『初心 忘るべからず!』

杭州日本人学校
学校便り第 86 号
平成 27 年 5 月号
『初心 忘るべからず!』
5月・皐月。日本ではサツキツツジ(両端の尖った楕円形
の小さな葉の間から紅紫色漏斗状の5裂の花)が咲く頃にな
りました。4月10日から新学期が始まりました。約1ケ月
が過ぎますが、学級目標や個人目標も決まり、毎日前向きに
取り組み、教室で真剣に学ぶ杭州っ子の姿を見ると、この 1
年間での成長の凄さを目の当たりにします。
「はじめよければ、おわりよし!」といわれますが、室町時
代初期の能役者:世阿弥のことばに「当流に万能一徳の一句
あり、初心忘るべからず」(花鏡)とあるのを思い出します。「初心忘るべからず」とは、
① 初めのころの感動や気持ちを忘れずに、その目的をやり遂げよ!②未熟さゆえの失敗を
忘れず、糧として自らを戒め続けなさい! この言葉には、2つの意味がありますね。
元気な杭州っ子たちは、今日も「元気なあいさつ」
「はいと返事する」
「はきものをそろえ
る」の 3 つの約束を守り、がんばっています。
校訓『切磋琢磨』について説明します。この四字熟語は、中
国の書物「詩経(衛風、淇澳)「切するが如く磋するが如く琢
するが如く磨する如し」からの出典です。玉や石などを切りみ
がくように、道徳や学問に勉め励んでやまないこと。また、仲
間どうし互いに励まし合って学徳をみがくことです。
今年は、ぱんだ組 16 名、小学部 44 名、中学部 5 名、計
65 名の家族が集まり、出発しました。
4 月 13 日。かわいいぱんだ組(4・5歳児)さんが集まり、
元気よくスタートしました。たのしい歌やいろんな遊びや創作
活動に汗をかきながら過ごしています。昨年度に比べてお部屋
も 2 倍くらい広くなりました。新しく畳(たたみ)スペース
もできて、イグサのいい香りが漂ってきます。保育環境もよく
なり、遊び活動の領域もひろがり、おともだちの輪も大きく広
がっているようです。
本校の特色である「家族のような楽しい学校」づくりには、
異年齢集団(縦割り班)活動が欠かせません。本校では、「杭
州っ子班」
(ひろと班、てえい班、げんや班、ねね班、あさひ班、けいと・かんた班 7 班編
成)で遊びをみんなで楽しくおこないます。新入生歓迎全校遠足(4/24)も高学年が新
入生と手をつなぎなかよく歩きました。兄弟姉妹のようです。また、「杭州っ子班掃除」も
縦割り班活動で実施しています。教室や廊下などがきれいになると、みんなの心も美しくな
り、さあ明日からがんばろうという気持ちになります。