2015年08月号 マクロ経済見通し シニアFXマーケットアナリスト 尾河 眞樹 【米国経済】 7月15日に米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が行った議会証言は、予 想よりタカ派的な内容だった。同議長は、「米国経済は利上げに耐えられるだけ でなく、利上げを必要とする状況にあると考える」、「年内のいずれかの時点で 利上げが適切になる」などと発言。市場参加者に年内の利上げを意識させる証 言となった。7月27、28日に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明 文でも、米経済情勢に関する判断が上方修正されたことに加えて、利上げがそ う遠くない将来に開始されることを示唆する文言の変更が行われた。具体的に は「FOMCは、労働市場のさらなる改善を観察し、インフレ率が中期的に2%の 目標に戻ることに合理的な自信をもった際に、FFレート目標レンジを引き上げる ことが適切であろうと予想している」から、「FOMCは、労働市場のいくらかの (some)改善を観察し、インフレ率が・・・(以下同文)」に微修正が加えられた。 敢えて、「いくらかの(some)」を加えることによって、労働市場に関して利上げへ の条件が相当程度満たされつつあることを示したと言えよう。 FRBは利上げへの地な らし 7月30日に発表された4-6月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率 2.3%となり、市場予想の同2.5%は下回ったものの、1-3月期の低成長(改定後 で同0.6%)から持ち直した。個人消費が1-3月期の同1.8%増から4-6月期は 2.9%増へと高い伸びをみせたことが主因。一方、設備投資は、1-3月期の 1.6%増の後、0.6%減。前期比マイナスは2012年7-9月期以来で、ドル高やエ ネルギー価格下落が設備投資を圧迫した可能性が高い。ただ、非住宅建設投 資の減少率は1-3月期と比べて縮小しており、エネルギー関連産業での設備投 資削減は一服しつつあるようだ。FRBは利上げについて「経済指標次第(Data Dependent)」としているが、米国経済は総じて堅調であり、9月利上げに向けた 環境は整いつつあるといえよう。シティは最初の利上げが9月に行われ、2回目 は来年1-3月期になると予想している。 【図表2】米国個人消費 【図表1】米国GDP成長率 GDPの内容は総じて良 好 (前期比年率、%) 6 (前期比年率、%) 4.6 5 3.8 4 3 2 6 4.3 5 3.2 3.0 3 1.1 0.6 1 3.3 2.2 2.6 0.8 -0.9 -2 1.4 3.5 2.9 2.5 2.4 1.8 2.0 1 -1 3.8 3.5 2 0 4.3 4.2 4 2.3 2.1 1.9 3.0 0.7 1.1 1.1 1.4 1.7 1.8 1.3 0 -3 -1 1Q 2Q 3Q 2013年 4Q 1Q 2Q 3Q 2014年 4Q 1Q 2Q 3Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 4Q 2010年 2015年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 注:2015年7-9月期以降はシティ予想 (出所)米商務省 (出所)米商務省 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 2 マクロ経済見通し マーケットアナリスト 齊藤 聡 【ユーロ圏経済】 ギリシャ情勢は進展し つつあるものの・・・ ギリシャ議会は16日、欧州連合(EU)により第3次金融支援協議再開の条件と して求められていた財政改革法案を可決。これを受けてギリシャ政府はEUから つなぎ融資を獲得し、国際通貨基金(IMF)からの融資を返済したほか、欧州中 銀(ECB)の保有する国債も償還した。同国の資金繰りやユーロ圏離脱に関す る懸念は後退しつつあり、目先の域内経済に与える悪影響は限定されよう。た だ、今回の問題が進展する過程でチプラス政権の政治的影響力は低下してい るとみられ、民営化や政府支出削減など改革の進捗は遅れるとみられる。また、 改革を実行したとしても低成長で、僅かな財政改善しか想定できない点を踏ま えれば、本格的な債務再編を盛り込むのが妥当だろうが、世論の反発も見込ま れ、債権団側はこれを受け入れにくいだろう。ギリシャは厳しい監視・介入を受 けたうえで支援策を得ることになるが、本格的な債務再編なしで長期にわたり構 造改革を前進させるのは困難とみられ、再びギリシャと債権団側の溝は深まる 可能性が高い。こうした点を踏まえ、シティは今後1-3年のうちにギリシャがユー ロ圏を離脱すると予想する。それでも、ECBの流動性支援などにより景気は下 支えされるとみて、2016年の実質GDP見通しについては従前の前年比2.1% 増から同1.9%増へ小幅な下方修正にとどめた(図表1)。 労働市場の改善を背 景に消費は回復する見 込み ユーロ圏の失業率は緩やかな低下基調をたどっている(図表2)。2015年1-3月 期の総雇用者数が前年比150万人増と2009-2013年の平均(同120万人減)か ら大幅に改善していることが主因。正社員として働きたいがパートタイムで働い ている労働者などを含む広義失業率は同期に23.9%と2000-2014年の平均 (19.2%)を上回っており、労働市場の緩みは大きいが、ECBの金融緩和を背 景に失業率の低下は続く見込み。労働市場の改善は消費を支える可能性が高 く、シティは2015年のユーロ圏民間消費支出を前年比1.8%増と2014年(同 1.0%増)を上回ると予想する。 (前年比、%) 4 3 3.2 2.0 1.7 0.6 1.9 1.6 1.3 0.8 0.5 【図表2】ユーロ圏失業率 (%) 28 3 2.2 2 1 【図表1】ユーロ圏GDP成長率 26 失業率(ユーロ圏) 24 失業率(ドイツ) 22 失業率(スペイン) 20 18 0 16 -0.4 -1 -0.9 -2 12 10 8 -3 -4 14 6 -4.5 -5 4 07/01 08/01 09/01 10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 (出所)ユーロスタット 注:2015年以降はシティ予想 (出所)ユーロスタット 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 3 マクロ経済見通し シニアFXマーケットアナリスト 二宮 圭子 【日本経済】 GDP成長率見通しを下 方修正 日銀は7月14、15日の金融政策決定会合で現行政策を据え置いた。4月に公 表した「展望レポート」の中間評価をまとめ、2015年度の実質GDP成長率見通 しを1.7%と4月時点から0.3%ポイント引き下げた。日銀の黒田総裁は記者会 見で、2016年度前半の物価目標2.0%の達成に自信を示したが、足元の輸出・ 生産の落ち込みや中国の景気見通しなど先行きには懸念が残る。実際、6月の 全国コア消費者物価指数(生鮮を除くCPI)上昇率は前年比0.1%と5月と同水 準となりプラスを維持したが、2014年5月(同1.4%、消費増税の影響除く)を ピークに鈍化しており、日銀が物価目標を達成するハードルは依然として高い。 8月17日に発表される4-6月期実質GDP成長率は前期比年率マイナス1.7%と 従前予測(同プラス0.5%)から下方修正する。雇用・所得環境の改善は続いて いるが、個人消費は精彩を欠いており小幅な減少が予想される。さらに、米国 での設備投資の足踏みや中国の景気減速など最近の世界情勢を踏まえると、 4-6月期の成長率は減速する公算が大きい。7-9月期は同プラス1.8%へ回復 すると予想しているが、GDPの弱さは7-9月期まで尾を引く可能性も否めない。 暦年ベースの見通しも2015年は1.0%→0.6%に下方修正することとした。 10月30日の金融政策決定会合では、半期に1度の「展望レポート」が公表され る。日銀はコアCPI上昇率が当面前年比0%程度で推移すると想定しているが、 現時点では追加緩和は必要ないと判断しているようだ。原油安のメリットを最大 限に活かすため、政府与党内でもCPI上昇率の低下に対して追加緩和で応じる ことに慎重な意見が多い。ただ、外部環境の変化によって株価が下げ足を速め るようなことがあれば、秋の自民党総裁選を控えて政策対応を求める声が強ま ることも考えられる。日銀が「展望レポート」を公表する10月末には経済・インフ レ見通しの大幅な下方修正を余儀なくされ、追加緩和が打ち出されるとみる。 【図表2】全国消費者物価指数(前年比) 【図表1】GDP成長率(前期比年率) 秋の政局に注目 (前年比、%) (前期比年率、%) 8 6 4 2 5.3 4.4 2.9 3.9 2.0 1.8 2.3 1.2 3.1 1.6 0.9 1.4 4 消費者物価指数(全国・生鮮・エネルギー除く) 3 消費者物価指数(全国・生鮮除く) 2 1 0 -2 -0.9 -4 -2.0 0 -1.7 ‐1 -6 -6.8 -8 ‐2 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2013年 2014年 2015年 2016年 ‐3 05/01 07/01 09/01 11/01 13/01 15/01 注:2015年4-6月期以降はシティ予想 (出所)内閣府 (出所)総務省 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 4 為替相場見通し 【主要通貨見通し(要旨)】 米ドル 予想レンジ(ドル/円) 1カ月=122.00-126.00 3カ月=120.00-127.00 7月の金相場にみられたような商品相場の急落は市場心理を悪化させ、円高圧力となる可能性がある、ただ、米連邦準備理事会 (FRB)の利上げペースは緩やかなものとなる公算で、商品相場の暴落や極端なリスクオフにはつながらないとみており、ドル円は 緩やかながら上昇トレンドを維持すると予想。9月の利上げを織り込む過程で、125円を超える可能性も。 ユーロ 予想レンジ(ユーロ/円) 1カ月=133.00-138.00 3カ月=128.00-137.00 予想レンジ(ユーロ/ドル) 1カ月=1.0800-1.1300 3カ月=1.0500-1.1400 欧州中銀(ECB)の国債を含む資産買い入れは低インフレを背景に長期化する公算。中長期的にはマネタリーベースの増加と独米 金利差のマイナス幅拡大がユーロドルを下押ししよう。 英ポンド 予想レンジ(ポンド/円) 1カ月=190.50-195.50 3カ月=186.50-196.50 予想レンジ(ポンド/ドル) 1カ月=1.5400-1.5800 3カ月=1.5100-1.6000 足元の経済指標はまちまちだが、金融政策委員会(MPC)メンバーは賃金増に伴うインフレリスクへの認識を強めている。投資家は 利上げ時期を見極める段階にあるとみられ、ポンドドルは当面、方向感に欠ける展開か。 カナダドル 予想レンジ(加ドル/円) 1カ月=93.00-98.00 3カ月=92.00-102.00 予想レンジ(米ドル/加ドル) 1カ月=1.2700-1.3200 3カ月=1.2500-1.3500 カナダ中銀(BOC)は7月15日、今年2度目となる利下げを決定した。声明もハト派的で、カナダ(加)ドルは急落。軟調な原油価格が 景気の足かせとなり、BOCは緩和的な政策を維持しよう。加ドルは対米ドルで、8月も軟調地合いを予想。 豪ドル 予想レンジ(豪ドル/円) 1カ月=88.00-92.00 3カ月=88.00-94.00 予想レンジ(豪ドル/米ドル) 1カ月=0.7100-0.7500 3カ月=0.7000-0.7600 豪州準備銀行(RBA)は緩和姿勢を維持しているが、これまでの利下げ効果を見極めるべく、追加利下げは11月となる可能性。鉄 鉱石価格の下落に伴う交易条件の悪化は豪ドルの重しとなりそうで、対米ドル、対円ともに当面は安値圏で売買が交錯する見通し。 NZドル 予想レンジ(NZドル/円) 1カ月=79.00-84.00 3カ月=78.00-85.00 予想レンジ(NZドル/米ドル) 1カ月=0.6400-0.6900 3カ月=0.6300-0.7000 ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は6月に続き、政策金利を3.00%に引き下げた。乳製品など商品価格の下落に伴う所得減退に 歯止めをかけるため、RBNZは9月10日の政策決定の際にも25bpsの追加利下げに踏み切り、通貨高けん制を強めよう。 南アフリカランド 予想レンジ(ランド/円) 1カ月=9.55-10.05 3カ月=9.40-10.40 予想レンジ(ドル/ランド) 1カ月=12.30-12.80 3カ月=12.00-13.00 商品価格の下落、電力不足、高コストの労働力が南ア経済の悪化につながっている。南ア準備銀行は7月に25bpsの利上げを行っ たが、インフレ率を目標の範囲に戻すためには追加利上げが求められる。GDP見通しは低調で、南アランドの下落基調は続こう。 ブラジルレアル 予想レンジ(レアル/円) 1カ月=35.00-39.00 3カ月=34.00-40.00 予想レンジ(ドル/レアル) 1カ月=3.2300-3.4800 3カ月=3.1500-3.5500 ブラジル中央銀行(BCB)は政策金利を14.25%へ引き上げたが、声明文からは利上げサイクルの終了が示唆された。景気後退と 物価高は当面続く見通しで、政府は基礎的財政黒字の目標を引き下げた。格下げリスクが高まるなかでレアル安は続く公算。 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 5 各種アセットクラスに対する見通し -1 0 株式 先進国 +1 +2 株価上昇局面は終盤にあるものの、上昇余地は残 るとみて、株式にやや強気な見方。一方、同局面で は信用リスクに対する慎重姿勢が強まる傾向にあり、 社債にはやや弱気。 【株式】 押し目買いスタンスで臨むべき 米国 欧州 山口 真弘 【主要アセットクラス】 欧州株をやや強気に 2015/7/16時点 -2 シニアインベストメントストラテジスト → 欧州IG シティでは世界株式の2015年の一株当たり利益 (EPS)について、前年比8%増と予想。利益成長に 沿った株価上昇を想定している。金融緩和に加え株 式需給のひっ迫しやすい日本株、および底堅い企業 利益の伸びが見込まれる米国株に加え、ギリシャの ユーロ圏離脱リスクが目先は遠のいたとの見方から、 欧州株をやや強気とする。ただ、株価は高値圏にあ り、押し目買いスタンスを維持したい。 欧州HY 【社債】 慎重姿勢を保ちたい 国債 新興国 欧州を中心に国債市場の価格変動が大きくなる傾 向にあるほか、原油価格の下落による米シェール企 業に対する警戒姿勢は維持され、投資家のリスク管 理は厳しくなりそうだ。社債市場に対する投資判断 は慎重に下すべきだろう。ECBによる国債を含む資 産買い入れ(PSPP)が追い風になるとして、欧州ハイ イールド市場の投資判断を中立に維持。 商品 【国債】 米国債にやや強気な見方を維持 エネルギー 米国では利上げが徐々に市場に織り込まれそうだが、 インフレ期待は安定的に推移するとみて、長期ゾー ンの利回り上昇圧力は限定的となろう。リスクコント ロールの観点からの判断も含めて、米国債にやや強 気な見方を維持する。 日本 新興国 社債 米国IG 米国HY 米国 欧州 ドイツ 日本 ベースメタル 貴金属 現金 注:各アセットクラスに対する見通しは中期的(~12カ月)な時間軸において、予想されるリスク調整後のリターンに対するシティの評価に基づき、その優 先度を示すため、-2(弱気)から+2(強気)のスコアリングを利用している。投資家は多くの異なったベンチマークと規制制度のもとで運用を行っているた め、個別資産クラスおよび市場に対する具体的な資金配分を示すものにはなっていない。IG債=投資適格社債、HY債=ハイイールド債。 ※表内の矢印は前回見通しからの修正の方向を意味する。 出所:シティ 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 6 シティの経済・金融市場見通し 各国マクロ経済見通し(2015年7月30日時点) ※GDPは実質GDP成長率(年間は前年比、四半期は、米国・ユーロ圏・日本が前期比年率、中国が前年比)。 CPIは消費者物価上昇率(前年比)。米国CPIはPCEデフレーター、日本CPIは食品除くコア指数。 2014 2015 2016 2015年 4-6月 2015年 7-9月 2015年 10-12月 2016年 1-3月 GDP 2.4 2.4 2.9 2.3 3.2 3.0 2.9 CPI 1.3 0.5 1.8 0.2 0.5 1.0 2.0 GDP 0.9 1.5 1.9 1.8 1.7 2.2 2.0 CPI 0.4 0.2 1.5 0.2 0.3 0.9 1.6 GDP -0.1 0.6 1.8 -1.7 1.8 2.3 3.1 CPI 2.6 0.4 0.7 -0.2 -0.3 -0.1 0.5 GDP 7.4 6.8 6.7 6.7 6.7 6.8 6.7 CPI 2.0 1.5 1.9 1.4 1.5 1.8 2.0 GDP 7.3 7.9 8.1 CPI 5.9 5.0 4.8 GDP 0.1 -1.7 -0.2 CPI 6.3 9.2 5.7 (%) 米国 ユーロ圏 日本 中国 インド ブラジル 各国金利見通し(2015年7月30日時点) ※政策金利は期末時点。10年国債利回りは期中平均。直近は7月30日時点。 (%) 直近 2015年 7-9月 2015年 10-12月 2016年 1-3月 2016年 4-6月 政策金利 0.25 0.50 0.50 0.75 1.00 米10年国債利回り 2.26 2.40 2.45 2.45 2.50 政策金利 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 独10年国債利回り 0.65 0.70 0.70 0.90 1.00 政策金利 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 日10年国債利回り 0.41 0.45 0.40 0.45 0.50 中国 政策金利 2.00 1.75 1.75 1.50 1.50 インド 政策金利 7.25 7.25 7.25 7.00 7.00 ブラジル 政策金利 14.25 14.25 14.25 14.25 14.25 米国 ユーロ圏 日本 (出所)シティ 本レポートは、シティバンク銀行株式会社またはシティグループおよびその子会社・関連会社(以下、「シティバンク」といいます)が経済、市況他、投資 環境に関する情報をお伝えすることのみを目的として作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料でも特定ファンドの勧誘資料でもありませ ん。本レポートに掲載された内容は発行時における当行の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更することがあります。シティバンクはここに記 載された情報が十分信頼に足るものとして信じておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本レポート中のグラフ、数値等は過 去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありま せん。投資の選択や投資時期の決定は必ずご自分の判断でなさるようお願いいたします。 7
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