中堅職員研修の御案内 - 東北自治総合研修センター

平成26年5月2日
平成26年度 第194・195回
中堅職員研修の御案内
地方分権一括法による自治体の裁量権の増大,急激な少子・高齢化の進展,東日本大震災からの
復興等,東北の地方自治体職員が担う業務の範囲及び量は増大しています。一方で,現状を的確に
分析し将来の動向を予測して,自治体の特性を踏まえた独自のビジョンに基づく有効な政策を実行
することが必要とされます。
中堅職員研修では,中堅職員に必要とされる総合的な資質向上を目指すとともに,広い視野と柔
軟な発想,判断能力などを身に付け,将来リーダーになる人材の育成を図ります。
東北地方の職員と共に切磋琢磨し,職員間のネットワークも築くことができるこの研修は,自治
体の将来を担っていく職員にとって,必ず役に立つものになるでしょう。
東北各自治体の皆様の受講をお待ちしています。
1 目的
政策形成能力,職務遂行能力,マネジメント能力等の向上を図り,地方分権時代における自
治体の中核を担い将来リーダーとなる職員の育成を図る。
2 対象者・予定人数
原則受講時年齢:30歳以上41歳未満の職員
各回
50人予定
3 実施期間・申込期限
〔第194回〕
実施期間:平成26年8月18日(月)∼10月17日(金)
申込期限:平成26年7月4日(金)
〔第195回〕
実施期間:平成26年10月20日(月)∼12月19日(金)
申込期限:平成26年8月29日(金)
4 研修科目,時間,内容,講師 ⇒ 別紙のとおり
5 研修会場
公益財団法人東北自治研修所(東北自治総合研修センター内)
〒981-3341 宮城県黒川郡富谷町成田二丁目22-1(アクセスは,HPを参照してください。)
6 宿泊先
研修は,全寮制で行います。
宿泊先は,東北自治総合研修センター内の宿泊施設「青葉寮」です。
宿泊室は,全室個室です。週末は,外泊が可能です。
7 経
費
(1) 研修受講料は,無料です。
(2) 宿泊負担金は,1泊3,200円×60泊=192,000円(税込)です。
研修終了後に発行する請求書により貴機関から指定の口座へ振り込み願います。
(3) 食事は,別料金です。〔定食価格:朝食450円,昼食600円,夕食650円〕
(4) 六法全書(平成26年度版)を事前に購入し,持参してください。
(5)
講義のテキストとして,書籍を事前に購入していただく場合があります。必要な場合は,
受講決定時にお知らせします。
〈参考:平成25年度 「行政法要論」原田尚彦著
学陽書房
定価3,465円〉
(6) 現地調査の際の経費として,数千円の交通費が必要となる場合があります。
8 施設の概要
○研修棟:講堂1室,教室7室,演習室 20 室,図書室(蔵書約 8,000 冊),
パソコン(ネット可,DVD 完備),ラウンジ8室等
○宿泊棟:宿泊室 250 室(うち身障者用3室),娯楽室,談話室,大・中浴場
シャワールーム,食堂,売店
○屋内外施設:体育館(バレーボール・バトミントン・卓球・バスケットボール等,屋内ス
ポーツはほとんどできます。
)テニスコート
9 その他
(1) 受 付:平成26年8月18日(月)・10月20日(月)
(2) 開講式:
(3)
午前11時から
同 日
午後1時から
携行品:「六法全書」,事前購入のテキスト,パソコン,共済組合員証,寮生活で必要な
日用品
その他,詳細は,受講決定時にお知らせします
10
連 絡 先
公益財団法人 東北自治研修所 URL:http://www.thk-jc.or.jp
〔東北6県の自治体職員の資質・能力の向上を図るため,6県の出資により設立された法人です。
〕
TEL:022-351-5771
FAX:022-351-5773
メール:[email protected]
担当:梅澤信一,佐藤祐美子
平成26年度 東北六県
中堅職員研修 研修科目・講師名簿(予定)
H26.5.2現在
科 目
行政法
民 法
地方自治法(法学概論含む)
地方公務員法(雇用関係中心)
法
律
・
経
済
ゼミナール (自習1コマ,3時間含)
民 法
行政法
地方自治法
時間 コマ
24
24
15
6
8 地方行政の根拠となる「行
政法」の基礎を座学中心に
学ぶ。
8 民法総則から親族・相続ま
で民法全般の基礎を座学中
心に学ぶ。
5
2
19
5
(16)
(4)
(16)
(16)
講義内容
(4)
(4)
地方自治法改正後の動きに
ついて,直近の情報・新聞
等の報道を盛り込んだ研修
地方公務員法の基礎及び職
員の様々な雇用形態の特性
と注意点
講師
所属・職名・氏名
東北大学大学院法学研究科 教授
中 原 茂 樹
仙台そよかぜ法律事務所 弁護士
伊 東 満 彦
東北大学大学院法学研究科 教授
宍 戸 邦 久
(一社)日本経営協会 講師
江 原 勲 (第194回)
寶 金 敏 明 (第195回)
山谷法律事務所 弁護士
・各法律科目で学習した基
礎知識を発展させ,座学と
の相乗効果でより理解を深
めるゼミナール。
・少人数グループでの判例
などを題材にした問題研究
を実施する。
山 谷 澄 雄
八島法律事務所 弁護士
三 輪 佳 久
東北大学大学院法学研究科 教授
宍 戸 邦 久
地域経済学
自治体財政
15
18
5
東北地方共通の経済の疲弊
の現状と課題,地域経済活
性化のための行政政策を学
ぶ。
6
東北学院大学経済学部 教授
千 葉 昭 彦
立教大学経済学部 教授
・自治体財政の基礎
・東北地方の自治体の抱え
る課題と解決策,震災復興
の財政問題等
池 上 岳 彦 (第194回)
福島大学経済経営学類 教授
清 水 修 二 (第195回)
政策形成シミュレーション
政
策
戦
略
Ⅰ 少子・高齢社会の政策戦略 15
5 自治体単位の少子・高齢社
会の現状と将来を予測し,
有効な政策を研究する。
Ⅱ環境政策
22
7
Ⅲ政策法務
18
6 課題事例研究,法制提案実
東北大学大学院経済学研究科 教授
吉 田 浩
東北大学大学院環境科学研究科 教授
環境問題の基本を理解し,
自治体の環境政策の現状と
吉 岡 敏 明
課題を学び,グループごと
に環境政策を研究し,(現地 宮城県環境生活部環境政策課技術副参事
調査含む。)発表する。
阿 部 孝 雄
自治体における政策法務を
習をグループごとに研究
し,発表することで学ぶ。
東北大学大学院法学研究科 教授
宍 戸 邦 久
3
東北の農業
1 農業経済の観点から東北の
東北大学教養教育院 総長特命教授
農業戦略を多角的に学ぶ。
東北の商工観光業
政策の実際Ⅰ
3
3
1 講師の体験談から地域活性
化政策の発想転換を図るこ
とができる。
1 スーパー公務員で有名な講
工 藤 昭 彦
(有)プランニング開 代表取締役
新 田 新一郎
羽咋市教育委員会文化財室 室長
師の地域活性化実践談
政
策
戦
略
政策の実際Ⅱ
震災復興関連講話
3
3
3
3
政策形成能力開発
14
1
GIS(地理情報システ
ム)を公共施設の利用と更
新に活用した事例紹介
1 東日本大震災直後の対応か
1
1
ら復興を進めている現状と
課題等について,講師の体
験談を聴く。
首長としての危機管理と職
務遂行,行政機能が麻痺し
た状況での職員の対応,水
産加工会社の工場再建まで
の道のりと自治体へ臨むこ
となど。
4 政策形成の手法を演習をと
おして体系的に学ぶ。
ロジカルシンキング
人を動かすコミュニケーション
14
14
4 論理的思考を身に付ける演
習を行い,最後にディベー
トの試合を実施する。
4 プレゼンテーション,ファ
シリテーションの演習
能
力
開
発
等
マネジメント
CS接遇実践
14
7
2
2
マネジメントの基礎
業務改善,知的労働者に対
するマネジメント,メンタ
ルヘルスケア,キャリアデ
ザイン
CS接遇,クレーム対応
高 野 誠 鮮
新潟市都市政策部
GISセンター 主査
長谷川 普 一
東松島市長
阿 部 秀 保
岩沼市職員
調整中
太協物産(株)
宇壽山 純 一
(一社)日本経営協会 専任講師
増 田 勝 之
(有)N&Sラーニング 代表取締役
西 部 直 樹
(株)話し方研究所 主任教授
山 本 昭 生
(一社)日本経営協会 講師
手 島 伸 夫
(有)キャリアコム 代表取締役
黒 田 敬 子
3
特別講話1
3
特別講話2
そ
の
他
1 民間企業代表から学ぶリー
ダーのあり方,震災からの
復興等
1
体 育
4
1
開講式,閉講式等
5
1
275
84
計
(株)高橋工業 代表取締役
高 橋 和 志
調整中
体を動かしてストレス解消
とコミュニケーション増進
を図る。毎回1時間程度。
(公社)日本3B体操協会東北地区地区長
中 島 弘 子
−
●●平成 25 年度
第 192 回,第 193 回受講者の感想●●
研修を受講したことで、他の自治体においても
今回の研修では、震災関連講話や各分野で活躍され
自分の自治体と同様の問題を抱えており、それに
ている方々の講演などを聞くことができたことは、私
対して自分と同年代の職員がどのように考えてい
るか知ることができた。課題に対する明確な解決
の今後の業務に対する考え方や行動について大きく影
響を受けるものであったと思います。トップに立つ者
策に辿りついた訳ではないが、自分にはない視点
の判断や決断、公務員は誰のためにあり、何のために
での考えを多数聞けたり、東北という枠組みで行
政について考えることは、これまでにない貴重な
経験だった。様々な角度からまちづくりを考える
あるのか、そして今後どんな行動をとっていくべきな
のか、心に強く響いてきました。
こと、柔軟な発想を持つこと、自分も一市民とし
ての視点を持つこと等、今回の研修で得たものを
今後の業務に活かしていきたいと思う。
東北6県から集まった研修生の皆さんは、自分には
ない知識や経験を豊富に持っている方々で、自分の知
識不足とレベルの低さを痛感しましたが、皆さんから
大いに刺激を受け、自分にとって得るものが非常に大
今回の研修で,今まで自分が行ってきたことは
きかったと感じております。また、物事には多様な視
あくまでも自己流であり,法令にはこれらを支え
点があり、様々な考え方が存在することも感じました。
る学問がひかえ,広い裾野が広がっていることを
どのような状況においても、柔軟な発想を持ち、冷静
初めて知ることができました。この基礎的部分を
かつ臨機応変に対応していかなければいけないと感じ
一通り理解しているからこそ,日常の業務が裏付
ております。また、日常業務に追われるだけの毎日に
けを持ち,自信を持って業務に当たることができ
あっても、
「気づく」ことの大切さ、そして問題を見つ
るのだと思いました。
け解決すべき方法を考える必要性を感じました。
この研修は、自分のスキルアップのための研修
研修の成果は、一言では言い表せない。が、一つ感
であったと思うと同時に、研修仲間40名の「住
じたことは、いずれの研修生も自分たちが暮らす地域
民目線での仕事の仕方」を学んだ研修でした。住
の発展を願っていることである。今後の東北の将来は、
民のためと行動した成功例や失敗談、これまでの
限界集落の問題もあり、決して明るいものばかりとは
慣習にとらわれず、業務の手法を工夫した話など、
いえない。しかしそのような中にあって、例えば、I
同じような年数を経験した仲間達の話は、誇りに
LCの当地域への誘致は、東北全体が大きく変わるチ
満ちていて、刺激をうけました。
「わが街、自慢の
ャンスとなるかもしれない。そのときには、今回の研
街、愛する街」と言った郷土愛あふれる仲間の話
修で得たネットワークを十分に活用したいと思う。東
を聞くと、東北もいいところがたくさんあるなあ
北6県、各市町村がそれぞれの強み、持ち味を活かし、
と改めて実感するとともに、訪れたい場所も増え
東北の復興を世界にアピールしていきたい。
ました。