プラ処理協 WEEE会議説明資料 EPEATの概要と化学(難燃剤)業界の取組み 臭素科学・環境フォーラム日本 上林山 博文 2012年7月23日 (登録スケジュールは8月23日に追記) 1 内容 EPEATの概要 1. 2. 3. 4. EPEATとは? EPEATの登録と運用 EPEATのインパクト EPEATの概要まとめ EPEAT対象製品とその対応と結果 1680.2(画像機器)と1680.3(テレビ)の 今後の登録スケジュール(追記 8月23日) 化学(難燃剤)業界の取組み 2 EPEATの概要:EPEATとは? ・The Electronic Product Environtnental Assessment Toolの略。 ・電子製品の環境に与える影響の総合評価システム。電子製品環境 アセスメントツールともいう。 ・IEEE(米国電気電子技術者協会)が米環境保護庁の協力のもと 2006年3月に策定した、パーソナルコンピューター製品の環境評価基 準がベース。 ・企業や政府機関、その他の団体がコンピューターを購入する際に、環 境に配慮した製品を選ぶための指標となるもの。 ・IEEE1680に適合した製品は、EPEATとして登録される。 (参考)EPEAT ランク付け Meets all 23 required criteria 全23の必須の基準を満たします Meets all 23 required criteria plus at least 50% of the optional criteria オプションの基準28の少なくとも 50%をプラスして基準を満たす Meets all 23 required criteria plus at least 75% of the optional criteria オプションの基準28の少なくとも 75%をプラスして基準を満たす 3 EPEATの概要:EPEATとは? IEEE1680の適用基準(IEEE:米国電気電子技術者協会) ・必須条件基準23項目と、オプション基準の8分野28項目がある。 ・認定申請を行った製品は「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の3種類 に分けて登録される。 ・必要基準をすべて満たしている製品はブロンズ、必要基準を満たし たうえで、オプション基準を50%以上満たす製品はシルバー、同75% 以上満たす製品はゴールドとして登録される。 合計51の評価基準は、以下8つの大項目に分類される。 1.環境に影響を与えうる材料の使用削減・除去:BFR,CFR,PVC関連 2.材料の選定 3.使用済みになった時のための設計 I 4.製品の耐用年数 5.省エネ 6.使用済み製品の管理 7.会社のパフォーマンス 8.梱包 4 EPEATの概要:EPEATの登録と運用 ・EPEAT登録の運用はNGO米グリーン・エレクトロニクス・カウンシル(GEC) が行っている。 ・Green Electronics Council(GEC)は2009年8月10日、米国政府 機関での準拠が義務付けられている本EPEAT評価システムを 米国以外の国で販売されているコンピュータ製品でも利用でき るようにすると発表した。 ・EPEATにより認証された製品は、データベースに登録される。 5 EPEATの概要:EPEATの登録と適用 EPEAT対応が要求されている連邦政府機関、教育機関、州政府、地方自治体 6 EPEATの概要:EPEATの登録と運用 EPEATのWEB上の情報開示 EPEAT トップページ http://www.epeat.net/ レベルごとの 製品登録数が 開示されている 7 EPEATの概要:EPEATのインパクト EPEATがもたらすビジネスインパクト ・EPEATのサイトで、連邦政府機関、教育機関、州政府、地方自治 体だけではなく、民間企業の要求取得ランクが公開されており、 今後、大手商談への影響も非常に大きくなると予測される。 ・米国以外でも、EPEATに登録されている製品購入の義務化が始 まっている。 今後、世界各国の政府系、民間企業の大手商談へも影響するこ とが予測される。 8 EPEATの概要:EPEATのインパクト ビジネスインパクト;現行のEPEAT登録製品数の推移 商品の環境性能の格差がはっきり PC、モニタ(IEEE1680.1)の製品登録の推移 と出始めている(Goldの取得可否) 2500 合計 Gold Silver Bronze 2000 2212 1139 1500 1000 657 992 239 16 500 577 64 0 07-Oct. 1026 ・画像機器においても、プログ ラム開始2~3年後には各社の Gold取得機種数が拡大する と予測され、商品の差別化が進 むと考えられる。 736 17 47 09-Feb. 11-Feb. (2011年2月時点でのEPEAT対象全製品群の登録数合計:Desktops, Displays, Integrated Desktop computers, Notebooks, Thin clients, Workstation Desktops, Workstation Notebooks) ・登録数は3年半で約3倍強にまで拡大 ・年々Goldの登録比率が高まっている。 9 EPEATの概要:EPEATとは?まとめ EPEAT (Electronic Product Environmental Assessment Tool) とは、行 政機関や民間企業などの法人購入者が、環境配慮した電子機器を比 較したり、選んだりすることを支援するための、米国で開発されたオンラ インツールである。 EPEAT に登録できる製品は、所定の環境パフォーマンス基準 (IEEE1680s)に合致していなければならない。製造事業者は自主的に参 加して、彼らの製品をEPEATに登録する。 上記パフォーマンス基準やプログラムはEPA(環境保護庁) からの助成 を受けて開発され、NGOのグリーン・エレクトロニクス協議会(GEC)によ って運営されている。 2007 年1 月の大統領指令134423「連邦の環境、エネルギー、輸送管理 の強化7」では、連邦政府機関に対し、電子製品を購入する場合、全購 入量の95%がEPEAT 登録製品であることを求めており、米国の代表的 なグリーン購入法に位置づけられる。 すでに運用中のパソコン・モニタに続き、2012年初頭以降、画像機器と テレビでの基準制定(IEEE1680.2/3)とEPEAT運用(政府の優先調達の 10 開始)が予定されている。 EPEAT対象製品とその対応と結果 対象製品 IEEE 1680 Standardを引用する 1680.1 PC/モニター 終了・改訂中 1680.2 IE(画像機器) 終了→今回BALLOT対応 1680.3 テレビ 終了→今回BALLOT対応 WG作業中 1680.4 サーバー 環境性能表示の3つのレベル Bronze: すべての”required” 項目を満たす。 Silver:すべての”required” 項目を満たし、さらに50%以上 の“optional”項目を満たす。 Gold:すべての”required” 項目を満たし、さらに75%以上の 11 “optional”項目を満たす。 1680.2(画像機器)と3(テレビ)の投票経過と結果 塩ビ工業環境協会(VEC)とBSEF・日本難燃剤協会は BALLOTINGメンバー登録(個人)してコメントをつけて反対投票 を行った。 1.1680.2(画像機器)と1680.3(テレビ)の基準ドラフト 4.1.7 有機ハロゲン 4.1.7.1 筐体プラスチックでのBFR、CFR、PVCの削減 1680.2 は Reqired 1680.3 は Optional 4.1.7.2 PCBラミネートへのBFR,CFRの削除と削減 両方とも Optinal 4.1.7.3 全てのプラスチック製品でのBFR、CFR、PVCの 削除と削減 両方とも Optinal 12 1680.2(画像機器)の投票経過と結果 2.投票経過と結果(添付ファイル参照) ・IEEE Standards Association(投票画面) - Manage myBallot Activity 投票とコメント用。 ・IEEE Standards Association(初回) - Ballot Comments 不成立:相当数のコメント有り。 Draft 1680.2 received 65% approval with 93% participation, and draft 1680.3 received 70% approval with 92% participation. Approval of an IEEE standard requires 75% approval and 75% participation. ・IEEE Standards Association(再投票3回目) - Ballot Comments No3 不成立:コメント掲載 ・IEEE Standards Association (再投票4回目)- Ballot Comments Final 成立:The fourth ballot recirculation of the IEEE P1680.2 draft standard closed last night (6/23). The draft standard retained 76.0 % affirmative votes, with 96% participation. 13 1680.2(画像機器)のEPEAT基準 IEEE P1680.2™/D1 Draft Standard for Environmental Assessment of Imaging Equipment 4. Environmental performance criteria for imaging equipment 4.1 4.1.1 Reduction/elimination of environmentally sensitive material Reduction of use of hazardous substances 4.1.1.1 Required—Compliance with provisions of European Union RoHS Directive ::: 14 EPEATの概要:EPEATの基準 4.1.7 4.1.7.1 Organohalogens Required—Reducing BFR/CFR/PVC content of external plastic casings Product Criterion: External plastic casings greater than 25 grams shall contain no more than 0.1 % wt. (1000ppm) bromine and 0.1 % wt. (1000ppm) chlorine attributable to brominated flame retardants (BFRs), chlorinated flame retardants (CFRs), and polyvinyl chloride (PVC) with the following exceptions: Parts containing 25% or more post-consumer recycled content are permitted up to 0.3 % wt. (3000 ppm) bromine and 0.3 % wt. (3000 ppm) chlorine. Uses of brominated or chlorinated substances that are not classified as BFRs, CFRs, or PVC are allowed, but shall be disclosed if the bromine or chlorine content exceeds the applicable threshold. Applies to: All covered products Verification Requirements:Declaration from manufacturer Documentation of a conformance assurance system which demonstrates conformity to this criterion through effective control of the supply chain References and Details: None available. 4.1.7.2 Optional—Eliminating or reducing BFR/CFR content of PCB laminates Product Criterion: All printed circuit board (PCB) laminates included in the product excluding components soldered or affixed to the PCB laminates shall contain no more than 0.1 % wt. (1000ppm) bromine and 0.1 % wt. (1000ppm) chlorine attributable to brominated flame retardants (BFRs) and chlorinated flame retardants (CFRs), with the following exception: Uses of brominated or chlorinated substances that are not classified as BFRs or CFRs are allowed, but shall be disclosed if the bromine or chlorine content exceeds the applicable threshold. :::: 15 EPEATの概要:EPEATの基準 4.1.7.3 Optional—Eliminating or reducing BFR/CFR/PVC content of product Product Criterion: All plastic materials within the product shall contain no more than 0.1 % wt. (1000ppm) bromine and 0.1 % wt. (1000ppm) chlorine attributable to brominated flame retardants (BFRs), chlorinated flame retardants (CFRs), and polyvinyl chloride (PVC) with the following exceptions: Parts containing 25% or more post-consumer recycled content are permitted up to 0.3 % wt. (3000 ppm) bromine and 0.3 % wt. (3000 ppm) chlorine. Uses of brominated or chlorinated substances that are not classified as BFRs, CFRs, or PVC are allowed but shall be disclosed if the bromine or chlorine content exceeds the applicable threshold. Applies to: All covered products. Verification Requirements: Declaration by manufacturer Documentation of a conformance assurance system which demonstrates conformity to this criterion through effective control of the supply chain References and Details: None Available. 16 Appleの最近の動き <2012年6月末ニュースリリース> Apple、米環境基準EPEATの認定をMacBook Proなど39製品 で取り下げ Appleが、MacBook Proなどで取得していたリサイクルのしやすさなどを評価 する米国の環境基準EPEATの認定を返上した。 <2012年7月13日ニュースリリース> Apple、EPEATに復帰 「取り下げは過ちだった」とマンスフィー ルド氏 Appleが、6月末に取り下げた米環境基準EPEATの認定を40製品で受け直し た。「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」もゴールド認定になっている。 米Appleは7月13日(現地時間)、環境基準EPEAT(Electronic Product Environmental Assessment Tool)の認定を取り下げたことは過ちだったとして再認定を受けたと発表した。 「多くの顧客から、AppleがEPEATの認定を取り下げたことに失望したという声が寄せら れた。私はこの判断は過ちだったと認める。今日、Appleの該当製品はEPEATに復帰し た」と同氏は書いている。 17 1680.2(画像機器)と1680.3(テレビ) の今後の登録スケジュール(本スライド追加 8月23日) 2012年11月7日 両規格書が正式発行予定 <画像機器> 2012年11月23日 2013年 1月18日 登録開始 Web上で登録者名公表 <テレビ> 2013年 1月4日 2013年 3月1日 登録開始 Web上で登録者名公表 化学(難燃剤)業界の取組み 1.難燃剤業界全体で火災安全の重要性の継続的アピール 2.国際化学業界及び日本化学協会との連携によるプロダ クトスチュワードシップ(GPS及びJIPS)の推進 3.サプライチェーンを考慮したリスク評価およびリスク管 理の自主的な取組み 4.化学物質管理・情報提供共有化に向けた国際標準化 の推進 5.BSEFで実施中のVECAPの日本での推進 化学業界、サプライチェーンと協力しながら、関連団体・NGO 等とのリスクコミュニケーションを継続して実施していく。 18 ご清聴有難う御座います。オフィスが変わりました。 〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目3-21 住友不動産 飯田橋ビル 5F ICL-IP JAPAN株式会社内 BSEF Japan TEL: 03-6240-0951 FAX: 03-6240-0952 携帯: 090-9004-0237 E-mail [email protected] HP http://www.bsef-japan.com/index/ 19
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