大改造時代がやってきた 過去に建設された公共施設等が

大改造時代がやってきた
過去に建設された公共施設等がこれから大量に更新時期を迎える。また、人口減少など
により今後の公共施設等の利用需要が変化していく中で、施設全体の最適化を図る必要に
迫られている。そこで公共施設等の全体を把握し、長期的な視点をもって更新・統廃合・
長寿命化などを計画的に行い、財政負担を軽減または平準化するとともに、公共施設等の
最適な配置を実現することが必要となっている。
角田市では、国からの「公共施設等総合管理計画」の策定の要請を受け、平成 27・ 28
年度の2年間で計画を策定することになり「公共施設長寿命化対策室」を新設して取り組
むことになった。公共施設等には建物のほか橋や道路なども含まれ膨大な件数となる。
既に事業を終えた施設もある。旧健康センターは廃止解体。学校施設の耐震化工事と改
築は全校分が終了。市役所西庁舎は耐震改修済み。東日本大震災で被災した市民センター
は、研修棟の大規模改修とホール棟の改築を行い、4月に一部供用を開始した。総事業費
は 32.6 億円を要した。
今年度は学校給食センターの建て替え工事が始まる。総事業費は約 16 億円を見込む。自
治センター(27 年度は枝野・桜・北郷・西根)のトイレを男女別に改修する工事も始まる。
角田自治センターは解体する方針であるが、市民センターの利用状況を見ながら代替機能
を確保することにしている。市営住宅は水洗化工事等を行っているが、建て替えも必要だ。
きょうりょう
橋 梁 長寿命化修繕計画の対象となっている橋は 52 か所もある。総事業費 10 数億円を見込
すみやしろ
み小田川に架け替えを進めている 住社 橋に続き、枝野橋の補修事業が始まる(今年度は調
査設計)
。いずれも国の手厚い財政支援が必要だ。
市民生活に不可欠な公共施設は補修して寿命を延ばすか、建て替えが必要だ。また利用
者数が少なく維持することが困難な施設で、他に代替可能な施設がある場合には、統廃合
の判断もせざるを得ない。将来の人口と経済が縮減する時代を見据えた角田市の大改造計
画が始まった。一方では、道の駅など地方創生に寄与する新たな施設整備への期待が大き
いのも確かだ。
▲今年度に補修事業の設計に着手する枝野橋にて