小果樹の特性調査(PDF:64KB) - 札幌市

1 試験分類 「顔の見える農業」推進対策試験調査
2 課 題 名 小果樹の特性調査
3 実施期間 継続(平成 18 年度∼ )
4 担
当
生産支援係
5 背景と目的
「魅力ある食づくり推進事業」に伴う試験課題である。
小果樹類は、主に南区の果樹園や北東部の泥炭地において直売や摘み取りの用途で栽培される一
方で、ケーキやお菓子の素材として加工・業務用途の需要がある。地元産のスイーツ素材として小
果樹類に関心を持つ製菓業者やパティシエは増えており、生産者と実需者のマッチングが進められ
ているところである。
本課題では、小果樹類の本市における栽培適性を明らかにするとともに実需者が求める品種動向
を探ることにより、生産者の品目・品種選定の一助となることを目的とする。
6 平成 21 年度の経過
(1) ブルーベリー(R-7-5)
栽培特性や収量性、果実品質などを調査し、品種特性を明らかにする。
ア 耕種概要
品
種:北部ハイブッシュ系 17 品種
半樹高ハイブッシュ系 2品種
ローブッシュ系 2品種
栽植密度:株間 2.0m、列間 2.0m
規
模:1区3株 反復なし
施 肥 量:株元施肥、基肥 N=2.0,P2O5=0.6,K2O=1.2 kg/10a
定
植:北部ハイブッシュ系、半樹高ハイブッシュ系:平成 19 年5月
ローブッシュ系:平成 20 年6月
土壌改良:ピートモス施用、定植後チップ敷均し
剪
定:平成 21 年4月7日
施
肥:平成 21 年5月 19 日
収
穫:平成 21 年7月 15 日∼9月4日
イ 結果及び考察
(ア) 生
態
品種ごとの萌芽期、開花期、収穫期と、開花始期から収穫始期までの積算温度を表1
に示した。
萌芽は4月中旬、開花は5月上中旬、収穫可能な果実は7月上中旬から確認できた。
「ノースランド」と「ブルーゴールド」はほぼ一斉に開花した。
「チッペワ」は果実の着
色が遅いように見受けられた。収穫作業は7月 15 日に開始して9月4日に打ち切るまで、
3∼7日に1回の頻度で行った。
R-7-5圃場脇の樹木の根元におんどとりを設置して 5 分ごとに気温を測定、記録し、
開花始期から収穫始期までの積算温度の算出を試みたが、最高気温が 40℃を超える日や
気象庁の札幌(管区気象台)や石狩(アメダス)のデータより 10℃以上高い日が多く見
られたため、積算温度の算出にあたっては、気象庁のデータのうち、より誤差の小さかっ
た札幌(管区気象台)の最高気温と石狩(アメダス)の最低気温を用いた。
積算温度が少なかったのは「プル」
、多かったのは「ダロウ」
、
「チッペワ」であった。
(イ) 結 実 性
「アルバースカイ」は着花数は多かったものの、着果数が著しく少なくなった。その
原因としては、開花期の葉数が少なかったことや、他品種より開花期が早く受粉できな
かったこと、訪花昆虫が少なかったことが考えられる。他の品種はおおむね良好に着果
したようであった。
(ウ) 収量、果実品質
収量調査と果実品質調査の結果は表2のとおりである。
本年は「ブルーゴールド」
、
「ブルーレイ」
、
「ブルークロップ」の収量が多かった。果
実重は、
「チャンドラー、
「チッペワ」
、
「ブルークロップ」の順に重く、
「シエラ」
、
「アル
バースカイ」
、
「アイノ」の順に軽かった。また、果実重が重く、大実の品種ほど、果形
は五角形となる傾向があった。
以下、果実特性や果実品質の項目について、特徴のあった品種についてのみ記述する。
粒揃いについては、
「スパータン」は大きさの揃いが不良であった。
「ブルーゴールド」
、
「ブルークロップ」
、
「ブリジッタ」は大きさと果形の揃いが良であった。
果皮色については、
「アルバースカイ」と「アイノ」は黒紫であり、果粉(ブルーム)
が少なく見えた。
「ノースランド」
、
「デューク」
、
「ブリジッタ」は果皮色が濃かった。
「チッペワ」は水分が多かった。
果実の離脱性については、
「ブルーレイ」
、
「ブルーゴールド」
、
「スパータン」
、
「レカ」
は収穫果に果梗が残っているものが見られ、やや難であった。
「ノースランド」は花柱が
残っているものが見られた。
(エ) 樹体生育
平成 20 年、平成 21 年に測定した樹高及び樹幅の結果について、品種ごとの平均を表
3に示した。平成 20 年は9月 19 日に、平成 21 年は 10 月6日に実施した。まだ枝数が
多くないため、剪定等のために前年よりも低く(小さく)なる株も見受けられた。
(オ) 病害虫、生理障害
一部の株で、新梢にアブラムシ、葉に鱗翅目の幼虫等の発生が見られたものの、
被害は小さかった。
(カ) 実需者を対象とした果実品質調査
a 概
要
札幌市内の製菓職人や製菓関係者を対象に、スイーツ素材という観点から品種ごとに
評価してもらった。調査項目は表4のとおりで、外観、硬さ・食感、食味のそれぞれに
ついて、評価の観点をもとに不良・やや不良・中・やや良・良の5段階評価とともに、
その他気づいたことを自由形式で回答してもらった。供試品種は収穫盛期のものから
毎回5∼6品種を選定し、計 12 品種について調査を行った。供試する収穫果は予冷し、
収穫後3日以内に調査を行うこととした。
b 結
果
品種ごとの評価は表5のとおりである。なお、
「ブルージェイ」については回答数がわ
ずかであるが、参考として記載した。
「パトリオット」は全体的に高い評価を得た。特に、がく片が外向きに開き星形に見
えることから外観の、味が濃いことから食味の評価が高かった。
「ノースランド」は、粒が小さいことに対して回答者が与えた評価が異なった。また、
粒が小さいために果皮の食感が気になるとの意見もあった。
「ブルーヘブン」の外観については回答者によって果実の大きさと形のどちらを重視
するかが異なり、評価が分かれた。また収穫日により食味に対する評価が異なった。
「ブルーレイ」は、硬さ・食感について軟らかいという意見が多かった。
「ブルーゴールド」は、大きさと果形ともに良いという意見が多かった。酸味が強い
ために評価を低くした回答者が多かった。
「ブルークロップ」は果実が大きい、果肉が軟らかい、味にばらつきがある、という
意見があった。
「チッペワ」は果実が大きいこと、酸味が強いことに対しての評価が目立った。
「ブリジッタ」は、果肉が軟らかい、酸味があるという意見があった。
「スパータン」は、果実の大きさのばらつきを指摘する声があった。
「チャンドラー」は既存のブルーベリー品種の中で最大級の果実の大きさであるとさ
れているが、これに対して、インパクトがあって良いとする評価と大きすぎて使いにく
く良くないとする評価に分かれた。果肉は軟らかめという意見が多かった。
「アイノ」は、全体的に評価が低かった。これは、
「アイノ」がローブッシュ系であり、
一般的に流通しているハイブッシュ系のブルーベリーと外観や食味が異なることから評
価しにくかったものと考えられる。
「ブルージェイ」は、果皮やがく片の食感が気になる、甘いという意見があった。
また、ブルーベリーの果実品質に関して、各調査項目について以下の意見があった。
(外観)
・粒の大きさが揃っているものは、扱いやすい。
・がく片が閉じているものは、虫が隠れていないか確認する必要があり、好ましくない。
・がく片が立っているものは、先端の枯れが目立つため、切除することがある。
・ブルーベリーの一般的なイメージに合うものがよい。
(硬さ・食感)
・数時間以上置くので、硬めのほうがよい。
・ケーキに使うならば、食感はそれほど気にならないのでは。
(食味)
・うまみやコク等、ブルーベリー本来の味がほしい。
・酸味が強いものは、使い方を工夫すればよい。
・糖分を加えるので、酸味があるほうが使いやすい。
(その他)
・早晩生や品種名を明確に示して流通しているとよい。
・土地条件が味に反映されるのならば、そうした特長を生かして使いたい。
・冷凍して、解凍後の果実品質について試験してほしい。
・切った状態で店頭に並べることもあるので、切って置いた試験をしてほしい。
c 考
察
まだ収量が安定しておらず調査にあたって十分な供試量を確保できなかったため、品
種によって回答者数が大きく異なり、本年の結果をもって品種の評価とはし難い。また、
硬さ・食感と比較して外観と食味に対する評価はばらつきが大きかった。これは、外観
については回答者によって果形、大きさ、果皮色の評価の観点のうち、どの点に着目し
て評価したかが異なったため、また、食味については粒ごとに味にばらつきがあったこ
とや回答者によって甘味や酸味に対しての評価が異なったためと考えられる。このこと
から、次年度以降の調査項目に改善が必要と考えられる。
表1 生態調査
品種名
アーリーブルー
ブルータ
ブルージェイ
パトリオット
ノースランド
ブルーヘブン
デューク
ブルーレイ
ブルーゴールド
シエラ
ブルークロップ
チッペワ
ブリジッタ
スパータン
チャンドラー
ダロウ
レカ
ヌイ
プル
アルバースカイ
アイノ
萌芽期
4/20
4/20
5/2
4/30
4/22
4/16
4/30
4/27
4/16
5/6
4/20
4/22
4/27
4/20
5/2
4/30
4/20
4/30
5/2
4/16
4/20
開花始期
開花盛期
収穫始期
収穫盛期
収穫終期
5/14
5/11
5/19
5/18
5/11
5/11
5/19
5/20
5/18
5/25
5/18
5/19
5/18
5/18
5/21
5/21
5/18
5/20
5/22
5/11
5/13
5/28
5/20
6/4
5/28
5/22
5/22
5/28
5/28
5/22
6/4
5/28
5/28
5/28
5/22
6/4
5/28
5/22
5/28
5/28
5/20
5/28
7/13
7/13
7/14
7/14
7/14
7/14
7/14
7/21
7/21
7/27
7/21
7/31
7/14
7/14
7/24
8/6
7/14
7/21
7/14
7/14
7/14
7/24
7/21
7/31
7/31
8/3
7/31
7/31
8/6
8/10
8/17
8/14
8/24
7/31
7/31
8/24
8/24
7/31
7/27
7/24
7/24
7/31
8/17
8/17
8/28
9/4
8/28
8/31
8/10
9/4
9/4
9/4
9/4
9/4
8/10
8/24
9/4
9/4
8/10
8/17
8/10
7/31
8/28
積算温度
℃
982.2
1001.4
950.9
966.4
1019.6
1019.6
950.9
1058.0
1089.8
1103.9
1089.8
1278.8
966.4
966.4
1098.2
1376.2
966.4
1058.0
903.0
1019.6
1012.0
表2 収量調査、果実品質調査
250株当り
収穫重量
換算収量
品種名 g
kg
アーリーブルー
251.5
62.9
ブルータ
414.6
103.6
ブルージェイ
272.3
68.1
パトリオット
399.6
99.9
ノースランド
418.8
104.7
ブルーヘブン
110.8
27.7
デューク
69.1
17.3
ブルーレイ
573.6
143.4
ブルーゴールド
716.3
179.1
シエラ
30.3
7.6
ブルークロップ
560.3
140.1
チッペワ
408.8
102.2
ブリジッタ
167.2
41.8
スパータン
150.2
37.5
チャンドラー
416.5
104.1
ダロウ
50.9
12.7
レカ
38.8
9.7
ヌイ
57.7
14.4
プル
21.9
5.5
アルバースカイ
18.2
4.6
アイノ
379.5
94.9
果実重
g
1.7
1.6
1.6
1.6
1.3
1.6
1.8
2.3
1.9
0.9
2.4
2.6
2.0
1.8
2.8
1.8
1.7
2.3
1.6
0.9
1.2
糖度
%
13.1
12.7
13.9
13.1
12.6
10.8
10.9
9.1
11.1
13.4
10.2
11.1
12.0
11.2
10.4
12.2
11.9
12.8
12.5
12.1
11.8
果形
丸
五
ヤ五
丸
丸
丸
ヤ五
ヤ五
ヤ五
五
ヤ五
五
ヤ五
ヤ五
五
ヤ五
丸
ヤ五
五
ヤ五
丸
表3 樹体生育調査
品種名 生存樹数
本
アーリーブルー
ブルータ
ブルージェイ
パトリオット
ノースランド
ブルーヘブン
デューク
ブルーレイ
ブルーゴールド
シエラ
ブルークロップ
チッペワ
ブリジッタ
スパータン
チャンドラー
ダロウ
レカ
ヌイ
プル
アルバースカイ
アイノ
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
2
3
3
3
3
3
平成21年
樹高
樹幅
cm
cm
62.8
76.8
53.4
72.3
54.5
71.7
64.9
74.8
49.6
59.9
38.0
55.2
47.9
49.7
66.9
65.6
49.2
60.3
40.0
69.3
82.5
89.5
61.9
62.8
57.8
64.9
46.1
46.5
72.8
67.5
36.9
53.3
46.8
57.9
34.9
47.9
45.2
41.6
58.2
83.6
58.6
102.5
平成20年
樹高
樹幅
cm
cm
58.6
67.5
68.2
58.1
50.8
72.8
63.7
67.4
54.3
59.5
45.8
47.4
35.2
29.1
72.5
65.7
48.2
55.8
38.0
40.0
80.8
67.3
62.0
56.7
52.7
38.2
45.4
37.4
71.7
60.6
26.3
34.2
38.7
34.4
30.6
25.8
35.7
29.6
48.0
61.7
45.0
62.9
表4 実需者への果実品質調査における調査項目 調査項目
外観
硬さ・食感
食味
評価の観点
果形
大きさ
果皮色
果実の硬さ
食感
甘味
酸味
香気
説明
果実の形状
果実の大きさ
色合い、色の濃淡、ブルームの多少
手でつまんでみた感じとかんだときの感じ
口中に残る果皮・萼片・種子の感じ
果実の甘さ
果実の酸味
食べたときに感ずる香りの程度
表5 実需者への果実品質調査
品種名 パトリオット
ノースランド
ブルーヘブン
ブルーレイ
ブルーゴールド
ブルークロップ
チッペワ
ブリジッタ
スパータン
チャンドラー
アイノ
ブルージェイ
外観 硬さ・食感
4.40
4.20
食味
5.00
0.49
0.97
0.00
3.71
2.93
3.23
1.10
1.07
0.89
3.67
3.50
3.67
1.25
1.12
1.25
3.77
3.50
3.36
0.97
1.12
1.17
4.50
3.21
2.50
0.82
1.01
0.73
4.00
3.44
3.25
0.82
1.17
0.97
4.00
3.33
2.67
0.71
0.85
0.94
3.80
3.75
3.40
1.17
0.83
1.20
3.50
4.00
3.50
1.12
0.71
1.30
3.73
3.08
2.58
1.42
1.11
1.38
2.75
3.20
2.40
0.43
0.40
0.80
5.00
4.50
3.50
主なコメント
萼片の形がよい、味が濃い
回答数
5
小さい、酸味がある
14
見た目がよい、硬め
6
軟らかい、酸味と甘味のバランスがよい
14
大きさと果形がよい、酸味が強い
14
軟らかめ、味が薄い
16
大きい、酸味が強め
12
軟らかめ
5
大きさが不揃い
4
大きくてインパクトがある、軟らかい
12
ブルームが少なく古く見える、味が薄い
5
硬め、甘い
2
0.00
0.50
1.50
注 各調査項目の 数値は、上段は平均、下段は標準偏差を示す。
(2) ラズベリー、ブラックベリー(R-8-A,C,D)
ラズベリー、ブラックベリーの品種ごとの生育特性や果実特性を探る。また、これらキイチ
ゴ類は吸枝やトゲが多く、株内部の果実の収穫が困難であるため、収穫しやすい栽培方法や仕
立て方法を検討する。
ア 耕種概要
品
種:ラズベリー12 品種、ブラックベリー3品種
栽植密度:コンクリート枠(1.6m×1.6m)に1株
規
模:1区3株 反復なし
仕立て方法: 柵状仕立て 柵2列
定
植:平成 20 年5月
イ 結果及び考察
ラズベリーは4月上旬から、ブラックベリーは4月中旬から吸枝や結果母枝から萌芽した。
ラズベリー、ブラックベリーとも、6月上旬より開花が見られた。ラズベリーの二季成り品
種は9月中旬に結果した。ラズベリーは一部の株にケムシが発生し、葉が食害された。また、
ラズベリーの吸枝については、赤実や黒実の品種よりも黄実の品種で発生が多いように見受
けられた。
(3) その他の小果樹類(R-7-5、R-8-A,C,D)
ハスカップ、カラント、シーベリー等の展示栽培を行うものである。
特に、ハスカップは道内に自生する小果樹であり、スイーツ素材としての需要が見込める。
ア 耕種概要
品
目:
(R-7-5)ハスカップ2系統、シーベリー(ロシア系)4品種・♂1 品種
(R-8-A,C,D)レッドカラント、ブラックカラント、ジューンベリー、
ボイセンベリー2系統、クマイチゴ、カジイチゴ、
栽植密度:
(R-7-5)株間 2.0m、列間 2.0m
(R-8-A,C,D)コンクリート枠(1.6m×1.6m)に1株
規
模:1区3株 反復なし
定
植:平成 20 年5月、6月、平成 21 年5月
イ 結果及び考察
ハスカップは、今年度定植と移植を行ったため収穫を行わなかった。生育が思わしくなく
新梢や吸枝の発生も少なかった。定植が5月中旬∼6月下旬の開花期の直前となったためか、
花はほとんど見られなかった。
シーベリーにはアブラムシの発生が見られ、株が若干衰弱したように思われた。R-7-5
圃場には作付前にピートモスを施用したが、シーベリーの好適 pH は 6.5∼7.0 であることが
新たにわかり、今後、石灰資材等による土壌 pH の矯正が必要と考えられた。
カラントは、4月上中旬に萌芽を、5月上旬に開花を観察した。果実は6月上旬に肥大
が始まり、7月中旬に収穫可能となった。
ジューンベリーは、4月中旬に萌芽し、5月上旬に開花した。病害虫として、ウチイケオ
ウトウハバチ(オウトウナメクジハバチ)やイラガの幼虫が発生したほか、7月中下旬には
ユキヤナギアブラムシと思われるアブラムシ類が新梢に寄生した。
ボイセンベリーは、
「とげ有り」と「とげ無し」とも、4月中旬に主に株元から萌芽を確認
した。
「とげ無し」は6月上旬に、
「とげ有り」は7月上中旬に開花した。
「とげ無し」は7月
上中旬に着果が見られた。
クマイチゴは、4月下旬より萌芽が見られた。カジイチゴは、4月上旬に主枝の株元から、
4月中旬には吸枝から萌芽を確認した。カジイチゴは開花数が少なく、また、クマイチゴは
6月上中旬に開花が観察されたものの、結実に至らなかったようであった。
7 次年度計画
引き続き、ブルーベリー品種の栽培特性や果実特性等について調査を行う。
ラズベリー・ブラックベリーについても、ブルーベリーと同様の調査を行い、品種特性を明らか
にする。また、北海道農業研究センターから提供された有望品種の苗を定植し、栽培特性を調査す
る。なお、有望品種5品種のうち、3品種は北海道の優良品種、1 品種は実需者の要望を受けて導
入したものである。
その他の品目・品種については、生育状況や結果状況、病害虫等について観察する。