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地 質 学 雑 誌 第 1 0 7 巻 第 レ 号 4 ト 4 5 ペ ー ジ, 2 ( ) 0 1 年 丿 」
ぶ皿G四/.Sθc.ぬ戸皿,vol.107,No丿,p.41­45,Jと1nuary2001
足 尾 山 地 東 縁 部 に 分 布 す る 中 新 世 火 山 岩 の K ­ A r 年 代
K­AragesoftheMiocenevolcanicrocksintheeasternmarginoftheAshioMountains,Toch汝i
Prefecture,centra1Japan
Abstract
lntheeasternmarginoftheAshioMountains,Tochigi
吉川敏之*高橋雅紀**
PI・efecture,centralJapan,middleMiocenevolcanicrocksare
岡田利典***
distributedwithfewreliablechronologicaldata.Thispaper
includesnewlymeasuredwholerockK­Ardatesofthe
KazamiyamadaAndesiteintheutsunomiyaareaandthe
Tosん砂Mんjyc)sん涜α耀α*,
HinataFormationintheKanumaarea.Thepyroxeneandesite
Å右zsとzだj7iz鹿心zαs垣**
lavasoftheKazamiyamadaAndesitegive15.78士0.64,16.61士
のldアosん加oパ0んとzdα***
0.84,15.26 0.40and15.02 0.39Ma,whicharethoughttobethe
eruptionage.Thebasalticande励毒lavasoftheHinata
2000年7月17日受付.
Formationyield16.8土2.1,17.3士2.0,15.6 2.2and15.3 2.4Ma,and
2000年10月11日受理.
* 地 質 調 査 所 地 質 部
theselavascorrespondtotheKazamiyamadaAndesitebythe
GeologyDepartment,Geologica1Surveyof
lithofaciesandstratigraphicevidences.Thismeanschrono­
Japanl­1­3Higashi,Tsukuba,lbaraki305­
1ogicallytheKazamiyamadaAndesiteandtheHinataForm­
8567,Japan
* * 地 質 調 査 所 資 源 エ ネ ル ギ ー 地 質 部
ationarecorrelatedtothehiatusbetweentheYamanouchiand
MineralandFue1ResourcesDepartment,
Geologica1SurveyofJapan1­1一3Higashi,
Tsukuba,lbaraki305­8567,Japan
***(株)蒜山地質年代学研究所
MotegiFormationsintheMotegiareainwesternpartofthe
YamizoMountains.Accordingtolithofaciesandmicrofossil
dataofoverlyingmarinebeds,MotegiFormation,Nagaoka/Oya
HiruzenlnstituteforGeologyandChro­
nology161­1Sai,0kayama703­8248,Japan
FormationsintheutsunomiyaareaandFukaiwaFormationin
theKanumaareaarecorrelatedtoeachother.
Keywords:K­Ardating,Mio(2ene,Utsunomiyaarea,Kanuma
area,AshioMo1Jrltains
は
じ
め
に
地質の概要
関東平野北部にあたる栃木県内には,第四系からなる平野
栃木県内の新第三系は,関東平野ノ戸山地に移り変わる丘陵
と 主 と して 中 ・ 古 生 界 か ら な る 足 尾 お よ び ハ 溝 山 地 の 境 界 に
地 に 主 に 分 布 して い る ( 第 1 図 ) . こ れ ら は 平 野 お よ び 河 川 谷
そ って 新 第 三 系 が 露 出 して い る . こ れ ら の う ち , ハ 溝 山 地 南
によって分布が隔てられ,各地域ごとに層序が立てられてき
部の茂木地域に分布する前期中新世火山岩類は中川層群と呼
た . こ れ ら の 相 互 の 対 比 は , 従 来 主 と して 岩 相 と 貝 化 石 に よ
ばれ,地質学的,古地磁気層序学的,さらに放射年代学的検
ぐ ノ 行 わ れて き た が, 近 年 に な って 少 しず つ 微 化 石 年 代 , 放 射
討がなされている(星,1998など).これに対し,足尾山地の
年代さらに古地磁で元t層序に関する報告が行われるようになっ
東 縁 部 に 露 出 す る 火 山 岩 類 に つ いて は , 最 近 , 吉 川 ( 1 9 9 8 )
ている(星・高橋,1996;田中・高橋,1998;吉川,1998な
による層序学的再検討が行われたが,放射年代に関する報告
ど).とくに,東部の茂木一鳥山地域では,岩相層序とともに
はきわめて少ない.この両地域の新第三系は関東平野の第四
放射年代,古地磁気層序,各種浮jカヤ|生微化石年代による 検 討
系 を 挟 んで は な れて 分 布 す る が, 大 局 的 な 岩 相 層 序 に 類 似 性
が行われ,詳細な地史が明らかにされつつあり,周辺地域の
が認められることから,対比が可能であると推察される.さ
地 層 を 対 比 すべ き 模 式 的 層 序 断 面 と い える . 茂 木 一 烏 山 地 域
らに,これらの火山岩類をおおう中期中新世海成層について
の層序は,大きく下部の中川層群と上部の荒川層群に二分さ
は,各種の浮遊性微化石の検討や挟在する凝灰岩についての
れ,両者は傾斜不整合の関係にある(酒井,1986a;星・
放射年代測定により,その堆積年代小正確に把握されつつあ
高橋,1996).中丿田層群は下位より市場層,元古沢Ji雪,山内層
る.このような状況のもと,筆者らは関東北部における中新
および茂木層からなり,主に陸成の火山岩類からなる.一方,
統 の 広 域 対 比 を 目 的 1 こ 研 究 を 継 続 して い る . 本 論 で は , 放 射
荒川i回群は海成層からなり,下位より小塙層,大金層,田野
年代値の報告が少ない足尾山地東縁部の中新世火山岩につい
倉層そして入江野胆に区分されている(酒井,198Ga).
て新たに測定したK­Ar年代値を報告し,あわせて浮丿族性微
これに対し,足丿万i白]」地の東縁にそって分布する中新統は,
化石に関する既存の報告とともに,これら地層群の年代と対
北部のr判郎宮地域とその南西部の鹿沼地域ごとに節予が組ま
比 に つ いて 考 察 す る .
れている.宇都宮地域については,下位よりナガド坂層,風
!元山田安山岩,横山風長岡層さらに大曽層に区分されてい
⑤TheGcjologic211SodetyofJapan2001
4
1
4
2
吉川敏之・高橋雅紀・岡田利典
2001­1
A
40
那
y
KZ­3
須
●
36 40 28 N,139 52 1
KZ一|
φ
36 39 41 N
35N
1395214
口口第四i
趾趾長岡層
E
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1
日五五五涸七日
[]回回ナガド坂層
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宮
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麟靉|肺胞重誤
i呂i ̄F藍ly扇匹
HN­1
y
太田
栃 末
根
子
屋
水戸
か ノ
36 27 09 N,139 43 24
HN­3
36 27「08 N,139 43 41
□第四i
0
E
I
1
1
1
1
ヨ
日
回
20km
第四系匠 第四紀火山岩[]□新第E系麟闇基盤岩類
本郷
0 1 k m
|麗麗lua
第1図.位置図および試料採取地点の地質図.
る(酒井,1986b;吉川,1998).ナガド坂層は珪長質溶結凝
斜長石(<3n!m),斜方輝石(<1.4nln!),単斜輝石(<1
灰岩を,風見山田安山岩は複輝石安山岩溶岩と同質火砕岩を
mm),不透明鉱物(<0.6mm)の斑晶に富む.斜長石にはし
主体とする地層で,いずれも陸成層である.横山層は凝灰質
ばしば顕著な累帯構造が認められ,単斜輝石は集斑晶をなす
砂岩・泥岩からなり,長岡層は珪長質火砕岩が卓越する.ま
ことが多い.輝石の変質はほとんど認められない.石基は微
た,大曽層は凝灰質砂岩を主とする地層で,いずれも海棲化
細で,ガラス,斜長石,不透明鉱物,単斜輝石,斜方輝石か
石を産する.宇都宮地域の年代データは吉川(1998)が火山
ら な り , ハイ ア ロ ピ リ ティ ッ ク ー イ ン タ ー サ ー タル 組 織 を 示
岩 の 全 岩 K ­ A r 年 代 を 報 告 して い る ほ か , 海 成 層 か ら 浮 遊 性
す
.
有孔虫化石の報告かおる.
一 方 , 鹿 沼 地 域 の 層 序 に つ いて は , 栃 木 県 ( 1 9 7 7 ) , 酒 井
風見山田安山岩[KZ­3]
試料は上河内町妙見山の北方の林道脇(3(3 4(ノ28 N,
(:1987,1993)などにより報告されており,下位より日向鳳
123S)゜52 15 E)より採取した.斑晶はほとんど斜長石(<2
樅 山 層 そ して 深 岩 層 に 区 分 さ れて い る . 最 下 位 の 日 向 層 は 玄
mm)からなり,ごく少量の不透明鉱物(<0.5mm)と,斜
武岩質安山岩溶岩とその火砕岩からなるが,深岩層は珪長質
方輝石(く0.7mm)を含む.斜長石は融食を受けており,累
火砕岩を主とする.これに対し,樅山層は海棲化石を産する
帯構造はほとんど見られない.斜方輝石は一部変質してい
砂岩および喋岩からなるが,分布が非常に限られている.こ
る . 石 基 は 微 細 で, 斜 長 石 , ガ ラス , 不 透 明 鉱 物 , 斜 方 輝 石 ,
れらの地層については放射年代に関する報告はなく,樅山層
単 斜 輝 石 か ら な り , イ ン タ ー サ ー タ ル 組 織 を 示 す.
から産出した浮遊性有孔虫(青島,1986)のみが精度の高い
年代を推定できる資料である.
日向層[HN­1]
試料は都賀町本所の国道北側の採石場(3(5 2yo9 N,
139 4ミ3 24 E)より採取した.斑晶は細粒な斜長石(く0.5
試料およびK­Ar年代測定
今回,宇都宮地域の風見山田安山岩と鹿沼地域の日向層に
mm)に富み,一部やや粗粒(く1.3mm)で融食をうけたも
のも含む.また,細粒なかんらん石(<0.25mm)を含むが,
ついて,それぞれ2層の溶岩流から試料を採取し,その全岩
すべ て 緑 褐 色 の 粘 土 鉱 物 に 変 質 して い る . 石 基 は 微 細 で, 斜
K­Ar年代を測定した(第1図).
長 石 , 不 透 明 鉱 物 , ガ ラス , 単 斜 輝 石 , 斜 方 輝 石 か ら な り ,
風見山田安山岩[KZ­1]
試料は上河内町高松の西方の国道脇(36()35y41 N,13905ざ
14 E)に露出する柱状節理の発達した溶岩流より採取した.
イ ン タ ー サ ー タ ル ー イ ン タ ー グ ラ ニュ ー ラ ー 組 織 を 示 す.
日向層[HN­3]
試料は都賀町本所の国道脇(3c52y08 N,13s)()zぼ41 E)よ
地三言岸07(1)
4
3
足尾山地東経部に分布する中新世火山岩のK­Ar年代
第1表.全岩K­At一年代測定結北
試料
番号
KZ­1
KZ­3
岩
石
単斜輝石斜方安山岩
(風見山田安山岩)
斜 方 輝 石 安 山 岩
玄武岩質かんらん石
4oArnonrad
(10%m3STP/g)
(%)
15.78 0.64
68.8 2.4
64.3
16.61 0.84
72.4士3.4
62.7
15.26士0.40
几4土1.2
36.3
15.02 0.39
70、2士1.2
36.2
16.8士2.1
40.3 5.0
88.6
17.3 2.0
41.4 4.8
87コ
15.6士2.2
14.0 1.9
89.4
15.3 2.4
13.6士2.0
90.1
全岩
全岩
(風見山田安山岩)
HN­1
4QArrad
放射年代値
(
M
a
)
測定
方法
全岩
安 山 岩 ( 日 向 層 )
HN­3
か ん ら ん 石 安 山 岩
全岩
(日向層)
゜oK:λβ=4.962
K
(wt%)
1.119
0.022
1.200
土0.024
0,613
0.012
0.229
士0.011
10J/y「
4oK/K=|.167 10 ̄4
λe=0.581 10 1 /y「
測 定 誤 差 は l c y を 表 す .
り採取した.斑晶は柱状の斜長石(<2mm)に富み,しばし
ばU.ば£4品にかんらん石を含み,より苦鉄質であるなど岩質
ば 累 帯 構 造 を 示 す. か ん ら ん 石 ( < 1 m n l ) を 含 む が, 完 全 に
的には若干の違いも認められる.しかしながら,その上位に
変 質 して い る . 石 基 は 斜 長 石 , ガ ラス , 不 透 明 鉱 物 か ら な り ,
ハ イ ア ロ ピ リ テ ィ ッ ク 組 織 を 示 す.
は厚い珪長質火砕岩(いわゆる大谷石)からなる深岩層が,
これら4試料のK­Ar全岩年代測定は(株)蒜山地9背年代
他方,風見山田安山岩の上位にも同様の岩相を含む長岡層が
重なっており,両層は同時期の噴出物である可能性が高い.
学研究所にて行った.試料は風化面を除去した試料を乳鉢で
以上の理由から,足Jア亡り_[]地東縁での風見山田安山岩と日向層
4セダylf伜し,60­80メッシュにそろえた後,イオン交換水を用い
の火山活動は16Maから15Maであったと考えられる.
て超音波洗浄機で十分に洗浄した.乾燥後,電磁分即器に
つづいて,今回の年代測定結果も含め,鹿f邨也域,宇者IS宮
よって斑晶と強磁性鉱物を除去し,?弗雌した蒸留水で約3昼
地域さらに茂木一烏山地域の地質年代データを整理し,それ
夜 洗 浄 し た . こ れ ら の 試 料 は アル ゴ ン 測 定 用 と カ リ ウム 測 定
ら相互の|部立関係を考察する(第2図).吉JII(1998)の対比
用に分け,前者は38Arをトレーサーとしy,:li于判立体希釈法で,
図を基に,新たに公表されたものを追加し,また,吉川
後者はさらにメノウ乳鉢で粉末化して炎光分析法で分析を
(1998)で見落とされていた青島(1985)の有孔虫による微化
行 っ た . 4 試 料 の 測 定 結 果 は 第 1 表 に 示 す.
石年代を含めた.
考
察
風見山田安山岩のKZ­1については15.78士()剛,16.61
最初に宇都宮地域の新第三系火山岩類の年代的上限につい
て 抽 足 して お く . 宇 都 宮 地 域 か ら は , こ れ ま で に 微 化 石 に 関
す る 予 察 的 な 報 告 が な さ れて い る . 内 尾 ( 1 9 5 0 ) は 最 上 位 の
0.84Ma(吋誤差,以下同様)の,KZ­3については15.26士
大曽回からBlow(1969)のN.18帯以降を示す(27/.乙7c),刈❹沁
().40,15.02 0.39MaのK­Ar全岩年代が1昇られた.風も乱[囲
z回元加(Brady)を含む有孔虫化石を報告している.また,
安山岩についてはすでに14.8 0.4MaのK­ノyl一全岩年代が
布川はノjヽ(1985)によると,長岡層はN.12­N.13帯に対比さ
報告されている(吉川,1998).宇都宮地域の火山岩は一般に
れ る と して い る が, 詳 細 は 示 さ れて い な い . こ れ ら の 微 化 石
変質を受けており,K­Ar全岩年代値も若干の若返りを被っ
を産する長岡層・大曽層の凝灰質砂岩は地表の露頭では風化
ている可能性がある.鏡下での輝石の変質状態の観察に基づ
に よ る 溶 脱 の 影 響 が あ る が, 青 島 ( 1 9 8 5 ) は 模 式 地 付 近 に お
くと,吉JII(1998)の報告した試料番号148も含めた3試料
ける放水路の掘削工事の際に得られた未風化な試料を採取
のうち,今回のKZ,1の状態が最もよい.風見山田安山岩に
し , そ の 有 孔 虫 化 石 群 集 に つ いて 報 告 して い る . そ れ に よる
対 比 さ れ る 半 蔵 山 安 山 岩 に つ いて は 1 5 . 3 0 . 4 M a の 年 代 値
と,大曽層の浮遊性有孔虫群集はC:),仇ぶ凹と7)71とzo7­加/仙z
か 報 告 さ れて い る ( 吉 川 , 1 9 9 8 ) こ と か ら , 風 見 山 田 安 山 岩
が共存し,(77ZCJ萌2・と,パu❹/α加sn砲を含むことからBlow
の活動はおよそ16Maから15Ma前後と推定される.
(1969)のN.9帯に対比し,その年代を中刻中新世の初期
­・方,日向層の2試料については,16.8士2.1,17.3 2.0Ma
(およそ!5Ma)とした.この年代は,宇都宮地域の火山岩お
(HN­1)と15.6土2.2,15.3 2.4Ma田N­3)のK­Ar全岩年代
よび火山砕
が得られた.鏡下での観察では両試料とも状態は良好であっ
にj見岡目の年代に対し上限を与えると判断される.このこと
岩類,すなわち,風見山田安山岩,横山居さら
た が, K の 量 が 少 な く 大 気 アル ゴ ン の 混 人 が 大 き い た め に 結
は,風見山田安山岩や日向層の火山活動が16Ma­15Maで
果的に年代誤差が大きくなった.剛部
あ っ た と す る 今 回 の 結 果 と 矛 盾 せ ず, さ ら に 一 連 の 火 山 活 動
田 安 山 岩 と 同 様 に 陸 上 噴 出 し た 溶 岩 を 主 体 と して い る が, し
が中刻・こ|]新世初期の短い期間に生じたことを示している.
4
4
吉 川 敏 之 ・ 高 橋 雅 紀 ・ 岡 田 利 典
年代 古地磁気
珪藻
C5ABn ■
C5ACn
I
荒
川
層
群
Z).みwZedZii
N10
CSACr
中
期
中
新
世
鹿 沼 地 域 宇 都 宮 地 域 茂 木 一 烏 山 地 域
CN5
a
C5ABr
14.
と脱
ナ ンノ
化石
2001­I
I
C5ADn
j。ter・mol?llus(6)
14.3土0.2(8)
Iへ
1Silを1蔓ぶ盛
C5ADr
CN4
1
5
C5Bn
CN4/5a境界(5,6)
古 N 1 0 下 部 ( 7 )
小塙層LOofSpjlgilloZ仙ls
N9
㎜
大曽層
N9(3)
14.2土0.2(4)
Z)./αZJIα
深岩層
C5Br
N8
1
6
.
I
樅山層N8(1)
長岡層
/大谷層
茂木層
C5Br(9)
15.9土0.2(10)
167十〇9rln
1
4
5.
.8
0士
20
0
.
.
2
3
(
94
()
2)
、.、!政見、 JT
5.26刹).40(2)
風見山EE日安山岩
/半蔵山安山岩
5,3土0.2(4)
日
向
層
1
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2
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)[ゴ庄llJI]ぶニ;□:a阻
`
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1
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.
四
回
Z).j7Γα・1αzj紬
­
C5Cn
前
期
中
新
世
中
川
層
群
㎜
Ctαη卯αε
■
CN3
N7
1
7
C5Cr
15.7土0.4(12)
6.6 0.2(0)
6.8土0.2(0)
6.9土0.2(10)
C.
C5Dn
Ma
I
jαwa7?lzJrαe
N6
C5Dr
j 6 8 士 0 2 ( 0 )
年代尺度は,斎藤(1999)に基づく
(1)青島{1!}86),(2)本報告,(3)青島(1985),(4)吉川(1998),(5)田中・高橋(1997),(6)田中・高橋(1998)
(7)宇佐美ほか(1995),(8)高橋{1!}98),(9)星(抄98),(10)石塚・星(1997),(11)高橋・星(D95),(12)瀬野ほ;り`(1987)
LO:lastoccurence
放射年代誤差はhyを表す
第2図.栃木県内の海成層を含む新第三系の対比.
と こ ろで, 大 曽 丿 碩 に 風 見 山 田 安 山 岩 に 挟 ま れ た 長 岡 層 お よ
文
び大谷層は厚い珪長質火砕岩を主とし,岩相的に茂木地域の
茂 木 層 に 酷 似 す る . 茂 木 層 中 の 溶 岩 流 に よる 古 地 磁 気 l g 副 生 は
141混lj睦治,1985,栃木県下の第三系の有孔虫化石(予報).栃木県博紀
C5Br(届.014­15.155Ma;CandeandKent,1995)に対比さ
れている(星,1998)ことから,J亮岡層および大谷層は茂木
献
要,110.2,87­97.
青島睦治,1986,樅1_LIJi万りの有孔虫化石.栃木県ljy紀要,r皿3,39­46.
Blow,W.H.,19G9,LateMiddleEocenetoRecentplanktonic
層に対比されよう.一方,茂木層の下位には安山岩溶岩を多
roralniniferalbiostrど1tigraphy.かBro11❹mann,P.andRenz,
数挟在する山内層があり,古地磁気極性および放射年代によ
トl.H。eds.,7)印c匹直刀gjcJ./勺/肥ノ;冶乱か硲り町ぷQμ❹Co7zル肥匹巳(川
?/皿,た仙jcylf・・J`r好oお洽, 皿俗伝と,E.J.Bri11,Leiden,1,
り,C5Dn(17.615­17.277Ma)からC5Cr(17.277­16.726
Ma)に対比されているが,と夕ヽ回jJ斜られた風見山m安山岩の
199­422.
Cande,S.C.andKent,D.V。1995,Revisedcalibrationoft11e
K­Ar年代値はこの山内層の年代より明らかに若い.した
がって,宇?iB宮・鹿沼地域の中新世安山岩類の噴出は,茂木
geomagneticpolaritytimescaleforthelateCretaceousalld
Cenoz(元.ゐ皿必cj夕/7旅.尺困.100,C5093­6095.
星|寺幸,1998,栃74く県茂木地域に分布する下・111ニ1部中新統中J【|層群
地域における同質火山噴出物である山内層の活動の後である
1こ対する磁気層序磁価H4;の修正と意義.J・航叫良,1()4,60­63.
と判断される.風見山田安山岩の西方に分布する半面_|」安山
星博幸・高橋雅紀,1996,茂木地域に分布するt=lし中期中新世火山
岩が山内層に対比される可能性かおるが,放射年代による対
岩類のTり也磁気順序と火山活動の時期.JUj質雑,102,F573­590.
石塚治・星博幸,1997,栃木県茂木地域に分布する前・中期中新
比 は 岩 石 が 変 質 して い る た き ぐ ) 困 州 で あ ろ う . さ ら に , 宇 都 宮
地域の新第三系最下部に位置するナガド坂層の溶結却天岩に
対 比 さ れ う ぶ , 一 地 層 は 茂 木 地 域 に は 見 い だ さ れず, ま た そ の 年
|廿火山岩煩のK­Ar年代.地質雑,103,964­970.
j絹11=j琵英・天野一男・酒井豊三郎,1985, 大谷石 の層位学的位置.
l千本地質学会92年学FIけ大会演旨,126.
斎fl゛Mj常正,1999,最近の古地磁気層序の改訂と日木の標準微化石U
代 を 推 定 す る 恨 拠 は 現 段 階 で は な く , 今 後 の 課 題 と して 残 さ
序.石油技誌,64,2­15.
酒井沓三郎,1986a,中新統荒川層群(栃木県)の模式地における㈹
れる.
序.宇 宮大教jjl田F報,noハ9,49­7o.
謝
辞
酒井・豊三郎,1986b,将第三り9ミ関東地方北部足尾山地周辺部宇?71S宮地
域/大森昌衛・端山好和・堀口万吉編,日木の地質3「関東地
本研究を公表するにあたり,査読者の斎藤和男氏,小笠原
憲四郎氏,および担当編集幹事の石井和彦氏には適切な指摘
と 助 言 を い た だ い た . こ れ ら の 方 々 に 厚 く 感 謝 い た し ま す.
酒井
方」,共立出版.127­129.
三郎,1987,土地分類基本調査「栃木」4?ミと㈹地質図.5万分の
1国有凋査,栃木県,25­32.
酒川限三郎,1993,土地分頬証本調査「鹿沼」表屈地質図.5万分の
地質雑107山
足尼山地車縁部に分布する中新世火山岩のK­Ar年代
IEIXI土調査,栃木県,30­37.
瀬 野 徹 三 ・ 高 橋 正 樹 ・ 小 林 洋 二 , 1 9 8 7 , 関 東 地 方 に お ける [ 卜 新 世 火 成
岩の年代測定.文部省科研費自然災害科学特別研究成果関
東平野直下の地震活動及び地震動予測についての基礎的研究,
81­85.
高机雅紀,!998,栃木1EFt烏山地域に分布する巾新|!t荒JIIJ副㈲)複合屈
序学的叫究川.石油技術協会平成10年度万?lsJり]演旨,48.
大会演旨,H4.
[則コ裕一郎・高橋ffR紀,1998,栃木り兵馬I_LI地域に分布する中新統荒川
J・e引t羊下部の石灰質ナンノ化石層序.地質雑,104,779­793.
栃木県,凶77,栃木県地質図及び同説明書,81p.
内尼高保,1950,栃フ4後言ミ第三紀化石群(その1).J也質雑,56,455­
4
5
8
.
宇佐どりl呂守りム・高机雅紀・尾田太良,1995,栃木県荒JllJFぼ削寸高層の浮
ノカ2jF4五行孔虫による微化石層序.曰本地質学会第102年学術大会
高橋雅紀・星博幸,1995,栃木県茂木地域4こ分布するij訂万Jり」中新げ火
演旨,137.
山岩鎖の放射年代.地質雑,101,821­824.
田巾裕一郎・高橋雅紀,1997,栃フtて県烏山地域に分布する中新統荒川
吉川敏之,1998,1丿丿木県宇都宮地域に分布する新第三系の地質と層
層 群 下 部 の 石 灰 質 ナ ンノ 化 石 層 序 . 日 本 地 質 学 会 第 1 0 4 年 学 術
序.地質拡104,;346­356.
(要旨)
吉川敏之・高橋雅紀・岡田利典,2001,足尾山地東縁部に分布する中新世火山岩のK­Ar年代.地
質雑,1{}7,41­45.(Yoshikawa,T F21kahashi,M.andokada,T.,2001,K­Aragesofthe
MiocenevolcanicrocksintheeasternmarginoftheAshioMountains,TochigiPrefecture,
centra1Japan.Jozzγ.G凹/.Soc.五力凹,107,41­45.)
栃木県内に分布する新第二系火山岩のうち,ハ溝|]』地南部の茂木地域では年代学的検討がなさ
れて い る の に 対 し , 足 尾 山 」 也 東 縁 で は 年 代 に 関 す る 報 告 は き わ めて 少 な い . 今 回 , 宇 都 宮 地 域 お
よ び 鹿 沼 地 域 の ほ ぼ 下 限 に 位 置 す る 火 山 岩 の 全 岩 K ­ A r 年 代 を 測 定 し た . 宇 都 宮 地 域 の 風 見 山
田安山岩からは,15.78士0.64,16.61士().84,15.26士0.40,15.02 0.39Maの年代が得られ,これは
ほぼ噴出年代を示すと考えられる.鹿沼地域の日向層の年代は,16.8士2.1,17.3士2.0,15.6土2.2,
15.3
2.4Maを示し,信頼性に乏しいが,岩相および屈序的位置関係から風見山田安山岩とほぼ
同 時 期 に 形 成 さ れ た と 推 定 さ れ る . 茂 木 地 域 と の 対 比 で は , 年 代 学 的 に は 山 内 層 と 茂 木 層 の 間 の
堆積間
に相当し,直接対比できるJ也層は分布しない.また,火山岩の上位にある海成層の微化
石 年 代 お よ び 岩 相 の 共 通 性 か ら 考 えて , 茂 木 層 と 宇 都 宮 地 域 の 長 岡 厦 ト 大 谷 層 , 鹿 沼 地 域 の 深 岩
層が対比される.
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