2 新市の地域区分と土地利用方針 (1)地域区分 新市は地理的に、東北縦貫自動車道と阿武隈川により西部、中央部、東 部の 3 地域に大別できます。 西部地域は、勢至堂地区周辺を中心とする森林部と釈迦堂川や江花川な どの河川沿いに広がる平坦部からなります。 勢至堂地区周辺の森林地帯は、長沼地域の水源地を含んでおり、豊かな 自然環境の保全に努めるとともに、藤沼湖周辺は自然環境とのバランスに 配慮しながら、新市における西部地域の観光拠点としての役割を担うもの とします。また、平坦部は、優良農地の整備を図り、新市の農業生産地と しての役割を担うものとします。 さらに、長沼支所周辺には、一定水準の行政機能を配置することにより、 本地域の歴史や伝統を生かした個性ある地域づくりができるよう、西部地 域の拠点としての役割を担うものとします。 中央部地域は、市街化区域内の整備を中心に進め、行政、産業、教育、 文化など多様な機能の集積などにより、快適な生活居住空間の形成をめざ すとともに、新市の中心部としての役割を担うものとします。 東部地域は、森林などの豊かな自然環境と優良農地の保全に努めつつ、 福島空港や須賀川テクニカルリサーチガーデンの整備により、職・住・遊・ 学機能を有し、環境と共生する地域振興の拠点としての役割を担うものと します。また、小作田地区周辺の市街化区域は、JR や幹線道路、公共施設 などが集積しており、東部地域の拠点としての役割を担うものとします。 (2)土地利用方針 新市域の土地利用については、各地域の地形や役割、これまでの土地利 用の方針などにより、機能的には大きく「都市化を促進するゾーン」、「農 地を保全するゾーン」及び「自然を保全又は活用するゾーン」の 3 つに分 類されます。 また、これら 3 つのゾーンをその特性によりいくつかのエリアに分類し、 新市の発展をめざすものとします。 ゾーン及びエリアごとの地域区分と土地利用方針は、以下のとおりです。 ゾーン エリア 地域区分 土地利用方針 都 市 化 骨 格 エ 国道4号を軸 本地域は須賀川地域の中心市街地をは を 促 進 リア と す る 須 賀 川 じめ既存の市街地が形成され、都市施設 するゾ 地 域 の 市 街 地 の集積が進んでいることから、地域内の ーン エリア 景観や緑地などの環境との調和に配慮し つつ、周辺の優良農地との調整を図りな がら、さらに快適な都市環境の形成を図 るエリアとします。 22 ゾーン 農地を 保全す るゾー ン 自然 保全 は活 する ーン を 又 用 ゾ エリア 地域区分 土地利用方針 地 域 拠 小作田地区及 小作田地区は市街化区域であり、JR や 点 エ リ び 長 沼 支 所 周 幹線道路、公共施設などが集積しており、 ア 辺 の 長 沼 地 域 東部地域の拠点エリアと位置づけます。 の核となるエ 長沼地域の長沼支所周辺を西部地域の リア 拠点エリアと位置付け、一定水準の行政 機能などを配置することにより、合併前 に地域が培ってきた歴史や伝統などの個 性を生かした地域づくりができる環境づ くりを行います。 また、両地域は、都市施設、農用地及 び自然環境のバランスに配慮し、都市の 快適性と農村のゆとりや豊かさをともに 享受できるエリアとします。 新 都 市 須賀川テクニ 須賀川テクニカルリサーチガーデンは エリア カ ル リ サ ー チ 職・住・遊・学の機能を有する環境共生 ガ ー デ ン 及 び 型の複合都市をめざします。また、西部 新 幹 線 新 駅 構 の新幹線新駅構想地域周辺については福 想 地 域 周 辺 の 島空港の国際空港化との一体的整備が構 今 後 新 都 市 を 想されており、住居機能を中心に自然環 形 成 し て い く 境を最大限に活用した新都市づくりをめ エリア ざすエリアとして検討します。 東 部 農 須賀川地域の 本地域は母畑地区国営総合農地開発事 業 振 興 市 街 地 東 側 に 業が広範囲に行われるなど優良農地が確 エリア 広 が る 優 良 農 保されており、生活環境の快適性を向上 地エリア させながら、さらに農業生産基盤整備を 進め、経営規模の拡大を図っていくエリ アとします。 西 部 農 須賀川地域の 本地域は、農業の生産基盤の整備が進 業 振 興 市 街 地 西 部 か んでいることから、生活環境の快適性を エリア ら 長 沼 地 域 の 向上させながら、未整備の集団的農用地 東 部 に ま た が についてはさらに生産基盤の整備を進 る 広 大 な 優 良 め、経営規模の拡大を図っていくエリア 農地エリア とします。 東 部 自 須賀川地域東 本地域のうち、宇津峰を中心とする地 然 環 境 部 の 阿 武 隈 山 域は良好な景観を保存し、次世代へ継承 保 全 活 系エリア していくエリアとします。その他の地域 用エリ は豊かな自然環境の保全に配慮しつつ、 ア その活用に関して総合的かつ計画的な調 整を行い、自然体験学習やスポーツ・レ クリエーションへの有効活用を図ってい くエリアとします。 23 ゾーン エリア 地域区分 西 部 自 長沼地域の西 然 環 境 部に広がる奥 保 全 活 羽山系エリア 用エリ ア 土地利用方針 本地域のうち、藤沼湖周辺はレクリエ ーション施設などが充実しており、これ らの機能を活用した新市西部の観光交流 拠点エリアとします。勢至堂地区周辺の 森林地帯は、長沼地域の水源地を含んで おり、豊かな自然環境の保全に努めます。 その他の地域は豊かな自然環境の保全に 配慮しつつ、その活用に関して総合的か つ計画的な調整を行い、有効活用を図っ ていくエリアとします。 24
© Copyright 2024 ExpyDoc