鹿児島大学留学生センター 2015年度春 TUTOR GUIDE BOOK チューターガイドブック 改定版 ➊ 個人チューター制度 1 ➋ 活動例 3 ➌ 活動報告 5 ➍ チューター活動に向けて 6 ➎ 連絡先一覧 担当留学生の 渡日目的は? どんなサポートを 期待していますか? 裏表紙 ➊ 個人チューター制度 ●チューター活動期間と謝金 ・前期4月~、後期 10 月~。 ・1 学期 45 時間が活動(謝金支払)の上限。 ・原則1時間 1000 円の謝金が支払われる。 チューター活動イメージ(時期) 手続き等 活動が テスト期間 忙しい 落ち着く 忙しい 前期 4月 後期 10 月 5月 11 月 6月 12 月 7月 1月 8月 2月 ●対象となる留学生 留学生の 留学生の チューター 来鹿間もない留学生に 奨学金の有無 在籍区分 配置期間 のみ配置される。在学 国費留学生 □ 学部生 2年 私費留学生 □ 大学院生 1年 □ 特別聴講学生 1年 □ 研究生 1年 □ その他 - 途中での配置はない。 留学生が望めば 最大配置できる期間 なので義務ではない。 「その他」は、教育上 特に必要があると認め られた場合。 ●チューター活動内容 留学生の希望を聞き、指導教員とも相談のうえ活動する。詳しくは次項参照。 謝金 サポート(支援) 交流 ボランティア チューター活動イメージ(内容) 1 [予想されるチューター活動内容] ●活動種類別:チューター活動は総合的に留学生をサポートする業務 ①勉学のサポート (a)専門分野の学習・研究補助 (b)日本語の学習補助 (c)レポート作成補助 (d)履修アドバイス ②生活のサポート (a)来日時・帰国時の各種手続き (b)日常生活支援(買物・病院等) (c)携帯等、契約手続き(場合によってはアパート探し等も含まれる) ③対人関係のサポート (a)指導教員・研究室 (b)日本人学生 (c)アルバイト ●留学生在籍区分別:留学生ごとに重要な活動が異なる ①勉学 (a) 在籍 区分 学 部 生 大 学 院 生 特 学別 生聴 講 ②生活 ③対人関係 (d) (a) 履修 支援 出迎え 来日 手続 帰国 手続 日常 生活 携帯 契約 ◎ ◎ × × × × × △ △ 担任 ○ △ ○ ◎ ◎ × × × × × △ ○ ○ △ × 文系○ 理系△ ○ ○ ◎ ◎ × ○ ○ ○ ◎ ○ △ ◎ × 文系○ 理系△ ○ ○ △ △ × ○ ○ △ ◎ ○ △ ◎ ◎ × ◎ △ ◎ ◎ ◎ △ ○ ○ × ◎ ○ △ - ◎ ◎ × ◎ ○ △ ◎ ◎ △ ○ ○ × ◎ ○ △ 国費 ○ ◎ △ ○ ○ ○ ◎ ◎ × △ ○ △ ◎ ○ △ 私費 ○ ◎ ◎ △ ○ ○ △ ○ × △ ○ △ ◎ ○ △ 教員研修生 - ◎ △ × ◎ △ × ◎ ◎ △ ○ ○ × ◎ ○ × 県費留学生 - ◎ △ × ◎ △ △ × × × ○ ○ × ◎ ○ × (b) 交流 専門 学習 入試 対策 1年生 ◎ ○ × ○ 2年生 ◎ ○ × 国費 ○ ◎ 私費 ○ 短期交換 - 日本語日本 文化研修生 通称 詳細 (c) 日本語 レポート 学習 補助 (c) (b) (a) (b) (c) アパート 教員 日本人 アルバイト 探し 研究室 学生 学部生 大学院生 研究生 研 究 生 記号: ◎非常に重要 ○重要 △場合によって ×あまり関係ない 2 ➋ 活動例 ①勉学のサポート (a)専門分野の学習・研究補助 (b)日本語の学習補助 (c)レポート作成補助 (d)履修アドバイス ・同じ授業に出席して、授業後にノートを見せたり、聞き取れなかった所を一緒に復習した。 ・定期的に集まって、一緒に日本語の勉強をした。 ・実験の補助をした。 ・レポート提出前に、日本語の表現や漢字の間違いをチェックした。 ・図書館で文献探しを手伝った。 ・大学院入試に必要な科目の勉強を補助した。 ・専門科目の授業内容や評価の方法等、先輩も交えて情報交換し、一緒に履修科目を決めた。 ・授業の発表準備を手伝った(日本語の表現や口頭発表練習) 。 ②生活のサポート (a)来日時・帰国時の各種手続き (b)日常生活支援(買物・病院等) (c)携帯等、契約手続き(場合によってはアパート探し等も含まれる) ・来日後に市役所や銀行、携帯電話契約など同行して手続き補助をした。 ・風邪をひいたので、病院に付き添った。 ・配送が必要な家具を買う際に手続き補助した。 ・飛行機チケットの手配を手伝った。 ・契約書類の内容説明や記入補助をした。 ・会館から民間アパートに引っ越す事になったので、部屋探しを手伝った。 ③対人関係のサポート (a)指導教員・研究室 (b)日本人学生 (c)アルバイト ・所属研究室のルールを一緒に確認したり、研究室メンバーの紹介等を行った。 ・指導教員との面談に付き添った。 ・サークル探しを手伝った。 ・アルバイト先での悩みを聞き、アルバイトを辞める際のマナーなどアドバイスをした。 上記のような具体例を参考にして、留学生に必要なサポートは何かを考え、活動して下さい。 また、活動の中でもある程度まとまった時間活動した部分は、必要書類を提出して謝金支払の手続き を取って下さい。必要書類については、次頁を参照して下さい。 3 [よくあるパターン] こんな留学生をよく見かけます。あなたの担当留学生はどんな気持ちでしょうか…? 鹿児島大学に来る前は、東京の日本語学校に通っていたので、日本の生活には慣れ ています。でも、わからない事を気軽に聞ける日本人が身近にいないので、授業や単位 学部1年生 の事、専門や先生の情報なんかを教えてほしいです。専門の授業は難しいから、一緒 に復習するとか、宿題の日本語をチェックしてくれるとか、協力してくれたらとっても助か ります。あと…友達も少ないので、お昼を一緒に食べたり、仲良くなれたらうれしいな。 →専門授業の予復習/課題の日本語チェック/授業選び助言/会話相手など 週に1回程度のペースで会って活動すると、相談しやすい雰囲気作りにつながります。 同じ専門のチューターだったら、一緒に実験や発表準備ができるといいですね。論文執 筆や学会発表については、英語でするつもり。日本語は勉強中。心配なのは、専門知 大学院生 識はあっても、日本の大学生活は初めてだし、生活はわからない事だらけって事。学外 での手続きとか、簡単な日本語の練習とか、サポートが欲しいです。それから細かい事 だけど、研究室のルールや、日本でのタブーなども知っておきたいです。 →(専門が同じ場合)研究支援/(日本語使用者の場合)日本語チェック/日常生活支援など ゼミのスケジュールに合わせ、必要に応じて活動すると、お互い負担が少ないでしょう。 1年間、交換留学生として在籍します。母国での専門は「日本語」なので、日常会話は 短期交換留学生 あまり問題ありません。でも、これまで先生以外の日本人と接する機会があまりなかっ (特別聴講学生) たので話す時は緊張するし、難しい書類は何が書いてあるか全然わかりません。せっ かく日本に留学したんだから、日本人の友達をたくさん作って、色々話して上手になりた いです。それから、ちょっと難しい学部の授業にもチャレンジしたいです! →授業の予復習/課題の日本語チェック/地域・文化紹介/友達紹介・会話相手など 週に1回程度のペースで会って活動すると、相談しやすい雰囲気作りにつながります。 半年もしくは1年後、大学院へ進学するために、研究生として来日しました。今、一番大 切なのは、専門分野の知識をしっかりつける事と、入試の対策をする事ですね。日本語 研究生 もまだまだなので、もっと上手になりたいです。ただ、正式な所属研究室もないし、アパ ートでも独り暮らしなので、勉強ばかりでちょっと寂しい時も…。日本に来たのに、日本 人の友達もまだいません。誰か、一緒にご飯でも食べながら話しませんか!! →専門学習支援/入試対策支援/課題の日本語チェック/会話相手など 定期的に会って活動するペースがつかめると、進学・生活両面で支えになるでしょう。 4 ➌ 活動報告 チューターは、毎月2種類の報告物を提出する必要があります。 チューター活動報告(Moodle) 出退勤時間等確認表(紙) ・提出先:学部の ・提出先:留学生センター 総務係 or 学生(教務)係 ・活動の有無に関わらず提出 ・活動した月のみ提出 ・活動月の月末締切 ・活動月の月末締切 (毎月 20 日~末日提出) (詳細は窓口で確認) ◆Moodle の入り口 ② 鹿児島大学学術情報基盤センターHP →右下メニュー「鹿児島大学 Moodle」クリック ◆Moodle のアカウント ① ユーザー名:生涯メール@前部分([email protected]) ③ パスワード:不明な場合は学術情報基盤センターへ (1) ユーザー名・パスワードを入力してログインする (2) 「マイコース」メニュー内の 「20**年度前期/後期チューター」をクリック (3) 「20**年*月チューター活動報告」をクリック (4) 左下の「質問に回答する」をクリックして、回答に進む (5) 各項目に回答する [選択/自由回答あり] ・活動回数/合計活動時間/活動内容 ◆チューターが記入 ・活動自己評価/留学生の様子 ①活動時間、活動内容を記入の上、 ・要望・感想・困った事/来月の活動予定など 活動日全ての欄に捺印。 (6) 回答画面最下部 ◆チューター以外が記入(代筆不可) 「あなたの回答を送信する」をクリック ②指導教員の所属・氏名・捺印 (7) 送信完了→終了 ③留学生のサイン ※「出退勤時間等確認表」は、各学部の Moodle はスマホからもアクセスできます 総務係 or 学生(教務)係でもらってください。 5 ➍ チューター活動にむけて ●活動のコツ● 1.最初が肝心。そして、ペースを決めて定期的に顔を合わせる。 →活動を始める際、以下の事についてお互い確認しておくと良いでしょう。 ・留学生にとってどんな活動が必要になるか(できるだけ指導教員同席のもと相談する) ・チューターは単なるボランティアではなく、指導教員に任命され留学生をサポートする人であること。 ・チューター活動で、チューターは謝金をもらうこと。 ・謝金手続きのための書類があり、毎月、留学生のサインが必要なこと。 2.チューター1人で全て解決しようとしない。他の人を上手に巻き込む。 →全ての問題解決は無理。無理な事は、解決できる人への橋渡し役と考えましょう。 3.無理に仲良しにならなくていい。 →チューターと留学生も人間同士ですから、相性の問題もあります。 まずは気負わず、一緒に考えながら徐々に信頼関係を築くイメージで。 ●注意する事● ・金銭の貸し借りや保証人になる事、名義貸し(名前や住所を貸す・代理契約する等)は避ける ・特定の営利・宗教活動に留学生を巻き込まない、巻き込まれない ・飲酒に代表される様な、習慣の違いや宗教上のタブー ・喧嘩や恋愛関係のもつれなど、人間関係のトラブル ・個人情報の取扱い(特に様々な手続きの時) ●留学生と接する皆さんへ● 外国生活を送る留学生にはこんな一面もあるという事、覚えておいてください。 ・日本人と知合い・友達になるのが難しいと感じている留学生がとても多い。 ・日本人の友達が多くいるように見えても、困った事を相談・お願いできているとは限らない。 ・留学生は外国生活を送っており、一人では解決できない問題に日常的に直面している。 ・留学生の多くは、チューターを通して日本人と交流するきっかけができると期待している。 ・日本人の遠慮の文化は、多くの外国人にとって冷たく感じる。 ・留学生活というのは、意外に暇で、孤独な時がある。 6 ●先輩チューターの工夫と悩み● 工夫 ★うまく時間を合わせて、できる範囲で活動しました! ・私自身の実験が忙しかったが、合間を縫って実験の補助をした。 ・いつでも相談にのれるよう、◎◎さんのレポート締切日前日は学校にいるようにした。 ★留学生に必要な勉強のフォローをしています! ・授業の不明点が多いようなので学部時代のテキストをストックしておくようにした。 ・大学院進学を決めたようなので、それに伴い日本語の小テストを開始。 ・毎週火曜日と木曜日に、日本語を教えつつ実験指導を行った。 悩み ★時間調整・連絡が難しい… ・留学生からのメールの返信がなかなか来ずどう動いたらいいのかわからない。 ・何度もメールすると返信を催促している気がする。 ・活動期間の途中で規定時間が終わってしまったので、始めの頃に頑張り過ぎずに もう少しペース配分を考えるべきだった。 ★必要とされていない…? ・日本語が上手で、宿題も自分ですぐにできるので、何をサポートしたらいいかわからない。 ・留学生同士の仲が良く、彼女たちの中で解決することが多いので、手伝うことがない。 ・毎週火曜日と木曜日に、日本語を教えつつ実験指導を行った。 ●チューター活動Q&A● これまで寄せられた質問がもとになっています。参考にしてください。 Q1:私は英語や中国語など、外国語ができないのでチューターができるか不安です。 A:高い外国語力が必要なチューターはごく一部だと思って下さい。むしろ、日本に留学したのだから、 同世代の日本人と日本語でコミュニケーションしてみたいと思う留学生がとても多いです。また、皆さ んは語学や研究を指導する立場ではなく、留学生が日本での日常生活や大学生生活をうまく送ることが できるようにサポートする立場ですから、正しい日本語を教えてあげなければ!と身構えなくても大丈 夫です。また、例え、日本語が全くできない状態で来日した留学生でも、到着直後から少しずつ日本語 を学びますから、意思疎通は段々と楽になるはずです。困った時は、指導教員や留学生センター、国際 事業課留学生係の門をたたいてください。 Q2:私の担当留学生は日本語がとても上手なので、何もすることがありません。 A:日本語のレベルが高くても、鹿児島大学での生活に満足しているとは限りません。特に、日本語の レベルが高いのはアジア (特に中国・韓国)の学生ですが、外見的に他地域の学生ほど目立つわけではな く、日本人が親切にしてくれない、軽視されていると感じるケースも少なくありません。日本語が上手 7 であれば、日本人と自然な会話ができる事が自信につながるはずですから、会話相手になったり、友達 を誘って一緒にご飯を食べたり、サークルや研究室の見学に行くなど、日本語が上手だからこそできる 活動があるはずです。その様な取組も、チューター活動の重要な一面です。 Q3:元々おとなしい性格で、留学生にどのように接したらいいかわかりません。 A:皆さんと育った環境が違うだけで、留学生も一人の人間という事に変わりはありません。そのため、 どのように接したらいいか正解はありませんが、おとなしくて、活発なやりとりをしないチューターが 自分についたとしても、困った時、一緒に解決しようとしてくれる相手には感謝の気持ちを持つでしょ う。また、気が利いた言葉でなくても、定期的に連絡をくれる事に誠意を感じる人は多いはずです。自 分が苦しくならない範囲で結構ですから、顔の見えるお付き合いをして頂けたらと思います。 Q4:バイトやサークルで忙しくて、留学生に会う時間がありません。 Q5:鹿児島市外の遠い実家から通っていて、留学生に会う時間がありません。 A:チューター活動に割ける時間を捻出できない様であれば、至急、指導教員に相談をしてください。 就職活動や教育実習等の場合は、指導教員・留学生と話したうえで一時的に活動休止する事は可能です。 任命期間の大部分活動できない場合は、新しいチューターに交代して頂く必要があります。しかし、今 はメールや携帯電話、SNS 等の便利なツールがあります。会えない分、電話やメール等で定期的に連絡を 取り、どうしても自分が対応できない事は身近な人に頼むなどして、工夫する姿勢も必要です。 Q6:留学生と一緒にいても、何を話したらいいかわかりません。 A:担当留学生の出身国について、基本的な情報を勉強しておくことは非常に重要です。例え詳しくな くても、自分の出身国に興味を持っている人に対して悪い気はしないものです。まずは、自分が調べた 事をもとに、留学生の出身国について教えてもらうのはいかがですか?また、留学生の多くは 20~30 代 ですので、学部生にとっては、年上の留学生を担当する場合も少なくないと思います。敬意を持って相 手から学ぶ事で、お互いにいい刺激を与えあえる事もチューター活動の面白さです。さらに、留学生も 普通の大学生・大学院生ですから、いつも学問的な話や、高度な話題を求めているわけではありません。 定期的に近況を確認していれば、おのずと話題は出てくるはずです。たいてい、たまにしか連絡をしな いような場合に、突然すぎて話す事がないという状況に陥るものです。 留学生の出身国については、インターネット上で様々な情報が得られますが、外務省 HP の「地域・各 国との関係や情勢」というページが、客観的なデータを得るのに便利です。一方、Wikipedia や個人のペ ージ等は、非常に偏った情報が掲載される場合も多いので、注意して参照するようにしてください。 本冊子に関するお問い合わせは、留学生センター市島(099-285-3621)まで 8 ➎ 連絡先一覧 ◆留学生センター:ISC(International Student Center)---------------------------(郡元キャンパス、共通教育棟1号館4階) ・事務室 TEL&FAX:099-285-3601 ・事務室 mail:[email protected] ・市島研究室(チューター担当):099-285-3621/[email protected] ◆国際事業課 留学生係:ISO(International Student Office)--------------------- (郡元キャンパス、大学本部1階) ・留学生係代表 TEL:099-285-7325 FAX:099-285-7328 ・留学生係 mail:[email protected] ◆鹿児島大学(代表)-----------------------------------------------------------〒890-8580 鹿児島市郡元1丁目 21 番 24 号 ・代表 TEL:099-285-7111 [英語] 大学:Kagoshima University 鹿児島大学 住所:1-21-14 Korimoto Kagoshima city, Kagoshima, 890-8580, Japan ◆国際交流会館(留学生寮)------------------------------------------------------〒890-0056 鹿児島市下荒田4丁目 50-20(鹿児島大学国際交流会館@号館**号室) 代表 TEL:099-252-6446 / 管理人 TEL:070-1239-1738 [英語] 会館:(Kagoshima University) International Residence Hall 住所:4-50-20 Shimoarata Kagoshima city, Kagoshima, 890-0056, Japan チューターガイドブック(2015 前期) 監修:市島佑起子 発行日:平成 27 年 3 月 鹿児島大学留学生センター 9
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