精神経誌(2012) SS14 第 回日本精神神経学会学術総会 シ ン ポ ジ ウ ム 精神科専門療法の教育研修に関する取り組み 認知行動療法 藤澤 大介(国立がん研究センター東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発分野,慶應義塾大学医学部精神神経科) 認知療法・認知行動療法(以下,認知行動療法)はエビデンスの確立と共に社会のニーズが高まっ ており,質の担保された治療者を育成する研修システムを整備すべき時期に来ている.本稿では,英 米の認知行動療法の研修システムを概観したのちに,厚生労働省事業による研修システムを紹介し, その構造の核となっている,① 4段階の学習レベル(診断・支持的対応など基礎能力,認知行動療法 の基礎知識,認知行動療法の実践能力,応用力),②各レベルに対応した学習方法(基礎的な精神科 研修,ワークショップ型研修,録音・録画に基づくスーパービジョン),③各レベルに対応した評価 のあり方と具体的な評価ツール〔治療同盟の質を評価する治療同盟尺度(WAI) ,共感能力を評価す る 知 識 を 評 価 す る 治 療 関 係 尺 度(BLRI),認 知 行 動 療 法 の 知 識 を 評 価 す る 認 知 療 法 認 識 尺 度 (CTAS) ,実際の治療セッション評価する認知療法尺度(CTS) ,症例の概念化を評価する認知的概 念化尺度(CFRS),臨床評定〕のそれぞれについて解説した. 索引用語:認知療法・認知行動療法,研修,教育,能力,評価 は じ め に 生労働省の委託事業としての研修事業が始まった. 精神療法は,薬物療法,治療マネジメントと並 研修システムの構築にあたっては,米国・英国の んで精神科治療の主たる柱であり,精神科医が身 システムを参 としたため,本稿では,はじめに につけるべき中核能力の 1つである.特に認知療 英米のシステムを概説し,そののちに本邦におけ 法・認知行動療法(認知行動療法)は,うつ病, る現行の認知行動療法の教育・研修システムを紹 不安障害,物質関連障害に対して薬物療法と同等 介する. 以上の効果を有し,精神病性障害に対しても中心 的な役割を果たしつつある精神療法であり,習得 米国の研修 すべき精神療法から外すことはできないであろ 米国の精神科レジデント教育制度では,支持的 う .近年の精神医療の変化により,精神科医自 精神療法,精神力動的精神療法,認知行動療法の 身が精神療法を実施する機会は減って他職種に実 研修が必須化されている(2001年に策定,2007 施を依頼するケースが増えているものの,精神科 年に改定).一般的には認知行動療法の研修を受 専門医としては,認知行動療法を自ら実践するか, ける前に,支持的精神療法を習得して,精神療法 または,その内容と適応を十分に理解して,患者 の基本的な素養を身につけることが推奨されてい さんに適切に説明し,“処方(紹介) ”できる能力 る(Y-model:図 1) .認知行動療法の研修は, が必須と えられる. 双方向性のセミナー,上級セラピストへの陪席, 本邦では,2010年よりうつ病に対する認知行 治療の実践,スーパービジョンからなり,スーパ 動療法が保険診療報酬化され,2011年から,厚 ービジョンは録音,可能であれば録画による形式 シンポジウム:精神科専門医の養成を える SS15 ・定期的に質の高いスーパービジョンを受けること ・アウトカム指標をルーチンに用い,患者自身も 治療効果を見られるようにすること ・治療アドヒアランスと治療者の能力をモニタリ ングすること(例:ビデオ・録音テープ,外部 監査) ま た,2007年 か ら の 3年 間 で 1.3億 ポ ン ド 図 1 米国レジデント研修における精神療法 (約 350億円)の国家予算を投じて,精神療法へ のアクセスへの適正化(Improving Access to が強く勧められている .能力評価に用いられる Psychological Therapies:IAPT) の施策が施 様式は,施設によって差異はあるが,症例の概念 行された.IAPT は,common mental disorder 化(65%) ,録画ビデオ(45%),プロセスノー に対する,エビデンスに基づいた心理社会療法の ト(44%) , 録音テープ(21%),選択肢式筆記試 提供を図るもので,簡易型(低強度)の介入と定 験(20%) ,ポートフォリオ(経験症例のまとめ) 型的(高強度)の介入に分けられている.簡易型 (12%) ,治療成績(9%)などが採用されている . 介入は,訓練を受けたさまざまなレベルの医療保 上級者の研修については,認知療法の国際組織 健従事者によって提供される介入で,セルフヘル で あ る 認 知 療 法 ア カ デ ミ ー(Academy of プ,構造化された運動療法,コンピューター認知 Cognitive Therapy:ACT:www.academyofct. 療法,行動活性化などが含まれる.定型的介入は, org )の研修が参 にできる.ACT では,認知 専門研修を受けた専門家によって提供される定式 療法士の認定に次の要件を掲げている.①メンタ 化された精神療法であり,うつ病と不安障害に対 ルヘルス領域における学位,②診療免許,③倫理 する認知行動療法が採用されている.IAPT では, 規定にのっとった行動,④認知療法における以下 治療者が習得すべき能力として,①心理・社会的 の研修歴〔a)40時間以上の認知療法の研修(10 治療における一般的な能力,②認知行動療法の基 時間以上のスーパービジョンを含む) ,b)10例 礎能力,③認知行動療法の実践能力(認知行動療 以上治療経験(症例リストの提出,c)5冊以上 法の特定の技術と,個々の問題に特化した能力), の認知療法関連読書(うち 3冊以上は推薦図書の ④メタ能力の 4つのレベルを掲げている(図 2). 中から選び読書リストを提出する) ,d)1年以上 第 1レベルの心理・社会的治療における一般的 の認知療法経験,e)推薦状 2通,f)認知療法に な能力は,すべての精神療法に共通する必須能力 関する教育歴と研究歴を示した履歴書〕 .資格認 であり,治療者としての温かさ・受容力などに始 定には,実際に症例を治療した映像または音声テ まり,患者と信頼関係を構築して協働的に治療を ープを提出し,評価を受ける. 進めるための能力のことである.より具体的には, ①治療同盟(クライエントと治療者との協力関係 英国の研修 英国 NICE のうつ病診療ガイドライン 「パートナー感覚」 ) ,②共感(患者が世界をどう では, 体験しているかを理解し,それを伝え,患者に調 認知行動療法を含む心理社会的治療の実践につい 律を合わせること) ,③治療目標の共有と協力, て次のように記述している. の 3つが重要で,それぞれ治療効果と中等度(効 ・能力のある臨床家が治療にあたること 果量=0.22-0.32)の相関が実証されている . ・治療マニュアルに基づいて治療を実施すること 特に,認知行動療法における共感の重要性は,他 (マニュアルには治療構造と治療期間に関する ガイダンスを含むこと) の精神療法と比 して高い(表 1) .また,第 3∼4セッションまでに患者と治療者との間で治 精神経誌(2012) SS16 図 2 認知行動療法の 4つの学習レベル Kuyken,W.: Collaborative Case Conceptualization,2002 をもとに筆者 が作成 表 1 治療理論ごとの共感の効果 治療理論 経験的 人間的 認知・行動的 精神力動的 その他 非特異的 F を 慮して,適切に適用する能力のことである. 相関レベル meanr SD 0.25 0.21 0.49 0.48 0.18 0.14 0.3 0.27 0.99(d.f.=3,37) 実践上の治療の上手さ,といえようか. N 6 4 4 33 unbiased Fishers Z F:効果量に対する各治療理論の one-way ANOVA 本邦における研修 4 つのレベルをふまえて 上記の 4つのレベルの能力を習得する上では, それぞれに対応した学習方法と,評価が重要であ る(図 2,表 2). 第 1レベル(すべての精神療法に共通する必須 能力)では,①治療同盟,②共感,③治療目標の 療目標を共有することが,治療転帰に関連する . 共有と協力の習得を目標に,精神療法の基本トレ 第 2レベルの認知行動療法の基礎知識とは,認 ーニング(問診・評価・傾聴など)を行う.ここ 知行動療法の基礎理論や治療の進め方の理解のこ は精神科後期研修における基本的なトレーニング とであり,認知行動理論を患者に教育すること, に期待される.学習到達目標は,共感と良好な治 患者と協力しながらセッションのアジェンダを設 療関係の構築である. 定すること,ホームワークを出すこと,などが含 まれる. 第 3レベルの認知行動療法の実践能力とは,具 体的な治療スキルと,個々の問題への対応能力で 第 2レベル(認知行動療法の基礎知識)では, ①認知行動療法の基礎理論と②治療構造の習得を 目標に,講義,文献学習,陪席,ロールプレイを 行う. ある.前者は,段階的曝露,ソクラテス的質問法, 第(1・)2レベルの学習の目的で,2011年度 患者の認知の同定・検証などのスキルが含まれる. の厚生労働省研修事業では,仙台・東京・京都の 後者は,うつ病,不安障害,物質関連障害など, 3か所で 2日間の基礎研修を行った.この研修で 各病態に対して特異的に理解・習得すべき能力で は,認知行動療法の基礎知識は,あらかじめ,厚 ある. 生労働省の認知療法・認知行動療法マニュアル 第 4レベルのメタ能力とは,上述のすべてのス (厚生労働省のホームページ http: www.mhlw. キルを,個々の症例のニーズと特徴,タイミング go.jp bunya shougaihoken kokoro index.html シンポジウム:精神科専門医の養成を える SS17 表 2 認知行動療法の 4つの学習レベル レベル 項目 内容 学習方法 学習目標 1 心理・社会的治療 における一般的な 能力 ①治療同盟 ②共感 ③治療目標の共有と協力 精神療法の基本トレ 共感度 ーニング(問診・評 治療関係 価・傾聴など) 2 認知行動療法の基 礎知識 ①基礎理論 ②治療構造 講義 文献学習 陪席 ロールプレイ 3 認知行動療法の実 践能力 ①具体的な治療技法 ②個別の問題への対応 4 メタ能力(応用力) 個々の症例に対して総合 的に対応する能力 評価方法 治療同盟尺度(WAI) 治療関係尺度(BLRI) 知識の習得度 認知療法認識尺度(CTAS) 実症例を経験 認知療法尺度(CTS) 治療のあり方 (難易度:低→高) 認知的概念化尺度(CFRS) 診立て スーパービジョン 自己記入式臨床評価 治療効果 症例検討 (例:BDI,QIDS) BDI:Beck Depression Inventory,BLRI:Barrett-Lennard Relationship Inventory,CFRS:Cognitive Formulation Rating Scale,CTAS:Cognitive Therapy Awareness Scale,CTS:Cognitive Therapy Scale,QIDS:Quick Inventory of Depressive Symptomatology,WAI:Working Alliance Inventory-Short Form からダウンロード可)を自己学習してくることを を提供することが可能になった. 前提とし,基礎研修では実践的なロールプレイを 多く交えたワークショップ形式とした.この研修 認知行動療法の能力の習得目標・評価ツール の内容は,精神・神経医療を専門とする医療者・ 上記の 4段階の能力レベルは表 2のように評価 研究者のための e ラーニング・サイ ト(http: する.第 2レベルの認知行動療法の知識は,認知 www.crt-web.com )で視聴できる. 療法認識尺度(Cognitive Therapy Awareness 第 3レベル(認知行動療法の実践能力)と第 4 Scale:CTAS) で評価する.CTAS は認 知 療 レベル〔メタ能力(応用力) 〕の習得は,スーパ 法の知識を問う 40問の正誤問題で,米国の精神 ービジョンを受けながら,実症例を担当すること 科レジデント研修では,認知行動療法の正式なト で行われる.難易度の低い症例(併存障害のない レーニングを受ける前に 30点以上を得点できる 中等症の初発大うつ病エピソードなど比 ことが望ましいと 的問題 え ら れ て い る.日 本 語 版 が単純で,比 的軽症で,治療意欲が高い症例) CTAS は,認知行動療法の研修・実践歴との有 の治療から始め,徐々に難易度の高い症例(重症 意な相関が示されている . 度が高く,問題が複雑な症例)にステップアップ していく. 本邦の研修事業では,2011年度 11月の時点で, 16人のスーパーバイザーのもとで,44名がスー パービジョンを受けている.スーパーバイジーは, 第 1・3・4レベルの能力は,認知行動療法の実 践スーパービジョンの中で評価される.スーパー バイジーから送られた,治療セッションの録音を スーパーバイザーが聴いて評価する. 第 1レベルの心理・社会的治療における一般的 患者さんの同意を得たうえで治療セッションを な能力については,第 3∼4セッションの録音を IC レコーダーに録音し,電子暗号化してスーパ 元に,治療同盟尺度(Working Alliance Inven- ーバイザーに送り,スーパーバイザーはスーパー tory:WAI)と治療関係尺度(Barrett-Lennard ビジョンより前にセッションを聴いてスーパービ Relationship Inventory:BLRI)で評価する . ジョンに臨む.このようにスーパービジョンは電 WAI は患者と治療者の治療同盟の質に関する 12 話や IT(Skype など)を活用することによって, 項目の評価尺度である.BLRI は,患者と治療者 治療者が仕事を離れることなく全国レベルで研修 の治療関係の質を評価する 10項目の評価尺度で 精神経誌(2012) SS18 図 3 認知行動療法の研修システム ある.それぞれ,治療者自身ならびにスーパーバ 療者が,経験を高めて指導者に成長していくシス イザーの両方が評価する. テムが必須であり,研修を受けながらスーパービ 第 3∼4レベル(認知行動療法の実践能力とメ ジョンを提供することで順次スーパーバイザーと タ能力)では,治療のあり方・進め方と概念化 して機能していけるようなシステム作りを目指し (診立て)の習得が重要であり,スーパーバイザ ている(図 3) .将来的には,治療者の経験(研 ーがセッションの録音を元に,毎セッションを認 修歴,経験症例数など) ,能力(CTS による能力 知 療 法 尺 度( Cognitive Therapy Scale: 評価など)も 慮することを検討したい . CTS) で評価する.CTS は治療のあり 方・ 進め方に関する 11項目の評価ツールである.概 念化(診立て)は,第 3∼4セッションを題材に して,認知的概念化尺度(Cognitive Formula- 謝 辞 本稿の内容は,平成 22∼24年度厚生労働省科学研究事 業「精神療法の有効性の確立と普及に関する研究(主任研 究者:大野裕) 」,平成 23年度厚生労働省認知行動療法研 tion Rating Scale:CFRS) で評価する.CFRS 修事業(事業実施者:慶應義塾大学)によった.国立精 は,病歴聴取,症例の診立て,治療計画と治療の 神・神経医療研究センターの大野裕先生,堀越勝先生,中 進行度を評価する 12項目の尺度である. 川敦夫先生,菊地俊暁先生,田島美幸先生,京都大学の古 さらに,実際の治療効果も参 にする.患者が 記入したベックうつ病尺度(Beck Depression Inventory: BDI) と 簡 易 抑 う つ 症 状 尺 度 (Quick Inventory of Depressive Symptomatology:QIDS) の臨床評価尺度を用いる. 川壽亮先生,慶應義塾大学の三村將先生,佐渡充洋先生を はじめ多くの協力者の先生方に感謝いたします. 文 献 1)American Psychological Association Steering committee. Empirically supported therapy relationships: conclusions and recommendations of the Divi- お わ り に sion 29 Task Force. Psychotherapeutic Relationships 今後の研修の方向性 that Work(ed. by Norcross, J.C.). Oxford University 厚生労働省研修事業では,基礎研修の受講者が, スーパービジョンを受けながら実症例を経験し, さらにブラッシュアップ研修を受講することによ って,認知行動療法治療者として認定される予定 である.さらに,認知行動療法の治療者を持続的 に育成していくためには,認知行動療法の認定治 Press, New York, 2002 2)Beck, A.T., Steer, R.A., Ball, R., et al.: Comparison of Beck Depression Inventories IA and II in psychiatric outpatients.J Pers Assess,67; 588-597,1996 3)Dewan, M .J., Steenbarger, B.N., Greenberg, R. P.: The Art and Science of Brief Psychotherapies-a シンポジウム:精神科専門医の養成を える practitioners guide. American Psychiatric Publishing, Arlington, 2004(鹿島晴雄,白波瀬丈一郎監修,藤澤大 介,嶋田博之訳 : 短期精神療法の理論と実践.星和書店, 東京,2011) 4)藤澤大介 : 認知行動療法の評価尺度―QIDS-SR, DAS24,治療者評価尺度.臨床精神医学,39増刊号,精 神科臨床評価・検査法マニュアル.p.839 -850, 2010 5)藤澤大介 : 精神療法の研修と教育に関する研究. 平成 22年度厚生労働科学研究「精神療法の教育と普及に 関する研究(主任研究者 : 大野裕)」分担研究報告書.厚 生労働省,2011 6)Fujisawa, D., Nakagawa, A., Kikuchi, T., et al.: Reliability and validity of the Japanese version of the Cognitive Therapy Awareness Scale-a scale to SS19 11)National Health Service. 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The trainees who participate in this system are expected to acquire four levels of competencies(core competencies in psychotherapy, basic knowledge of CBT, practical skills in CBT, and application of CBT skills), through various modes of learning (suggested readings, didactic lectures, workshops, supervisions on audio-taped or videotaped sessions) . The trainees are evaluated for each level of their competencies by Working Alliance Inventory(WAI), Barrett-Lennard Relationship Inventory(BLRI) , Cognitive Therapy Awareness Scale(CTAS) ,Cognitive TherapyScale(CTS) ,and Cognitive Formulation Rating Scale(CFRS) , as well as patients self-reported ratings. Authors abstract Key words: cognitive behavioral therapy,training,education,competencies,evaluation
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