ALS 患者における胃瘻造設後の予後規定因子について

K. Bokuda et al. 1
ALS 患者における胃瘻造設後の予後規定因子についての検討
Post-PEG survival prognostic factors in ALS
木田耕太 1*, 清水俊夫 1, 川田明広 1, 中野今治 1
1
東京都立神経病院
東京都立神経病院
脳神経内科
脳神経内科
〒183-0042 東京都府中市武蔵台 2-6-1
電話番号 042-323-5110, FAX 042-322-6219
Email [email protected]
K. Bokuda et al. 2
要約:
目的:低栄養は,筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の生存を規定する因子であり,早期
の経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)が推奨されている.本研究は ALS 患者における
PEG について,最適な時期を見出すことを目的とした.
方法:当施設において PEG を実施した連続 98 人の孤発性 ALS 患者を対象とした.
エンドポイントを死亡,気管切開,人工呼吸器の使用と定義し,後方視的に解析を行
った. PEG 後,エンドポイントまでの期間と,PEG 時の臨床パラメーターとの関連
について,log-rank テスト および Cox 比例ハザード回帰モデルを用いて解析した.
結果:Log-rank テストの結果から,動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)≤ 40 mmHg (p =
0.0047),座位で測定した努力肺活量 (FVC) ≥ 38% (p = 0.0003),および球麻痺症状で
発症した群 (p = 0.0181)が有意な PEG 後の予後不良因子であることがわかった.多変
量解析では,FVC と PaCO2(p = 0.008, p = 0.0265, respectively)について PEG 後の予後
との関連が示された.
結論:PEG は ALS 発症早期,特に軽微な呼吸不全が始まり動脈血二酸化炭素分圧が
上昇し始める頃には実施することが推奨される.
K. Bokuda et al. 3
Introduction
低栄養は,筋萎縮性側索硬化症(ALS)の独立した予後規定因子であり(1–3),早期に経
皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を行い,体重維持に努めることが推奨されている (4). 近
年の報告 (5,6)やガイドライン (7,8)は,ALS 患者が嚥下障害による栄養低下をきたす
場合,とくに病前体重の 5–10%の体重減少が生じた場合や BMI < 20 kg/m2 あるいは <
18.5 kg/m2 と,低体重傾向を示し,かつ呼吸状態を含めた全身状態が保たれている場
合には PEG を考慮するべきであるとされる(7).嚥下障害が生じている患者について
は,努力肺活量(FVC)が 50%以上であることが低リスクに PEG を行う要件とされ
る(5,7,8). また,本邦では実施が少ないが X 線透視下の胃瘻造設術が,欧米では呼吸
器関連合併症のリスク低減に有用とされている(5). しかしながら,ALS 患者における
PEG の最適な時期についてはこれまで確立されているとは言えない.本論文では,
ALS 患者における PEG 後の予後規定因子について明確にし,ALS 患者における PEG
の最適な時期を見いだすことを目的とした.
対象と方法
対象
2003 年3月から 2012 年4月の間に東京都立神経病院に入院し,東京都立多摩総合医
K. Bokuda et al. 4
療センター(2010 年7月までは東京都立府中病院)外科で PEG を受けた連続 115 例
を対象とした.ALS の家族歴のある4例,PEG 時に既に ALS 発症後 10 年以上経過し
ていた6例,PEG 時既に気管切開や非侵襲的人工呼吸器(NIV)を含むなんらかの人
工呼吸管理を受けていた7例を除外した.上記患者を除く 98 例について検討を行っ
た.患者の臨床的特徴については表1に示した.全ての患者は El Escorial 基準 (9) で
clinically definite, clinically probable, clinically probable-laboratory supported or clinically
possible ALS と診断されていた.全ての患者は進行性の ALS の経過をとり,他の病態
の関与は見られなかった.胃瘻造設時に悪性新生物や,肺炎,慢性閉塞性肺疾患など
の合併は全ての患者において胃瘻造設時に認めなかった.ALS 発症時期(月)につい
ては,ALS に起因したなんらかの自覚症状を自覚した時期と定義した.ALS 発症年
齢は 68.5 ± 11.3 歳(mean ± S.D. range 30–89) であった.ALS 発症部位は,球麻痺症状
(n = 36) と 非球麻痺症状 (n = 62)であった.
全ての患者について PEG 術後の経過は当院で観察した.最終転帰は死亡,気管切
開,または終日の非侵襲的人工呼吸(NIV)を含む人工呼吸器使用とした.本研究に
おいては,気管切開,または終日人工呼吸管理を必要とした時点を,呼吸停止である
死亡と同等と考えてエンドポイントと設定し,ALS の生命予後予測因子の検討を行っ
た.我々は PEG 後の生存期間を PEG からエンドポイントまでの期間(月)と定義し
K. Bokuda et al. 5
た.打ち切り日は,2012 年 12 月末日とした.
全ての患者から,PEG に際し書面を用いてインフォームドコンセントを行い,同
意を得ている.本研究は,東京都立神経病院倫理委員会の承認を受けている.
経皮的経内視鏡的胃瘻造設術の方法
PEG の主たる適応は,病前体重から 10%以上の体重減少,嚥下障害を呈した ALS
患者であるが,これらに該当しない場合にも患者からの要求があった場合に実施した.
PEG は東京都立神経病院に隣接する,東京都立多摩総合医療センター(2010 年 2 月
末日までは東京都立府中病院;名称変更)の熟練した外科医によって手術および内視
鏡操作を行った.PEG の術式は 2005 年 12 月までは pull 法で 行われ,Boston Scientific
社の Safety PEG Kit TM が使用された.2006 年1月以降は,イントロデューサー変法
により行われ, 日本 Covidien 社の Kangaroo Seldinger PEG Kit TM が用いられた.対象
患者は PEG に際し,鼻咽頭の表面麻酔のみを受け,いずれの患者も経静脈的鎮静を
受けなかった.PEG は全ての患者で安全に行われ,手技に関連した死亡や,緊急で人
工呼吸管理を要するケースはなかった.本研究の対象となるコホートには,
radiologically inserted gasatrostomy (RIG)および per-oral image-guided gastrostomy (PIG)
(10)を実施した患者は含まれていない.
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栄養状態,呼吸状態
PEG 時における患者の体重(kg), 身長 (m), および BMIs (kg/m2) は測定され, 本研究
における患者の栄養評価の指標とした. 改定版 ALS 機能評価スケール (ALSFRS-R)
(11)のスコア, FVC 値 (予測値に対する%), 動脈血二酸化炭素分圧 (PaCO2)(mmHg),
が全ての患者から得られた. FVC および PaCO2 はいずれも座位で測定され, これら
を呼吸機能の指標とした.
統計解析
上記 PEG 時の各臨床項目を,PEG 実施日を0日として Kaplan-Meier 生存解析法およ
び log-rank テストにより検定した.検討した臨床項目は 性別,ALS 発症年齢(≥ 65 歳
あるいは < 65 歳),ALS 初発部位(球麻痺,非球麻痺), PEG 時の BMI (≥ 18.5 kg/m2
あるいは< 18.5 kg/m2), ALSFRS-R, FVC, PaCO2 である.ALSFRS-R, FVC, PaCO2 の各
値については,log-rank テストにおいて有意差を呈するカットオフ値を見出すべく検
討を行った.その後,Cox 比例ハザード回帰モデルによる単変量および多変量解析を
行い各項目が予後予測因子として有意か否かを検討した.グループ間の関連について
は Mann-Whitney U-テストによって検定した.最後に,PEG 後の生存期間と BMI, FVC,
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PaCO2 との関連について Spearman’s rank correlation test により検定した.
p 値 < 0.05 を統計学的有意と定め, JMP® 9.0.0 for Macintosh (SAS Institute Inc.
Cary, North Carolina, USA)を用いて統計解析を行った.
結果
表 I に示す通り, ALS 発症から PEG までの平均期間は 29.6 ヶ月であった. PEG におけ
る FVC および PaCO2 の平均値はそれぞれ 46.6%,44.9 mmHg,であった.PEG からエ
ンドポイントまでの平均期間は 5.6 ヶ月であった.
性別,ALS 発症時年齢 (≥ 65 years or < 65 years),PEG 時の BMI (≥ 18.5 kg/m2 or <
18.5 kg/m2),と PEG 後のエンドポイントまでの期間(生存期間)については log-rank テ
ストで有意な差を認めなかった.ALS 初発部位(球麻痺発症,非球麻痺発症)は,PEG
後の生存期間に有意差を認め (図 1A), 球麻痺発症群では非球麻痺発症群と比して有
意に予後良好であった (p = 0.0181).ALS 発症から PEG までの期間は,球麻痺発症群
では 21.1 ± 2.03 ヶ月であったのに対し,非球麻痺発症群では 34.5 ± 2.62 ヶ月と有意に
短かった(p = 0.0003).ALS 発症からエンドポイントまでの期間は球麻痺発症群では
30.7 ± 2.79 ヶ月と,非球麻痺発症群の 41.6 ± 3.16 ヶ月と比して有意に短かった (p =
0.0145).
K. Bokuda et al. 8
PEG 時の FVC 値の検定に際しては,まずガイドラインで安全に PEG を行う上で
のカットオフ値とされる 50%(6)をカットオフ値として検定を行った.しかしながら
FVC ≥ 50%群と FVC < 50% 群の PEG 後最終転帰までの期間には差を認めなかった.
本研究のコホートの PEG 時の FVC の平均値は 46.6%であったこともあり,2%毎にカ
ットオフ値を下げて解析を続けた.PEG 後の生存期間について有意差を認めた最も高
い FVC 値は 38%であり,PEG 時の FVC ≥ 38%の群が FVC < 38% 群と比して有意に
良好な生存率を示した(p = 0.0003) (図 1B).
PaCO2 については,まず PaCO2 ≤ 50 mmHg ,PaCO2 > 50 mmHg の 2 群について
PEG 後の生存期間を検定した.当然のことながら log-rank 検定で 2 群間に PEG の生
存期間について有意な差を認めた. この結果受け,2 群間に有意差をもつ最小の
PaCO2 を確認するために 1 mmHg ずつカットオフ値を下げて log-rank 検定を繰り返し
実施した.上記検定の結果,40 mmHg が PEG 後の生存期間に有意差を示す最小のカ
ットオフ値と判明した.すなわち,PEG 時の PaCO2 ≤ 40 mmHg の群では PaCO2 > 40
mmHg の群と比して有意に PEG 後の予後が良好であった (p = 0.0047) (図 1C).同様
の手法を用いて,ALSFRS-R と PEG 後の生存期間について検定を行ったが,有意な
カットオフ値は見出せなかった.
PaCO2 値は,PEG 後の生存期間と有意な相関を認め(p = 0.0007) (図 2A),FVC 値
K. Bokuda et al. 9
(p = 0.0388) (図 2B).PEG 時の BMI (p = 0.0465) (図 2C), についても PEG 後の生存期
間と有意な相関を認めた. FVC 値と PaCO2 の間には,有意な相関が認められた(p =
0.0006).
Cox 比例ハザード回帰モデルによる単変量解析では,ALS 発症部位 (球麻痺発
症群 vs. 非球麻痺発症群),
FVC (< 38% vs. ≥ 38%),PaCO2 (≤ 40 mmHg vs. > 40
mmHg) がいずれも PEG 後の生存期間との有意な関連を示し(表 II). 単変量解析で有
意であった各項目を含む Cox 比例ハザード回帰モデルによる多変量解析では FVC と
PaCO2 に PEG 後の生存期間と強い関連がみられた(表 II).
議論
本研究は ALS 初発部位と,座位で測定した FVC 値と PaCO2 に規定される呼吸機能が,
PEG の生存期間までの予後規定因子であることを示した.これまでに PEG は ALS 患
者の体重を安定化させ,生存期間を延長すると報告されているが(12,13), PEG を実
施する最適な時期について明確に論じているものはこれまでになかった.本研究の結
果は,ALS 患者の胃瘻造設の適応に光を当てるものと考える.
ALS 初発部位が球麻痺発症の群では PEG の生存期間が非球麻痺発症群と比して
有意に長かった.この結果はおそらく ALS 発症から PEG までの期間の差による影響
K. Bokuda et al. 10
が大きいと考えられる(14).球麻痺を有する患者では,球麻痺のない患者と比較して
早期から食餌の経口摂取に支障をきたし,PEG による経腸栄養などの介入を要する.
球麻痺発症群が非球麻痺発症群と比して発症から最終転帰までの期間が有意に短い
が,これは PEG が球麻痺発症患者の ALS の自然経過を止める/遅らせるものではな
い.しかしながら,非球麻痺発症群においても,嚥下障害が生じたら可及的速やかに
PEG を行うべきであると考えられる.
本邦および欧米の ALS 治療ガイドラインでは,PEG は FVC 50%以上で行われ
ることが推奨されており, PEG 時の FVC 30%未満では PEG を実施することは危険
であるとされている (7). 本研究では,FVC 50% や 40% をカットオフ値とした場合
に PEG の生存期間に有意差を認めなかった.無論,呼吸機能が十分に維持される早
期に PEG を実施すべきであると我々も考えているが,本研究の結果からは FVC が
40%まで低下していても, PEG 後の予後には影響がなかった. PEG 時の FVC カット
オフ値が 38%である事は随分低値と考えられるが,これは必要時に適切な呼吸補助を
行える体制を備えた上で,熟練した術者(外科医)が,非鎮静下,低侵襲で PEG を
行っている点が見逃せない. 実際に本コホートにおいてほとんどの例で内視鏡操作
を含め 20 分以内に手術を終了していた.PEG に際して鎮静を行っている施設におい
ては,より高い呼吸機能が必要とされる事は言及しておく.
K. Bokuda et al. 11
FVC と比較して, PaCO2 値は,正常範囲内である 40 mmHg がカットオフ値とな
った. PaCO2 は,通常相応の FVC 低下が見られてから初めて上昇に転じる傾向にあ
る.軽度から中等度に肺活量が低下した ALS 患者では無自覚のうちに代償性に呼吸
数の増加をきたし PaCO2 上昇が軽度にとどまる可能性,あるいはむしろ呼吸数の上
昇によりむしろ PaCO2 低下を一時的にきたす場合もあると考えている.その考えに基
けば, PaCO2 40 mmHg という数値はごく早期の呼吸機能障害による CO2 貯留傾向を
反映している可能性がある. PaCO2 は脳幹呼吸中枢の化学受容体により非常に狭い
範囲に維持されており,肺活量の低下によるごく軽度の PaCO2 上昇が見られても代償
機構が働くものと考えられる.
PEG 時の PaCO2 と PEG 後の生存期間については FVC や BMI と PEG 後の生存期間
との関連と比較してもより強い関係があると考えられた(15) (図 2) . したがって,
PaCO2 ALS 患者の PEG において最も鋭敏な指標であると考えられた.単変量解析お
よび多変量解析の結果から,PaCO2 と FVC が PEG の独立した予後予測因子とされた.
残念ながら本研究から,最適な PEG のタイミングを明示することはできなかった.
本研究により導かれた FVC, PaCO2 のカットオフ値は現実的な PEG のタイミングと
してはいずれも低すぎるものであった.しかしながら,ALS 患者にける PEG は,FVC
38%以上に保たれ,軽微な PaCO2 貯留が始まったら速やかになされるべきであると結
K. Bokuda et al. 12
論する.特に持続的な PaCO2 の上昇や FVC 値の低下がみられる呼吸機能の悪化を呈
した場合には,PEG を検討すべきである.
謝辞
本研究は,東京都医学総合研究所ニューロパチープロジェクト,および日本 ALS 協
会の基金の援助を受けた.
K. Bokuda et al. 13
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K. Bokuda et al. 16
表 I. 患者背景
Parameter
Men: women, n
Value
(Range)
47:51
ALS 発症年齢 (years)
68.5 ± 11.3
(30–89)
PEG 時の年齢(years)
70.8 ± 10.9
(32–90)
ALS 初発部位, 球麻痺:非球麻痺, n
36:62
発症から PEG までの期間(months)
29.6 ± 19.0
(5.9–95.7)
ALSFRS-R (total score)
24.8 ± 8.4
(5–42)
ALSFRS-R (球麻痺発症)
4.2 ± 1.3
(0–7)
ALSFRS-R (呼吸筋発症)
9.7 ± 1.9
(2–12)
BMI (kg/m2)
17.8 ± 3.1
(11.2–28.3)
FVC (%)
46.6 ± 22.0
(12.1–105.2)
PaO2 (mmHg)
86.0 ± 11.3
(44.4–126.9)
PaCO2 (mmHg)
44.9 ± 8.7
(33.0–102.5)
PEG 後,最終転帰までの期間 (months)
5.6 ± 5.0
(0.2–18.6)
Data are expressed as means ± standard deviations (range). Each value was
recorded at the time of percutaneous endoscopic gastrostomy tube placement.
PEG: percutaneous endoscopic gastrostomy, ALSFRS-R: revised amyotrophic
lateral sclerosis functional rating scale, BMI: body mass index, FVC: forced vital
capacity, PaO2: arterial oxygen pressure, PaCO2: arterial carbon dioxide pressure.
K. Bokuda et al. 17
表 II. PEG 後の生存に関する単変量,多変量解析の結果
Variable
Hazard ratio
95% CI
p value
単変量解析
Sex
man vs. woman
0.881
0.572–1.359 0.5643
Age at disease onset older vs. younger than 65 years
1.345
0.859–2.154 0.1980
Disease-onset region 球麻痺 vs. 非球麻痺
0.582
0.364–0.911 0.0176
BMI
higher vs. lower than 18.5 kg/m2
1.551
0.989–2.492 0.0561
FVC
higher vs. lower than 38%
3.005
1.596–5.549 0.0009
PaCO2
lower vs. higher than 40 mmHg
2.145
1.273–3.796 0.0036
ALS 初発部位
球麻痺 vs. 非球麻痺
0.654
0.306–1.329 0.2448
FVC
higher vs. lower than 38%
2.508
1.277–4.877 0.0081
PaCO2
lower vs. higher than 40 mmHg
2.242
1.094–5.082 0.0265
多変量解析
CI: confidence interval, BMI: body mass index, FVC: forced vital capacity, PaCO2: arterial carbon
dioxide pressure.
K. Bokuda et al. 18
図の説明
図 1. Comparisons of the post-percutaneous endoscopic gastrostomy tube placement survival
rates between patients with amyotrophic lateral sclerosis with a bulbar or a spinal onset (p =
0.0181) (A), with forced vital capacity (FVC) values of < 38% or ≥ 38% (p = 0.0003) (B) and
with arterial carbon dioxide pressure (PaCO2) values of > 40 mmHg or ≤ 40 mmHg (p =
0.0047) (C) using the log-rank test.
図 2. Correlations between the clinical parameters and the length of survival following
percutaneous endoscopic gastrostomy tube placement using Spearman’s rank correlation test.
(A) Arterial carbon dioxide pressure (PaCO2) (y = 14.71 – 0.20x, r2 = 0.1240, p = 0.0007); (B)
forced vital capacity (FVC) (y = 3.31 + 0.07x, r2 = 0.0795, p = 0.0388) and (C) body mass
index (BMI) (y = –0.1167 + 0.3236x, r2 = 0.0406, p = 0.0465).