医療法人 光の会 - 重本病院

第36号
2012.4.15
医療法人 光の会
〒759-6312
山口県下関市豊浦町大字黒井97-50
TEL083-772-0014
FAX083-774-3460
E-mail: info@shigemoto.or.jp
ホームページ http://www.shigemoto.or.jp
新規採用者記念撮影
目次:
2ページ
日本精神科病院協会通信教育受講の感想(平成23年度)
地域生活支援の活動 「訪問看護にかかわって」
~作業療法士 縄田基成~
2ページ
3ページ
新規採用者研修会の報告
第57回下関市駅伝競走大会に参加して
~南館1病棟 中村由美子~
4ページ
~作業療法士主任 廣中義久~
4ページ
「全館禁煙」のお知らせ
病院理念
誠意をもって医療にあたろう
心病む人の痛みを理解しよう
心の和む雰囲気を作ろう
基本方針
患者本位の医療を実践する
運営方針
病院理念の基、障害者地域生活支援への
体制づくりの強化を図る
-1-
日本精神科病院協会通信教育受講の感想(平成23年度)
日本精神科病院協会通信教育「指導者養成コース」を受講しました。この通信教育では、決められたテーマに沿ってレポートを
提出。受講内容をより深め、事例検討・グループ討論・病院見学・研修を通じて悩みを解決していった。更に多方面の情報を収集
し、今後の業務運営に役立てる目的で、前・後期2回のスクーリングも含まれています。
スクーリングではグループ討論、事例検討に応じてレポートを作成し、それをもとにグループ討論を行ないました。日本全国か
らの受講者と情報交換を行い、それぞれの抱えている問題を共有し、皆で解決策を検討する事ができ、とても貴重な時間でした。受
講者のほとんどが役職で中には名誉顧問などの肩書を持った方などの参加もあり、いろいろな立場での見解なども聴けたのも良かっ
たと思います。また、病院の規模は大小様々でしたが、人材確保、スタッフ、新人等の教育、病院管理・運営、精神科病院の今後の
展開(診療報酬など)、共通した問題が多くあげられました。それぞれ試みた対策を再検討し、解決の糸口になるものを導き出す事
が出来ました。他にも、東日本震災で被災した病院からの参加者もあり、実際の現場からの声や震災から現在までの経緯、被災から
の教訓など話を聞く事が出来たのも貴重な体験でした。今後はさらに大きな震災も予測されているので、今後の備え、対策も検討す
る必要があると感じました。今回学んだことを自分なりに解釈、検討し、人材育成や教育活動に活かしていこうと考えています。
北館1病棟看護主任
福田
睦
第31回精神科病院協会「上級コース」スクーリングを神奈川県グランドホテル湘南で講演・事例検討会を行い、曽我病院で見学
実習を行いました。始めに最近の病院の医療から精神保健福祉行政の歩みについて、平均在院日数12年前では496日だが、4年前
には313日となり全国でも早期退院を目指していると思いました。平成8年から20年ではアルツハイマー型認知症は5倍に、うつ病
は2倍以上に増えていて、社会的な現状が反映しているが、今後3.11の地震によるうつ病などのデータが更に増加すると見ていると
話され、心のケアに重点が置かれると思いました。また。平成16年に今後10年で約7万人を退院させるというビジョンは患者さん
の高齢化などでなかなか困難な問題と話されました。認知症ケアの講義では、ケアの原則は①認知症の人本意のケア(個別の体験や
障害の理解)②自立支援(本人の好みや希望・元々持っている生活力等を出来る限り引き出していく作業)を聞き、私は業務中心に
動いていて患者さんの声を聞いていなかったと思いました。曽我病院では広大な土地でゆとりを持って看護を行い、職員の育成にも
力を入れていて10年先を見ているとのことで凄い病院と思いました。今回5日間という長い研修で精神科看護を復習することがで
き、今後の看護に活かしたいと思います。
北館1病棟 大村 栄
第43回通信教育「基礎コース」を受講しました。精神科疾患・看護・作業療法など6項目あり、精神科看護の経験の浅い私は学
ぶことが沢山ありました。スクーリングは大阪府貝塚市にある木島病院での研修に参加し、南院長先生より「我が病院が目指す精神
科医療」のテーマでお話をされました。。医療の質は構造(ストラクチャー)過程(プロセス)結果(アウトカム)で決まり、医療
法を守って病院を運営しているなどわかりやすく説明されました。病院見学では短時間で病棟や施設8か所を見学させて頂き、様々
な工夫がされており参考になりました。午後からはグループミーティングや通信教育委員の駒橋先生による講義があり、僅か1日の
スクーリングが終了しました。他病院での臨床場面での様々な問題など傾聴でき沢山のことを学ばさせて頂きました。
南館2病棟
白石弘子
平成23年11月14日から18日までの5日間慈雲堂内科病院にて精神科介護士MCWコース・スクーリングに参加させていただき
ました。慈雲堂内科病院は病床数604床、11病棟あり敷地の広さにまず驚きました。詰所内も5S活動「整理・整頓・清掃・清
潔・しつけ」を全員参加で徹底しているとのことでした。業務の効率向上、ミス・事故防止、スペースの有効活用などを実現するた
めの基盤整備を目的としているというだけあって、とても明るく清潔な印象を持ちました。
各グループに分かれてのグループミーティングでは、所属病院での看護活動がどのように行われているか、他病院のスタッフとの
意見交換をする上で当院での業務が全てだと思い込んでいた自分自身に気付くことができました。業務に追われ大事な事を忘れてし
まいがちな事も多々あります。患者さんの一番身近にいる私達に何ができるのか、また何をすべきなのか課題はまだまだあります
が、その人らしい生活ができるように看護補助者として少しでもその手助けができるようにと思いました。今回の経験を無駄にせず
今後の業務に活かせるように努めたいと思います。
南館1病棟 中村 真弓
地域生活支援の活動 「訪問看護にかかわって」
訪問看護に移動になりもうすぐ1年になるが、自分の知識不足を痛感する場面が多々ある。薬、法律、制度、社会資源など都度調
べたり聞いたりしながら行っている状況である。また移動前と比べて作業療法士以外と関わることが多くなり地域ケア会議などにも
出席するようになった。
昨年の話だが下関市精神障害者地域生活移行体制連絡会という会に出席し色々感じることがあった。今までICF(国際生活機能分
類)に沿って全体像を把握、そこから否定・肯定的側面を抽出、治療計画を立てて改善・強化するということを行ってきた。しかし
この連絡会では法律、制度、家族、経済状況といった部分に重点が置かれており対象の病状、生活・活動能力などの報告があまりな
く普段出席している研修や勉強会との違いを感じた。出席者は自分と違う職種ばかりであったが、その職種の考え方や役割を知る良
い機会になったと思う。
ここ数年チーム医療、アウトリーチという言葉を聞く機会が特に多くなったが、チーム医療の第一歩はまずチームを構成する職種
の特徴、役割を良く知るということが大切であると思う。先の連絡会では医療機関だけでなく行政や福祉サービス事業所の方々の考
えや行っている実際を見聞することができた。他職種とコミュニケーションをとり、お互いの考えや手段を良く理解できていればよ
り良い効果的なアプローチを対象者に提供できると思う。
現在の業務では病院内にいる時に立てていた作業療法計画書のゴールを達成した後、その先の部分に関わっている。その人がその
人らしく生活し続けられる様作業療法士として何ができるかを常に考えて業務に当たりたいと思う。また同じ法人であっても病院と
一歩社とうまく連携をとれていない部分があるのではないかと思う。病院と関連施設、地域を近づけるような手伝いが少しでもでき
ればと思う。
作業療法士 縄田基成
-2-
日本精神科病院協会通信教育受講の感想(平成22年度)
新規採用者研修会の報告
私は、この度准看護師免許を取得し、これから准看護師として看護の業務をさせて頂くようになります。以前から学
生として勤務しておりましたが、未だわからない事も多くあり、又、今後有資格者として働く事の責任や不安もありま
す。研修では、病院の概要や、精神科看護に必要な事などを改めて学びました。
まず、重本病院の歴史が長く、地域からの信頼がある事を感じました。在学中に、精神看護を学ぶ中で、精神保健医
療福祉の方向性として、入院医療中心から地域生活中心への転換が必要と学びました。研修でも施設見学や講義を受
け、その必要性を間近で感じました。そして、患者さんが地域で生活しやすくする為にも、病院が地域から信頼されて
いることが大切であると感じました。しかし、患者さんの抱える退院に対しての不安感や、受け入れ先がない事など、
問題が多くあることも教わりました。そういった患者さんへ、寄り添って関わることの大切さを学びました。又、医療
安全や患者さんの人権についてなど正しく理解し守る事が重要であると学びました。
技術や知識もまだまだ未熟で、毎日先輩方の指導を頂きながら、業務に励んでいます。これからも、ご指導を頂き
日々学びながら、スタッフの一員として頑張りたいと思います。
北館1病棟 井上美由紀
今回の研修で私はさまざまなことを学ぶことができました。医療の場で就労させていただくの
は初めてのことで、右も左もわからない状態からのスタートだったので本当に有意義な期間を過
ごせました。
看護師の方々の他に精神保健福祉士、臨床心理士などさまざまな職種の方が病院には存在され
ており、その業務について伺うことができました。それによって私が患者さんにより良い治療行
為を行っていくためには、作業療法の場だけで患者さんを判断してはいけないと気付くことがで
きました。
患者さんの生活の中で作業療法は1日の内のほんの数時間のことなのです。例えその方が作業療法中は状態が良かっ
たとしても、その方の24時間の状態はそれだけではわかりません。1日の生活をどのように過ごされているか、また病
院外の生活環境はどのようなものかといった情報を持っていてこそ、患者さんが本来あるべき姿や生活に近づけるお手
伝いができると考えています。そのためには私は、他の職種の方々との情報交換や連携が不可欠であると強く認識する
ことができました。
これからは重本病院を支える一員としての自覚を持ち、患者さんのために日々努力していこうと思います。
作業療法士 有馬良平
私は、今回の研修で、病院や一歩社の機能とそれに携わる職種の業務内容を勉強させていただ
きました。研修を通じ、患者さんが入院後に地域生活に戻る流れと、そこに関わる部署や職種の
役割がどう機能していくかをイメージすることができたと思います。特に印象に残っている事柄
として、退院に向けた病棟のチームカンファレンスに一歩社のスタッフも参加し、情報共有する
地域ケア会議というシステムがあることでした。私にとって、円滑な連携を行うことが患者さん
にとって良い支援となるという意識が強くなったと思います。
今後、支援センターのスタッフとしてメンバーさんを支援する中で、難しい問題に直面するこ
とがあると思います。今回の研修は、そういった時に、相談・調整すべき部署や職種を見極める基礎になったと思いま
す。一人のメンバーさんに、時に多くの機関が関わることもあり、お互いの機能を理解した上で、相互に歩み寄った支
援も必要になると思います。所属する部署のことだけでなく、広い視野と考えを持って業務にあたることを、今後の私
の目標とすることにしました。
支援センターのスタッフとして、これからメンバーさんの地域生活の支えとなるよう、努力したいと思います。ご指
導の程、よろしくお願いいたします。
支援センター一歩社精神保健福祉士 中野正史
新規採用者研修に参加して、各専門職やそれぞれの部署の役割と働きを学び、互いを理解することは連携・協働を効
率的につなげるために重要となることであると感じました。
研修会では、本病院の基本理念、医療安全、病棟機能や外来、一歩社での障害福祉サービス事業所等の役割と働き、
またその中でのそれぞれ専門分野の観点から患者さんに対して働きかけを行っている、医師や看護師、作業療法士、臨
床心理士、そして精神保健福祉士等の役割の説明を頂きました。
患者さんに対してさまざまな観点から支援を検討し、より安心して頂ける医療を目指しておられることを感じ、その
ために職員一人ひとりの役割が重要であることを学びました。互いの役割や働きを理解することで相手を知り、ひとつ
の事柄をさまざまな視点から検討し合えるチームの大切さも感じました。一人で考えていると視野が狭くなってしま
い、立ち止まることも多いと思います。そのような事態を防ぐためにも、多職種で患者さんへの支援を検討していく場
が重要であると感じました。
その他にも今回の研修会では多くのことを学ぶことができました。このことを今後に生かしていけるように努め、
日々学びの姿勢を忘れず精進していきたいと思います。
精神保健福祉士
-3-
淺野由香子
第57回下関市駅伝競走大会に参加して
平成24年2月5日(日)チーム重本病院のメンバーの一員として、下関市駅伝競走大会に参加しました。昨年上司から、声を掛
けて頂き、元々運動が好きな私は歳も考えず、2キロ位なら走れるだろうと軽い気持ちで返事をしてしまいました。日頃から走って
いる訳でもなく、家族からも無理だろうと、かなり反対されましたが、毎日少しずつ距離を延ばし寒い中、練習
に励みました。勤務で疲れ、もうやめようかと何度も弱い自分と戦いながらも、チーム重本病院のメンバーにタ
スキを繋ぐ事を目標に走りました。大会当日私が任されたのは2区2.3キロでした。冷え込み、少し風もあ
り、苦しい走りでしたが、無事に次の走者にタスキが繋がり、ゴールでき、私としては満足しています。自宅か
ら近い所で開催されるこの駅伝は、いつも観戦、応援するものと思っていた自分が、この歳にしてこの場で走っ
ている現実に驚きました。苦しい走りの中、沿道の方の声援、チームの皆の声援はとても励みになりました。大
会が終わった今も、毎日とはいきませんが少し走っています。走る事が生活の一部となりつつあり、時間がある
と、走ろうかなと思えるようになりました。こんな機会を与えて頂き感謝しています。これからも無理せず楽しみながら健康の為に
も走りたいと思います。
南館1病棟 中村由美子
第57回下関市駅伝競走大会が開催されました。当院からも1チーム参加させて頂きました。私は、
最近ちょっとぽっちゃり(メタボ気味)を気にしており、練習に参加してダイエットをしようと、チー
ムに参加しました。チームも「いい成績を残せなくても、早春の駅伝をみんなで楽しもう」をモットー
に大会に臨みました。しかし、大会は予想以上の規模で、100チーム以上の参加があり、人の多さに
かなり緊張し、足がすくみ、若干おなかも痛くなりましたが、何とかスタートを切りました。参加者の
みならず、沿道で応援をされている方の多さにもびっくりしましたが、その多くの声援に励まされ、
5.5kmを走りぬきました。が、結果は残念な形でした・・・。しかし、心地よい疲労感や、チーム
メイトとも交流を持つ機会となり有意義な時間をすごしました。
追伸 腹回りには変化なし(⊤o⊤)。今度こそは、ダイエットにも成功するぞ!!
作業療法士主任
廣中義久
「全館禁煙」のお知らせ
昨今の健康に対する国民意識の高まり、又受動喫煙防止の観点から
全面禁煙は多くの医療機関、公共施設などでは、既に広く行われてい
るところです。また、厚労省の研究報告で「分煙では受動喫煙を防げ
ない」との指摘があり、特に医療機関においては、たばこ対策の見直
しを強化し原則屋内全面禁煙を促すとの方針を発表しました。そのよ
うな経緯より、疾病を治療し、健康を管理する医療機関といたしまし
ては、先ず取り組まなければならない課題だと考え、5月1日より全館
禁煙の実施にいたりました。
何卒、ご理解の上よろしくご協力の程お願いいたします。
診療実績3月
(外来)
患者延べ数・・・1,174
初診患者数・・・・27
1日平均患者数・・45
(全病棟)
新入院数・・・・・17
退院数・・・・・・19
1日平均在院数・・209.9
平均在院日数・・ 361.5
病床利用率・・・ 98%
患者さん・医療者の良好な協調関係(パートナーシップ)を強化するために
医療は基本的には患者さんと医療者の共同作業です。医療者から一方的に押し付けるものでもなく、また
患者さんの側から一方的に要求するものでもありません。患者さんと医療者がお互いを尊重、理解し合え
る良好な協調関係(パートナーシップ)を基に、患者さん個々の病状などに応じた適切な医療を共に考え
ていくことが、信頼と安心のできる医療の実現のためには必須です。
患者さんと医療者との協調関係(パートナーシップ)の構築のため、われわれも努力いたしますので、
患者さんも以下の点でご理解とご協力をお願い申し上げます。
・自分自身の健康を守る最高の担い手は患者さんご自身です。
その患者さんと共に私たちは医療を進めていることをご理解ください。
・自分自身の健康に関する情報はできる限り正確にお伝えください。
治療中に体調や症状に何か変化が見られた場合は直ちにお知らせください。
・病状や治療方針について医療スタッフの説明がよく理解できない場合はお尋ねくだ
さい。どうしても納得できない場合は、他の病院・他の医師に意見を求めることを
お勧めします。
・医療の安全性を保ち、他の患者さんの安静を損なわないように定められた規則をお
守りください。
・医療の安全性を高めるための努力を最大限に行なっていますが、あらゆる医療行為
は本質的に不確実なものであり、様々な結果が生じる可能性をご理解ください。
・患者さん本位の医療実現のため過剰な投薬や治療期間終了後の不必要な入院等を避
けることにご協力ください。
~編集後記~
桜の花が散り今はチュー
リップやフリージア・パン
ジーなど花壇の花がとても
きれいに咲いています。山
の色も新緑が混じりとても
気持ちの良い季節になりま
した。自然のエネルギーを
もらうため休日はできるだ
け屋外で過ごしています。
広報委員:濵新
-4-