自治総合研修センター内)
〒981-3341 宮城県黒川郡富谷町成田二丁目22-1(アクセスは,HPを参照してください。)
6 宿泊先
研修は,全寮制で行います。宿泊先は,東北自治総合研修センター内の宿泊施設「青葉寮」
(全個室)です。週末は,外泊が可能です。
7 経
費
(1) 研修受講料は,無料です。
(2) 宿泊負担金は,1泊3,200円×60泊=192,000円(税込み)です。研修終了後
に発行する請求書により,貴機関から指定の口座へ振り込み願います。
・前泊,後泊する場合は,1泊あたり3,200円を加算します。
・外泊する場合も,宿泊負担金は減額しません。
(3) 食事は,別料金です。〔定食価格:朝食450円,昼食600円,夕食650円(税込み)
〕
(4) 六法全書(平成27年度版)を,持参してください。
(5)
研修のテキストとして,書籍を事前に購入し,持参していただきます。現在は,以下の
とおり予定していますが,受講決定時に,確定した書籍名をお知らせします。
【第196回・197回共通】
・「基本行政法 第2版」中原茂樹著
日本評論社 定価3,672円(税込み)
・「弁護士が教える 分かりやすい「民法」の授業」
木下泰嗣著 光文社
定価885円(税込み)
【第196回のみ】
・「現代財政を学ぶ 」池上岳彦編 有斐閣ブックス
定価2,592円(税込み)
(6) 現地調査の際の経費として,数千円の交通費が必要となる場合があります。
8 施設の概要
○研修棟:講堂1室,教室7室,演習室 20 室,図書室(蔵書約 8,000 冊,パソコン(イ
ンターネット接続),DVD),ラウンジ8室等
○宿泊棟:宿泊室 250 室(うち身障者用3室),娯楽室,談話室,大・中浴場(シャワール
ーム有り),食堂,売店
○屋内外施設:体育館(バレーボール・バドミントン・卓球等)テニスコート,駐車場(
270台)
9 その他
(1) 受 付:平成27年8月17日(月)・10月19日(月) 午前10時から
(2) 開講式:
(3)
同 日
午後1時から
携行品:六法全書,事前購入のテキスト,パソコン,共済組合員証,寮生活で必要な日
用品,その他(詳細は,受講決定時にお知らせします。)
10
連 絡 先
公益財団法人 東北自治研修所
URL:http://www.thk-jc.or.jp
〔東北6県の自治体職員の資質・能力の向上を図るため,6県の出資により設立された法人です。
〕
TEL:022-351-5771
FAX:022-351-5773
メール:[email protected]
担当:梅澤信一,佐藤祐美子
平成27年度 東北六県
中堅職員研修 研修科目・講師名簿(予定)
H27.5.7現在
科 目
行政法
民 法
地方自治法
法
律
・
経
済
地方公務員法(雇用関係中心)
時間 コマ
24
24
15
6
8
8
5
研修内容
地方行政の根拠となる「行政法」
の基礎を,座学中心に学ぶ。
民法総則から親族・相続までの,民
法全般の基礎を座学中心に学ぶ。
地方自治法の概要を学びます。特
に,地方分権一括法施行後の動き
については,直近の情報を盛り込
んでいます。
2
講師
所属・職名・氏名
東北大学大学院法学研究科 教授
中 原 茂 樹
仙台そよかぜ法律事務所 弁護士
伊 東 満 彦
東北大学大学院法学研究科 教授
調整中
(一社)日本経営協会 講師
江 原 勲
ゼミナール
民 法
行政法
地方自治法
19
5
(16)
(4)
(16)
(16)
山谷法律事務所 弁護士
(4)
・各法律科目で学習した基礎知識
を発展させ,ゼミナールによっ
て,より理解を深める。
(4)
・少人数グループで,判例などを
題材にした問題を研究する。
山 谷 澄 雄
八島法律事務所 弁護士
三 輪 佳 久
東北大学大学院法学研究科 教授
調整中
地域経済学
自治体財政
15
18
5
東北地方に共通する経済の疲弊の
現状と課題を理解し,地域経済活
性化のための政策を考える。
6
東北学院大学経済学部 教授
千 葉 昭 彦
立教大学経済学部 教授
自治体財政の基礎を学ぶ。また,
東北地方の自治体が抱える財政課
題と解決策,震災復興に関連する
財政問題等を認識し,財政政策を
考える。
第196回:池 上 岳 彦
山形大学人文学部 准教授
第197回:坂 本 直 樹
政策形成シミュレーション
政
策
戦
略
Ⅰ少子・高齢社会の政策戦略
15
5
Ⅱ環境政策
22
7
少子・高齢社会の現状を把握する。 東北大学大学院経済学研究科 教授
自治体単位の将来人口を推計し,
有効な政策を研究する。
吉 田 浩
東北大学大学院環境科学研究科 教授
環境問題の基本を理解し,自治体
の環境政策の現状と課題を学び,
グループごとに環境政策を研究し
(現地調査含む。),発表する。
吉 岡 敏 明
宮城県環境生活部環境政策課技術副参事
兼技術補佐
渡 邊 泰 至
Ⅲ政策法務
18
6
自治体の政策法務について,条例
制定のポイントと注意点を,グ
ループで課題事例研究と条例策定
実習から学ぶ。
東北大学大学院法学研究科 教授
調整中
3
東北の農業
東北の商工観光業
東北の産業振興
3
3
1
1
農業経済の観点から,日本の農業
の現状と,東北の農業戦略を多角
的に学ぶ。
講師の豊富な体験談から,地域活
性化政策の発想転換を学ぶ。
東北大学教養教育院 総長特命教授
工 藤 昭 彦
(有)プランニング開 代表取締役
新 田 新一郎
1
調整中
調整中
政策の実際Ⅰ
政
策
戦
略
政策の実際Ⅱ
震災復興関連講話
3
3
3
3
3
政策形成能力開発
人を動かすコミュニケーション
14
14
1
1
1
1
1
4
スーパー公務員で有名な講師の地
域活性化政策の実践談
GIS(地理情報システム)を自
治体政策や震災対応に活用した事
例紹介
石巻,女川,東松島方面の現地視
察。
東日本大震災直後の対応,復興の
現状と課題等について,講師の体
験談を聴く。
首長としての危機管理と職務遂
行,行政機能が麻痺した状況での
職員の対応。
住民協働で進める新たなまちづく
りの現状と課題,行政に望むこと
等。
政策形成の手法を,演習をとおし
て体系的に学ぶ。
4
新潟市都市政策部
GISセンター 主査
長谷川 普 一
東松島市長
阿 部 秀 保
岩沼市職員
調整中
女川町商工会 副参事
青 山 貴 博
(一社)日本経営協会 専任講師
増 田 勝 之
第196回:荒 井 均
第197回:安 生 祐 子
マネジメント総論
組織の危機管理
14
14
3
特別講話1
そ
の
他
高 野 誠 鮮
(株)話し方研究所 主任教授
プレゼンテーション,ファシリ
テーションの演習
能
力
開
発
等
羽咋市教育委員会文化財室 室長
4
4
1
体 育
4
1
開講式,閉講式等
5
1
268
84
計
マネジメントの基礎,リーダー
シップ,コーチング,OJT理論
と実習
(株)人財開発研究所 代表取締役
組織のリスクマネジメント,メン
タルヘルス,ハードクレームの理
論と実習
(一社)日本経営協会 講師
民間企業トップから学ぶ,リー
ダーのあり方,震災からの復興等
体を動かして,ストレス解消とコ
ミュニケーション増進を図る。毎
回1時間程度
北 澤 清 孝
森 義 隆
(株)高橋工業 代表取締役
髙 橋 和 志
(公社)日本3B体操協会東北地区地区長
中 島 弘 子
-
●●
平成 26 年度受講者の感想 ●●
本研修の多彩で充実した講師陣の講義を受講し,幅
広い視点と柔軟な発想で業務に臨むことを意識する
ようになったほか,地方公共団体の職員が講師として
行う講義において,政策課題に対して意欲的に取り組
講義の中で,深く考えさせられたことがあります。
「自分自身のためには研修を受けるが,『自治体の
ために』
『住民のために』と思って受ける人は少ない
のではないか。
」という話がありました。
能力向上は結果的に自治体や住民のためになりま
む姿勢見て,業務への積極的な参加について,一層意
欲が湧いた。
すが,この話を聞いて,自治体や住民のためにと思っ
ていても,それを言葉にし,意識して仕事をしていな
また,研修を通じて,様々な地域・行政分野で活躍
ければ,住民の方に伝わらないのではないかというこ
する他の受講者との意見交換等が刺激となり,中堅職
とを考えさせられました。自治体職員として,自治体
員として,今後さらに期待される政策形成能力,職務
や住民のためにということが伝わるよう,意識して仕
遂行能力,マネジメント能力等を発揮できるよう,引
事に取り組まなければならないということを再認識
き続き自己研鑽に努め,職員としてのステップアップ
しました。今後は,この研修で学んだことを忘れず,
に取り組んで行きたいと考えている。
中堅職員として自信をもって,自治体のために,住民
のために仕事をしていきたいと思います。
●●
受講後 3 年・10 年経過者のアンケートから ●●
H26
※H14 年度及びH22 年度に中堅職員研修を受講した222 人を対象に,
H26 年1月に実施したアンケート調査から。
〔回答者 115 人,回答率 52%,回答者平均年齢 47.6 歳(H14 年度),40.9 歳(H22 年度)〕
1 受講効果があったと思いますか?・・・・・・・・・・
(5段階評価) 平均4.6
2 受講前と受講直後及び現在では,仕事に対する意識や行動がどのように変わりましたか?
・
「法的根拠の重要性を意識するようになった。
」
・・・・・・・・・・・・32人
・
「仕事に対し,積極的に取り組むようになった。
」
・・・・・・・・・・・16人
・
「担当業務だけでなく,県(市町村)の業務全体に,目を向けられるようになった。
」14人
講義中の六法全書を確認する作業や,ゼミレポート作成時の判例や行政実例を確認する作業が身
に付き,法的思考力が向上したと考えられる。また,法的根拠を理解することで,自身を持って職
務遂行できるようになったと思われる。
3 受講することにより,どのような能力が身についたと考えていますか?
・
「広い視野」
・・・・・・・47人
・
「説明力」
・・・・・・27人
・
「問題解決能力」
・・・・・22人
・
「法令解釈」
・・・・・14人
専門,経歴,個性が違う二十数人の講師による指導や,経験や考え方の違う他自治体の受講
者との意見交換等による刺激に,視野を広げる効果があると考える。