P

【伝熱・熱力学】2007 年度
学期末試験
試験時間:2007 年 7 月 23 日(月)
13:00~14:30
答案用紙は5枚配布するので,氏名と学生証番号を必ず記入すること。
答案用紙は全て回収する。白紙の用紙も提出すること。
問題毎に答案用紙を替えて,以下の5つの設問に答えよ。
問1:下図のような断面積 A、それぞれの厚さxの 3 種の材料(A,B,C)でできている構造物
について次の問いに答えよ。ただし、材料の熱伝導率は kA, kB, kC で、熱伝導率の大きさ
は kA< kB< kC である。
(1A)両端の壁の温度が Ta(左側)、Tb(右側)(ただし、Ta<Tb)に保たれている。
この場合の構造物図の熱抵抗の式を示せ。
(1B)材料内部の温度分布を描け。ただし、①横軸を材料の位置、縦軸を温度とすること。
②温度が高い方を上にすること。③材料の物性値の大きさが分かるように定性的に
示すこと。
(2A)左右両端の壁の外部を温度 Tfa(左側)、Tfb(右側)の温度の流体が流れている場合
(ただし、Tfa<Tfb)の熱抵抗を求めよ。流体と壁の間の熱伝達率は、左右とも同
じで、h である。
(2B)この場合の流体(左側)-材料-流体(右側)の間の温度分布を描け。温度分布を
描く場合の注意事項は、
(1B)の場合と同じである。
Ta
Tb
Tfb
B
q
C
h
h
度
A
温
Tfa
x
x
x
位
置
問2:次の問いに答えよ。
(1) 円柱の周りを流体が流れる場合の熱伝達率の変化の様子を説明せよ。
(2) 次の用語につき簡単に説明せよ。
① Nusselt Number
② Mixed cup temperature
③ Recovery temperature
1
問3:初期温度 50℃の厚いコンクリート壁がある。いま,壁の表面温度を 10℃に急冷却し,
その後も表面温度を 10℃に保持した。コンクリートの熱伝導率 1.4 W/m‚℃,密度
2000kg/m3,比熱 0.8 kJ/kg‚℃として,以下の問に答えよ。
(1) コンクリート壁内部の熱拡散率αを求めよ。
(2) 表面を冷却し始めてから壁の内部温度はどのように変化していくか?縦軸に温度,
横軸に表面からの距離(深さ)をとり,変化の様子を定性的に図示せよ。
(3) Text p.593 の誤差関数の表を利用して,壁表面から 5cm 深さの位置での温度が 20℃
になるまでの時間を計算せよ。
問4:室内に設置した水平管(内径 2.5cm,外径 3cm,長さ 15m)内に 90℃の水を流して
おり,管表面温度が 85℃になっている。室内空気の温度は 19.7℃,圧力は 1atm である。
このとき,水平管から自然対流により失われる熱量を計算したい。表1の空気の熱物性を
参照して、次の問に答えよ。
(1) 膜温度(film temperature)を求めよ。
(2) その膜温度における Prandtl 数と Grashof 数を計算せよ。
(3) 自然対流熱伝達における Rayleigh 数を求めよ。
(4) Nusselt 数を求めよ。
(5) 熱損失レート [kW] を求めよ。
表2 空気の熱物性
温度 T
比熱
密度
粘度
熱伝導率
5
cp
ρ
μx 10
[K]
[kJ/kg•℃]
[kg/m3]
[Pa•s]
[W/m•℃]
250
1.0053
1.4128
1.5990
0.02227
300
1.0057
1.1774
1.8462
0.02624
350
1.0090
0.9980
2.075
0.03003
400
1.0140
0.8826
2.286
0.03365
450
1.0207
0.7833
2.484
0.03707
2
k
問5:周囲環境温度 T∞においた 2 次元平板内の温度変化を数値計算するにあたって,下図
のように,x 方向に⊿x,y 方向に⊿y の等間隔で格子点を設定した。平板材料の比熱は C,
熱伝導率は k,密度はρ,その厚さは 1.0 である。対流境界における熱伝達率は h である。
周囲環境温度 T∞
(m, n + 1)
対流境界,熱伝達率 h
(m − 1, n)
(m + 1, n)
(m, n)
Δy
(m, n − 1)
Δx
平板材料
(1) タイムステップを Δ t として,陽解法で p+1 時刻における格子点(m, n)の温度 Tmp,+n1 を
求めるための差分式を誘導する。 ①
~
⑫
に入る適切な式を記せ。
(
)
(
)
(
)
(
)
格子点(m-1, n)から格子点(m, n)への入熱量=
①
⋅ TmP−1, n − TmP,n
格子点(m, n-1)から格子点(m, n)への入熱量=
②
⋅ TmP,n −1 − TmP,n
格子点(m+1, n)から格子点(m, n)への入熱量=
③
⋅ TmP+1,n − TmP,n
格子点(m, n+1)から格子点(m, n)への入熱量=
④
⋅ TmP, n +1 − TmP,n
周囲環境から格子点(m, n)への入熱量=
格子点(m, n)における熱の蓄積レート=
⑤
⑥
⋅ (T∞ − TmP,n )
⋅
TmP,+n1 − TmP,n
Δt
よって,⊿x=⊿y とすれば,次の差分式が得られる。
T mp,+n1 =
(
Δt
⑥
+
( 1− ⑦
T mp−1, n +
⑧
T mp, n −1 +
⑨
T mp+1, n +
⑩
T mp, n +1 +
) Tmp,n
⑫ (2) この陽解法で安定な解を得るための Δ t に対する制約条件を示せ。
3
⑪
T ∞p
)