医学部教授「巨額副収入」

医師が反対 した。製薬協関係者は
など業界団体はもち ろん、様 々な
年度
〓一
一
例えば前出 の森 下は、
二人も いた のだ。
講演料を受け取 った医師が百七十
、
分子心血管生物 ・薬理学︶
教授 ︵
、堀内 正嗣 ・愛媛大学
血圧内科 ︶
大 学教授 ︵
循環器 ・呼 吸器 ・腎高
治医科大学教授、檜垣賓 男 ・愛媛
製薬業界がばら撒く ﹁
黒 い講演料﹂
く。 これ では、﹁
大学教授 と は名
ば かり の製薬 企業 の広告塔 ﹂ ︵
阪
大 OB︶
と言われ ても仕方 がな い。
﹁これ で連 中も 年 貢 の納 め時 で
﹁日本糖 尿病学会 の幹部 から は、
だけ で、合計百回以上 の製薬企業
医 の
森下は日本高血圧学会 の理事だ
が、同学会 の他 の幹部たちも大差
す﹂と医療業界誌 の記者は溜飲を
﹃
C項 目を公 開 したら、今後 、臨
光 山 勝 慶 ・熊本大学教授 、小室
一成 ・東大教授は、 いずれも年間
な い。同じく理事 の苅尾七臣 ・自
連中﹂と
下げ て いる。彼 の一
言つ ﹁
は、
一昨年以来、不正 への関与を
主催 の講演会を こなし、総額 二千
特筆す べきは小室だ。天皇 の主
床開発 には 一切協力しな い﹄と凄
まれましたし、大阪大学 の森 下竜
治医も務める医学界 の大物だが、
指 されてきた医学部教授たちだ。
摘
この連中が恐れる のは、日本製
千葉大学時代 に発表 したバルサ ル
一千五百万円以上を受 け取 って い
タ ンの臨床研究 の論文 で不正が指
五百万円以上 のカネを製薬企業か
摘された。この論文 は掲載誌編集
ら受 け取 って いる。最も多 いのが、
れも バルサ ルタ ン、テルミサルタ
部 の意向 で強制的 に撤回され、千
こんなデータを開
一教授からは ﹃
ンと いう高血圧治療薬を 販売す る
葉大は小室が所属し ていた東大 に
製薬協︶の ﹁
薬工業協会 ︵
企業活動
この結果、製薬企業各社は、会
メーカーだ。 ノ社 の社員は薬事法
処分を要請した。さら に、首相官
たことが判明した。
来社
社 に来な いと閲覧 できな い ﹁
違反 で逮捕されたし、 べ社も同様
か のノバ ルテイス フ アー マ︵
以 下、
ィング等業務委託費 ﹂が公開され
る。 つまり、ど の医師が、ど の製
閲覧方式﹂や、来社 し ても ﹁コピ
の販売促進手法を用 いて いた。な
邸ま でが関係省庁 に対 し、小室 に
示し て、子どもが誘拐されたら責
薬企業 から いくらもら つているか
ーは禁止 ﹂など、姑息な手段 でお
ぜなら、 べ社 の青野吉晃前社長は
公的研究費を付けな いよう指示し
ノ社 ︶で約七百 四十 万円。次 いで
が自 日 の下に晒される のだ。製薬
抱え医師 の擁護 に躍起とな った。
ノ社 の元営業 本部 長。﹁バ ルサ ル
たほどだ。
任をと ってくれる のか﹄と脅 され
協 は二〇 一一年 一月 にガイドライ
医師たち の抵抗も当然だ ろヽ
つ。
タ ン事件 の張本 人﹂ ︵
前出 の医療
小室と同様 に研究不正が指摘さ
と医療機関等 の関係 の透明性ガイ
ド ライ ン︵
以 下、ガイド ライ ンと
ンを策定 し、
三二年 三月 に改定 。
先月末、
製薬各社 が 一三年度 の﹁
C
と言われる始末だ。
業界誌記者︶
れ て いる東大医学部教授は、門脇
甲つ。
一
一
一
ました﹂と一
昨年より奨学寄附金など、
一部 の
項目﹂ の情報開示を終え たが、編
疑惑を持たれた ノ社 の臨床研究
孝︵
糖尿病 ・代謝内科︶
と黒川峰夫
に基づく資金提供 の開示だ。今年
情報 の開示を始めた。
集部が入手 した集計 データの結果
に対して、森下が 一貫して ﹁
不正
血液 ・腫瘍内科︶
だ。 いずれも 、
︵
ベーリ ンガ ーイ ング ル ハイ ム︵
以
下、 べ社 ︶の約 六百万円だ。 いず
ガイド ライ ンに基づく情報開示
には唖然とさせられる。総額 で二
はな い﹂と擁護 した のも納得が い
原稿執筆料 ・監修料 、 コンサ ルテ
から ﹁
講師謝金 、
C項目﹂と呼 ぶ ﹁
を進める上 で、医師が最も抵抗 し
十五億円を超え 、
一千万円以上 の
天皇 の主治 医も 百回以上 の護 戸
た のがC項目 である。日本医学会
104
「巨額副収入」
の実態
医学部教授
2015.3選 択
今 回 の情報開示 で巨額 のカネを製
薬企業 から受け取 って いた ことが
酒、ゴ ル フ、旅行 、妻 への贈り物
たち の懐を潤し て いると いう こと
納税者 が、
一部 のけしからん医師
の商売 と いう ことだ。ただ、製薬
れが上手 にでき れば、﹁
副業 ﹂と
⋮ ⋮。薬屋 のお抱え医師は、
一度
製薬会社と医師 のど つぷりな癒着
一千八百万円以上 の
演を こなし、
し て十分な報酬が得られるわけだ。
を忘 れ てはならな い。 ︵
敬称略︶
学術情報 の啓 蒙 ﹂と 謳 い
り は、﹁
カネを受 け取 って いた。門脇は東
や つたらやめられな い、ぼろ儲け
会社 のカネは、元をたどれば国民
大病院 の病院長だ。都内 の国立病
講演会など アルバイト に精を出
し て いる教授 の医局 では、必然的
ぶりを示す こと にな つた。しかし、
院長は 二十 四
院 の院長経験者 は ﹁
に仕事 は部下に丸投げとなり やす
の医療費が大半 であ る。まじめな
時間三百六十 五日拘束 される。朝
く、部下から の報告を鵜 杏みにす
る場合 が多 い。 この時、部下が不
これが全 てではあ るま い。食事 、
の当直医師 ・看護師から の報告か
正を働 いて いても チ ェックは でき
つつ、実際は製薬企業 の論理 に従
って、講演を行う こと であ る。そ
ら、夕方 の業務報告ま で気 の休ま
判明。門脇 の場合 、約 八十回 の講
るヒ マがな い﹂と嘆く。同様 の重
ず、不正がばれ ても、自分は責任
製薬企業 から高額 の講演料をも
職 にあ ったはず の門脇 が、時 に泊
はな い。門脇 は本業をそ っち のけ
ら つて いた教授 の多くは、国公立
がな いと言 い逃れる。まさに当事
にしたか、あ る いは講演名目 で製
大学 の職員だ。 こう し て講演 回数
まりがけとなる講演を、年間 に八
薬会社 からカネだけをもら つて い
や金額が明らかにな った今 、お咎
者意識 の欠如 であ る。
問山大学大学院 教授 (循 環器 内科学 )
十回以上もまとも にこなせるはず
た のか、どちらか であ ろう 。
めはな いのか。あ る東大病院職員
前出 の医療業界誌 の記者は ﹁
不
一定 の時間と、兼業から
ります。
は ﹁
東大 では兼業規制 の内規があ
祥事を起 こす医局 には共通 の特徴
の収入が本給を超え ては いけませ
ん﹂と一
甲つ。門脇をはじめとした
一
一
一
元をたど れば 国民 の医療 費
があ る﹂と いう 。まず内科など薬
問題 の教授たちは、製薬企業 の講
演以外 にも政府 の審議会 の委員な
を使う医局 であ ること。 いくら興
味深 い研究をし て いても基礎 の研
本業 の収入より、 アルバイト の収
入 の方 が多く ても不思議 ではな い。
今 回 のC項目 の公表 は、改 め て
どを務 め、副収入があ るはずだ。
究者 に講師依頼 の声はかからな い
し、外科医 の講演会 は少な い。年
に何十回、
何百回と講演をした 0﹂
と にな って いる︶教授 たち の役 回
(内 科学講座 循環器内科学部門)
自治医科大学1教 授
││1議
(整 形外科 │り
│1轟夫1医 学音1泰 1良病院 教授
‐
澤 大学大学1院 教授 (心 臓血管■高血匡内科学)
=島
受領金額 2,000万 円以上 2,500万 円未満 15名 、 1,000万 円以上 2,000万 円未満 146名
20153選 択
の実態
医学部教授「巨額副収入」
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大 阪大学大学院 教授 (医 学系研究科 臨床遺伝子治療学 )
森下 竜―
(医 学部医学科)
久留1米 大学1教 授
'
愛知医科大学病院 教授 (感 染症科 )
三鴨 廣繁
川崎医療福祉大学 特任教授 (医 療福祉経 営学科 )
加来 浩平
心臓血管研究所付属病院 所長
山下 武志
東京医科大学病院 主任教授 (糖 尿病 ・ 代謝 。内分泌 内科 )
小 田原 雅人
(医 学研究科)
1順天堂大学大学院1特 任教授