エノログが見たワイナリー現場の問題点とその改善 誌名 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan ISSN 09147314 著者 増子, 敬公 巻/号 107巻4号 掲載ページ p. 217-223 発行年月 2012年4月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所 Tsukuba Office, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat エノログが見たワイナリー現場の問題点 とその改善 ワインは pH、 がf 尽く,アルコールと 80 2があるので微生物汚染に強い,と考えられていた。しかし,こ のような条件であっても醸造中や醸造後のワインの品質に危害を与える微生物はワイナリ…に潜んでおり, 安定して高い品質を維持するには適切なサニテーションが欠かせない。これまで日本語の解説が少なかった ワイナリーのサニテーションに関する情報を紹介していただいた。 増子敬公 必要になっていると考えられる O はじめに 打点料ブドウの洗浄設備,洗浄場はどこですか? A 食品衛生法とワイナリー経営 L 酒類製造営業許可 #正いと許可できません」 全医1,約 10社のワイナリー設立に関わるなかで, 食品衛生法 2 1条食品衛生法に恭づく 34業種の 調子良製造営業許可申請における所轄保健所の立会検査 食品の製造,販売,処理を行うには営業許可が必姿。 時,保健所から指摘された,この「想定外」の指摘に 食品製造業:酒類製造業 (24号) 1 惑した。保健所は,食品衛生法の祝点から加工 大変0' 良産物の洗浄をおこなわないということは,食品加工 の概念から大きく逸脱するとのご説明をいただいた。 食品衛生法 2 . 酒税法 1 0条 1 2号関係(技術・設備要件) (1)申請者は,醸造・衛生国等の知識があり,かつ, ワイン醸造の現場では,ワイン醸造の数千年の歴史, 間交を 保健衛生上問題のない一定水準の品質の j j 民税法解釈の観点等から「ブドウを水で洗うけとい 継続的に供給することができ,不測の事態に対 う考え方が基本的に無かった,または希薄であったこ 花、できる能力を有している O とによると考えられる。 ( 2 ) 酒類の製造又は貯蔵に必要な機械,器具,容器 このことをきっかけにして,食品に係る法体系,食 等が十分備わっており,工場立地法,下水道法, ~;l~ に知っ 水質汚濁防止法,食品衛生法等製造坊の設備に た災施を考える様になった。また消費者の食品に対す 関する法令及び地方自治体の条例に抵触してい る安全・衛生への要求が日に日に高くなり,全 i 金界的 ない。 品衛生 ~;l~, 酒税法,現場の法の解釈,王虫解 • i題類を含む)を取り巻く環境も大き に食品業界全体 ( 酒類製造免許の免許要件誓約書より抜粋 く変化しこれに対応するために国内でも合衛生 管理製造過程』制度, HACCPの導入を支援する法律 上記だけからもワイナリー経営は,食品衛生法,食 もでき,新しい“食の衛生管理システム"の導入が進 品衛生法施行令,食品衛生法規制(閣に食品衛生法 められている。 施行条例(管理,運営基準),営業施設の基準(都道 ワインが持つ特性から比較的安全と言われるワイン 醸造の現場でも「安全J, I 品質向上 j のためのワイン 製造現場に則した食品衛生システムの構築への取組が 府県)に射った経営が必婆となる O ワイナリーの現場 去の理解墨守,実行をおこなわなければ も食品衛生 j ならないことが理解できる。 O n S i t eProbremandImprovementJ a d g i n gfromaEnologue Yo s h i h i r ol V L " s U K O (W1NEMAKER1 1 1c . ) 第 107 巻 第 4 号 217 一般的衛生管理事項、の要件 ①施設設備・機械器具の衛生管理 HACCP または 任意 総合箭生管翠 ②施設設備・機械器兵の保守点検 ③従事者の衛生管理 G従事者の衛生教育訓練 一員量的衛生管理率項 ⑤鼠族,昆虫の防除 i 璽性製造基準 衛生擦準作業手回目 (GMP) (SSOP) ⑥食品等の衛生的な取扱い 義務 食品衛生の構成概念留 を排水及び廃棄物の衛生管理 ③使用水の衛生管理 @食品の回収プログラム ⑮試験検資設備等の保守点検 B 食品衛生の構成概念 食品衛生(法)は.国(厚生労働省)が最低限の事 項、の周知徹底と全国統一のために指針をしめしこれ 適 正 製 造 基 準 (GMP:G oodM a n u f a c t u r i n gP r a c - t i c e;) をもとに地方(都道府県知事)が「管理運営基準 j を 定めることになっている。 安全性でよりよい品質や健全性を有する医薬品・ 蔓守事項。 食品等を製造するための製造!l寺の管理・ i 用語の定義 「製品が一貫して生産され,その使用 B的に適合し トIACCP ( Hazard An呂l y s i sand C r i t i c a lC o n t r o l 製造承認によって求められるような品質規格に統制 P o i n t ) ーブドウ閣からグラスまで食品の安全性を されていることを保証する品質保証の一部j と 重視した,安全性保証のための予防約システム O (WHO: 世界保健機構) 食品の衛生管理システムの国際襟準ー国際的にえ 認された危機管理プラット*~ムに基くシステムに よる食品の安全と品質の改葬方法。関連の国連食綴 農業機関 (FAO) と世界保健機構 (WHO) の合同 衛生標準作業手順 (SSOP: S a n i t a t i o nS t a n d a r dO p - r a t i n gP r o c 巴d u r e s ) 巴 衛生管理に関する手順。 手1 ) 擦を「いつ, どこで, 機関である食品規格 ( C o d e x ) 委員会から発表され, だれが,何を,どのようにするか jが分かるように 各国にその採用を推奨している間際的に認められて 文書化したもの。 SSOPの対象となるのは,使用水 いる。 の衛生管理,機機器具の洗浄殺菌,交差汚染の紡上 手指の消毒・殺夜従事者の健康管理,有毒・ 総合衛生管理製造過程一原材料の入荷から製造,出荷 まで 9 9 6年 5月に食品衛生法の一部を改 日本では, 1 物質・金属異物などの混入紡止,飛沫・ドリップな どによる汚染紡止,トイレの清潔維持,鼠族・見虫 の妨除などである O 正し総合衛生管理製造過程(製造または加工の方法 引用,参考.財団法人食品産業センター 及びその衛生管理の方法について食品衛生上の危答 の発生を防止するための措置が総合的に講じられた I 皮が創設された。 製造,または加工の工程)の承認申J 食品等事業者が笑施すべき管理運営基準に関するガイ ドライン コーデックス委員会 (CODEXA l i m e n t a r i u sCom 時 pp:P r e r e q u i s i t eP r o g r a m s ) 一般的衛生管理事項 ( 食品を衛生的に製造する一般的衛生管理やその他 m i s s i o n )が示している食品衛生の一般原則 ( G e n e r 但 a lP r i n c i p l e so fFoodHygi巴n eCAClRCP1 1 9 6 9, の前提条件をいう C R e v . 3 1 9 9 9,Amd. l9 9 9 ) の内容等を参考に「管理運 作業環境を衛生約に確保するための管理挙項 営基準準則 j を見渡し新たに策定した。 争,殺菌 ・製造工程の整俄,使用機器等のi7ti -危害の予測と特定 218 醸 協 ( 2 0 1 2 ) C ワイナリーの洗浄,サニテーション 一般的衛生管理事項 ( PP:Pr巴r e q u i s i t eP r o - 完全にゼロではない) S t e r i l i z a t i o n:すべての生存微生物の除去,破壊。残 g r a m s ) の 基 本 と な る の が 適 正 製 造 法 準 (GMP) と 糖,不完全な MLFの よ う な 微 生 物 学 衛生標準作業手順 ( SSOP) である。ここでは,一般 的に不安定なワインを常温徐菌充填す 的衛生管理事項の基本であり,ワインの食品としての るときに必要 安全,高品質なワインを安全に生産するために基本と なる衛生標準作業手順 ( S S O P ) ついて考えたい。 なぜ,ワイナリーで洗浄とサニテーションが必要 か? ワイナリーの洗浄とサニテーションの概念と実施 洗浄作業 手作業は, 洗i 日で見える小さい汚れ(ワイン,果汁, j 関 石 , ブ ド ウ , オ リ 青i 登化剤等)を物理的に,手 Thewholeo fe n o l o g i c a ls c i e n c ewouldb et ono “ (洗い落とす)または機械(スプレー洗湾・ C I P )で a v a i li ft h eworki t s e l fweredonei np l a c e st h a t 洗い落とすことをいう wered i r t y " 剤を使用する O - Emile PeynaudfromKnowingand Making Wine O 洗浄を容易にするために洗浄 表面を i 先均したあと,残留物と洗剤を除去するため に水で、リンスする。その後 存在する微生物を減少さ せるために殺菌剤を使用する。殺菌剤は,表面のほこ エノログは,醸造技術者であるとともに施設衛生管 り,汚れを効果的に除去で、きない点に注意する O 通常 理者で無くてはならない。ワインメーカーは wme の殺菌一剤は,表閣の微生物を殺すだけで内部まで入り makingの 95%がサニテーシヨンであると考えてい 込まない。 る 。 リ J は治療よりカンタン! 予i 洗浄,サニテーションの対象 のように,世界のワイン自主造校術 f~J の多くにサニテー ブドウ,マスト,ワインが接触するブドウコンテナ ションの重要性について論じられているがサニテーシ ー,選果テーブル, I 徐梗・破砕機,搾汁機を含むすべ ョンの必要性と効果を以下に示す ての設備機器,器具, l 適切なサニテーションの効来 タンク,マストポンフ¥ワイン 米を含む) 移送ライン,充填機等の表面(壁, I .品質の向上 ・品質安定性の向上 -科学的に証明できる安全性の向 洗浄剤選択のファクター t .熟成能力の向上 -品種特徴維持と向上 -施設,機器の美しさ,清潔感の向上 ・機器経費の削減 -亜硫酸使用量の削減 .どんなモノを洗浄するのか? ・壁,床,機器,ホース,フィッティング,タンク その他 争表面は何か? @洗 i ・ステンレス,ガラス,プラスチック,木材その他 ・取り除く汚れの種類は? .不良品の削減 8 7 J < .の硬度(軟水) .労務授の削減 ・方法:手, CIP,浸 i i ! t,高圧, 1 包その他 ・温度 用語の定義 争・使用機器,ホース,床等の表面の汚れ,バイ 洗i オ・フィルムを物理的,化学的除去 S a n i t a t i o n・ 化 学 薬 品 , 熱 部 品 等 に よ っ て , 表 面 あ るいは装置部品から生存微生物の数を許 9 9 . 9 %までお減少。 容できる範囲までの減少 ( 第 1 0 7券 第 4 号 l 洗浄用水 水は,洗浄液の主成分で洗浄前後のすすぎの時使 用する 2 水,熱水.蒸気 水笠は重要である O 微生物,不純物が無い軟水 2 1 9 (<60ppm). 水質確認,保証のために定期的に分 析する 水温-洗浄は 3 7-6 2 " ( ; . 滅菌は 8 2 " ( ;2 0分間 注意-ワイナリーで使用するすべての水は. TCA原 6 程 変 ? 生i 先剤(クエン盟主)でリンス 5分間循環 最高 1%クエン酸を 1 7 7 J (によるリンス 注)酸性洗剤(クエン酸) r } ンス時. 1%クエン酸, 悶物質である塩素を除去するために使用する水はすべ 0 . 0 1 %S02溶液 (pH3程度)で行うことにより殺 て塩素除去する必要がある O 菌できる 但し,一般的衛生管理プログラムの要件の③使用水の 衛生管理に準拠 I 買SSOPの例) @タンク洗浄手順(儀生襟準作業手1 L タンクのすべてのバルブを分解する。バルブ,接 3 洗湾総 主成分. L アルカリ 統機器,ガスケットは簡単に分解できる物を使用 支洗浄 3サイクル する。→浸 j 溶液がタンク外に飛散することがなければド 洗剤j 2酸 アも除去する。ドアが徐去できない場合, 3 . 複合リン酸塩 すべての部分に洗剤がかかるように, 4 界崩活性奔l 5 . キレート部 ・ 4 . サニテーション手1 I 賞( 3サイクル洗浄,殺菌) 3サイクル洗浄は,洗浄,殺菌の基本 サイクル l アルカリ洗浄 サイクル 2 酸洗浄剤洗浄 サイクル 3 水による完全なすすぎ ドアの ドアは緩く 閉める。 2 関口郊のすべてをブラシで洗浄する O 図形分,汚 れがないか検査する。ネジ部分は,微生物汚染部 となるため,ブラシ,歯ブラシを使用して洗浄す る。タンク外側の汚れはブラシで洗浄する O 3 . タンク内の悶形分,汚れを流し問形分が残ってい ないか厨視検査する。 4 . タンクの充填,排出バルブ(タンクの 1番下にあ るパルプ)からタンク循潔させる十分な水をタン 3サイクル洗浄は,ワイナリーで使用するタンク, 配管,継手,移送ホース,ポンプ,フィルタ等の木質 容器を除くステンレス,プラスチック等の非多孔性機 器表閣の洗浄,殺滋に使用する クに i 持たす。熱水の使用は効果が高いが絶対では ない。 5 タンクの充填バルブ,排出バルブを潟け洗浄でき るか確認するために水を循環させる。この確認作 飛 i 夜をび散る 1 危主険を i 遊髭けるために必必、ずず、最 業は, 洗剤が7 3サイクル洗i 事の例 発酵,貯蔵タンク l 予備洗海.付着した汚れの除去 初に 水 y kで 6 . 問題がないことを確認しポンプを止める O 7 . 1%無水炭酸ナトリウム洗浄溶液を作る。タンクの ブドウ果皮酉石,オリ等の悶に見える大きな汚れ サ イ ズ 霞 石 酸 塩 の 量 に よ っ て 奥 な る O 粉末状洗 を高圧洗浄機,スクレーパー,スポンジ等で洗い溶 剤はタンクに入れる前に必ずバケツで溶解する。 とす (洗剤の溶解は注意!)洗剤溶液をタンクに入れ, 争されているか確認 2 洗i 3 水によるリンス 4 アルカリ洗浄(無水炭酸ナトリウム,水酸化ナト リウム等のアルカリ洗剤) 1%無水炭絞ナトリウム溶液を 2 0分間循環 5 水によるリンス 3分間 2 2 0 サイドドアーを閉めてスプレー・ボールを 1~ って, 2 0分間を循環する。 8 .2 0分後,ポンプを止め,洗浄溶液がタンク底部に 流れ?客ちるまでに 4-5分間待つ。 9 . ドアを開け酒石酸が溶解除去できているか,視覚 的に汚れている場所がないかを確認する。確認後, 洗剤を別容器に移動する(次のタンク洗浄で使用 援 協 ( 2 0 1 2 ) 置を真下にして wandを挿入。以下の表に従っ する) 1 0 水で、無水炭酸ナトリウム,汚れが残らないように ) (,匂いがきれいになるまで洗均を行う。 て , 7 完全にリンスする(スプレー・ボール)を使用し 溜石があるかライトで確認し必要であれば熱水 て 3分間) で取り除く 3,栓の位置を真下にして排水する 1 1,酸性洗剤 1% のクエン酸 1 5分間循環 1 2,7 ) ( (オゾン水)でクエン酸を完全除去 4, もしさを樽で保管するのであれば:2 4時間,排水 酸味が無 し S02ガスを 5秒間充填する(必ず S 02防護 くなるまで ( 5分間) マスクをつける)栓をして,栓を 8s 寺の位置に タンクにバルブ等の機器セットする前に,すべて して揺り動かした後,橋口を真下にして完全に 排水する。 の部品安視認,においをかぐ。部品に異臭があるな 5,シリコン栓できつく封をする。 らば,汚染微生物が生育している。 6,樽を低温,湿度の高い環境に保管する。 1 3,タンクの最後の作業を知るために洗浄したタンク 7,毎月, 1図 S02ガス,硫黄処理を行う。 8 洗浄した樽に, 日付,作業者名を記入したラベ に , 臼イ寸,作業者名を記入したラベルを貼る。 ルを貼る。 注)オゾン濃度と処理時間.濃度 x時 間 =2 0 注)硫黄燥蒸を行う場合,燃焼溶解した硫黄が流れ落 ち内部に残存しないようにする O 日2Sの原図にな オゾン水濃度待問 処理待問 4ppm 5分 4x5= 2 0分 7ppm 3分 7x3= 2 1分 1 0ppm 2分 1 0x2= 2 0分 る Brettanomycesの疑いがある樽 McClainOzoneの情報 ・冷水リンス後,熱水リンス 3x7 0" C ・冷水リンス後,熱水リンス 3x 7 0"C処理 S02 lヶ月 (200ppmpH3 ) 9 0"C)で i 前蚤後日分後排 -冷水リンス後,熱水 ( @樽i 洗浄手順(衛生標準作業手順 SSOPの例) の洗 j 多,サニテーションは,最も難しいもの lつ 待i 水 -冷水リンス後,熱水リンス で方法については多くの提案があるが完全なものは無 1x 7 0"C,低庄蒸気 1 0分・・・・・最も効果的 いと言われている ・冷水リンス後,熱水リンス,冷却後,オゾン水最 低 2~ 2 , 5ppm濃度 異臭(酢酸エチル, B rettanomyces等)が無い樽" ManuelM a l f e i oF e r r e i r a,2 0 0 4 は,使用後すぐにそして使用前に完全な洗浄を行う。 司 洗浄時間は,樽使用年数,貯蔵したワイン,オリの条 P r a c t i c a lM o n i t o r i n gandManagement 件によって異なる。必ず使用前に百視,臭覚による点 o fBrettanomyces BrouceZ o e c k l e i nV i r g i n i aTeck 検を行う。 1.樽表面を高圧洗浄機で洗浄する 2,b a r r e l w a s h i n gwandにホースを繋ぐ。桧の位 注)低圧蒸気 O . l4MPa:通常のボイラーからの蒸気は 第 1表 機使用期間 新J博 ~1 年 1~2 王手 3年以上 第 1 0 7巻 第 4 号 水 もし,キレイであれば 主7 ] < . 無し 冷水 2分 熱水 3 0秒 2~3 分 冷水 熱水 4 5秒 冷水 3分 もしオリがあれば 無し 2分 4 5秒 もし扇石があれば 無し 2分 l分 2~3 分 2~3 分 6 0、 秒 9 0手 少 3分 3分 引用:N apaV a l l e yC o l l e g eWin 巴r yP r o c e d u r e sM a n u a l 2 2 1 i 青缶斉J Iが混入するおそれがあるため使用しない るかについては示さない。 @バルブ,ガスケット,器具等の洗浄手順(衛生標準 @拭き取り法 作業手順 SSOPの例) 表面の拭き取り,平板培養検査によって存在する 使用したパルプ,ガスケット,器具は分解できると 微生物を特定できる。表面に微生物が存在するかを ころまで分解する(ボールパルプは,外側とボールの 示す。もし存在するならば微生物の種類((酵母, 問にポケットができるために注意) バクテリア,カピ)を示すことができる。 1.各部品を水洗,汚れがないか確認する 以上の 3つの検査法は,サニテーション期間,サニ 2 アルカリ洗都 (1%無水炭酸ナトリウム洗浄溶液 テーションプログラムの有効性を確認するためにそ れぞれ長所を組合せて使用する O 等)に l娩,浸潰する各部品を水洗する 3 水洗した部品を薮性洗剤 (1%クエン酸溶液)に浸 おわりに i責任 ~2 時間)水洗後,オゾン水でL リンスする。 j よ}、上のワイナリーの洗浄とサニテーションは,一般 所定の場所に置き,乾燥させる 的衛生管理プログラムの要件の① ⑩の①施設設備・ サニテーションのモニタリングと評価 機械器呉の衛生管理の基本となり,現場で作業頻度が 知覚検査とアデノシン三リン酸 ( a d e n o s i n et r i p h o s - 高いサニテーションの方法の l部を示した。 p h a t e :ATP) テストの組合せで評価,確認する もちろん「食品の安全」は,品質,安全性,広義の ・知覚検査(質的方法): 環境,ワイナリーで働く作業員(特に現場作業員)安 -視覚(表面はきれいに見えるかり 全と衛生等で構成される O ・嘆覚(表磁のにおいは?) 総合1 転生管理製造過程等は,コーデックス規格を日 -触覚感触(表部はきれいであると感じるか?) 本の全般的な食品産業向けに示されたもので,特定の eATPテスト 日本ワインilE業のために示されたものではなしミ。この ATPテストは,表面清浄度を測定するリアルタ ためにワインの肢史,醸造に精通した現場から総合衛 イム定量法で,バイオルミネセンス法で測定する O 生管理製造過程,囲内関連法と整合性もった日本ワイ 微生物細胞,製品残恭(ジ、ユース,ワイン等)を検 ン産業に適合した一般的衛生管理事項の指針,適正製 出できる。 ATPテストは表衝の清浄度を測定する 造器準,衛生標準作業手順等の作成することによって 効果的な方法であるがどのタイプの微生物が存在す 閣内向一基準でのワイン絞造が望まれる。また,ワイ 第 2表 推薦する方法 視覚モニタリング アTノシン 3リン自主 (ATP) サニテーションのモニタリング管理基準 サーァーションモータリングと評価 長所 短所 頻度* ~F1吉;こ主観的 速い すべての従業員が実施できる 確実な殺菌条件決定に使用 使用毎 できない 経費がかからない 存在する微生物種は判断でき ない 給条が量的 ATPと微生物スワップ試験 毎日/毎週 その時点の結果 を相関させるのはむずかしい 存在する微生物の数と穏類を 定量化することができる 微生物 s w a b b i n g /培養 施設/設備の殺菌状態の動向 を生日る事ができる * 結果判明まで 4~7B 毎週/毎月 /4ヶ月毎 ~頻度ー機器/施設の大きさ/リス立によって変化する PCW] a n u a r y / F e b r u a r y2 0 0 9 2 2 2 援 協 ( 2 0 1 2 ) ン生産の国際的襟準化 C I n t e r n a t i o n a l'a n o l o g i c a l CODEX,OIVanology) と整合性をとるために OIV 加盟を含め, 日本ワイン法, 日本ワイン醸造法の策定 が望まれる O 食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指 私たち現場は,食品衛生法をはじめとする関連法を 遵守し時代に適合した科学的に証明できる安全性を 確保し高品質ワインを生産する覚悟がある。 W i l lt h er e a lwinemakersp l e a s es t a n dup! R i c h a r dSmartAust,N. 2WineI n d u s t r y] o u r n a l 1 9 8 8 ((有)ワインメーカ 第 1 0 7巻 第 4 号 参考 OIVanology:h t t p: l 八 九T w w . o i v i . n t l u k / a c c u e i l / i n d 巴X . php w w . m h l w . g o . j p / t o p i c s / s y o k u c h u / k a n r巴n/ 針 :w TheCodeo fGoodM a n u f a c t u r i n gP r a c t i c ef o rt h e A u s t r a l i a nGrapeandWineI n d u s t r y・www.awn. c o m . a u G巴n e r i cHACCPA p p l i c a t i o n :P r o d u c t i o no fGrape Wine:www. f o o d s a f e t y . g o vt .n z / 秋田 j 図類 HACCP:h t t p : / / w w w . p r e . f a k i t a お I f 悶s a f e t y / S a f e t y O f l v l a n u f a c t u r e / 1 4 . p d f 223
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